「きらりの旅日記」

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ほしのきらり。

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2022.11.22
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カテゴリ: 美術館・博物館
ピカソの初期の作品から新しい作風に変化していった時代を写真を見ながら鑑賞しましょう

パブロ・ピカソ
Pablo Picasso

『アヴィニヨンの娘たち』1907年


私は、

物を見たままに描くのではなく、

考えるままに描く。

[ピカソ]



パブロ・ピカソ
Pablo Picasso

1881年10月25日〜1973年4月8日(91歳没)


​ピカソは・・・​

生涯スタイルを変化させ続けた画家である。

彼が残した約2万点の作品は、

油彩、彫刻、陶芸、舞台衣装や

舞台のセットなど多彩で、

しかも頻繁にスタイルを変え、

新しいジャンルを模索した。

そのひとつひとつが、



彼自身は、

そのどれもにも安住せず、

最後まで自分の創作意欲と格闘したのである。


初期において、

彼は自分の人生と作品とを

色彩感覚において

うまく重ねていた。

寂しげで、

悲しく冷たい青色が、

印象的な 「青の時代」、


そして恋人との生活で、



不安な影も秘めた

バラ色が印象的な 「バラ色の時代」。

それが彼の画家としての人生のスタートだった。


その後、

まず彼が世間を驚かせたのは、

『アヴィニョンの娘たち』

自分が尊敬するセザンヌの作品をもとに、

いくつもの視点による形態の把握と、

面により、

対象を分割する手法を突き詰めた物だった。

『アヴィニヨンの娘たち』 1907年​

油彩 カンヴァス 243.9cmx233.7cm

アメリカ「ニューヨーク近代美術館」所蔵。


ピカソは・・・

敬愛するセザンヌの

「水浴する女たち」のシリーズ や、

黒人彫刻から発想を得たとされるこの作品は、

芸術のとらえ方や、

常識を根本からくつがえす大きな問題作である。


見たものをいかに表現するかという・・・

根本的な発想が、

ここにはまったく存在しない。


歓楽街の5人の女性は仮面をつけ、

しゃがんだ女性は、

前と横から見た姿が同時に描かれている。


ひとつの視点から描くという常識を超えて、

この作品自体が複数のイメージを醸し出す

ひとつのプリズムのようだ。


伝統的絵画手法は、

まったく無視されたこの作品は、

しかし見る者に、

複数の視点からイメージをとらえるという

新しい体験を提供するものだった。


ピカソが 「キュビスムの父」

評価されるゆえんでもある。


この作品で、

形をとらえて

形を描くという絵画の伝統から

自分を解き放ったピカソは、

次に別の新しい構築を目指した。



抽象ではなく、

ことさら量感が強調された

『大きな浴女』に見られるように、

彫刻のように豊かな人間像にこだわり始める。


新古典主義と呼ばれるこの時期には、

ひたすら豊満な女性を描き続けた。



その後、

ピカソは・・・

再びキュビスムに足を踏み入れる。



今度は、

絵の具という素材からも解放され、

新聞紙や模造紙などをコラージュする手法を発見する。

『藤椅子のある静物』 は、

その代表作である。


(参考文献:東京美術/西洋絵画の見かたより)
(写真撮影:ほしのきらり)

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最終更新日  2022.11.22 00:10:09
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