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理想的な温泉・・・って皆様はどのようなイメージをお持ちですか?
先日、お客様が思い描いていたイメージとずいぶんかけ離れていて、お叱りを受けたのですが、なかなか素直にごめんなさいと言えないというか、違うんではないかと思った事が有ります。
そのような中、某大学の学生さんから環境について聞かせてほしいというメールがきました。
(以下、その内容の一部)
[温泉と法律]
. 水質汚濁防止法が制定され、有馬温泉への影響はどのようなものがありますか。
. フッ素、ホウ素の除去装置は3千万円~4千万円するそうですが、装置は購入しましたか。
. 温泉に含まれるホウ素やフッ素による健康被害の恐れがある、と世界保健機関が発表しておりますが、どのようにお考えですか。
. 温泉を排水することでどのような環境への影響があるとお考えですか。
. これまでに制定された法律で何か影響のあった法律はありますか。
先ほどのお客様のお叱りは「源泉かけ流しと言っているが、温泉がどんどん流れてきていない!」というものです。
ちょっとあちこちの画像を勝手に引用させて頂きますが・・・・

この様に湯がそそがれている事を想像されたと思うのですが、有馬の温泉は泉源で98℃はあります。少なくとも65℃から75℃で浴槽の傍まで温泉を引っ張ってきています。
その湯をこの写真のように注いだら、すぐに熱くなって入れなくなってしまいます。
・・・だったら水を入れるの?
適温の温度を保てる量を注いでいますので、どんどん入っているように見えないのです。
ちなみに御所坊の浴槽の温度管理のペラペラ漫画をご覧ください。

そして・・・有馬の温泉は世界的に珍しい湯で湯の効能も高い温泉ですが、残念というか自然はうまくできているというか、量が少ないのです。
もし有馬の温泉がたっぷりあって、有馬のすべての旅館がかけ流しをしたら・・・
有馬川をはじめ武庫川の水系はつぶれているでしょうね
そのひとつの例が草津温泉。有馬と同じ日本三名泉で東の大関(有馬は西の大関)強酸性の温泉です。強酸性の湯が川に流れると水系が死滅するので、草津では 中和するシステム を構築し、水系を保っているのです。

先ほどの大学生の質問なのですが、除去装置は施設ごとに設ける事が今回の法律では定められています。それに沿って言えば草津のこのシステムではだめなのです。各旅館が造らなければいけないという事になってしまいます。
草津には自然湧出した温泉が川に流れています。これは各旅館が装置を作ったとしても処理できないでしょうという事になります。
また今回、この装置を義務付けられているのは宿泊を伴う施設で、日帰り温泉は対象外なのです。
有馬温泉は大丈夫?という事ですが、確かに温泉には色々な成分が多量に含まれています。この湯多量に河川に流れれば水系に影響を与えますが、有馬は神戸市。つまり下水が完備されています。温泉の排水以外に一般の排水も混ぜて流すために薄められる為に基準はクリアーするのです。
ところが秘湯の宿などは下水が完備していないと思います。使用済みも未使用の湯も河川に流さざるを得ません。今回そういう施設に3.000万~4.000万の設備投資をしろというものです。
今の時代このような投資に回せるところは少ないと思います。
しかし秘湯ブームや先述のお客様のように湯がどんどん入っていないと・・・という人が増えて、あちこちで温泉を掘ると、本来地表に現れるはずのない湯を取り出して地球の表面に流すことになります。
むやみやたらに湯量を確保するのではなく、有効利用が必要だと思うのです。
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