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2014年09月01日
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カテゴリ: 羅刹
 能季は勢い込んで父に言った。

「それはどんな事件だったのですか」

「あまり良い話ではない。ある日、三条の大宮川辺りで、女の死骸が見つかってね。しばらくして、その女を殺した下手人である盗賊を、検非違使の役人が捕らえてきた。一件落着かと思いきや、その後密かに奇妙な噂が流れてきたのだよ。私も小野宮の実資殿(注)から耳打ちされただけで、自分で検非違使庁に行って確かめたわけではないから、しかとしたことはわからない。だが、実資殿が言うには、下手人を検非違使庁で拷問にかけたところ、とうとう事の真相を白状したのだそうだ。自分は盗賊ではない。花山院の皇女を殺したのも、自分ではない。自分は命じられて皇女を誘拐しただけで、殺したのはそれを命じた人間だと」

「もしかしたら、それが道雅殿」

「そうだ。今は滅多に出仕もしない人間だとはいえ、従三位の位にある高官で、しかも藤原氏の中枢に近い血筋にある者。そんな男が女を惨殺した。しかも、花山院の皇女を。下手人だとされていた男は隆範という名の法師だったのだそうだが、この男はしばらく前から道雅殿に雇われて様々な悪事に手を染めていたらしい。隆範の供述を書き取った調書は、すぐに土御門殿にある私の父と頼通殿の元に届けられた。それを見たお二人は大そう驚かれ困惑されたそうだ。こちらで内密に隆範を尋問したいと申し入れがあり、隆範は検非違使から土御門殿へ移されたのだが、その後のことは杳(よう)としてわからない。実資殿のところにも何の連絡もなかったそうだ。全てのことはお二人に任せられ、ことは公から伏せられた」



*注=小野宮の実資…藤原実資。本来の藤原氏北家嫡流である小野宮流の継承者。当時の超一流の知識人であり、『小右記』という膨大な日記を残した。

↑ 実は、この大宮川の女の死骸の一件は、彼のこの日記に詳しく書かれているんです。ちなみに、彼は「自分こそが藤原氏の嫡流!」っていうプライドがあったせいか、日記の中では権力を握った道長たち九条流の人々には結構批判的です(~_~;)


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最終更新日  2014年09月01日 17時06分16秒
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