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いままで自分が発する言葉について、深く考えたことが無かった。最近はやりの生成AIで文章を作成すれば、自分の頭で使用禁止用語を検閲しなくてもSDGs的な寛容なものができるのだろうかでも、つまらないだろうな。東京都同情塔 [ 九段 理江 ]
2024.05.30
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密度の濃い読書でした。幕末から第二次世界大戦までの国と国の歴史が激突するその瞬間、その時代を活写した5つの物語。上野戦争、明治維新、西南戦争、ハワイの日本人移民、南洋パラオ、シベリア出兵、満州国、インパール作戦、と盛りだくさん。西郷隆盛は実在の人物だが、パラオで不審死した米軍将校エリスやインドの独立指導者チャンドラ・ボースのことは知らなかった。5編ともその時代にその場に居合わせた名もなき日本人が主人公。無意味な戦い、と思いながらも戦争に巻き込まれていくさまが悲しい。福音列車 [ 川越 宗一 ]
2024.05.27
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1945年の沖縄戦の話。いつも泣いているので、みんなから「なちぶー」とよばれている「せいとく」は父に続き、兄も兵隊となり、母と妹の3人で南へ逃げることになった。目の前で母が血を流して倒れるところは、よくこれを絵にしたな、と手が止まってしまった。人を殺すことに大義なんてない。なきむし せいとく 沖縄戦にまきこまれた少年の物語 [ たじま ゆきひこ ]
2024.05.27
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小学校高学年向け絵本。クジラは死んだあと深海に沈んで50年もの間いろんな生物に食べられている。肉や皮だけでなく、骨まで食べ尽くされる。最近まで、よく知られてなかったそうだ。深海で生きる生物が最後に図解されていて面白い。ヌタウナギ、ゾンビワームなど知らないものばかり。食物連鎖は、持ちつ持たれつ。海にしずんだクジラ [ メリッサ・スチュワート ]
2024.05.27
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梯結子(かけはしゆいこ)の4歳からの物語。幼い頃から鋭い観察眼と洞察力で、まわりのキモチワルイことを解決していく。結子みたいな子がいれば、学校でのイジメも無くなるだろうな、と思いながら気持ち良く読了。でも、話の中に時々出てくる「私」って誰恩田さん自身かな?続編にも期待。なんとかしなくちゃ。 青雲編 [ 恩田 陸 ]
2024.05.22
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これは1977年にスペインの出版社が刊行した「あしたのための本」シリーズを2015年に復刊したもの。人はみな平等だ。でも格差はある。この本が出版された40数年前も格差はあった。そして今も格差はどんどん広がっている。すぐに答えは出ないが、考えさせられる内容。社会格差はどこから? (あしたのための本 3) [ プランテルグループ ]
2024.05.22
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家族葬専門の葬儀社「芥子実庵」が舞台の連作短編。誰もが避けられない死なのに、職業に貴賤は無いと言いながら、死体を扱う仕事は嫌だ、という偏見を持つ男性。葬儀社という仕事にやりがいを感じる女性。職業差別やジェンダーギャップの背景が複雑で、何ともスッキリしない読書でした。夜明けのはざま (一般書 442) [ 町田 そのこ ]
2024.05.22
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音の伝わりかたが分かりやすく、書かれています。耳が二つある理由は考えたこともなかった。そうなんだ。聞いて 聞いて! 音と耳のはなし (福音館の科学シリーズ) [ 高津修 ]
2024.05.22
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民主主義の国で暮らすことは、とてもありがたい幸せなことなのに、あまり実感がなかった。これは1977年にスペインの出版社が刊行した「あしたのための本」シリーズを2015年に復刊したもの。40年前の本だが、民主主義の根幹は今も決して変わらないことを教えてくれる。民主主義は誰のもの? (あしたのための本 1) [ プランテルグループ ]
2024.05.22
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ホッキョククジラは200年も生きるそうだ。人間と同じように、子供が産めるようになるまで20年かかる。クジラ目線での地球環境の変化が興味深い。ホッキョククジラのボウ 200年のたび [ アレックス・ボースマ ]
2024.05.09
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公正取引委員会の仕事が良く分かりました。あまりニュースでも聞かないし、地味なお役所だけど、庶民の味方、正義の味方のようです。尾行や立入調査はするけど、逮捕はできないから警察や地検と協力しなければならないのに、そこは縦割りのお役所。スムーズに事は運ばない。白熊さんのキャラが公務員ぽくなくて楽しく読了。続編へ行きます。競争の番人 [ 新川 帆立 ]
2024.05.09
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見た目は本当に食べられそうな「エビフライ」リスが松ぼっくりの種を食べるなんて!今度近くの山を注意深く観察して、発見してみよう。せっかく、田舎に住んでいるんだから。イノシシやシカ、タヌキは見たことあるけど、リスにはまだ会ったことがない。リスのエビフライ探検帳 ~マツボックリの大変身!~ [ 飯田 猛 ]
2024.05.09
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家庭菜園で野菜を少し作っているけれど、花が咲くまでに収穫してしまうので知らない花がたくさんあった。放っておくと、こんなにきれいな花が咲くのねやさいのはな なんのはな? (かがくすっ) [ 宮崎 祥子 ]
2024.05.05
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早見さんの愛媛県愛があふれています。そして、デブ猫ちゃんが可愛くて何回でも読み返したくなってしまう。松山市は行ったことがあるけど、デブ猫ちゃん目線で愛媛県一周旅行したいです。先日、伊方原発付近で地震があったけど大丈夫かな。かなしきデブ猫ちゃん [ 早見和真 ]
2024.04.30
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図書館で見かけたら、表紙のインパクトがすごくて借りてきてしまいました。初めての作家さんです。虎の表情か面白くて楽しい!虎視眈々の意味が分からない子供でも絵の雰囲気で理解できそうな感じです。こしたんたん [ りとうようい ]
2024.04.30
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私の場合、夫と同じ墓に入るのが嫌ではなく、先祖代々の墓に入るのが嫌なんです。私の先祖ではないので。だから子供たちには海に散骨して欲しいと頼んでいます。実際に死んだらどうなるか分かりませんが、生きている人の気持ちが一番だと思います。垣谷さんの小説はいつも日本の今を反映していて、モヤモヤしたり、スッキリしたり、目が離せません。えせフェミニスト男性には要注意!はやく選択的夫婦別姓制度ができればいいな。せめて私が生きているうちに。墓じまいラプソディ [ 垣谷美雨 ]
2024.04.30
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図書館では小学校低学年向けのコーナーにあったけど、中学生や大人が読んでも勉強なる内容です。bigとlarge、littleとsmallの違いなど。絵で見るから分かりやすい。クッキーはアメリカではcookie、イギリスではbisucuitで同じものだった。大人もビックリ目でみるえいごのずかん [ おかべ たかし ]
2024.04.30
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『十二月の都大路上下る』と表題作の2篇収録。どちらも京都を舞台にした冬と夏の物語。万城目さんの、時空を自在に行き来する話の展開が好きです。過去に歴史を造ってきた人たちがいたから、今の私たちがいるんだな、と感じさせてくれる作品でした。直木賞は「今まで素晴らしい作品を書いてきてご苦労さま、これからも期待しています」的な印象。芥川賞は「新人作家にエールを送ります、これからが勝負やで頑張ってな」的な印象。八月の御所グラウンド [ 万城目 学 ]
2024.04.25
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日本オオカミの話かと思ったら、17世紀のスコットランドの最後のオオカミの話でした。当時、イングランドとスコットランドは戦争をしていて、孤児になった少年が、母を殺されたオオカミの子供とアメリカ大陸へ渡り未開の土地を切り拓いて成長していく。戦争のせいでスコットランドからアメリカへ移住した人は多いようです。日本は徳川家康がまとめてくれたおかげで、一つの国として明治からの近代化もうまくいったのだな、と家康さんに感謝です。最後のオオカミ (文研ブックランド) [ マイケル・モーパーゴ ]
2024.04.25
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アルプスの山で人命救助する、セントバーナード犬の母子の話でした。首に下げている小さなボトルには、気つけのためのウイスキーが入っているそうです。やなせたかしさん、こういう作品も描いていたんですね。セントバーナードと たびびと~アニーとコラ~【電子書籍】[ やなせたかし ]
2024.04.25
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コロナ禍の真冬の北京が舞台。主人公の菖蒲が、池も川もパッキパキに凍った中国を満喫する様子が気持ち良かった。日本で2回もコロナに罹って、北京でも夫と一緒にコロナになってもへっちゃら。冷えピタがないので、夫の顔に美容マスクを貼ってあげる。言葉が分からなくても、気にせず一人でも街へ出て、買い物したり、材料も怪しい辛い食事をしたり。怖いものなし。北京の街や春節の様子も面白く書かれている。パッキパキ北京 [ 綿矢 りさ ]
2024.04.25
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女による女のためのR18でない短編集でした。ガンサバイバーとしての経験から来るものや、コロナ禍の風俗の仕事など、さらっと描かれていて面白かった。読了後、作者自身による表紙絵をじっくり見たら、もう乳首にしか見えない以前読んだ小川有里の『死んでしまえば最愛の人』の中に、嫁から「介護脱毛」したら、と言われた話があったので、老齢にさしかかった人がするものかと思っていたが、若い女性もするのね。わたしに会いたい [ 西 加奈子 ]
2024.04.11
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お寺などにある「身代わり観音」のように、仏像に触ると、ご利益があるというのと似ているかな、と思った。でもカバヒコはそれだけじゃなくて、体も心も癒してくれる。私が毎晩ぬいぐるみに話しかけているのと同じかなリカバリー・カバヒコ [ 青山美智子 ]
2024.04.11
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初めての作家さん。変な間取りの家にまつわる変な話でした。家の平面図が大きく書かれているので、とても読みやすかった。2軒とも一階と二階で壁や柱の位置がずれていて、秘密の空間を作るためとはいえ、耐震性に問題があるだろう。建てる時、設計士や建築士は疑問に思わなかったのかな。続編も読んでみよう。変な家 [ 雨穴 ]
2024.04.02
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医療とは最先端の医療技術を提供することではなく、患者と医師との信頼関係が大切。そして、治療によって回復する患者ばかりではないので、患者と家族の心の安心が一番だと感じた。大学病院のヒエラルキーは、一般の会社とは違う絶対的なものらしい。スピノザについては、よく分からなかったが、高齢化が進む日本の医療は医師の資質にかかっているのかな。スピノザの診察室 [ 夏川 草介 ]
2024.04.02
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ヨシタケシンスケさんの「メメンとモリ」に似たような読後感。小学校の卒業式で朗読すると良いような内容です。原題So many daysを「たくさんのドア」と訳した、なかがわちひろさんは日本の子供たちのことを考えたのかなたくさんのドア [ アリスン・マギー ]
2024.04.02
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1981年から2021年までの長い物語でした。主人公は鳥のネネ。ヨウムという鳥が賢くて長生きなことにびっくりした。そして40年も水車小屋で仕事を続けてきたことも。ネネの面倒を見たり、いっしょにラジオを聞いたり、会話したりすることで、いろんな出会いがあって、律は姉と無事に暮らしていけたんだよね。ネネのおかげで、良い人たちに恵まれてよかった。登場する映画や洋楽がその時代を映していて懐かしかった。小学生がニルバーナを聞いているのもびっくり‼️ネネは女の子だと思って読んでいたが、最後のほうに「おじいちゃん」とあって、え〜?私の中では、絶対におばあちゃんのイメージ。水車小屋のネネ [ 津村 記久子 ]
2024.03.25
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あれから、40年も経ったなんて!お互いに歳をとりましたね、と思ったけど、黒柳さんって何歳なんだろう?続編では戦時中からNHKの女優になるまでが描かれている。トモエ学園での経験はその後の人生に大変役に立ったと思う。当時、疎開先は自分で探さなければならなかった。自分や家族の命を守る、自己責任は今も変わらない。戦後、お寺がミッションスクールのために建物を貸してくれたこと、仏教は心が広いな、と思った。続 窓ぎわのトットちゃん [ 黒柳 徹子 ]
2024.03.25
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パリのオークション会社に持ち込まれた、ゴッホを撃ち抜いたと言われるリボルバー。果たして本物かゴッホとゴーギャンの微妙な関係やそれぞれの画家の生い立ちから亡くなるまでの私生活から制作活動など、史実を織り交ぜた内容にドキドキしながら読了。ゴーギャンについては知らないことが多く、特に女性関係についてはびっくり。死後に絵が評価されたのは良かったけど、家族や愛人のことまで調べられるのは不本意ではないかなリボルバー [ 原田 マハ ]
2024.03.17
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殺し屋の話なのに、ヒューマンドラマみたい!家族の愛に恵まれなかった兜が妻と出会って、子供が大きくなっても妻に頭が上がらない様子が滑稽でした。そして、家族のために業界を辞めたいと思っても難しい。自分や家族に命の危険があるから。でも、こんなに優しい殺し屋はいないだろうな。AX アックス (角川文庫) [ 伊坂 幸太郎 ]
2024.03.13
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今回の直木賞受賞はなりませんでしたが、いつかは受賞できる作家さんだと思う。タイトルが本来の「成れの果て」の意味とは違い、「新たな形をとって現れた結果」という意味で使われているようです。秋田県の油田、テレビ局の忖度、自閉症の画家、などサスペンス的な要素も盛りだくさんで楽しめました。なれのはて [ 加藤 シゲアキ ]
2024.03.02
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イヤミスとはだれが言い始めたのだろう。読後感は決して良くない。特別な色覚を持つ人をギフテッドと呼び、その人が描く絵を色彩の魔術師として褒める、留美ちゃんが一番怖かった。古代は赤と茶は同じ色、青と緑も同じ色として感じていたらしい。緑色なのに青信号と言うのも、その名残かな。4原色の目を持つ人は、蝶が見ている世界を体現できるのだろうか?人間標本 [ 湊 かなえ ]
2024.02.24
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2021年6月から2022年11月まで、新聞連載で読んでいたが、これほどの長編とは思わなかった。読み直してみると、記憶が飛んでいる所があったり、各学校の登場人物が把握しきれてなかったので、頭の整理ができて楽しめた。コロナのせいで修学旅行が中止されたり、部活が出来なかったりする中で、コロナだからこそ出来ることを考えた中高生たち、すごい!大人だったら「しょうがない」と諦めてしまう。学生時代の1年は濃密で、まさに青春。特に、望遠鏡で「星をつかまえる」という表現が刺さった。この夏の星を見る [ 辻村 深月 ]
2024.02.23
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『汝、星のごとく』を読んでいないと理解できないかもしれない内容です。3編収録。「春に翔ぶ」北原先生の過去、シングルファーザーになった理由。「星を編む」櫂の遺作を出版しようと奔走する編集者。「波を渡る」暁海と互助会的結婚をした北原先生、成長した娘の結とその母菜々との再会などの後日談。気になったのは、勢いで「私の子です」と言ってしまった若き日の北原先生。菜々の母親の子として届出したので、民法上の父は母の夫になるから認知できないはず。小説では認知して引き取ったことになっている。菜々の子として届出たなら、父がいないので認知できるけど。でも、前作の疑問は解けた感じです。夫婦や親子の形はそれぞれで、周りに振り回されない事が大事です。星を編む [ 凪良 ゆう ]
2024.02.14
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shikafucoさん制作の表紙のオブジェが3万円で販売されてます。パッと見た時、墨の粒子を拡大した写真かな、と思った。墨のイメージにピッタリです。ホテルマンと書家の交流を描いた物語。今どきは招待状の宛名はパソコンのプリンターで行書体フォント印刷しているものと思っていた。一流ホテルでは書家に依頼するんだ!そして、最初に書家の長袖のTシャツが気になっていたが、最後に伏線回収。じわっとくる内容でした。墨のゆらめき [ 三浦 しをん ]
2024.02.10
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東北新幹線が東京から盛岡間を走行中に、色々な事件が起こる。およそ3時間、しかも密室である新幹線の車両内で次々に展開される物語にハラハラしながら読了。特に中学生の王子少年は末恐ろしかった。他人を屈服させることに快感を覚え、知識も豊富で人間の心理もよく理解しているので、子供のふりして大人を手玉に取る。こんな子供が大人になって独裁者になるんだろうな、と思った。そして、その業界の人も子供の危機には一般人と同じように必死になる。今回は木村さんの両親が大活躍でした。マリアビートル (角川文庫) [ 伊坂 幸太郎 ]
2024.02.06
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初めての作家さん。超短編集で高齢者向けの話だからか、字が大きくて読みやすい。高齢者ならではの本音が盛りだくさんで、これから老齢期を迎える私にはとても参考になる内容で、楽しく読ませてもらいました。死んでしまえば最愛の人 [ 小川 有里 ]
2024.01.31
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6篇の短編集。全てが新型コロナのパンデミック絡みの話。タイトルは「罪」+「パンデミック」という意味かな。最初の3篇は怖かったけど、後の3篇はなんとかハッピーエンド感があってよかった。パンデミックのおかげで?生まれた物語でした。ツミデミック [ 一穂ミチ ]
2024.01.31
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小学生にとっては、担任の先生が変わることは重大事件です。教師も人間だから性格も価値観も違う。こうして大人を観察していくんだろう。ズル休みを容認してくれるお父さんやお母さん。悩みを聞いてくれる夕焼け文庫のおばさん。漢字の面白い勉強法を教えてくれるボランティアの大学生。いろんな大人と関わって成長していくんだね。地元の図書館のリサイクルでもらってきた本なので、20年以上前の本でした。まだ、土曜日が休みでなかった頃の話です。【中古】 ぼく先生のこときらいです / 宮川 ひろ, 長野 ヒデ子 / 偕成社 [単行本]【メール便送料無料】【あす楽対応】
2024.01.22
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表紙の焼きそばの絵がとてもおいしそう。物語の中にも出てくるが池波正太郎も愛した、揚子江菜館の上海式肉焼きそば。食べてみたい。一話ごとに古本屋の珊瑚さんが推す本の名前と料理がセットで来るところが面白い。そして、源氏物語に「輝く日の宮」という失われた帖があるということも、本居宣長がいなければ今に伝わっていなかったことも初めて知った。古本食堂 [ 原田 ひ香 ]
2024.01.22
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初めての作家さん。音楽教室での著作権の問題は裁判にもなったので知っていたが、全日本音楽著作権連盟は実際に潜入調査を行っていたのだろうか。上司の命令とはいえ、音楽講師に嘘をつくことは人間として嫌だろうな。でも、主人公はチェロを再開したことで悪夢から解放されたし、不眠外来の医師にも正直になれた。音楽には人の心を癒す効果がある。ぜひ、映像化してもらい、チェロの演奏を聴きたい。ラブカは静かに弓を持つ [ 安壇 美緒 ]
2024.01.22
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知らなかったが、温泉の定義はかなりゆるい。温泉成分が1リットル中1グラム以上含まれていれば、水でもOK。逆に、温泉成分が無くても、源泉の温度が25度以上ならOK。専門的な記述もあるが、温泉の種類や効果など勉強になった。旅行に行くときに参考にしよう。SUPERサイエンス 知られざる温泉の秘密 [ 齋藤 勝裕 ]
2024.01.17
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宗教二世の話。あとがきにも書かれているが、安倍さん銃撃事件の前からカルト宗教や二世問題について書かなければならないと思っていたそうです。物語の舞台になった団体は、辻村深月「琥珀の夏」に出てきた団体に似ていた。教祖様を中心に自給自足で社会と隔絶した生活を送る人たちは、その子供たちも、これが幸せだと思いこむ。結局、大人の都合で世間の煩わしさから逃げているだけなのに。教祖様が死んだらどうなるのだろうか。はーばーらいと [ 吉本ばなな ]
2024.01.17
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『鈍色幻視行』の核となる小説。昭和初期の2.26事件前夜のような内容。夜果つるところ、とは戦のない世界のことかな、と思った。表紙がリバーシブルになっていて、謎の小説家「飯合梓」の作品としても読める。作者はメタフィクションを書いてみたかったそうだ。再度、『鈍色幻視行』を読んでみたくなった。夜果つるところ [ 恩田 陸 ]
2024.01.12
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2日間の出来事が、鈴木・鯨・蝉、3人の目線で連続して描かれる。全く接点が無かった3人が、ある事件に関係して徐々に接近していく。手に汗握る読書でした。「昆虫も人間も数が多くなると、凶暴なのが出てきて争いになる」という言葉が身に染みた。そもそも、「777」が読みたくて閉架書庫から出してもらった本。次は「マリアビートル」へ行きます。追記:東京駅に止まらない快速列車なんてあるのかなグラスホッパー (角川文庫) [ 伊坂 幸太郎 ]
2024.01.12
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5編の短編集。読み終えてから、タイトルの意味が分かった。精神的支えになっていた人は、死んでから分かるものなんだな。「くろい穴」は手間のかかる栗の渋皮煮の栗の虫食いの穴の話。虫食いの栗は壊れやすいのに、何回煮ても最後まで崩れずに残った。虫食いの栗を応援したくなった。あなたはここにいなくとも [ 町田 そのこ ]
2024.01.04
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続編が出るとは思いませんでした。孫にお正月のプレゼント。新年から笑わせてもらいました。大ピンチずかん2 [ 鈴木 のりたけ ]
2024.01.02
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「チルドレン」の続編。あれから20年。陣内は主任になっていたが、破天荒ぶりは変わらず。過失で死亡事故を起こしても、故意に車で人を轢き殺しても、犯人が少年であっても、被害者家族にとっては家族を殺されたという事実は変わらない。車が発明されなかったらよかったのに、と言う加害少年の言葉は重い。サブマリン [ 伊坂 幸太郎 ]
2024.01.01
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めんどくさい人だなー。そんなこと気にしないで生きればいいじゃん。と、作者自身がモデルかもしれない、この小説の主人公に言いたい。私は小説家の私生活を知りたいとは思わないので、なるべくエッセイは読まないようにしていた。フィクションはフィクションとして楽しめばいいかな。でも今回は、作家としてのイメージを壊さないようにインタビューで嘘をついてしまう主人公の二重人格的な妄想が面白かった。うるさいこの音の全部 [ 高瀬 隼子 ]
2023.12.26
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20年も前の作品でした。陣内のような表しかない真っ直ぐな性格の人が家裁調査官になるなんて!まあ、そこが面白いんだけど。当時は成人年齢が20歳だったけど、今は18歳なので、高校3年生では家裁調査官のお世話にはならない。続編「サブマリン」も楽しみだけど、成人年齢が下がった後の、昔だったら少年だったのに〜という話も書いてくれないかな。チルドレン (講談社文庫) [ 伊坂 幸太郎 ]
2023.12.23
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