新発想ビジネスヒントフォーラムWEB2.0

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2006年01月30日
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たまたま、たまゆら1/fさんとスカイプしていたら高橋和己の話題が出た。「ああ」という

シャレにならないぐらいポピュラーだった。柴田翔とか、今読む人がいるのだろうか。
でも40年近く前には、クーペの後部座席に読んでいなくても彼らの小説を置いておくなど
という男がゴロゴロいたらしい。いまの時代には、彼らの持ち合わせていた固有の背後霊
は、居心地が悪くて退散してしまったのだろう。同時に作家も、忘れさられたのだ。

ところで、高橋和己というと自分的には小松左京の友人という肩ごしにポジションが据わって
いるような面がある。たまゆら1/fさんから、 梅原猛 の話題も出たけれど梅原猛だって当時

あったぐらいだ。
個人的には、あの「隠された十字架」の出版直前に梅原猛の肉声で著作の構想を聞くという
機会があって、凄い才能だと思った記憶がある。彼の恩師が、たまたまうちの学窓に教鞭を
取っていることもあって、キャンバスを歩いているときにすれ違ったりしてその後出世する
のは想像できなかったが、群を抜いた光背を背負っている雰囲気は70年代から漂っていたと
いう気がする。

このあいだ、 こぶたのベイブウさん の映画評に小松左京の「復活の日」がでてきたので、
思わずコメントをいれてしまった。小松左京さんとはあの土佐堀通のYMCAの隣のビルで
30分ほどお話した記憶がある。自分が、あまりに小松左京のファンなのでならば紹介してあげると
言うことで親切に米国経済文化交流局の広報担当官氏がつれていってくれた。ビルのラウンジで

おられた時期らしくて、日本で急成長期待型研究開発ベンチャーがいかに成立し難いのか
を状況論中心にいろいろと示唆に富むお話を聞かせていただいたのだけれども、その後の
10年を考えると、せっかくのアドバイスを活かせなかったと忸怩たる思いが残る。まさしく
小松氏の述べるとうり、第三次ベンチャーブームは状況的に不首尾な政府系主導で失速する。
個人的にも、酷い目にさまざま遭遇したと思わずにいられない。


山本一郎 が「ネットトレーダーバブルの実態」という特集の中で一稿を
割いていた。平素、WEBを通じて感じている体感と合致する論評だと思う。「ここ2年の
間に証券市場に参入してきた個人投資家」というブロックが、いわゆるギャンブラー投資家
として、すでにわが国の経済を突き動かしているという様相を描写している。その主流が、
急速に口座開設を顕著に伸長させているのが三十代女性であるという。そのあたりの消息
には、さもありなんと思うところもありつつも少々絶句させられるものもある。少なくとも
ネット証券各社の収益を事実上支えているのは、他ならぬインターネット人口の急拡大に
伴って増え続ける二十代から四十代の「比較的新しい個人投資家群」なのだそうだ。

小松左京や、高橋和己が、果たして高度資本主義のイメージにこのような局面がおとずれる
などと想像したのだろうか。実に、興味深い。


そういえば、持参した小松左京氏の作品「明日泥棒」の初版本にサインをいただいた。あの初版本
の装丁は、安部公房夫人の仕事だとか。







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最終更新日  2006年01月30日 07時31分12秒
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