時空の流離人(さすらいびと) (風と雲の郷本館)

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December 31, 2006
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「大和は くにのまほろば たたなづく青垣 山こもれる 大和し うるはし」

 日本武命が、故郷の大和をしのんで詠んだ有名な歌である。もっとも、今回紹介する、 「明日香の皇子」 ( 内田康夫: 講談社)には、この歌は出てくるが、日本武命は直接関係無く、モチーフとなっているのは、 大津皇子 の謀反の際に連座したと言う設定の、明日香皇子という謎の皇子である。

 この作品「明日香の皇子」は、いつも紹介している内田康夫の作品と比べて、少々異色の作品である。

 大東広告の社員村久の恋人恵津子が失踪した。恵津子のことで、彼に連絡をとってきた男が、村久の目前で殺されてしまう。そのとき残した「アスカノミコ」という謎の言葉。村久は、恋人の行方を求めて、「アスカノミコ」の謎を追う。背後でうごめく陰謀と、村久を守る謎の組織・・・
 事件は、時空を跨いで、意外な方向に広がっていく。

 内田康夫作品の定番である、「過去の因縁」や「利権」などもきちんと盛り込まれている。殺人事件もちゃんと?起こる。しかし、いつものミステリーとは違い、「名探偵」は登場しない。宮本警部なる人物が早い段階から登場しており、内田作品では、浅見光彦を除いては、名探偵役は警部が努めるようだから、こいつが今回の名探偵役かと思ったら、結局最後まで活躍らしい活躍はなかった。

 結局推理ものではなく、どちらかと言えば救世主伝説を織り込んだ、伝奇ロマンのような作品であった。




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「明日香の皇子」( 内田康夫: 講談社)







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(追伸)
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Last updated  January 1, 2007 09:59:38 AM コメント(10) | コメントを書く
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