時空の流離人(さすらいびと) (風と雲の郷本館)

時空の流離人(さすらいびと) (風と雲の郷本館)

PR

×

Profile

風竜胆

風竜胆

Favorite Blog

オーダーイラスト着… New! ブラジョンさん

映画 夜勤事件 /ホ… New! じらーるぺるごーさん

気まぐれんな旅行屋… 富士家のぱこさん
マークス・ストーリー マークス5406さん
パパだって見たいん… 大希・大我のパパさん

Archives

August , 2026
July , 2026
June , 2026
May , 2026

Calendar

Keyword Search

▼キーワード検索

August 1, 2010
XML

「ソロモンの犬」 (文芸春秋社)。道尾作品と言えば、ゾクッとくるようなホラー調の作品が多いが、これは、ホラー風味はまったく付いておらず、言うなれば「動物生態学的ミステリー」といったような作品である。

○「ソロモンの犬」(道尾秀介:文芸春秋社)



 同じ大学に通う、秋内静、友江京也、巻坂ひろ子、羽住智佳の4人は友人同士だ。京也とひろ子は付き合っており、秋内は智佳のことが好きなのだが、なかなか友人以上の関係になれない。ある日、彼らの面前で、友達になった椎崎陽介という少年が、飼い犬のオービーに引きずられて道路に飛び出し、トラックに轢かれて亡くなってしまう。なぜ、オービーは、いきなり道路に飛び出したのか。秋内は、事故の直前に見た友人のおかしな行動が頭から離れない。

 ミステリーと言えば名探偵役がつきものだが、この作品では、彼らが通う大学の助教授で動物生態学を教えている間宮未知夫がその役割を果たす。秋内は、間宮に相談に行くのだが、この助教授、なかなかの変人で面白いキャラクターだ。

 不幸な事故や、その後に続く悲劇といったものを扱っている割には、この作品は、どこか漫画チックでコミカルな感じを受ける。これは、この間宮と、秋内の祖父のキャラの影響が大きいからだろう。また、以前読んだ「片眼の猿」ほどではないが、読者に対するひっかけもちゃんと用意されているというのも、いかにも道尾作品らしい。 

 表題の「ソロモン」とは、旧約聖書に出てくる、古代イスラエルの王のこと。ソロモン王は、指輪の力で、動物たちと会話ができたという。実は、ソロモンの指環の話は、聖書の語訳から来ているそうで、もともとそんなものはどこにもなかったのだという。ソロモンの指輪が欲しいのではないかと尋ねる秋内に、間宮は自分の頭を叩きながら、「僕は、自分で見つけるよ」と応えた。努力もせずに、魔法の道具を当てにすることなんて間違っている。自分で地道に努力していくことが大切なのだろう。

○ランキング今何位? 人気ブログランキング にほんブログ村 本ブログ 読書日記へ


「文理両道」
「本の宇宙(そら)」
(本記事は「本の宇宙」と同時掲載です。)








お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  August 1, 2010 01:57:32 PM コメントを書く
[日々の読書(ミステリー)] カテゴリの最新記事


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: