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カテゴリ: 魔法使いたちの恋
『魔法使いたちの恋』―試験3―

 初めてカイに会った日のことは、今でも忘れられない。
 故郷の空と同じ色をしたその瞳は、何処か寂しそうに見えて、
『寂しいの?』
 気が付けば、その黒髪を抱き締めていた。
 驚いたように僕の手を掴んで、そうして、カイは笑った。

 あの笑顔は、今でも覚えている――。

 カイが、好き。
 ずっと、ずっと、一緒にいたい――。




 ライの声に現実へと引き戻される。
 視界にライの手が見えた。自分より一回り大きなその手が伸ばされてくる。

 ――怖い。

 ライの手だ。自分に危害を加えることはない。頭ではそう理解しているのに、身体の震えが大きくなる。呼吸が激しくなる。頭の中が白くなる。

「下がれ、ライ」
 シアの声が聞こえた。
 ぼやける視界に、ライを押し退けて、少しだけ距離を取って、シアが跪くのが見えた。
 長い白金の髪が、さらさらと床に落ちてくる。
「大丈夫、大丈夫だから、リュイ。大きく、ゆっくり息をして。そう、大丈夫だ」
 優しいその声色が、遠のく世界の中に響いた。

 とくん、とくん……。


 1つ息を吸い込んで見上げると、微かな光しか映さないらしいシアの灰色のその瞳が、心配そうにじっと見つめてくれていた。

 ……うん、大丈夫。

 こくりと頷いて、シアに手を伸ばしてみる。

「いい?」
 そう確認した後、シアはその手を取って、ふわりと抱き締めてくれた。



 エルの含み笑いが聞こえる。
 その言葉に、抱き締めるシアの手が、ぴくりと微かに震えた。

 シア……?

 チャッ、という金属音が響く。
 見上げると、ライが剣を構えていた。
「それ以上言ってみろ。お前の魔法が発動する前に、その目玉抉ってやるぜ?」
 もともとライは剣士の家柄なのかも知れない。ライの剣術は、学院の中でも抜きん出ている。

 緊迫した空気が、その場を支配した。

 ソイが息を呑んで後退る。エルはというと、口元に笑みを浮かべたまま、自分に向けられた剣先をじっと見つめていた。
 しばらくして、静まり返った空気を割って、エルが高笑う声を響かせる。

「おっかないの。それじゃ、ま、退散するとするか」
 そう告げて、ソイの首根っこを掴んで、エルは歩き始めた。

「ねぇ、リュイ?」
 すれ違い様、声を掛けられる。
 薄い灰色の瞳に見下ろされると、背筋がぞくり、と震えた。
「どうせ卒業できないんだったら、シン先輩を真似して退学すれば?」
 くすくすと笑みを零しながら、そう吐き捨てられる。
「自分でできないっていうのなら、いつでも堕としてあげるよ。お人形さんの壊れていく姿は、さぞ綺麗だろうしね」
 そう告げて、楽しそうな笑い声だけを響かせて、エルはその場を後にした。


 卒業、できない……?

 エルが残した言葉には、十分心当たりがあった。

 さっきの騒ぎで床にばら撒かれてしまった紙に視線を移す。
 その紙には、卒業試験の日程が記されていた。
 その中に書かれた、『飛行』という文字に視線が釘付けになる。

 ……飛べる、だろうか……?

 飛行の呪文なら、全部覚えている。何度も何度も覚えた。単純なものからかなり高度な呪文まで、全て正確に記すことが出来ると思う。

 でも、瞳を閉じると、鮮やかに浮かぶ光景がある。
 燃え盛る建物。その一番上の窓から落下した。地面に激突する直前で、誰かに抱き止められた。
 それが自分の最も古い記憶である。
 飛ぶことを想像しただけで、どっと冷や汗が流れ落ちる。 

 ……飛べない、かも知れない。

 ならばいっそのこと、退学してしまおうか。
 全てを捨てて、魔法使いへの道を諦めて……。

 そうすれば、カイと一緒にいられるかも知れない。

 でも――、
 魔法使いになりたい。
 どうしても、叶えたい夢がある。


 どうしたらいい……?


「……カイ」
 そう名前を呼ぶと、涙がぼろぼろと零れ落ちた。


 ……続きます(^^)


======================

すみません(><)
何やら筆が進みませんでした…(^^;
スラ○プに突入したかも知れません(汗)。
まあ、遅筆なのは今に始まったことではないのですが。

カイの登場まで辿り着かず(^^;
じ、次回登場します、はい。

気になるシアの過去はまた番外編ででも(^^;

お題の方は、もう少しお待ち下さいませ(^^;

======================

今朝は不思議な夢で目覚めました(^^)

何やら車のショーのようで、高瀬愛車を必死でアピール(^^;
勝ち残ると新車を購入できる権利を得られるそうで。
(何故かプレゼントはしてくれない…)

何故かハイテンションな高瀬と愛車キャス(←赤いので、赤い彗星の本名キャスバ○から)。
「さあ、行くわよ、キャス」とステージへ。

すると、キャスってば、右前輪を軸に、バレリーナのようにくるくるくるくる回転を始めるではありませんか!
いくら高瀬が回転が好きだからって、やりすぎでしてよ、あなた…。

で、車の中で目を回す高瀬(苦笑)。

回り終えて、キャスから降りて、司会者さんが一言、
「今のは、トラブルですか?」←誰の目にもそう見えたらしい…。

「いーえ、もちろん演出です!」
と何故かきっぱりはっきり意地っぱる高瀬でした(^^;;;←おいおい。

何なんでしょうね…(^^;





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Last updated  August 17, 2006 12:23:49 PM
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海神ほだか@ ご無沙汰してます 高瀬さん、お久し振りです。以前イラスト…
高瀬RING @ >prisonerNo.6さんvv ありがとうございますvv prisonerNo.6さん、ご無沙汰すみませんで…
高瀬RING @ >旭陽さんvv ご無沙汰すみませんでした! 旭陽さん、こんにちは! 励ましのお言葉…
prisonerNo.6 @ おかえりなさい。 言葉、思いつかなくて。 おかえりなさ…
旭陽(あさ‐ひ) @ おかえりなさい!! 遅まきながら、お父様のこと、心よりお悔…

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