おうじ屋

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みなみ 優

みなみ 優

2010.04.28
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カテゴリ: おうじの介護日記
訪問介護を辞めたいと思うのは、イイ利用者さんに出会ったとき。

この近くに感じる存在であっても、ゼッタイに埋められない溝、溝、溝。

月に2回だけ行くお宅がある。担当ヘルパーはわたしひとり。
96歳でひとり暮らしをしている男性Mさんは、
人間的に非常に魅力的な方なのだ。

買い物と掃除のために2週間に一度、午後に訪問。
「よく来たねえ。待ってたよ」と孫に接するような態度なのが印象的だ。
詩吟を詠い、毎日早朝に自転車で公園へ出かけて練習をする。

毎月のように発表会に出たり、招かれたりと忙しい毎日らしい。

彼の話を聞くのが好きだ。
ひとりぼっちになった広い部屋の掃除を終えると
レセプトを書くわたしに「何かおやつはなかったかなあ」と
部屋の中を探してくれる。

梅酒の作り方の話。
中国と日本の漢詩の違い。
詩吟の詠い方や音程の取り方などの話。
短歌の話や、日本の歌の話。

96歳の大先輩の話はいつもわたしをワクワクさせる。
そして、こういう話をもっと聞いていたいなあと思わせる。


おじいちゃんちに遊びに来た孫とは違って
仕事が終わったら、さっさと帰らなくてはならない。

仲良くなっても、入院したってお見舞いにも行けず
亡くなったからといって、葬儀に参列することも許されない。

こんなに近いのに、ドライな関係。

「ああ、ヘルパーなんかやめちゃいたいなあ」

また2週間後、Mさんのお宅に行くことになっている。
今日は心臓の調子が悪いと、ニトロを飲んでいた。
明日は、詩吟の発表会に来賓で呼ばれていると言っていたけれど
無事に詠えればと、心の底から思っている。

*楽天日記のみなさん、お久しぶりです。
介護福祉士試験、受かりました。いま登録申請中です♪





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Last updated  2010.04.29 00:01:44
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