社外総務部長

社外総務部長

2010年09月20日
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夫の死亡後、夫に多額の借金があることが分かりました。

妻である私と子供4人が相続しましたが、

残された財産もたいしたことなく借金全部は返しきれません。

これを全部売り払って、たとえ、わずかずつでも返済し、

それで 帳消しにしてもらいたいと考えていますが 、良い方法はありませんか。

夫の弟たちが、夫の財産を買い取ってやるから、その金で借金を返せといっています。

それでも借金全部は返せないのですが、

債権者に黙って財産を処分してよいものでしょうか。

相続が開始した場合、相続人は次の三つのうちのいずれかを選択できます。

1) 単純承認  ⇒相続人が被相続人の土地の所有権等の権利や借金等の義務をすべて受け継ぐ。

2) 相続放棄  ⇒ 相続人が被相続人の権利や義務を一切受け継がない。

3) 限定承認  ⇒被相続人の債務がどの程度あるか不明であり、財産が残る可能性もある場合等に、相続人が相続によって得た財産の限度で被相続人の債務の負担を受け継ぐ。

仮に、単純承認した上で、 債権者全員と交渉して、あなたが遺産全部を処分して得た代金を債権者たちに渡し、借金を帳消しにしてもらうか、あるいは、あなた方がご主人の弟たちに遺産をなるべく高く買い取ってもらい、その代金を債権者たちに渡し、それで借金を帳消しにすることを承知してくれるならば、問題はありません。

しかし、債権者全員がこのようなことを承知するとは限らず、 あなた方が単純承認をしてしまってから、債権者全員が上記のことを承知してくれないならば、あなた方は債務を免れることはできず、本来所有するあなた方の財産をもってその弁済にあたらなければならないことになります。また、仮に判明している債権者が全員承知してくれても、後に他の債権者があることが判明し、その債権者がこれを承知してくれなければ、やはり債務を免れることはできないことになります。

債権者に無断で、あなた方が財産を処分するようなことはできません。

このようなことをすれば、あなた方は法律上、 単純承認をしたものとみなされてしまい 、絶対に債務を免れることはできなくなってしまいます。

要するに、この例の場合、

借金を免れるには、 相続を放棄する か、相続人たる地位から離脱して、遺産も受けつがず、また借金も受けつがないようにするか、

または 限定承認 をして、相続は承認し、遺産と共に債務も受け継ぐか、債務の支払の責任は遺産の限度にとどめ、

自己の本来所有する財産をもって債務の支払の責めをはたすようなことはしないようにするかのどちらかだと思います。

相続財産が債務超過で、相続人が相続によって過大な債務を負うことになることから、相続人を保護するために、民法は、相続放棄と限定承認の制度を設けています。

相続放棄も限定承認も共に、債務超過の場合において、相続人の債務支払の責任を免れさせて、相続人を保護ずる面においては、ほぼ同一の機能をもつといえます。

両制度のうちどれを選択するのがよいか

軽々に判断するのは難しく、具体的なケースにおいては、法律専門家に相談するか、または家庭裁判所で相談するのがよいと思いますが、

一般的には、特に、限定承認をするだけの実益があると思われる場合のほかは相続放棄を選択するのが得策と思われます。

どんなときが、限定承認をするメリットがあるでしょうか?

次回に続く・・・・・・・・・






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最終更新日  2010年09月20日 08時50分54秒コメント(0) | コメントを書く


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