GOAL通信

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2008.01.01
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カテゴリ: 生徒たち



 いつもダラダラと、姿勢の悪い子が、

 いつも仲間を頼り、一人で処理出来ない子が、

 動き出す瞬間がある。



 年末特訓に参加した受験生に、

 今年も何人かそんなシーンを見た。



 「こんなに~?」

 「分からな~い!」




 場の空気は、我々指導する側が創り、投げかけていく。

 甘えは許さない。

 ここに居る意義が感じられなければ、帰ればいい。

 そんな緊張感が、君らのペンを動かしていく。



 化学反応式などほとんど書いたことのない君。

 当然、最初はまったく書けず、赤だらけだった。

 でも、書けるまで帰れない。

 書いて、合格をもらわなくてはならない。


 時間とともに一人、また一人と、消えていく。


 普段から努力していた仲間との差が、次第に明確になっていく。



 君はどう思っただろう。




 あるいは今の自分に対する、不甲斐なさだろうか。



 君は何度も紙に書き、練習した。

 「おまえ、こんなに書いて覚えるの、初めてだろ」

 「うん、もう死にそ~」


 初めての経験。



 君が感じてくれればいい。

 懸命に自力で越えていくことの価値を、感じてくれればいい。


 たった20問程度とはいえ、出来ない子にとってはもの凄くハードなこと。

 結局、数回やってもクリア出来ず、

 夜10時をもって、4名が持ち越しの宿題となった。



 2日目の確認試験のために、その一人、Kさんは夜も書いて覚えたと言う。

 2日目は年末最後の大晦日。

 先のない、持ち越しなどない、本当に最後の日。

 出来なければどうなるか。

 最後には別の試験も待っていて、君は自分の立場を感じたのだろう。


 君は、2日目の休憩時間に追試を受け、合格した。

 ほとんど知らなかった、試薬の知識も、反応式も書けるようになっていた。


 「やったー! ちょ~嬉しいんだけど」

 もう一人、Sさんも同様の反応だった。

 最高の笑顔とは、このことだろう。

 誰でもない、君らが頑張ったから嬉しいのだ。



 2日目の社会の終了試験は、満点を取らなければ帰れない。

 合格まで、何度でも繰り返す。

 初日とほとんど同じメンバーが残り、懸命にやり直しを続ける。

 4回、5回、だんだんと理解が正確になっていく。


 私のところまで、出来た者から順に持ってくる。

 恐る恐る答案を差し出し、採点中も心配そうに覗き込む。



 「ほんと? 合格? やったー!」

 また飛び出た歓喜に、私の顔もほころんだ。

 最後に残った生徒も、15回ほど繰り返した後、執念でクリアした。

 終了は夜8時近くになっていた。




 感じて欲しいのだ。


 何故、やらなくてはならないのか。

 何故、個人差が出るのか。

 そして、どうやって最後の歓喜を得ることが出来たのか。



 頑張れば結果は出る。

 でもそれは、語っているだけでは意味はない。

 行動し、体験することに価値があるのだ。


 私は厳しいと思っても、基準はみな平等に考える。

 学力で差は付けない。

 ここを越えなくてはならないという「ライン」。

 それは、君が感じ、動くことで掴みにくるもの。



 私はみなに、席を空け、個人で向き合えと厳しく言った。

 課題が不十分な者は、他が次に進む中も合流は許さず、

 別メニューで課題の作成をさせた。

 昼休みの時刻を超過した者は、カギを掛け、締め出した。


 みんな、君らの意識の問題なのだ。

 合格まで闘っていくのは、君ら自身。

 そのために大切なもの。

 それは我々が指し示すことではない。


 君が空気を感じ、時を受け入れ、ペンを握ることから始まるのだ。

 場の力にどこまで向き合い、踏み込んでいけるか。

 その記録に、君なりの責任を持つことなのである。


 些細なことでもいい。

 この2日で得たものがあったなら、大切にするのだよ。



 最後に帰るときに言った、君らの言葉。

 「2日間、ありがとうございました。すっごく勉強になりました!」

 爽快さの中に、やり遂げた自信のようなものがあった。


 みんなよく頑張ったな。


 君たちの眼が輝くとき。


 それは私にとって、掛け替えのない瞬間だ。





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最終更新日  2008.01.01 16:14:35
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