米国財務省が18日に発表した5月の各国による米国債保有状況は、
保有額7位のロシアが前月比約9%の減額、10位のルクセンブルクにつ
いては、前月比約13%も減少。
そして再び危機が襲ったアイルランドも、前月比で約15%も売却した。
保有額の上位4ヶ国(中国・日本・英国・ブラジル)については、程度の差はあるもの、前の月よりやや買い増ししている。
さて今週に入っても、とりわけスペインやイタリアといったユーロ圏の大国
が財政危機に直面している。
週明けになっても10年物国債の利回りは、両国とも急上昇。
スペインは約6.3%、イタリアも6%に達してしまったことから、緊急支援
の節目となる7%台まで、もう目前といった状況だ。
対照的に日本をはじめ、米国、英国、ドイツ、スイス、カナダ、豪州、ニュー
ジーランドの国債利回りは、去年秋以来の低下。逃避先として買われているということもあるが、PIIGSに投資していた国債
や銀行債権を回収し始めたという理由もあるだろう。
しかし米国は連邦債務の上限問題を抱えている。
一旦5月16日に上限が達した時は、米国債利回りは短期・中期・長期と
も急上昇した。
その後は下がってきているが、再び設定した期限まで決着がつかないと
なれば、再び急上昇することは確実だ。
このことは忘れてはいけない。
とにかくユーロ圏に加盟しているドイツも要注意。
今回もう一つの圏内経済大国である、フランスの国債利回りはそれほど下
がっていなかった。
これから予想以上に危機が波及してくるかもしれないのだ。
ドイツの国債も海外からの依存が高い。
ギリシャほどではないが、イタリア並みの高さである。
ユーロ安で輸出産業が潤っているというが、ストレステストでは辞退する
州立銀行があるなど、隠れた巨額債務があることは間違いない。
為替については日本円とスイス・フラン、そして豪ドルが堅調だろう。これらの通貨はドルとは反対に相場が動くからだ。
★シティアライアンス 代表兼 「ヒルザー・ドットコム」 運営者
スペイン CDSが危険水域へ 不動産市場… 2011年09月24日
9月15日~16日 為替相場に要注意! 2011年09月14日
ギリシャ CDSが3624bpに 今月中… 2011年09月12日
PR
カレンダー
キーワードサーチ
サイド自由欄
コメント新着
フリーページ