歌 と こころ と 心 の さんぽ

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2018.09.01
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カテゴリ: みそひともじ

♪ バーチャルの数字が全て実感のますます薄くなりゆく収支





 ここまで来ているんだねえ、キャッシュレス。SFの世界が今まさに現実となっていることに驚く。

 ここはスウェーデン。現金の流通量はわずか1.7%で、銀行でさえ現金を扱っていないという。
 手にチップを埋め込んだ人が約4000人! 皮膚の下に長さ1センチほどの個人情報などが登録されたチップが埋め込まれているんだとか。


 電車の中で乗車チケットを確認する機械に手をかざすだけで事足りる。体には影響がない素材でできているという。



 街中のパン屋さんの張り紙には“私たちは現金を一切取り扱いません”と書いてあり、博物館や飲食店など現金が使えない店がほとんどだという。

 キャッシュレス社会になったことで銀行からも現金が消え、現金を保管していた金庫は事務所として利用されているという。
 現金を扱わない店舗を増やすなどしたことで銀行での強盗事件は10年で9割以上減少した。そりゃあそうだろ。現金の保管コストも軽減され、人件費も削減されるだろう。

 こうなると造幣局も必要なくなるわけだ。
 60年代だったろうか、銀行員が札束を扇状に広げて5枚づつ鮮やかな手つきで数えていくのをニュース映像で見たことがある。それが給料は振込みとなり、現金はカードになってATMで出し入れする様になった。そして、スマホ決済にネットバンキング、現金離れが進んでいる。

 日本はまだまだ現金に執着する人も多く、他の国に比べれば遅れている。クレジットや電子マネーなどのキャッシュレス決済は全体の2割ほどにとどまっているという。とはいえ今後は急速に進むことは必至の状況。


 ところで、あの「坂村健」が1980年代後半にTRONプロジェクトにおいて提言していた、ユビキタスはどうなったのだろう。
 あらゆるモノにコンピュータが組み込まれ、コンピュータ同士が協調動作することに力点を置いた。それにより、人間はコンピュータの存在を意識することなく、高い利便性を得られる。具体的には、以下のような例が挙げられている。
 *薬ビン自体にコンピュータを内蔵させ、併用すると著しい副作用のある薬を一緒に飲もうとすると、薬ビンから携帯電話に電話がかかってきて警告を発してくれる。*ゴミになるモノにコンピュータを取り付けておき、焼却炉と交信を行い処理方法を決定する*衣服にコンピュータを取り付け、体温を測定することで、空調を調節する。*電脳住宅。

 元々は、ニセ札防止のために紙幣にチップを入れ込んで置くことを目的に研究が始まったと聞いている。あらゆるものにチップを取り付け、人やモノの管理、流通や動向などの分析など様々な利用法が考えられていた。

 ユビキタス社会につながる実証実験がなされたわけだが、このスウェーデンのキャッシュレス支払いシステムもその範疇に入るのかも知れない。

 モノのインターネット(IoT)の概念はユビキタスと同じであり、TRONが元祖であることを坂村健は主張しているというから、別の形で実際に使われていという事か。


「ユビキタス」
「遍在する」という意味のラテン語「ubique」を語源とする言葉。1988年に、米ゼロックス・パロアルト研究所のマーク・ワイザーが提唱した概念。1台の大型コンピューターを複数のユーザーが使う時代から1台のパーソナル・コンピューターを1人で使う時代になり、それに続くコンピューターの利用形態として考察された。モバイル・コンピューティングも、ユビキタスの一側面である。ネットカフェのような施設にあるパソコンや、キオスク型の情報端末のような「公衆コンピューター」を使い、端末を問わずに各種サービスや自分のデータにアクセスできること、高度なコンピューターを内蔵した家電製品や無線ICタグの付いた製品が交信して協調動作するなど、「1人がたくさんの(膨大な)、様々な形態のコンピューターを利用している状態」がユビキタスである。その実現には、技術だけでなく、制度などの社会システムや利用者の意識も変革が求められる。






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最終更新日  2018.09.01 18:52:17
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◆2006年5月8日よりスタートした「日歌」が千首を超えたのを機に、「游歌」とタイトルを変えて、2009年2月中旬より再スタートしました。
◆2011年1月2日からは、楽歌「TNK31」と改題しました。
◆2014年10月23日から「一日一首」と改題しました。
◆2016年5月8日より「気まぐれ短歌」と改題しました。
◆2017年10月10日より つれずれにつづる「みそひともじ」と心のさんぽに改題しました。
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