GOAL通信

GOAL通信

2008.06.29
XML
カテゴリ: 教育全般




 「部屋で何かやってるようだけど、効率のいい勉強をしてるんだか」

 「何をやったらいいのか、自分でもよく分かってないみたいなんです」

 「何をどうしたらいいか、先生からぜひ勉強のし方をアドバイスして欲しい」


 こんな感じだ。



 こういう話題が出るのは、比較的意識の高い親御さんに多い。

 色々と試してみたが、どうもしっくりと来ない。

 しかも最近は、言えば言うほど反抗し、全然親の言うことなど聞こうとしない。




 経緯はよく分かるのだが、さあ、どうコメントすればいいのだろう。



 勉強のし方が分からない。

 これは、いつの時代も共通の悩みだ。


 だがこの話題を語る時、絶対に外してはいけない視点がある。

 勉強のし方が分からなくて困っているのが、

 本人なのか、親なのかということだ。



 本人ならば、現状を聴き取り、改善のヒントを与えられるだろう。

 だが本人にやる気がなく、親だけがヤキモキしているのなら、

 欲しているのは子どもの勉強法ではなく、親の立ち合い方ではないのか。


 このいずれかを明確にし、対応しないと、

 大きなずれを生むことになる。







 こういう時はこうしたらいい。

 それならばこうしてみたらどうか。

 その一つ一つは、相談の内容と主格が誰かということで語り分けている。



 親御さんの悩みは切実だ。

 子どもの成績を青天井にしたい。




 実際の面談ではせめて平均点ぐらいはと言うが、

 心の中では、間違いなくトップを望んでいる。



 では実際の子どもはどうかというと、

 全然やる気がない。

 そのギャップに悩みながら、家庭では勉強に立ち合い、

 常に好成績を目指し、勝負している。

 結果が思うように出ないとき、相談が来る。


 どうしたらいいかと。




 私はそういう親御さんに正直に語る。

 すべてを一度リセットしてみませんか?

 今までのやり方をすべて白紙にし、もう一度練り直してみましょう。


 白紙にタイトルから書き直すのです。

 そして目的を明確に、しっかり書き込む。

 誰が何のためにする取り組みなのか、

 その軸を太く中心に描き切る。



 勉強の中心には、子どもがいなくてはならない。

 家庭学習は、お母さんのための指導講座ではない。

 その基本を忠実に守るのです。


 家で立ち合うことが深くなればなるほど、

 結果に対する親のジレンマは飽和を迎えてしまう。

 主役は子ども。

 その学びに親の技術や視点は有用であっても、

 感情はまったく役に立たない。


 「勉強しなさい!」

 「何でこんなの分からないの!」

 「さんざん先週やったじゃない!」


 問い詰めるほど、子どもの得点は下がっていく。

 気付いて欲しいのです。

 誰が取り組み、誰が時間と闘うべきかを。



 子どもが30点を取ってきたら、どうするか。


 「何よこれ、あんた勉強しないからでしょ!」

 と語っても、100%成長はあり得ない。

 感情の入った感想は、子どもにとっては最低の雑音。


 そうではなく、

 「何でこうなったかよく考えてみ。そして間違いをもう一度調べてみな」

 と、一歩引いたアドバイスに徹するのである。

 そして、「こことここは出来たじゃん。やったね」と誉めてあげる。

 このプラスのストロークが大切なのだ。




 親が夢中になり過ぎると、子どものリズムが破壊されてしまう。

 そんな生徒、いや親子を何人か見てきた。


 家で毎日課題を与えられ、ずっと親が立ち合っている。

 出来ないと叱られる。

 その子は塾で泣いていた。


 その後、授業での集中を欠き、

 成績はどんどん落ち、やがて塾をやめたが、

 やめる時のお母さんの台詞が忘れられない。


 「お宅にいても成績が上がらないので」


 私は敢えて言わなかったが、今もその子のことが気になる。



 なぜ気付かないのだろう。

 誰が勉強し、誰が育とうとしているのかを。

 親がどんなに完璧なカリキュラムを組んでも、

 それは子どもにとっての道具でしかない。

 使うための課題でしかない。


 感情を吹き込み、力を持ってはいけないのだ。


 学びというものは、自分が苦しみ、発見し、

 その隙間から見えてくる光を頼りに、

 一歩ずつ築いていくもの。

 親はその工程における、アドバイザーであればいい。


 歩みが遅いからと縄をかけ、引っ張ってはいけないのである。

 自ら発見し、自信を持てるように、

 手の届く位置に道具を並べ、選ばせればいいのだ。



 そういう意識を持った親は、

 子どもの本質を素敵に成長させることが出来る。


 子どもを大切に思う心と、子どもに仕向ける行為は違う。

 大切に思うのなら、子どもが形成すべき軸を、

 一緒に磨き育ててあげよう。



 三者面談をすると、ここぞとばかりに語る親がいる。

 その内容は、勉強しないという否定的なものばかりだ。


 「やってるじゃん」

 と、口論する親子もいる。


 その場で勉強法が分からないから教えて欲しいと言われても、

 私は語れない。

 親の意識、子の意識をもう一度見直し、

 学習スタイルを立て直さなければならない。


 細かい勉強法の前に、まず打ち込むべき楔があるのだ。

 その大切さが理解でき、初めて方法論の枯渇が始まる。

 そう思っている。




 勉強のし方が分からない。

 勉強が出来るようになりたい。


 こういう言葉を、素直に子どもから聞きたい。


 だがそれがあるとしたら、

 その子の家庭は、きっと勉強に無関心であるような気がする。


 毎日神経をすり減らし、課題を与えられている子どもからは、

 決して出てこない言葉。


 そんな気がする。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2008.06.30 01:37:53


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

PR

×

サイド自由欄

img2c074974zik6zj.jpg
GOAL通信へようこそ。

プロフィール

masa/k

masa/k

カレンダー

バックナンバー

2026.07
2026.06
2026.05
2026.04
2026.03
2026.02

フリーページ

キーワードサーチ

▼キーワード検索


© Rakuten Group, Inc.
X

Design a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: