高橋尚吾のアジア浮遊伝393日

高橋尚吾のアジア浮遊伝393日

2009.08.22
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 【 アジア37日目 11/24 シアヌーク・ビル (7年前日記) 】


ワシはどうしたんだ!?


ついにAM3:45起床。二度寝もできねぇ。(って8時間近く寝ているじゃねえか?!)


5:30まで待って、ビーチにサンライズを見に行く。


せっかくなので、ビーチ東側の立ち入り禁止区域(開発予定地)を探索。


どこまで歩いても普通の道だった。想像するに未来の為にここら辺を開発しようと、
とりあえず区切っただけのようである。


シードラゴンで朝食。





是非、作り笑いでもいいので、笑顔が欲しいものである!



 **************



8:00 ナショナル・パークへ 4時間の小旅行のウチ2時間半は船上。


同じ姿勢でケツ痛いし、なぜか動物見れずつまらん。


小旅行終了後、同乗したジョンとフランス人夫妻とパーク前にある、“○○レストラン”という名のカラオケ屋に入る。


食事をしたくて入ったのに、カラオケマシンとジュースしかない。


ここに飯屋があったら、ナショナルパークに来る人皆来るから儲かるのに、なぜ飯屋がないのだ?


それよりなぜレストランと書いて、飯はなくカラオケ屋なのだ? 久々の“なぜの嵐”だ!!


空腹と暑さでイラつく。


12時過ぎてソッカービーチへ。ようやく飯の食える場所を発見。


ビール頼んだら、親父さんハイネケンを持ってくる。





旅慣れたのか、セコくなったのか微妙だなぁ。



 **************



この夜はちょとした事件に・・・。


夜、ダイビングショップに近視用のゴーグルあるか聞きたくて、町の中心部まで電話しに出かけることにした。


ホテルのマネージャー(推定25歳)と交渉の末、往復で1500リエル(45円)でお願いする。





そういえば昨夜(オレにとっては夜中)も人の部屋の前で、どっかの誰かが大声で彼に怒っていたっけ。
(多分AMBERだと!)


それでも、親父さんもいなくて苦労しているようだし、泊めさせてもらっているから、
ここはひとつ仲良くしようと彼に送迎をお願いする。



が・・・途中で一ヶ所寄ってもらったら、「で、あといくら出すんだダンナ?えっ?!」って
感じで、目が“$(お金)”マークに光り、ここぞとばかりにガンガンくるので、ワシ激怒!!


「もーお前一人で帰れ! お前のバイクなんて、もう二度と乗らねえよ!!途中寄るかもしれないって言ってあったじゃねぇか。
何でいつも金の話ばかりなんだ? しつこいんだよ。日本人は特にお金の話は嫌がるから、そういうしつこいヤツには逆に多めには払わねぇって言ったじゃねえか!!」


と、途中から日本語で大いに怒る! 


31歳・無職が街中(まちなか)で大いに怒鳴る!!


その剣幕で向こうが折れると思ったら・・・。


「オッケー!」と物凄い睨みをきかせながら、バイクを走らせて行ってしまった。



宿からここまでは2キロ位だろうか? 


頭の片隅で、何となく“ここなら一人で歩いて帰れる”とは思って喧嘩したけど、たいそうご立腹したので道を忘れた。方向もわからねぇ。


月はどっちに見えていたか思い出していると、ヤツが戻ってきた。


心中では「よ~し、よしよし!」と思い、笑顔を一生懸命隠しながら、お殿様の様に「おぬし、何の用じゃ?!」と尋ねると、「サー 1500リエル払ってくれよ~!!」と・・・。


31歳・無職・住所不定者は、更に大爆発。



「宿に着いてからだ! それと明日にはもう出て行くからな!!」と怒鳴ったら、今度は「OK!」も言わずに去っていった・・・。





このところ、余りにもバイタクに嫌気がさしていたとはいえ、何もそこまで・・・と思いつつも、やっぱりまだ腹がたつ。


でも、真っ暗な夜道をトボトボ歩いていたら、「ここは他所の国(文化)だし、腹を立てても、こうして安全に旅できている事考えたら感謝しないといけないし・・・」と反省しだす。


段々冷静になってくると今度は、「あいつライフルとか持って、オレの帰りを待ってねえだろうな?」などというネガティブな妄想も始まる。


30分ほど歩くと宿の近くにある店を見つける。その頃には、「あ~やっぱりワシから謝ろう。でも何て言おうかな?あいつ笑顔を一度も見せてくれないから怖いんだよなぁ。どこにいるかな?あっいた!!」


玄関前の庭に、夜警の為ハンモックをつるし、ヤツはいた。


真っ暗な中、ギョロっとした目だけが浮き上がり、こちらをしっかり見ている。


手にはライフルを持っていないようだ。



「・・・さっきは怒鳴ってごめんよ。でも何度も言っているけど、金・金言われるといい気分がしないんだよ。もし君が笑顔で、“UP TO YOU(あなた次第で!)”って言ってくれたら、おれ達日本人は、もっと君に払うんだぜ!」と言うと


「わかっているよ。こっちこそごめんよ。」と初めて笑顔を見せてくれた。


笑うととても若く22・3歳に見える。きっと実際はそれ位の歳なのに、責任のあるマネージャーをやっているから、余裕がなくなり笑えなくなったんだろうなぁ・・・と勝手に妄想する。


「今日も明日も泊めてくれるか?」と聞くと、「喜んで!」の一言。


そんな意外な結末で一日が終了した。



 **************



今日ここで、自分の心の狭さに氣づいて良かった。


でも、ここシアヌークビルに、(ワシの考える)サービス業は存在しない!

(ちなみに“つり銭”も“笑顔”も存在しない!!)







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最終更新日  2009.08.27 02:20:44
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