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2014.09.04
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カテゴリ: 読書
私がこれまでの人生において「あまり好きではなかった又は興味が無かった人物」に関する本を読む動機については以前、記しました。

今回ご紹介させていただく本の主人公は乃木希典大将です。


乃木.jpg


もっとも、私は乃木大将を「敵」と認識したことはありません。

あえて私が好まぬ点といえば西南戦争時、敬愛する西郷隆盛(南洲)先生と「対峙」した新政府軍側に属していたということくらいです。

彼の殉死(明治天皇崩御の直後に夫人と共に自刃)の美談はあまりにも有名で私も高校生の時からその衝撃を脳裏に強く残しております。

実は私、今年の5月上京時「乃木神社」へ行っております。特に参拝の強い目的はありませんでしたが・・・・・・。

宿泊先したホテルが「乃木神社」と目と鼻の先にありましたので東京を離れる日の午後、参拝した次第です。

そのようなこともあり乃木という人物像を知りたいと思っていました。

本書は著者である福田和也氏の人間性(良い意味で)を前面に出した上で乃木大将について記した良書であるというのが私の感想です。



そんな深層心理が影響したのか日露戦争における多大なる犠牲は「乃木は軍人として無能」との汚名を彼に与えております。

戦中後は抗議の手紙が乃木のもとに多数届いたとか。

児玉源太郎、東郷平八郎といった英雄に比べ軍人としての資質・能力は少なかったのもしれません。

この点を把握して本著を読むと乃木の人物像がくっきりと浮かび上がります。

しかし本著の読後、乃木は私が好きな人物であることが判明しました。

その理由は私と乃木の共通点の多さです。

まず人間の好き嫌いが激しい点。

首相になった桂太郎(攻略機微に富み、権力の機微に通じて立身を重ねた)を唾棄すべき人物とみなし徹底的に嫌ったそうです。

同じ長州出身の関係ではありますが桂が素封家の家で供応を受けていたことに憤慨。後輩の桂が乃木に笑みを浮かべて挨拶にきても全くの無視。(但し福田氏は桂を評価している。日露戦争時の総理で国難を乗り切った。議会政治を成熟させた。が主な理由)

乃木大将、一時は放蕩生活を送っていたがドイツ留学後に質素、謙譲を旨とする生き方に“転向”しました。

・生活をとことん質素にした。

・軍務についている時には兵隊と同じものを食べた。(特別な食事を出されると食べずに返した)
・自動車には乗らなかった
・負傷兵に会うとどんなところでも馬を下りて「ご苦労だったなあ」とねぎらった。
・身のまわりのことは全て自分でした。(以下省略)

これだけでも西郷先生との共通点が恐ろしいほどあります。




しかし乃木大将は断った。無用の恥辱をステッセルに与えたくないから。

ここでピンとくる方も多いと思います。乃木大将のこの姿勢は西郷南洲先生と同じであります。庄内藩に対し寛大な措置を施したのと同じです。

勝利に驕らず敗者を労わる。“日本人の気高さ”が文明世界全体に知れ渡ったとか。

一度会うとまた会いたくなる人物。二度とその顔を思い出したくない人物。世の中には二つのタイプの人間が存在します。

乃木大将は前者の方であります。

今回、乃木大将の人物像を知ってより詳しい彼の著書をひもといてみたくなりました。

そして次回上京時、敬意をもって乃木神社を再訪したい動機が私の心のなかで強くなりました。

更に、このような素晴らしい作品を書かれた福田氏にも感謝申し上げます。






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Last updated  2014.09.05 09:53:44
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