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2015年09月06日
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カテゴリ: 羅刹
「皇女はさぞかし道雅殿を疎(うと)ましく思ったことでしょう」

「ところが、そうでもなかったらしい。確かに初めは恐れ慄(おのの)いていたかもしれぬが、皇女はすぐに道雅にのめりこんでしまったようなのだ。道雅の美貌は、その頃まだ衰えていなかったしな。それに、あの男の乱暴で直情な言葉や振る舞いは、見方によっては情熱的で一途に見える。皇女はそれにすっかり心を奪われて、道雅に想いを寄せるようになってしまったのだよ」

「道雅殿に恋を」

「さよう。愚かなことだ。それで、道雅に易々と盗み出されて、道雅の邸宅である小八条第で、しばらくの間睦みあっていたようだ」

「でも、互いに想い合っていたのなら、どうしてあんなことに」

「そのうち、皇女も気づいたのだよ。自分が恋い慕っている男が、普通の男ではないということに。あの男は女の可愛がり方を知らぬ。女をいじめ苛(さいな)み、悲鳴を上げて苦しむのを見ることに、えもいわれぬ快感を覚える、そんな性癖の持ち主だった。私も、大和宣旨にその話を聞いてぞっとしたものだ」


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最終更新日  2015年09月06日 14時46分52秒
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