宇宙は本の箱

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わたしは心楽しまなかった


76年周期でやってくるというその彗星の話に 俺は心楽しまなかった
なぜか?
俺のただひとりの友は 俺が産まれるまえに死んだのだ と
俺のただひとりの恋人は 俺が死んだ後あらわれるのだ と
詩人はそう思ったのだ。


私は、若い頃の、そんな想いからは遥かに遠くまで来てしまったけれども、
容易に説明できないような思いを持つ時には、その<心楽しまなかった>という言葉を
つぶやいてみたりする。

今日はある坊様の文章と、それに対するコメントとに
こころ たのしまなかった
何かを書こうかと思ったけれども、言ったってなんになる。
誰が、精神が止揚されたところの正しい言葉を持っているというのだ?
詮無いことだ。



あれはーーーいつのことだったか、
隣に主人がいたから初めの頃だったろうか、
外国人参政権反対というお話があって、その時理事長から突然のように私に質問が来たのだ。
あの人は超能力者だから、名指しには意味が必ずあるのだけど、正しきゆえに尊からずということを分かろうとしない苦労知らずの人でもあるから、正しいことを伝えるだけにとどまる。

外国人の中にも日本愛国者はいるでしょうし、日本愛国者でない人もいるでしょう。

更に言うなら、帰化人の中にも日本愛国者はいるでしょうし、そうでない、自分の利益の為の帰化人もいるでしょう。多くの者は愛国者であるがゆえに帰化するのではなく、自分の利益に為に帰化するでしょう。人は当初、参政権の為に帰化するのではありません。
更に言うなら、芥川賞受賞した『由煕』を読めばよくわかりますが、多くの者は本国に戸籍を持っておりません。多くの者は達者に母国語を駆使出来ません。となると、帰化はその煩雑な手続きを専門家に任せることから始まる経済活動・・・つまりは金の問題であります。金のある者は容易に帰化出来、金のない者は、一切なにも知らない名ばかりの戸籍上の母国より、生まれ育った日本がいくら好きでも、日本を母国と呼ぶことは許されておりません。


更に言うなら、人はなにゆえ、自分を生んで育ててくれた父母の戸籍まで否定せねばならないのでしょう?
更に言うなら、愛国者でなければ国民でないのなら、愛国者でない者はいったい何仁なのでしょう?


私は、日本国籍でもない者が参政権を得る必要は少しもないと思っておりますが、日本が嫌ならば母国に帰ればいいではないかというような、そんな短絡的なものの言い方しか出来ない者の頭の中身を貧しさを思います。いったいに日本で生まれ育った者が母国に帰ったとして、その母国で真の国民として受け入れられることはそんなに容易なことでしょうか?またその本人の心はどうでしょうか?




私は、それらすべてを答えとして言葉にしたわけではない。
言葉にするもむなしいことだ。参政権は、愛国者であろうがなかろうが国民に与えられてある。だから外国人には参政権を与える必要はない。
だが、人の心を慮る人間とは?
慈悲心、菩提心、九顕一密とは?
第十段階の<無限>とは?


坊様ならば、おおいに おおいに考えましょう。


私は 心楽しまなかった



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