♪ 幾何学も器具も道具もなきもののつくりしものを吾は畏む
しっかりと接着してあるので、簡単にははがれない。マイナスのドライバーで、接着部分を四方から突き崩すようにしてどうにか取り外すことが出来た。
スズメバチの巣は、枯れ木あるいは樹皮とスズメバチの唾液を混ぜたものからできている。取ってみれば、これが意外に軽くて脆い。乾燥して水分が全くないせいか、3週間前まで蜂が棲んでいたとは思えないくらいの頼り無さで、何だかとても儚い感じ。
外した巣は、壁側は表のような波模様の表皮は無く、そのまま育房並んだ巣盤が丸見えになっています。4段構造で沢山の蜂が育てられていたことが分かります。
最後まで巣を守っていた蜂なのか、一匹の死骸が残っていました。よく見ると尾に針が有るので雌の様なので、途中で死んでしまった蜂なのでしょう。
4段になっている。一番上から順に産卵・子育てをしながら、下へ下へと規模を拡大していったのが分かります。外側をせっせと広げながら、内側ではそれを壊して、ハニカム構造の強固な巣盤を作っていく。
巣盤を重ねていって沢山の幼虫を育てるとなると、かなり丈夫な支柱で巣盤を支える必要が有ります。
幼虫がさなぎになるときに口から絹糸を吐いて巣室をふさぎ、繭を作ります。働き蜂たちは、さなぎが羽化した後に不用になったこの繭の絹糸をかみ砕いてほぐし、内側から削り取った外被と唾液とを練り混ぜて、支柱の素材にするのだそうです。
巣盤の上部を見ると支柱とその周辺に白いものが混ざっているのが分かります。
何故この物置の入り口に巣を作ることになったのか、外してみてその理由が分かった。
釘が出ていたのだ。この釘に女王バチが、最初の作りはじめのトックリ型の巣を設置しようと目に付けたのだ。これなら作業もやり易いし、その後の増築も上手くいくと考えたのだろう。
毎日、どんな風になっていくかを身近に観察し、昆虫の一年を垣間見ることでその神秘の能力に改めて感心した。
平面を円で充填しようとすると隙間が出来てしまう。その隙間を無くして最も周が短いのは正六角形になる。その幾何学的な理想形がハニカム構造。それを育房にするという昆虫の英知。
自然界にはそんな神秘の造形と、ベールに包まれた謎が山ほどある。
◆2006年5月8日よりスタートした「日歌」が千首を超えたのを機に、「游歌」とタイトルを変えて、2009年2月中旬より再スタートしました。
★ 「ジグソーパズル」 自作短歌百選(2006年5月~2009年2月)
☆ 短歌集 「ミソヒトモジ症候群」 円居短歌会第四歌集2012年12月発行
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