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2006.08.16
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カテゴリ: コラム・えっせい
 母は歌が好きで、明治、大正、昭和(戦前)の歌を沢山知っている。「サーカスの歌」「道頓堀行進曲」「裏町人生」「カチュ-シャの歌」「純情二重奏」「酒は涙かため息か」「君恋し」などなど、母が歌っているのを聞いて覚えた。

 ここ八年ほど前から、テレビは古い歌番組ばかりしている。二十年前の歌など「ふっる-い」と思うのに、三十年前、四十年前の歌まで昔の歌手や現役歌手に歌わしている。「歌は世につれ世は歌につれ」と言う言葉も番組企画者は忘れてしまったようだ。番組作り屋ともども作詞家も作曲家もみんな老齢になって、新しい歌はなかなかうまれないのか。
 たまにラジオで新曲ですと若い歌手が歌っているけど、「エンヤコラドッコイ」はどうも戴けない。
 各市に在る老人センターのカラオケクラブは、誰が一番早く新しい歌を覚えてくるか競争しているとのことだ。
 近年、母が歌っているのを聞いたことがないが、幾つぐらいから覚えなくなったのだろうか。
 お盆に行ったとき姉が言っていた。
「お風呂から上がられへんようになってんと。ほいで、そこらに手摺付けてもうたんやて」
「危ないな。もう家のお風呂へ入らんと、ヘルパーさんにセンターへ連れて行ってもうたら?」

「デイサービスのとこと違ごて、普通の老人センター」
「ああ。あんなん何処にあるのかなあ」
 姉もよく知らないらしい。
「そいでやん。あがられへんからお湯に浸かってたら歌が出てんて。それが、ハトポッポやってんてぇ」





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Last updated  2006.08.17 02:18:14
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