たまに封書の手紙が来ると、何事かと思ってしまうぐらい特殊なものになってしまった。
でも、思いがけずに知人から絵ハガキでも届くと、そりゃあ嬉しいものです。
郵便は、”空間と時間を経てようやく届く”特別な意味合を持った特殊な存在のもの。瞬時に届くケータイメールとは、まったく別物と言ってもいいでしょう。
手紙に限らず、郵便を受け取るためには自分からそれなりの何らかのアクションを起こす必要があります。宣伝のためのDMや領収書、各種の事務的なもの以外の郵便が届くのはそれなりに嬉しいものです。
懸賞に応募したり、何かに投書や投稿したりするのもいい。コンペに応募するのは最もわくわくするイベントです。当落の通知を待つ間の何とも言えない期待と高揚の日々。モノによっては忘れたころに通知が来たりするが、それも一興だ。
勿論、友人知人に手紙や葉書をしたためるのが一番良い。自分に限らず貰った相手にとっても嬉しいものでしょう。定期便のように頻繁に絵葉書をやり取りしている人もいる。こちらが出せば何らかのリアクションは必ずある。
一度ならず事あるごとに絵葉書など届けば、筆不精の人でも多少は感化されて葉書の一枚でも出そうという気になるのじゃないでしょうか。
机に向かって、あれこれ考えながら一つの短い文章を書く。思いはあちらこちらへ飛んで、時間ばかりが過ぎていく。そんなひと時を、週に一度でも持つ事は悪いことではないでしょう。
「つれづれなるままに、ひぐらし硯にむかひて、心にうつりゆくよしなし事をそこはかとなく書きくつれば、あやしうこそ物狂ほしけれ。」
良いじゃないですか。ひぐらし机に向かいて、何を書こうか思いをはせる・・・。
ラブレターは手紙だからこそ意味がある。書いている間の時間、投函してから相手に届くまでの時間、届いただろう日からリアクションが来るまでの時間。この濃密な時間を味わえるのは、手紙を出した人だけの特権だ。メールではそうはいかない。
もちろワープロなどではなく手書きにつきる。ワープロの文字は、本性を隠す。手書き文字は、文字そのものに人柄が表われ、言葉以上に心情を語る。
徒然草にも 「35段.手のわろき人の、はばからず、文書き散らすは、よし。見ぐるしとて、人に書かするは、うるさし。」
文字が下手な人が、遠慮をせずに、文書(恋文など)をどんどんと書き散らすのは良い。しかし、文字が上手くないからといって、人に代筆をさせて書かせるのは見苦しい。
というくだりがある。
複雑精緻な言葉を持っている吾ら日本人。先人たちが記し、様々な形で残した文字が残されているからこそ、その一端を知る事が出来る。
文字で自分をさらけ出すのは怖い事でもはありますが、そうして自分を出して生きていく。そういう事が「生きる」という事に他ならないのだから・・・・・。
♪ 空間と時間の中にことだまのただよひ伝ふ文 (ふみ) なるは妙 (たえ)
◆2006年5月8日よりスタートした「日歌」が千首を超えたのを機に、「游歌」と
タイトルを変えて、2009年2月中旬より再スタートしました。
◆2011年1月2日からは、楽歌「TNK31」と改題してスタートすることにしました。
★ 「ジグソーパズル」 自作短歌百選(2006年5月~2009年2月)
◆ ジョーク、冗談、ユーモアは生活の調味… 2014.10.22
◆ 消えていってこそ虹 2014.10.21 コメント(2)
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