-告白-  詩 近代詩 現代詩 詩歌 ブログ

Oct 2, 2010
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カテゴリ: A poet
酒を飲み
ユリを泣かせ
うじうじといじけて
会社を休み

いいところはひとつもないのだ
意気地なし
恥知らず
ろくでなしの飲んだくれ

われとわが身を責める言葉には
限りがない
四畳半のしめっぽい部屋のなかで
立ち上がったり坐ったり

わたしはくだらん奴ですと
おろおろと
むきになって
いまさら誰に訴えよう

そうかそうかと
誰かがうなずいてくれるとでもいうのか
もういいよいいよと
誰かがなだめてくれるとでもいうのか

路傍の乞食が
私は乞食ですと
いまさら声を張りあげているような
みじめな世界

しめっぽい四畳半の真中で
僕はあやうく立ち上り
いそいで
洗い場へ駆けてゆく

小さなユリのシュミーズを洗い
パンツを洗い
誰もいないアパートの洗い場で
見えない敵にひとりいどむ

水は
激しく音をたてて流れ
木の葉は梢で
かすかに風にうなづく


==============================

生まれつき はみでた者の
染みでる悲しみは 
いつも 背中合わせ

ぬぐっても
ぬぐっても
染みでるものの
増すばかり

秋の風が こんなに
秋の空が あんなに
おもいがけないのに

わたしは 
しみでることに
せいいっぱいになっている

しみでることだけで すべてになる 
*
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Last updated  Oct 2, 2010 09:14:40 AM
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