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話は前後する.第4級を受験、平成30年4月24日合格通知をもらい、すぐさま、北海道総合通信局に行って、第4級の無線従事者免許の申請を行った。申請の方法は、総務省電波利用ホームメージに掲載されている。合格通知書、住民票等、顔写真、郵送料貼付済みの返信用封筒、肝心の手数料(1250円?登録免許税?)である収入印紙を持参して、申請する。最近のお役所はとても親切。隔世の感があります。5月10日付に免許証が郵送されてきた。次は、第3級受験。これもインタネットで受験申し込みをした。7月8日受験、4級と同じ場所。4級は若い人が多く、女性も1名?いた。3級は若干年齢層があがる。10人はいなかったような気がする。そんなこんなで、同じ部屋で、4と3級受験者が総計30名前後いたのだろうか、受験した。もちろん問題は違うが、4級受験の時、3級受験はあんな感じで受けるんだなどと考えていたことを思い出し、そして、その日、「あんな感じで受けた」のです。その10日後頃、7月18日付、「合格おめでとうございます」と付記された第3級の合格通知が到着した。自己採点したとき、ぎりぎり合格・不合格だったが、高齢者優遇でもあったのだろうか、無事合格。これでようやく無線機が買える。これまた、すぐに、北海道総合通信局に第3級無線従事者免許の申請を行った。7月26日付に免許証が郵送されてきた。兎に角、長かった。受験勉強もさることながら、受験して、合格して、従事者免許申請して、免許証を入手して、この後、無線機買って、無線局の免許申請をするなど、長い???時間が始まるのです。前述したが、無線機を購入して、QSLカードを作成したり、そのアンテナを立てたり、雑誌を買ったり、忙しいのが始まります。
2019年01月14日
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結局、3級取得はまだだったので、さしたる手応えもなく、3級とったらまた来るね、で終わった。 ハム屋さんは2軒回ったのだが、内、一つは近くの、と言っても車での移動だが、ハム屋さん、こんな年で、ハムなんてと思ったのか、小生の人徳の無さか、2回訪問したがどうも、それこそ波長が合わなくて、会話がうまくいかずにこれは駄目だと思いやめた。長く店をやっているし、そう悪くないはずだが・・・。もう一つ、車で小一時間の、店にした。年は食っているが素人の小生に、色々アドバイスをしてくれた。ヤエスのFT891Mを購入、モービル用50W、車に21M用のホイップアンテナは付けた。この時点では免許が来ていないので、マイクなしで、受信専用で、ラグ中を聞いていた。21Mはいまどき聞こえないよと社長のアドバイスにかかわらず、簡単に考えていた小生は、それをセットした。高いところ、海沿いを走り回り、聞こえるところを探していた。確かに21Mはほんのわずかに聞こえる日があったが、フィットしていないアンテナだが、頻繁に聞こえるのは7Mだった。自分も送信したいという気持ちが募るばかりだった。
2019年01月10日
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各級の千賀を簡単に述べれば、使える周波数の違い、出力(最大空中線電力)の違いがある。4級は、言葉による電話通信だけで(モールス信号によるものはできない)、出力10W以下3級は、電話通信のよるほか、モールス通信もでき、50W以下2級は、周波数に制限がなくなり、更に200W以下の操作ができる1級は、以上のような制限がなく、出力も制限がない運用の形態に、固定局(家などに機器を設置し通信を行う)、移動局、いわゆるモービルだが車などに設置し通信を行う)があるが、後者の移動局の出力は50W以下とされている。申し訳ありませんが、これらの記述ははしょって書いており、不正確なところがありますので、詳細は、お調べください。人それぞれの楽しみ方があるが、私は、最終的に、1級を取得したい。海外との交信をしたいと思っているので、短波帯仕様?になる。そんなこんなで、私の中で、周波数制限の少ない、出力が多少大きい、しかも次のステップを考えて、モービルにするため、3級取得は最低条件だった。一体、無線機とかアンテナはどこで手にするのか、どんなのが良いのか、まったくわからない。ネットで調べたりしたら、市内に2~3件ハム屋さん?があった。おそるおそる店内へ。こんにちわ~、4級とったのですが・・・おめでとうございます。~で、何をしたいの?と開口一番聞かれた。ということで、上記に述べたことを伝えた。結局、3級取得はまだだったので、さしたる手応えもなく、3級とったらまた来るね、で終わった。
2019年01月08日
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4級に合格したことは前に述べた。ちなみに4級とは昔の電話級である。この上が3級となりこれは昔風にいうと電信級。前者は言語により、後者はいわゆるトンツーである。とはいうものの、3級の試験に電信の「実技試験」は今はない。これは助かった。これがあったらとても受かってもいないだろう。受験の意欲さえ消失していただろう。これも過去受験していなかった理由の一つ。4月に4級の合格通知をもらってすぐに、次のステップ、3級を目指した。試験日は7月8日。4級の同じ試験場。受験後、自己採点をしたところ、ぎりぎりの感じだった。先のいわゆる、完全丸暗記問題集を使った。この種の本には、「ハム国家試験要点マスター」(CQ出版社)があるようだが、この本の中身を見ていないので評価できないが、完丸は良かった。何が良かったかというと、コンパクトだった。文庫サイズでいつでもどこでも使えることだ。これも三回繰り返した。今さら言うのもなんだが、受験勉強は暗記だ。小生の性格からして、不明な点があるとそこを追求したくなる性格。それにはまり込んでしまって受験対策はおろそかになる。今は受験、詳しく知りたければ保留にして合格後にしよう。研究者ではないのだから。こういうものだと思って暗記するしかない。小生の学校の成績が悪かった要因の一つでもある。尤も勉強量が足りないのが最大の要因ではあったが。それはさておき、7月18日合格通知をもらった。次回は3級、4級の違いについて触れたい。そして、次なるステップへ
2019年01月05日
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本を整理していたらアマチュア無線の本がでてきてこの年で、この時、年末には70歳になる年に、いまさらと思いつつも、本格的に受験しよう、取得しようと思い立った。あれから何十年、世の中は変わった。モールスの実技がなくなった。最初に「初級アマチュア無線、予想問題集、元祖完全丸暗記」を購入した。ただでさえ、暗記は苦手、かといって今さら、理論を学習する時間もない、完全に合格シフトを敷いた。この本を三回繰り返した。4・3級は講習会合格という選択肢もある。どうも授業は苦手だし、1回で頭に入る自信がなく、受験を選んだ。日本無線協会にネットで、平成30年4月15日に4級受験を申し込んだ。受験場所は札幌駅付近のビルである。子供の頃、受験地は都会までいかなければならず、そんな理由もあって受験をしていなかったのかも知れない。受験当日、20人くらいいたのだろうか。3級、4級同時進行だったが、縦列で区分されていた。若者が多かった。この表現は、後の受験とは様相を変えるのである。受験から1週間後、合格通知が来た。多分うれしかったと思う反面、後、3級がある、との思いが強い。私は、海外との交信をしたいと願っている。続く
2019年01月04日
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終活の一環とでも言おうか、本の整理をしていた中で、次の本を発見した。1.初級アマチュア無線教科書(昭和58年4月、CQ出版社)2.最新初級ハム国家試験問題集(昭和58年6月、CQ出版社)3.上級ハムになる本(昭和42年3月、大塚政量著、CQ出版社)4.新ラジオ技術教科書基礎編(昭和36年8月、日本放送協会編)5.新ラジオ技術教科書応用編(昭和37年7月、日本放送協会編)ラジオ少年だった頃、4.5.は意味も分からず読んだではなく読もうとしていたようだ。ラジオを壊したり作ったりしていた。短波放送、中波放送を聞いたりして、国内の放送局、BBC、オーストラリア、中国、ソ連(ロシア)などの放送局のべリカード?を集めていた。その先には、1.2、3.からも推察できるようにアマチュア無線をとろうと思っていた。これだけ揃えていてなんだかんだで受験すらしていなかった。前置きが長くなった。今回はエピローグということで次は次回へ・・・・・・
2019年01月04日
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子曰く。君子は器ならず。君子は器ではないとある。君子は、徳のある人、器は、器物であり、それぞれのその用途が決まっている。言えば、一芸一能にすぐれている人であろう。君子とされるものは、色々な才能ある人を使う人であって、器物のようなものではない。したがって、何かにはすぐているのであろうが、それを超越してしまうと、それが何かという物自体、明確なものではなくなってしまい、底が知れないようになる。一体、優秀なのか、愚鈍なのか、さっぱりわからない。表現が難しいが、腹が据わっているというか、腹芸ができるというか、そんな人なのであろう。君子とは。
2013年07月03日
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子曰く。そのなすところを観、その由るところを観、その安んずる所を察すれば、人いずくんぞかくさんや。人いずくんぞかくさんや。目は口ほどに物を言いと言われるように、孟子は、人を観察するに、人の目をみてその人の善悪正邪を見極めたといわれる。孔子は、視、観、察の三つを持って人を鑑別しなければならないという。第一に、その人の外観に現れた行為の善悪正邪を観、第二に、その人のこの行為は何を動機としているかによって見極める、第三に、更に、その人の安心はいずれにあるや、その人はどこに満足して暮らしているかをもって察知すれば、その人の真なる性質が明らかになるというもので、その人が隠しても隠しきれるものでない。表面的に見えている行為が正しくても、動機が正しくなくては、正しい人物とは言えない、表面的に正しく、動機となる考え方も正しいからと言って、もし、その安んじるところが、贅沢、飽食、暖衣、安楽、気ままに暮らすところにあるとすれば、その人はある誘惑によって悪をなす可能性があるという。卑近な例だが、面接試験があったとしたら、まずは、第一印象で決まる、次には、話している内容で決まる、そして、最後は、それを確認するには、その人が何をもって満足するか、これを質問に組み込むことによって人物の良さの判断の一助となるだろう。
2013年06月30日
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「家族がいるから、後見制度を使わなくても大丈夫」と思う人もいます。でも、家族は家族であって、法定代理人ではないのです。例えば、認知症の老親の通帳を持って銀行・郵便局などに行っても、銀行はお金を払い出してくれません。(実際は、目をつぶっていることが多く、金額が多くなれば、それも限界でしょう。払い出し人の身分確認を怠ったとして、訴えられている金融機関もあります)あなたには法的代理権がないからです。家族としてではなく、成年後見制度を利用して後見人として銀行へ行けば、あなたの要求に従い銀行は親のお金を払い出す。しかし、念のためが、そのお金は親のものですから、あなたは、親の医療費や介護費にだけあてることができます。後見人として出し入れできることと、自分のものにしてしまうこととはまったく違うことなのです。あくまで法律的な代理人にすぎないことも忘れてはいけません。(引用:成年後見制度が支える老後の安心(宮内康二著・小学館新書)を加筆補正)
2013年03月28日
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「まだ認知症でないから成年後見制度は必要ない」という人もいます。この人は、認知症になってから考えればいいと思っているのでしょう。又、多くの人はそう思っています。しかし、考えてみれば、当然ながら、認知症がひどくなってからでは考えられなくなる、制度があること自体を思い出せなくなるのです。そうなる前に、成年後見を事前に予約しておくのが「任意後見」です。認知症になってから使うのが「法定後見」です。いずれにせよ、判断能力がある今のうちに検討しておくことが必要なのではないでしょうか。
2013年03月28日
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成年後見制度は、2000年4月1日にスタートしましたから、10年を経過したことになります。 その割には、これをお読みいただいている皆さんは別としても、知名度が低いのが現状です。言葉を聞いたことはあるかもしれませんが・・・・、制度を利用するための裁判所への申立費用は、1万円前後(但し、鑑定が必要な場合、その料金6万円前後が必要な場合がある)であること、後見人になった人はその業務内容を家庭裁判所に報告すること、後見人は被後見人の医療に関する同意権はないこと、被後見人になると選挙権がなくなってしまうこと、後見人のなり手が不足していること、家族というだけで代理するのは違法であること、等々についてはあまり知られていません。 「成年後見ってお金持ちが使う制度?」食事を作れなくなったり、掃除や入浴ができなくなった人の日常生活の「手」を補充するために介護保険制度があり介護ヘルパーがいます。これと同じように、大きな買い物をしたり、老人ホームに入ったり、遺産を分割するときに必要な意思決定や意思表示ができなくなった人の「意思」を補充するために成年後見制度があり、後見人がいます。成年後見制度を利用して後見人を付けること自体、資産の多寡はまったく関係がないのです。「成年後見はお金持ちのため」という人は「お金がない人は意思決定をあきらめなさい」と言っていることになるかもしれません。・・・・続く
2013年03月28日
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人間のみならず、動物の脳を認知症になるそうです。「犬にくらべて猫は認知症になりにくい。猫も認知症になると、呼んでもこたえない、前に進むがあとずさりができない、大声で泣く、してはいけないところでおしっこをするなど、以前と違う行動をとる」。身体の衰え、精神の衰え、動物の摂理である。人間も動物。動物界に掟があるか定かではないが、人間社会には法律や約束事がある。あるものを買うために、買う意思を表明し、売る側は売る意思を表明する。こちらはお金を払い、相手は商品やサービスを提供する。合意と交換により契約が成立する。契約は法律行為の最たるものです。法律行為というと仰々しいですが、契約を買い物に置き換えて考えれば、私たちは法律行為をしない日はほとんどありません。後見人は、認知症などが理由で、ひとりでは法律行為がうまくできない人の意思表示や意思決定について、法的な権限を有しながらサポートします。家庭裁判所から付与された代理権や同意権を活用しながら、判断能力が不十分な人に、必要な医療・介護・住宅などを探し、契約を結び、それにかかる費用を本人のお金から支払う。現金、不動産、その他の財産の管理や出し入れを本人に代わって行う。まさにもうひとりの自分です。他人さまの代理をするという重責な職務です。続く
2013年03月28日
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ハンコ代はいくら払ったら良いのでしょうか?先日、兄が亡くなりました。残された預貯金および不動産について、他の兄弟姉妹は「相続放棄」をし、私が預貯金の全額を相続することになりました。そこで、預貯金の払戻し手続、戸籍などの関係書類の収集、「遺産分割協議書」(案)の作成、他の相続人からの捺印の手続の一切を、行政書士に依頼し、一安心しています。ところで、遺産分割協議書への印鑑を押してもらうのですが、「印鑑代」「ハンコ代」のようなものがあるように聞きました。大体いくら位払ったら良いのでしょうか?最初に、「相続放棄」とありますが、多分、あなた一人が相続する内容の「遺産分割」を行い、それに伴う「遺産分割協議書」に署名捺印をする、ということが正確な表現だと思います。ハンコ代について、理屈を言えば、「遺産分割協議書」には印鑑証明書を添付し、実印を捺印しますから、その時点で、相続人は自らの意思を表示できます。最初に、「相続放棄」とありますが、多分、あなた一人が相続する内容の「遺産分割」を行い、それに伴う「遺産分割協議書」に署名捺印をする、ということが正確な表現だと思います。ハンコ代について、理屈を言えば、「遺産分割協議書」には印鑑証明書を添付し、実印を捺印しますから、その時点で、相続人は自らの意思を表示できます。従って、ハンコ代をもらえなければ判を押さないと頑迷に言うのなら、それはもう、分割に不同意と言うことになるのかも知れません。それでいて、ハンコ代云々と言うのであれば、おかしな話で、別の解決方法を取らざるを得ません。とは言え、ハンコ代はいくらなのか、と言うことになると、ケース・バイ・ケースで、どこで折り合いをつけるかという話し合い結果なので、これと決まった相場があるわけでもなく、一概にこの程度が適当ということはできないようです。お尋ねの件は、他の兄弟姉妹は自らの意思で放棄に同意しており、その対価としてハンコ代を要求している訳ではなく、心優しき相談者としては、気持ち的に負担を感じるのであれば、儀礼の範囲でお礼をすればよいのではないかと思います。その場合のコツは、自分で支払おうと思っている金額より、ホンの少し多目に、支払ったり、提示するのが良いようです。要は気持ちではないのかも知れません。次に、しかしながら、話し合いをするも、儀礼的な範囲を越えて、ハンコ代を支払うとすれば、その金銭的な負担についても留意する必要があります。ハンコ代は、通常、現金で支払われます。手元資金があればそれで良いのですが、不如意であれば、そのために、例えば、相続した土地を売却して、現金化しなくてはならないこともあります。この場合、土地を売却する際に多額の税金がかかります。また、自分で働いた収入で支払う場合にも、収入からは所得税をはじめとして様々な税金が差し引かれます。このように、ハンコ代は様々な税金を引かれた後の現金から支払われることをよく理解しておく必要があるようです。一方、受け取る側は、もらいたいと考える金額から税金分を引いた程度の額で折り合いをつけるのが良いのかも知れません。その一つの例として、ハンコ代が発生し、その金額によっては贈与税の対象になるのかも知れません。この「ハンコ代」を、1)分割協議書に記載せずにお金で支払うか、2)分割協議書に記載した上で、お金で払うかで、税金が変わってくるようです。1)分割協議書に記載せずにお金を支払った場合分割協議書に記載しないお金で「ハンコ代」を支払うとは、例えば遺産分割協議書上、「親の遺産のすべてを長男が取得する」と記載し、後で他の相続人に金銭を支払う方法です。この場合においては、それぞれ受け取った人について、その取得した「ハンコ代」については贈与税の対象となります。例えば、親が亡くなり、相続人が長男、二男、三男で、正味の遺産額が1億1千万であり、遺産のすべてを長男が取得し、ハンコ代として長男が、二男、三男にそれぞれ500万円支払う、と言う例について考えて見ましょう。先ず、相続税は、正味の遺産額-基礎控除額=課税遺産総額1億1,000万円-(5,000万円+1,000万円×3)=3,000万円課税遺産総額×法定相続分×相続税率=相続税の総額=3,000万円×1/3×10%=300万円実際に納める税金は、300万円×3(法定相続人の数)=900万円 となります。更に、贈与税については、(500万円-110万円)×20%-25万円=53万円(贈与を受けた財産の価額-基礎控除額)×税率(基礎控除後の課税価格に対応する税率)-控除額結局、税額は、長男は900万円(相続税)、二男・三男それぞれ53万円(贈与税)合計1,006万円となります。次に、2)分割協議に記載されたお金で支払った場合この場合、代償分割により長男が他の相続人に代償金を支払う方法ということになり、具体的には、分割協議書において、例えば「長男が遺産のすべてを取得し、その代償として他の相続人に○○円を支払う。」と記載されます。相続税額の総額は、900万円となり、その按分について、長男 900万円×(1億円★註÷1億1,000万円)=819万円★註:1億円=1億1,000万円(遺産総額)-500万円(代償金)×2二男と三男はそれぞれ、900万円×(500万円(代償金)÷1億1,000万円)=41万円そこで、税額合計は、長男891万円(相続税)、二男・三男はそれぞれ41万円(相続税)となり、合計額約970万円となります。このように、書面の作成の違いによって納税金額が変わってくることがありますので留意する必要があります。詳細は税理士などの専門家に相談の上決定されるのが良いかも知れません。以上
2012年04月14日
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ハンコ代はいくら払ったら良いのでしょうか?先日、兄が亡くなりました。残された預貯金および不動産について、他の兄弟姉妹は「相続放棄」をし、私が預貯金の全額を相続することになりました。そこで、預貯金の払戻し手続、戸籍などの関係書類の収集、「遺産分割協議書」(案)の作成、他の相続人からの捺印の手続の一切を、行政書士に依頼し、一安心しています。ところで、遺産分割協議書への印鑑を押してもらうのですが、「印鑑代」「ハンコ代」のようなものがあるように聞きました。大体いくら位払ったら良いのでしょうか?続きは次号へ
2012年04月14日
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続きさて、相続開始前の遺留分放棄の手続はどのようになされるのでしょうか?この申立ができるのは、遺留分を有する被相続人の配属者と第一順位の相続人です。被相続人の配偶者は常に相続人となります(民890条)。被相続人に子があるときには、子も第一順位の相続人となります(民887条・889条)。申立は、被相続人の住所地を管轄とする家庭裁判所に対して行います(家審規99条)。申立を受けた家庭裁判所は、申立が遺留分権利者の自由意思に基づくものであるかどうか、放棄理由に合理性・必要性が認められるかどうか、放棄に代償性が認められるかどうかを考慮して、許可あるいは却下の審判をします。許可申立却下の審判がなされたときには、遺留分の放棄は認められないことになりますが、この審判に対しては、許可をするよう求めるための即時抗告ができうると考えられています。なお、許可の審判に対する即時抗告はできません。相続開始前の遺留分の放棄がなされると、遺留分権利者の遺産になるであろう財産に対する一定の割合の期待権が消滅し、被相続人が遺留分を侵害する遺贈・贈与等をしても相続開始後にこの遺留分減殺請求はできないことになります。そして、共同相続人の一人のした遺留分の放棄は、他の各共同相続人の遺留分に影響を及ぼしません(民1043条2項)。たとえば、相続人が、配偶者と三人の子である場合の遺留分は、配偶者が被相続人の財産の4分の1、子がそれぞれ12分の1ですが(民1028条・1044条・900条)、このうちの子の一人が遺留分の放棄をしても、残りの配偶者と二人の子の遺留分は変わらず、配偶者が4分の1、子がそれぞれ12分の1のままです。放棄がなされた12分の1については、遺留分の拘束から解放され、被相続人の自由に処分できる割合が、12分の1増えることになります。・・・・・・・・・・・・・・・・・次号へ続く
2012年02月07日
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遺留分は放棄できるのか?(1)私の父は、唯一の財産である店舗兼自宅の土地・建物を、店を継いでいる弟に相続させたいので、私に、遺留分の放棄をして欲しいと言ってきました。私は、父の気持ちもわかりますし、独立するときの資金を出してもらったりもしていることから、放棄してもよいと思うのですが、どのようにすればよいのでしょうか。また、いったん遺留分の放棄をしてしまうと、これを取り消すことはできないのでしょうか。それから、私には、子供が一人いるのですが、遺留分を放棄した後、父よりも先に私が死んだ場合は、どうなるのでしょうか。 遺留分という用語。もう幾度となく出てきていますが、遺産のうち、相続人のために保留される一定の割合のことです。遺留分は、被相続人の配偶者・子や孫などの直系卑属・祖父母などの直系尊属に認められ、兄弟姉妹には認められていません(民1028条)。被相続人が、遺留分に反する遺言をしても、その遺言は、遺留分を侵害する限度で減殺されることになります(民964条・1013条)。このように、相続が開始されると、一定範囲の相続人は被相続人の財産の一定割合を確保できる地位を持つことになり、これを遺留分権といいますが、相続開始後は、遺留分を侵害する遺贈・贈与等に対する具体的な遺留分減殺請求権として行使されることとなります。では、この遺留分は放棄することはできるのでしょうか?相続開始後と相続開始前とに分けて考えて見ましょう。相続開始後の遺留分の放棄について、民法に明文の規定がありませんが、個々の遺留分請求権は、個人的財産権であるから、これを放棄することは自由であり認められます。尤も、遺留分権利者が、相続開始後、遺留分の放棄という積極的な行為をしなくても、遺留分権利者が、遺留分減殺請求権を行使しなければ、遺留分を侵害する遺贈・贈与等の効力が否定されませんので、遺留分を放棄したのと同じことになります。次に、相続開始前の遺留分の放棄について、遺留分権が個人的な財産であるとすれば、相続開始後と同様に、自由に処分できるはずですが、無制限に許すことになれば、被相続人の威力によって相続人に放棄を強要することも考えられるところから、民法は、家庭裁判所の後見的役割に期待して、その許可を効力要件として、相続開始前の遺留分の放棄を認めています(民1043条1項)。遺留分の放棄と相続の放棄は違います。ところで、遺留分の放棄とよく混同されるものに相続の放棄があります。相続の放棄は、相続開始後に具体的に発生した相続を相続人が放棄をし、被相続人の遺産を承継しないとするものです。相続の放棄をするには、相続の開始を知った時から3か月以内に(民915条)、被相続人の住所地または相続開始地を管轄する家庭裁判所に(家審規99条)、相続放棄の申述をしなければなりません(民938条)。なお、相続開始前に相続放棄をすることはできません。尚、蛇足ですが、相続開始前に遺留分放棄を認めることについて、相続開始前に相続放棄が許されないこととの均衡において、疑問ありとする説もあります。・・・・・・・・・・・・・・・・・次号へ続く
2012年02月07日
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続きの続き 次に、遺留分権利者に対象財産の選択権を認めないことから、遺留分減殺請求権の行使によって、遺留分権利者と受遺者または受贈者とがすべての対象財産を共有することになります。この遺留分減殺請求の結果の共有状態の解消は、どのような手続によって解消したらよいのでしょうか?受遺者または受贈者が共同相続人でない場合、共有物分割の手続によることになりますが、遺留分権利者はもとより受遺者または受贈者も共同相続人である場合の共有状態の解消方法については、(1)共有物分割説(共有物分割の手続によるべきだとする説)と、(2)遺産分割説(遺産分割の手続によるべきだとする説)とがあります。(1)は、遺留分減殺請求権を行使した結果、遺産に関して生じた共有関係は、減殺対象財産の承継者と遺留分権者との共有関係であって、相続財産の共有ではない。遺留分減殺請求権の行使が各遺留分権利者の自由に委ねられているもので、遺留分の放棄の効果が他の遺留分権利者に影響を及ぼさないなど遺留分減殺請求権は、個人的・個別的な権利であって、この個人的・個別的な権利行使の結果生じる共有関係は、民法249条以下の共有として規律されるべきもの、と考えます。(2)は、遺留分は相続分の一部であり、取り戻された財産は、遺産の性質を持つと考えられる。遺留分の被請求者が共同相続人の場合は、遺留分権利者と遺留分の被請求者との共有は、遺産共有である。共同相続人間でなされる遺留分減殺請求は、相続分の再修正にほかならないから、遺留分減殺請求の結果生じる共有関係の解消は遺産分割によるべきだ、としています。(3)判例は、包括遺贈の場合について、減殺請求した遺留分権利者に帰属する権利は、遺産分割の対象となる相続財産としての性質を有しないとしており、「相続させる」旨の遺言の場合も、共有物分割によるべきとするものと思われます。遺産分割は、本来、すべての遺産についてすべての共同相続人が協議する手続ではありますが、遺留分減殺請求の結果生じる共有は、必ずしもすべての遺産に生ずるものではありませんので、遺産分割説によるとすると、この点で問題があります。また、遺留分減殺請求権を行使しない遺留分権利者がいる場合には、この者も分割協議に参加させる必要があるのかも問題になります。そもそも、同じ遺留分減殺請求権の行使の結果生じた共有関係であるのに、共有者が共同相続人かどうかで、共有の解消方法が異なるというのも不合理と思われます。これに対して、共有物分割説は、民法の明文に合致する考え方です。このようなことから、遺留分減殺請求権行使後の共有関係を解消する方法は、共有物分割の方法によるべきであると思います。もっとも、共有物の分割は、個々の対象財産ごとになされる個別的な分割方法であるため、遺留分権利者と受遺者または受贈者との間で合理的な配分をすることは、実務上むずかしい面もあります。共有物分割の方法として認められる現物分割と競売による分割(民258条)の弾力的な運用によって、できる限り合理的な配分をはかる必要があります。そこで、設問の場合、あなたは8分の1の遺留分が認められますが(民1028条・1044条・900条)、遺留分減殺請求によってあなたに認められるのは、すべての財産についてあなたが8分の1、長男が8分の7の共有とすることです。このあなたと長男との共有状態を解消する方法は、共有物分割方法によることになります。この共有物分割の方法において、すべての共有物のうち、特定の別荘の土地・建物をあなたの単独の所有とする分割の方法は、弾力的な運用をはかるとしても、理論的には困難といえます。 共有物分割の方法そのものによらずに、長男と話し合いができるのであれば、長男の別荘の土地・建物の共有持分と別荘の土地・建物以外の財産に対するあなたの共有持分とを交換して、あなたが別荘の土地・建物の全部を取得し、長男が別荘の土地・建物以外の財産を取得ることは可能です。 また、遺言による長男の財産取得、遺留分の減殺請求、減殺請求の結果の共有関係の解消という理論的順序によらず、長男と母を交えて三人で分割協議ができるのであれば、遺言を考慮に入れながらの分割協議をして、あなたが別荘の土地・建物を相続し、それ以外を長男が相続するという遺産分割を行うことは可能です。いずれにしろ、あなたと長男とで合意ができない場合には、あなたが別荘の土地・建物を取得することは困難といえます。・・・・・・・・以上
2011年10月19日
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続き このような中、(4)通説・判例は、形成権・物権的効力説とされています。この説によれば、遺留分減殺請求権が行使されると、対象財産の全部が減殺の対象となるときにはその対象財産全部が遺留分権利者に復帰することになります。また、対象財産の一部が減殺の対象となるときには対象財産の一部の権利が遺留分権利者に復帰することになり、対象財産は、受遺者または受贈者と遺留分権利者との共有ということになります。これによって、設問では、相続財産は、共有関係になっていると言えます。次に、その中で、あなたは、別荘の土地・建物を欲しいと述べていますが、遺留分減殺の対象となる財産が複数ある場合に、遺留分権利者が、そのうちの財産を選択して減殺請求権を行使することができるのでしょうか。この選択権を認めるかどうかについては、詳細は別の機会に譲るとして、結論だけ述べてしまうと、肯定・否定の両説があります。遺留分権利者に減殺対象財産の選択権を認めるならば、減殺請求を受ける受遺者または受贈者にも、減殺請求によって返還すべき財産の選択権を認めなければ、公平とはいえないと思われます。公平を図るために、遺留分権利者と受遺者または受贈者との双方に選択権を認めた場合、いずれの選択が正しいのかを判断しなければならなくなりますが、この判断の基準を設けることは著しく困難であり、このため遺留分減殺請求に対して、解決をはかれないことにもなりかねません。また、遺留分の割合にぴったりとあてはまるものを選択するのでなければ、過不足分の遺留分についてどうするかという問題が残ってしまうことになります。何よりも、民法に選択権を認める規定がない以上、選択権を認めることはできないとする、否定説を採ることとします。近時の判例も、選択権を否定しています。そうすると、あなたが希望する、財産を特定して遺留分の対象とすることは難しいと考えられます。・・・・・・・・またまた続く
2011年10月19日
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遺留分減殺請求と遺産分割 私の父は、店舗兼自宅の土地・建物、別荘の土地・建物及び預貯金等のすべての財産を長男に「相続させる」旨の遺言書を残して、先月死亡しました。 長男は、この遺言書があることから、父の遺産はすべて自分のものだと言っています。 父の相続人は、私と長男と母の三人なのですが、母は、長男が店を継いでいることから、父の遺言どおりにしたいと言っています。 私は、遺留分があるので、私の遺留分の割合に相当する別荘の土地・建物を欲しいと思うのですが、遺留分の減殺請求をして別荘の土地・建物をもらうことができるでしょうか。「相続させる」旨の遺言については、「遺言書の記載から、その趣旨が遺贈であることが明らかであるか又は遺贈と解すべき特段の事情のない限り、遺贈と解すべきではない。・・・・・・『相続させる』趣旨の遺言は、・・・・・・遺産の分割の方法を定めた遺言であり、・・・・・・更には、当該遺言において相続による承継を当該相続人の受諾の意思表示にかからせるなどの特段の事情のない限り、何らの行為を要せずして、被相続人の死亡の時(遺言の効力の生じた時)に直ちに当該遺産が当該相続人に相続により承継されるものと解すべきである。・・・・・・場合によっては他の相続人の遺留分減殺請求権の行使を妨げるものではない」(最判平成3年4月19日民集45巻4号477頁)とされています。遺留分権利者およびその承継人は、遺留分を保全するに必要な限度で、遺贈および贈与の減殺を請求することができる旨規定しています(民1031条)。ところで、この遺留分減殺請求権の法的性質については、以下のような説があります。(1)形成権・物権的効力説減殺請求権は形成権であり、減殺の意思表示によって遺留分を侵害する財産処分の全部又は一部が失効する。その結果、目的財産上の権利は権利者に復帰し、権利者は既に給付された目的財産に対して物権的請求権または不当利得請求権に基づき引渡しを請求できる。(2)形成権・債権的効力説減殺請求権の行使によって、侵害された権利は直ちに復帰せず、受遺者または受贈者に取得した権利の返還義務を負担させるに過ぎないとする。(3)請求権・債権的効力説この説は、(1)・(2)の形成権説が減殺請求によって遺贈・贈与を失効させるのは権利者保護の前提に過ぎないから、減殺請求は受遺者・受贈者に対する目的財産引渡請求または未履行贈与・遺贈の履行拒絶とすればよく、すでに履行された遺贈または贈与の効力を失わせる必要はない、とする。どの説をとるかによって、減殺請求権行使をめぐる時間的制約、減殺の目的物から生じる過日の返還請求、債務免除など無償行為に対する減殺、減殺請求の具体的方法、遺産の帰属をめぐる問題、などに関する法的論理構成、結果に差異が生じ、更に手続的な論点にも影響してきます。・・・・・・続く
2011年10月19日
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時期はずれですが、時々アゲハの飼育について書いている。もう世の中、秋で外には殆ど見られなくなったが、室内には、さなぎになっているのが10匹(?)前後、遅れていて、いまだに、柑橘系の葉を食べている幼虫が1匹(?)これまで、午前6時から8時の間に気がついたら、蝶になってきている。外に出すのも寒くてかわいそうだが暖気を狙って自然に戻しているところで、この蝶のほかに、飼育箱の中に、数回、いつの間にか、ハチ(らしき)が入っている。おかしいな?????? どこから入ったのか?これが数回続いた。実はこれは入ったのではないのだ、アゲハのさなぎから出てきたのだ柑橘系の鉢植えは外においてあり卵を産ませる。卵が育って幼虫になったとき(さなぎではない)。室内の飼育箱に入れ飼育する。とすればこのはち(らしき)ものの親は、アゲハのたまごあるいは幼虫の中に産卵していることになる幼虫が幼虫のまま途中で死んだという形跡もないことからさなぎの中から出ていることになる。さなぎの中から、出ているとするとアゲハのたまご あるいは アゲハの幼虫を生かしつつ自ら成長し、最後は、さなぎを食い破って、出てきていることになるアゲハは何か体調悪いなと思っているうちに、さなぎの殻を食い破られているのだまさに、これは、エイリアンだこわ~ちなみにハチらしきものの正体は、アゲハヒメバチらしいのだが写真をみると、ヒメバチでないようだスズメバチ科のアシナガバチのように見えるが定かではない小学生なみに、蝶の飼育で遊んでいるがエイリアンがいたのは発見だ。アゲハと寄生虫に関して、文献をご存知の方、教えてください以上
2011年10月10日
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遺贈や生前贈与に対して、遺留分減殺請求はどのように対処できるのか? 父は、約二年前、兄に対しその結婚生活のため土地を贈与してその旨の所有権移転登記手続をしました。死亡の一年数か月前には、叔母に対し土地を贈与し、死亡の六か月前にその旨の所有権移転登記手続をしました。そして、その頃、遺言書を作り、交際していた女性に対し預貯金の全部を遺贈しました。父が死亡したときには、預貯金のほかに価値ある財産はありませんでした。 次男である私は誰に対してどのような遺留分減殺請求をすることができますか。遺言が無効で、その趣旨が死因贈与として有効である場合はどうなりますか。 遺留分をもつ相続人が被相続人から得た純財産額が、その遺留分の額に達していないときに、遺留分侵害があるとして遺留分減殺請求権が成立する。そこで、遺留分侵害額は、次の算式によって求められる。=遺留分算定の基礎となる財産額(A)×その相続人の遺留分の率(B)-その相続人の特別受益額(C)-その相続人の純相続分額(D)(A)=積極相続財産額+贈与額-相続債務額=純相続財産額+贈与額(C)=当該相続人の受贈額+受遺額(D)=当該相続人が相続によって得た財産額-相続債務分担額遺留分の対象となるものは、減殺されるべき遺贈および贈与が数個あるときは、まず遺贈が減殺される。遺贈は最も新しい処分であり、贈与は常にそれよりも古いものだからである。減殺すべき贈与が数個あるときは、新しいものから順次古いものに及んでいくことは前回述べました(民1033条、1035条)。そこで、父が交際していた女性に対する遺贈は、最初に遺留分減殺請求の対象となり、次いで、兄に対する贈与より後の叔母に対する贈与、兄に対する贈与、の順序で、遺留分額が充足されるまで遺留分減殺請求の対象となります。 まず、父が交際していた女性に対する遺贈その遺言書作成時には遺贈金額が特定していませんが、父の死亡の際にはその預貯金債権の全部ということで特定されていることになります。そして、この合計金額のうちあなたの遺留分額のみが減殺請求の対象となり、この合計金額では遺留分額に充たないときに、これを超えた価額につき、次順位の叔母に対する贈与が減殺請求の対象となります。 ところで、次に、叔母に対する贈与贈与は、原則として相続開始前の一年間にしたものに限り減殺請求の対象となる。例外として一年間より前のものでも贈与契約の当事者双方が遺留分権利者に損害を加えることを知ってしたものは減殺請求の対象となります(民1031条・1030条)。この1年間は、所有権移転登記手続をした時ではなく、贈与時を基準とすると考えられていますので、叔母に対する贈与が遺留分権利者に損害を加えることを知ってしたものか否かが問題となります。この「損害を加えることを知ってした」とは、遺留分権利者に贈与当時またはその将来において損害を加える結果となる客観的な事実関係が認識されていればよいとされています。 この認識は、贈与当時の状況から判断され、遺留分を侵害する客観的事実の認識が可能であることと、将来において被相続人の財産の増加がないことの予見が必要であると解されています。 従って、叔母に対する贈与は、その際に上記のような加害の認識があったときに、遺留分減殺請求の対象となり、この贈与を減殺してもあなたの遺留分が充たされないときに、さらにこれを超えた価額につき、その次順位の兄に対する贈与が減殺請求の対象となります。 最後に、共同相続人である兄に対する贈与共同相続人が被相続人から婚姻、養子縁組のためもしくは生計の資本として贈与を受けた場合(=特別受益))には、これらについては、相続分の前渡しとみられますので、相続開始前一年間より前にされたとか、加害の認識がなかったとかにかかわらず、遺留分減殺請求ができるとされています。ただし、被相続人がこれらの贈与につき相続分の前渡しでないなど、相続開始の時に有した財産の価額に贈与の価額を加えたものを相続財産とみなす必要はない旨の民法903条3項所定の意思表示(=持戻し免除の意思表示)につき、考え方が分かれていますが、同項が持戻し免除の意思表示につき遺留分に関する規定に反しない範囲内で効力を有すると定めていることなどからして、持戻し免除の意思表示がされた場合についても遺留分減殺請求の対象となると解せられます。その生計の資本の意味については、広く解釈され、不相応でない贈与は特別の事情のないかぎりこの生計の資本に含まれるとされています。したがって、兄に対しては約二年前に土地が贈与されたのですが、その贈与は、兄の結婚生活のためのもので、婚姻のためもしくは生計の資本としての贈与といえますので、遺留分減殺請求の対象となりうると考えられます。 次に、父の遺言が無効で、その交際していた女性に対する遺贈の趣旨が死因贈与として有効である場合死因贈与は遺贈の規定に従うとされています(民554条)ので、この場合も、最初に減殺請求の対象となります。尚、この死因贈与のほかに遺贈があるときについて、死因贈与は最も新しい贈与とみるべきとの考え方があり、この考え方によれば、死因贈与は上記遺贈の後に減殺請求の対象となります。しかし、これに反対し、死因贈与は遺贈の規定に従うとの民法の規定により、死因贈与と遺贈を同列におきこれら死因贈与等はその目的の価額の割合に応じて減殺請求の対象となる(民1034条)との考え方もあり、有力のようです。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
2011年10月10日
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続き・・・・・・ 次に、請求の方法は、裁判外の意思表示で足り、裁判上の請求である必要はありませんが、次の方法が考えられます。1)通知→口頭その他どのような方法でもよいのですが、消滅時効の関係からも後日の紛争を避けるためにも配達証明付内容証明郵便によってするのが得策です。2)調停申立または調停中の陳述→遺留分減殺請求の家事調停の申立のほか、それ以外の調停申立の場合、遺留分減殺請求をすることの意思表示、係属中の調停中においてこの請求をする旨の陳述をすることにより相手方にその趣旨が伝わればよいのですが、確実性を求めるためにも、明示の遺留分減殺請求の意思表示をした方が望ましい。 3)訴訟提起または訴訟中の陳述→訴訟の提起には、遺留分の減殺請求をすることを記載した上、それを前提として土地の持分の移転登記手続を請求したり、金員の支払を求めたりするものがありますが、その他の訴訟でも遺留分減殺請求をすることを相手方が知りうるものであればよいし、相手方が提起した訴訟の手続中において遺留分減殺請求をすることを主張することも可能です。たとえば、被告の抗弁として遺留分減殺請求の主張をしたのみであってもかまいませんが、その主張をしたことが認められなければなりません。なお、訴訟中で贈与・遺贈を否認したとしても、遺留分減殺請求の意思表示をしたとはいえないので、その明示の意思表示をしておく必要があります。請求の内容遺留分の減殺請求の意思表示は、1)減殺すべき遺贈・贈与を特定し、2)その遺贈・遺贈を減殺すべき旨を積極的に明示していることを示す必要があります。したがって、あなたの場合、父が交際していた女性に対しては遺贈された上地建物について遺留分減殺請求をすることを示すことになります。遺留分減殺請求の段階では、その土地建物を必ずしも特定して明示する必要はありません(その他銀行預金等についても同様です)。しかし、訴訟を提起して遺留分減殺請求に基づき不動産の所有権移転登記手続や金員の支払を求める場合、訴訟の性質上その対象を明らかにしなければならないので、土地建物や金額を特定できるように明示しなければなりません。遺留分減殺請求権の消滅遺留分減殺請求権の行使の際に注意すべきことは、原則として遺留分権利者が相続の開始と減殺すべき贈与等があったことを知った時から一年内に、相続開始の時から10年内にしなければなりません(民1042条)。これらの期間については、前者は時効期間で、後者は除斥期間とする説もあります。除斥期間と解釈すると、時効の中断がないことになります。また、右減殺すべき「贈与があったことを知った時」につき、贈与の存在を知っていれば減殺するべきことを知った時につき、贈与の存在を知っていれば減殺するべきことを知っていたと推定すべきとの考え方がありますので、注意する必要があります。詳細は、別の機会に譲ります続く
2011年09月03日
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遺留分は、誰に、どんな方法、いつまでに、請求すればよいのか父が六か月前に死亡し、その相続人は、子である兄と私の二人のみです。父は、死亡の直前に、兄に対して1000万円の銀行預金を贈与し、さらに、交際していた女性に対して時価1億円の土地建物を遺贈しましたが、死亡したとき、他には財産というべきものを残しませんでした。私は遺留分を請求したいのですが、どのようにすればよいでしょうか。被相続人の財産処分が過大であったため、相続人に法定の遺留分が残されない場合があります(その割合などは前号をご参照下さい)。これは、被相続人の行った贈与または遺贈が、相続人の遺留分を侵害したことになります。この場合、その贈与または遺贈を、侵害した部分だけについて効力を喪失させ、その限度で財産を相続人に取り戻しさせるならば、法が相続人に最小限の相続分として認めた遺留分を保障するところとなります。これが遺贈又は贈与に対する遺留分減殺請求です。この請求権の性質については、法が「・・・減殺を請求することができる」と言っているところから、請求により目的物の権利が当然に遺留分権利者に帰属するという物権的効果を伴う形成権とする説、受贈者等に返還義務を生じさせるにすぎないという債権的効果を伴う形成権とする説、単に受贈者等に対する財産引渡請求とか未履行贈与等の履行拒絶ができるようになるにすぎないという権利とする説がありますが、判例・通説は、物権的効果を伴う形成権説ですので、その請求をすると、対象となった権利が正当な範囲で当然に請求者に帰属することになります。遺留分減殺請求をすることができる人は、遺留分権利者(兄弟姉妹以外の相続人である、被相続人の配偶者と子等の直系卑属と直系卑属がいないときの親等の直系尊属)またはその承継人(相続人、包括受遺者、相続分譲受人など)が該当します(民1028条・887条・889条)。従って、あなたは子として遺留分の請求をすることができることになります。そして、その請求の相手方は、遺留分を侵害している受遺者または受贈者です。あなたの場合、父が交際していた女性と兄とが相手先になります。ところで、遺留分減殺請求には、相手方の利益や第三者への影響を考慮して、順序があり、なるべく新しいものから減殺させることとされています。そこで、遺留分減殺請求は、まず贈与より先に遺贈を減殺し、贈与は、新しいものから順次古いものに及んでいきます(民1033条、1035条)。あなたの場合、遺留分はその対象となる遺産の四分の一(直系卑属がいる場合の遺留分の帰属は、二分の一であり、子の人数2で割ったもの)ですので、もし、この四分の一が父の交際していた女性に対し遺贈された土地建物により充足されるときには、兄に対する遺留分減殺請求は、必要がなくなります。次に、請求の方法は、・・・・・・・続く
2011年09月03日
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その「対象となる財産」の二分の一、三分の一が遺留分として確保されるようですが、いつの時点の、どの範囲の財産を言うのでしょうか。公式的に言うと、対象となる財産=残した財産の価額+贈与した財産価額-債務となり、被相続人が死亡した際に残した財産の価額に、贈与した財産の価額を加え、この価額から債務の全額を控除したものです(民法1029条1項)。贈与は、1)被相続人の死亡前一年間に行ったものか、2)贈与当事者の双方が遺留分権利者に損害を加えることを知ってしたもの(民1030条)のほかに、3)相続人の中に婚姻、養子縁組のためもしくは生計の資本として贈与を受けた者があるときはその受けたものとされています(民1044条が民903条1項を準用していることから一般にこのように認められています)。この場合、具体的に取得する個別の遺産は、その対象となる財産のうちの遺留分の割合のものからその請求者がすでに贈与を受けた財産の価額を控除したものとなります。生計の資本とは、一般に、商売を始めたり維持したりする資金、生活をするための住宅とかその購入金、他の兄弟姉妹と異なって特別の教育を受けさせてもらった学資等を言い、遊興によって借金を負いこれを支払ってもらった金員、年少の子より長い間世話を受けた年長の子の養育費、兄弟姉妹のうちで特にかわいがられるなどしてもらい受けた小遣銭等は入らないとされています。そこで、あなたが贈与を受けた、マンションの購入資金の一部としての1000万円は、生活をするための住宅の購入資金として被相続人からもらい受けたものであり、生計の資本として贈与を受けたものとなり、遺留分の割合を計算する際の基礎となる財産に加えられることになると考えられます(ただし、被相続人がこのように加えることを免除している場合については、加えるべきか否か考え方が分かれます)。兄夫婦の療養看護について考慮する必要があり、兄には、遺産につき、兄の妻の寄与分を含めて一体として、寄与分がありうると考えられます。しかしながら、遺留分を計算する際の基礎となる財産については、寄与分は考慮しないとされています(民法1044が民904条の2を準用していないことからそのようにいわれています)。遺留分算定の基礎財産の評価はどのようにしたら良いでしょうか。すなわち、五年前に贈与を受けた1000万円については、遺留分を計算する際の基礎となる遺産としてその価額をどうみるかが問題となります。贈与を受けた財産の価額は、一般には、相続開始時にそのものが原状のまま残存すると仮定してその開始時の評価額によって定める(民904条)とされています。そうすると、1000万円について、受贈から相続開始時までにインフレ等による貨幣価値の変動があればこれが考慮され、その変動率を乗ずることになります。そこで、遺留分の額は・・・・・・2億円+1千万円-3千万円=1億8000万円母親やあなたの遺留分につき、その割合を計算する際の基礎となる財産は、父親が死亡した際に残した財産であるおよそ2億円の遺産に、贈与した財産である1000万円(相続開始時までに貨幣価値の変動があればその変動率を乗じたものとする)を加え、この価額から債務の全額であるおよそ3000万円を控除した1億8000万円となります。母親の遺留分は、基礎となる財産の四分の一である4500万円となり、あなたは、基礎となる財産の八分の一であるおよそ2250万円から、既に贈与を受けた1000万円を控除した1250万円となると考えられます・・・・・・まだまだ続きます・・・・・
2011年07月09日
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先日、父が死亡し、その相続人は、妻である母、子である兄と私の三人のみです。私は、父から五年前に居住するためのマンション購入資金の一部1,000万円の贈与を受けました。父は、三年前にすべての財産を兄に遺贈する旨の遺言書を作りました。その父の遺産の総額はおよそ2億円で、債務はおよそ3,000万円です。父は、兄夫婦の療養看護を受けていました。母や私の遺留分はどれほどでしょうか。ここで話題にするのは遺留分についてです。遺留分とは、被相続人の財産のうち相続人に残さなければならない割合のもので、被相続人が贈与等をしても相続人が保留できるものです。この制度は、誰でも自分の財産は自由に処分できなければならない、という考えと、財産は可能な限り家族の中に留めておくべきだという考えの妥協の産物としてできた、と言われています。遺留分を請求できるのは、兄弟以外の相続人です。その遺留分の相続財産に対する割合は、1)父母等の直系尊属のみが相続人であるときは三分の一、2)その他の場合は二分の一です。この割合のものを全相続人が法定相続分に従って分割したものが、相続人個人の遺留分となります(民法1028・1044)被相続人について、配偶者と子がいるときには、全相続人の遺留分は、その対象となる財産の二分の一で、各相続人の遺留分は、これを相続分で分けたものになります。すなわち、配偶者が二分の一のさらに二分の一である四分の一、子が二分の一のさらに二分の一である四分の一を子の人数で割ったものです。したがって、母親には対象となる財産の四分の一、あなたには対象となる財産の四分の一を兄弟の人数の二で割った八分の一の遺留分があることになります。・・・・・続く・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
2011年07月09日
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????? 二重資格の相続人 ?????三入の兄弟姉妹ですが、以前父が亡くなった折、私だけ父方の祖父の養子に入った。先日、その祖父が亡くなり、その相続人は、叔父、叔母と私たち兄弟姉妹だと聞かされました。遺産に対する私の権利について、孫を養子とした場合の相続資格の重複ということはありえるのか、ありえるとしたら、その取得分はどうなるのでしょうか。絵を描いて考えてみよう第一順位の相続人は子とその代襲相続人です。「私」が養子縁組していない場合の祖父の相続人は、子にあたる叔父と叔母、そして代襲相続人で孫にあたるあなたたち兄弟姉妹ということになる。しかし、本問において「私」は代襲相続人であると同時に、被相続人の養子ともなっているので、叔父・叔母と同じく子としての相続資格も合わせもっていることになる。このような相続資格の重複の場合、それぞれの相続人としての地位が併存しているものとして、その相続分は合算した割合になると考えてよいのだろうかと言う問題です。結論から言うと、先例および通説とも相続分の合算を肯定しています。すなわち、先例によれば、本問のような場合、養子としての相続分と代襲相続人としての相続分を有するとしています。また学説も、被相続入が孫を養子とするのは主として相続効果を期待していること、他方でそのために養子に代襲相続人たる地位を否定する理由もないこと等により、この先例および実務の取扱いを是認しているようです。そこで、本問における各人の法定相続分については、その計算上、まず叔父、叔母、亡き父および養子としての「私」の四人が子として平等につまり4分の1ずつ取得することになる。さらに、「私」を含めた兄弟姉妹三人は父の代襲相続人としてその取得分4分の1を平等に株分けするので、各代襲相続人はその取得分3分の1を乗じた12分の1の割合の相続分を取得することになる。その結果、各人の法定相続分は、叔父および叔母がそれぞれ4分の1の割合、他の二人の兄弟姉妹はそれぞれ12分の1の割合となりますが、「私」は養子としての相続分4分の1に代襲相続人としての相続分12分の1を加えた3分の1の割合ということになるわけです。メデタシメデタシ次に、実子と養子とが婚姻した場合(婚姻障害事由とならない・民734条但書)、その一方が死亡すると(第一順位の子と代襲相続人および第二順位の直系尊属がいない場合)、他方は配偶者としての相続資格と兄弟姉妹としての相続資格を二重にもつ場合が生じます。これについて、先例は、生存配偶者は配偶者としての相続分を取得し、兄弟姉妹としての相続分は取得しないとしています。相続分の合算は認めないとしています。学説は、一般論として一人が二重の相続権をもつべきではない、配偶相続人が同時に兄弟姉妹という系列の異なる血族相続人を兼ねることは認めるべきではないなどとして、先例を支持する立場も有力ですが、兄弟姉妹であることと夫婦であることとは、わが民法上相排斥的なものではないとの理由で、この場合も相続分の合算を肯定すべきだとする説も有力です。(・・・続く・・・)
2011年05月08日
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私たちの父は、私たち兄弟3人を残して数年前に亡くなりました。祖父母はこれ以前に亡くなっています。半年ほど前には、父の弟にあたるおじが亡くなりました。おじは生涯結婚していなかったので子供はいません。おじの最期は、おじの妹が看取りました。おばには、私たちのいとこに当たる子が二人います。おじは、不動産と預貯金があったらしいのですが、勝手に使っているようです。私たちも、おじの財産はもらえるのではないでしょうか?相続人は、第一順位が被相続人の子、第二順位は被相続人の直系尊属、第三順位が被相続人の兄弟姉妹です。被相続人に配偶者があれば、それぞれの場合の相続人と同順位で常に相続人となります。被相続人の子と兄弟姉妹については、相続人である子が、1)相続開始以前に死亡したとき、2)相続欠格(先順位の相続人を殺して刑に処せられたり、遺言書を偽造したりした場合など・民法891)に該当して、相続権を失ったとき、3)廃除(被相続人を虐待したり、重大な屈辱を加えたり、その他著しい非行があったときに、被相続人の請求によって相続資格を失わせる制度・民法892・893)によって、相続権を失ったときに、その者の子がその者に代わって相続することができる、代襲相続が認められています(民法887)。兄弟姉妹についても代襲相続制度が準用されます(民法889・2)。そこで、甥や姪が、おじ・おばを相続するのは、相続開始以前に、甥や姪の父母が死亡、欠格または廃除によって相続権を失った場合に相続人となります。 その相続分は、子および配偶者が相続人であるときは、子及び配偶者の相続分は各々2分の1、配偶者および直系尊属が相続人であるときは、配偶者の相続分は、3分の2、直系尊属のそれは3分の1、配偶者および兄弟姉妹が相続人であるときは、配偶者の相続分は4分の3、兄弟姉妹の相続分は4分の1とされ、子・直系尊属・兄弟姉妹が数人いるとき、各自の相続分は等しいとされています。この相談の場合、おじさんには、妻もおらず、子供もなく、祖父母もいないことから、お父さんはおじさんの相続人となり、お父さんはおじさんより先に亡くなっているので、あなた方は代襲相続人に該当します。そして、その相続分は、おばさんが2分の1、あなた方は、2分の1を三人で分け、各自6分の1の割合となります。あなた方が、この範囲でおばさんに対して遺産の分割を求めることができます。この割合は法定相続分ですから、皆さんとの話し合いでどのように分けるかを決めることができます。話がまとまらないときは、家庭裁判所に、遺産分割の調停・審判を申し立てることができます。
2011年03月27日
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遺言を作成した後に、気が変わって・・・ おじは、天涯孤独で、唯一の親族である私に、自分が死んだとき、土地・建物等の他、一切の財産を譲るという遺言を公正証書で作ってくれました。しかし、その後、気が変わったのか、第三者へ不動産を売却しています。私の立場で、買い取った者から返還を受けるか、移転登記された分について登記の抹消を請求できますか? 遺言は、遺言書作成のときに成立します。その効力の発生は、遺言者が死亡したときです。従って、遺言によって利益を受けることが予定されていても、遺言者が生きている限り、何らの権利を取得することはありません。このことから、一切の財産を譲るという遺言をしていても、その後、おじさんの気が変わり、財産を処分したり、誰かに譲渡してしまえば、その遺言が、公正証書であれ、自筆証書であれ、法律上、おじさんはもとより、譲渡先に対しても何の請求もできません。登記の請求も到底できるものではありません。このように、遺言に書かれていても、実際の財産がなければ拍子抜け、また、後で、別の遺言がされていたりすることもよくある事のようです。遺言制度は、死者の最後の意思表示として、その意思は尊重されます。遺言者は、いつでも遺言の方式に従い、全部または一部を撤回できる、とされています。そして、後の遺言が前の遺言と抵触するときは、その抵触する部分について、後の遺言で前の遺言が撤回したものと看做されます。そこで、これを避けるために、遺言者が他人が遺言を撤回しないという契約を結べばよさそうですが、そうはいきません。遺言者は、その遺言を撤回する権利を放棄することができない(民法1026)とされていますから、このような契約は無効だと言うことになります。事例は、新たに遺言を作るという行為はしていませんが、不動産を第三者に売却するという、事実上、遺言と矛盾する行為をしていますが、この矛盾・抵触する限度で、遺言が撤回されたものと看做されます。ところで、おじさんが、おいに、不動産の移転登記を完了していながら、後日、その贈与を取り消し、不動産を取り戻すことかできるのでしょうか?いわゆる、「口約束による贈与契約」との関連です。民法550条は、書面によらない贈与は、履行が終わるまで撤回することができる、としています。履行が終わってしまうと、書面によらない贈与契約も撤回できないということになります。では、所有権移転登記が終了したときは、履行が終わったといえるのでしょうか?贈与契約に基づき、所有権移転登記が完了していれば、不動産の引渡しの有無を問わず、履行が完了したものとされています。従って、おいは、贈与を取り消され、不動産を返却する必要はないと言えます。以上
2011年03月03日
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こんな相談がありました・・・!!! 父は、私たち姉弟に、それぞれ平等に財産を分けるように、と詳細な遺言書を書きました。一部の土地を売却して、等分にするように、とも書いてあります。有価証券については自分がもらうことになっています。しかし、姉は権利書や有価証券を握って放そうとせず土地の売却にも協力しません。遺言を実行するのにどうしたら良いでしょうか?遺言の内容を、法的に、実現する手段を「遺言の執行」と言います。遺言の内容によって、格別の事務を必要としないものもあります。例えば、後見人・後見監督人の指定(民法839・848)、相続分の指定または委託(同902)、遺産分割の禁止(同908)、遺産分割による担保責任の変更(同914)、遺言執行者の指定またはその委託(同1006)、遺留分減殺の制限(同1034)等の遺言は格別の執行を必要としません。その他の遺言には、執行を必要とすると規定されているものが多くあります。そして、この執行に、相続人以外の「遺言執行者」によらなければならないものや、遺言執行者・相続人のいずれもが行うことができる場合のものもあります。遺言執行者によらねばならないものに、認知(民法781・戸籍法64)、相続人の廃除・取消(同893、894)があります。認知の遺言があれば、少なくとも届出をしなければならないし、成年者であれば、本人の承諾、胎児であれば、その母の承諾を得る必要があります(同782、783)。遺言執行者・相続人のいずれもが行うことができる場合のものには、遺贈(同964)、遺言による遺産分割の指定(同908)があります。事例は、遺言執行者・相続人のいずれもが行うことができる場合にあたり、相続人自身が自ら遺言の執行を行うことも可能です。しかし、遺言が相続人の意向に反しているとか、相続人の廃除などのように、相続人の利益と相反する場合とか、相続人の協力が得られない場合も少なくありません。このような場合、誰か別に執行を行う者がいると執行が円滑に進めることができます。このような時、家庭裁判所の「遺言執行者」の選任申立をし、遺言の執行をしてもらう方法があります。遺言執行者は、相続財産の管理その他遺言の執行に必要な一切の行為をする権利義務を有しています(民法1012)。姉が、遺言に従わず、権利書や有価証券を握って放そうとしないときは、遺言執行に必要な範囲で、当該書類の引渡しを求め、また、土地売却の登記手続きの履行を求めることもできます。必要とあれば訴訟を提起する権限もあります。とは言え、いきなり、強権的に権利・権限主張をすることは差し控え、感情論ではなく、遺言の効力自体を争うものであったとしても、双方話し合いを進め、これに応じなくても、家庭裁判所に「親族間の紛争」として調停の申立をするなど、感情的対立を深刻化させない方法をとるのが得策と思われます。
2011年01月23日
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★Bさんの母は、離婚し、その後、再婚をし、その際、Bさんは、新しい父(X=養父)との間で養子縁組をしました。先日、実父の妹(独身・Bさんから見るとおば)が亡くなりました。Bさんは、遺産を相続できるでしょうか?尚、実父および実父の父母は既に亡くなっています。これは養子縁組と代襲相続の問題と思われます。養子縁組については、母が実父と離婚であろうと死別であろうと、他の男性と再婚をし、その際、Aさんが養親子の関係になったからといっても、親子の血のつながりがあれば、親子の縁は切れない。従って、Aさん同様に、養親の嫡出子として相続権を取得できるばかりでなく、その実父母に対しても、相続権を失うことなく主張できるのは前回と同様です。ところで、おばが、亡くなったからといって、即座に、甥・姪が相続人になることはない。この場合、おばは、独身で子がいないようだから、第一順位の子・配偶者は存在しない。更に、実父の父母は既に亡くなっているから、第二順位としての、配偶者・直系尊属も該当しない。次に、第三順位として、配偶者・兄弟姉妹となるのだが、おばにとっての兄も亡くなっている。そこで、偶々、Bさんの実父(おばにとって兄)の子であるBさんが存在していて、Bさんは代襲相続人として、おばの相続人となる可能性をもっていることとなる。
2010年12月04日
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養子は、実父の遺産を相続できない???!!! ★Aさんは、親類の家に養子に行きました。この度、実父が亡くなり兄弟4人で遺産の分配の話をしたところ、兄から、お前は養子に行ったのだから、遺産は他の三人で分ける、と言われた。Aさんは、遺産を相続できるでしょうか?養子縁組の効果として、民法は、養親と養子との間に嫡出子関係が生じること(民法809条)、養親の氏を称すること(民法810条)を定め、他には特段の定めをしていない。従って、養子は養親の嫡出子として相続権を取得するばかりではなく、その実父母に対しても、実子としての相続権がなくなる訳ではないので、Aさんは相続できる。ただ、養子縁組のために贈与を受けた場合、実父の相続財産を計算する際に、その贈与を受けた額を実父の死亡当時の財産に加えたものを遺産として各相続人の相続分を計算し、養子の贈与分を控除することになっているから(民法903条)、金額によっては、ゼロあるいはマイナスと言うこともあるかも知れない。【余談】仮に、第一の養子縁組を解消(離縁)しないで、第二の養子縁組をしたとしたら、その養子は、実父母に対しても、第一、第二の養父母に対しても、法律上では相続権を有することとなるのである。ずる~い、との声が聞かれそうだが、法律の定めとしては、当然の権利であって、不当と言うことはないのも興味深い。
2010年12月04日
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遺言により、財産の遺贈を受ける者が、遺言者より先に死亡した場合は、その遺言はどのようになるのでしょうか。問)伯父は、弟にあたる私たちの父に不動産を遺贈しようとして公正証書による遺言を作成したところ、父の方が先に死亡してしまいました。私たち子供は伯父の死後、遺贈を受けられますか。遺言者が包括的または特定の名義で、その財産の全部または一部を処分することを「遺贈」といいます。「贈与」に似ていますが、贈与は、贈与をする人が生きているときの行為であり、かつ、贈与を受ける人(受贈者)との契約です。一方、遺言は、死後の行為であり、従って、単独行為です。そこで、遺言者は、「遺贈者」であり、遺贈の利益を受ける者を「受遺者」というものの、単独行為であるので、単純に相手方という訳ではありません。遺言は、相手方のない単独行為だからです。それは、ともかくとして、遺贈について、次の点を確認しておきましょう。1)遺贈者は、受遺者に対して、財産上の利益を与える行為ですから、遺贈者の債務を受遺者に引き受けさせることができません。2)遺言の自由、遺贈の自由はありますが、無制限ではなく、遺留分に配慮する必要があります。3)遺贈の対象となる権利は、遺言者死亡のときに、相続財産に属していなければなりません。尤も、遺言者が、相続財産に属していないこと、属していないかも知れないことを承知して、それでも受遺者に与えたいと思って遺言することは自由です。従って、そのことを明示していれば遺言は有効となります。4)遺贈は、遺言者の死亡以前に、受遺者が死亡したときは効力を生じません(民法994)。言い換えれば、受遺者は、遺言の効力が生じる遺言者の死亡のときに、生存していなければならないことになります。しかし、死亡のとき以前に受遺者が死亡していても、遺言者が特別の意思を表示していれば受遺者となることは可能です。尚、よく例に出されるのは、遺言者と受遺者が同じ航空機で事故に遭遇し同時に死亡した場合、この遺贈の効力はどのようになるかという問題がありますが、「同時死亡の推定」を受ければ、この遺贈は無効になります。これも前述のように、遺言者が特別の意思を表示していれば受遺者となることができます。そこで、これらを踏まえて、問)を考えてみるに、あなたたちの父への遺贈は無効・遺言はなかった、と言うことになります。しかし、遺言の中で、「弟が先に死亡した時は、弟の子供達に不動産を遺贈する」と明記しておけば、遺贈は有効となります。仮に、そのような文言がない場合、無効が原則ですが、先の文言の内容をあなた方や周囲の親戚などに話していたなどからの状況が充分に確定的にあるとされる場合、文言がなくても、有効とされる可能性は残されています。ところで、問)は、受遺者側からの問題でしたが、あなたの作成した遺言が、この問)と同じように遺贈する相手が先に亡くなってしまった場合はどうしたらよいでしょうか?・・・・・・・・遺言は何度でも作ることができますから、この際、遺言書を作り直した方が良いと思います。又、内容にもよるので一概には言えませんが、遺言で受遺者を指定していたにもかかわらず、受遺者が先に死亡する場合を想定して、次の順位を指定しておく、「予備的遺言条項」を入れることも一つの方法です。
2010年11月23日
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先日、久しぶりに、新規の日帰り温泉に行ってきました。「岬の湯しゃこたん」である。エツ、今更、と言われそうな位、有名といえるのだろう。風呂もさることながら、積丹町は新鮮なウニ・アワビ等、海の幸がたくさん捕れるところで有名だが、館内の食事では無理、民間圧迫になるから用意しないのか・・。岬積丹岬や神威岬の景勝地としても名高いらしい神威岬も行ってきたが、先が長そうで、途中でリタイヤそれは兎も角、海が見えるへの期待は大きかった。海が見えるといえば、先日、廃業?した、石狩温泉の番屋の湯があるが、見晴らしとしては、しゃこたんの方が良かった。三石昆布温泉の蔵三は、昆布の方はいい加減だったが(良い加減ではない)、太平洋の見晴らしは最高だった。海といえば、山だが・・山で言えば、真狩村保養センター温泉からの羊蹄山は圧巻で、山頂の風に流れる雲の動きを見ながら風呂に入っていると極上の時を過ごせる。
2010年09月26日
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前回の続きです一つの遺言書の中での、夫婦間で、夫婦のどちらかが先に死んでも、先に死んだ方がお互いの財産を譲るという遺言をするということは許されず、遺言は無効になります、ということでした。それでは、共同遺言の禁止にあたらないようにして、お互いの財産を残った配偶者に譲るようにするには、どのようにすれば良いでしょうか?その方法は、きわめて簡単です。コロンブスの卵ですが、2通作れば良いのです。民法は同一の証書で遺言することだけを禁止していますから、たとえ、内容において相互に関連していても、夫は自分が死んだら、その財産を妻に贈るという遺言と、妻は自分が死亡したら、その財産を夫に贈るという遺言とを、別々の遺言書を作るとよいのです。又、通説では、二人の遺言が同一の紙に書いてあっても、それを切り離せば二通の独立した無関係な遺言書となりうるものであるとか、各々独立した複数の自筆証書遺言を作成し、これを一つの封筒にいれておくという場合には「同一の証書」とはいえないから「共同遺言」にあたらないと考えられていますが、2通別個に作るのが最も安全確実な方法といえるでしょう。遺言書作成相談・遺言書作成サポート・公正証書手続き代行を行っております。
2010年09月26日
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こんな相談がありました。私ども夫婦はどちらが先に死んでも、先に死んだ方がお互いの財産をお互いに譲るという約束をしました。二人で、このことを遺言にしておきたいのですが・・・・遺産相続をめぐる争いは、全国の家庭裁判所で取り扱った遺産分割調停事件の新規に受付けた数を見ると、平成元年に7,047件であったものが、同17年には1万0,130件(概数)と、17年間で約30パーセントも増加しているそうです。 そして、これと連動するように遺言公正証書の作成件数も増加の一途をたどっており、平成元年に約4万1,000件であったものが、同17年には約6万9,000件と、最近17年間で約40パーセントも増加している(法務省ホームページ)、のだそうだ。さて、その詳細は別稿に譲るとして、今回は、遺言書を夫婦二人が共同・連名で書いても良いだろうかということです。すべての財産を相続させたいのです。昔は、家督相続がメインでしたが、戦後、男女平等とか配偶者相続権などの相続制度を採用されました。これらが、国民の法意識の中に浸透し、夫婦が対等の立場で協力扶助するようになり、老後を子供たちに扶養してもらうより、むしろ夫婦が自分たちの財産で生活していきたいと考えるようになり、その結果、相談のような、夫婦が相互に遺言をしておきたいと考えるのも、うなづけるところです。もっとも、子供はなく、いまさら遠い親戚に相続させても・・・という場合もあるようです。ところで、民法は、「遺言は、二人以上の者が同一の証書で、これをすることができない」(民法975五条)と定めています。これを「共同遺言の禁止」といっています。禁止している理由は、1)遺言は、独立自由な意思によってすることが大切であるのに、連名共同の遺言を許すと、他方の遺言者の意思が制約をうけて、遺言者の自由意思を侵すおそれがあること。2)遺言を撤回しようと思っても、撤回をするには、共同でしなければならないかどうかという問題がおこること。3)遺言者の一方が遺贈の目的物をひそかに処分したような場合には、他方の遺言の効力をどのように扱うか、失効するか否かという問題がおこること。4)そもそもわが国には共同遺言の慣習がないこと。など、だいたい以上のようなことから、わが国では、共同遺言が認められていません。従って、この例の、一つの遺言書の中での、夫婦間で、夫婦のどちらかが先に死んでも、先に死んだ方がお互いの財産を譲るという遺言をするということは許されず、遺言は無効になります。それでは、共同遺言の禁止にあたらないようにして、お互いの財産を残った配偶者に譲るようにするには、どのようにすれば良いでしょうか?以下は次号に続く・・・・・・
2010年09月26日
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前回の続きです。限定承認をした方が良いと思われる場合は次の通りです。第一に、債務超過しているかどうか明瞭でない場合。性急に相続放棄をしてしまう必要もなく、限定承認をしておいて、債務の調査をし、債務超過であれば相続財産の限度で弁済し、もし債務超過でなければ残余財産を受け継げばよいのです。第二には、相続人が家業を受けついで、その再建を図る見通しがある場合です。被相続人である経営者が債務超過の相続財産を残して死亡したとはいえ、長い問商店などをやっていて、取引上の信用もあり、それが営棄上の重要な資本となっているような場合で、相続人中に家業を引き継いでやっていく気持の者がおり、その債務を受けついで、家業を回復し再建する見通しがある時、相続を放棄して、相続財産を他人の手に委ねてしまうことは、その人にとっても、債権者にとっても、不利益です。第三に、相続財産の中に、祖先伝来の家宝である掛軸、仏像など相続人にとって主観的価値の高いものがあり、これを相続人が取得したい場合。相続債務を弁済するには、相続財産を現金に換えるため競売をしますが、右のような財産については、家庭裁判所で選任された鑑定人の評価額を限定承認した者が弁済することによって競売にかえることが認められていますので、このため限定承認をする実益のある場合もあります。その場合の限定承認の手続について述べます。 限定承認をするには、被相続人が死亡して自分が相続人になったことを知ってから3ヵ月以内に、財産目録を作成して、家庭裁判所へ申述書を提出しなければなりません(民法924条1項)。この申述書には、相続放棄の申述書と同様に、必要事項を記載した上、相続の限定承認をする旨を記載し、申述者または代理人が署名押印しなければなりません(家事審判規則114条2項)が、相続放棄の申述の場合と異なり、財産目録を調製して申述書とともに差し出さなければなりません。いずれにしても、財産目録には積極財産(プラスの財産)はもとより、消極財産(マイナスの財産)なども細大もらさず、なるべく正確に記載するように努めなければなりません。財産目録に記載もれがある場合、相続人が故意にその記載をしなかったのであれば、単純承認をしたものとみなされます(民法921条3)。 1)相続人が数人あれば、限定承認は相続人全員でする(民法923条)。一人でも反対する者がいれば、限定承認はできないから、債務負担を免れたい場合、その相続人はその場合には相続の放棄をするほかありません。 2)また、相続人中に相続を放棄する者があれば、その者を除いた他の共同相続人全員で限定承認ができるとされています。3ヵ月の熟慮期間が相続人各別に起算されるのは、相続放棄の場合と同様ですが、限定承認の場合には、相続人全員で申述することを要するのであり、一部の者が期間を徒過しているからといって、他の者の限定承認の申述権を奪うことは妥当でないので、最後に期間の満了すべき者を基準にして、期間の経過の有無を考えるべきであるとされています。すなわち、相続人中一人でも熟慮期間内の者があれば他の者についてはすでに熟慮期間を経過していても、全員で限定承認の申述ができます。3)一部の相続人が相続財産中の財産を処分したため、単純承認をしたものとみなされる者があっても、その者を含めて全員で限定承認ができ、ただ、右処分をした相続人に対しては、相続債権者は、相続財産で弁済を受けることができなかった債権額については、その相続分に応じて、その本来所有する財産から弁済を受けることができると解されています。もっとも期間を徒過した相続人については、その本来所有する財産について責任を負うような不利益は受けないものと考えられます。 以上
2010年09月20日
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夫の死亡後、夫に多額の借金があることが分かりました。妻である私と子供4人が相続しましたが、残された財産もたいしたことなく借金全部は返しきれません。これを全部売り払って、たとえ、わずかずつでも返済し、それで帳消しにしてもらいたいと考えていますが、良い方法はありませんか。夫の弟たちが、夫の財産を買い取ってやるから、その金で借金を返せといっています。それでも借金全部は返せないのですが、債権者に黙って財産を処分してよいものでしょうか。相続が開始した場合、相続人は次の三つのうちのいずれかを選択できます。1)単純承認 ⇒相続人が被相続人の土地の所有権等の権利や借金等の義務をすべて受け継ぐ。2)相続放棄 ⇒相続人が被相続人の権利や義務を一切受け継がない。3)限定承認 ⇒被相続人の債務がどの程度あるか不明であり、財産が残る可能性もある場合等に、相続人が相続によって得た財産の限度で被相続人の債務の負担を受け継ぐ。仮に、単純承認した上で、債権者全員と交渉して、あなたが遺産全部を処分して得た代金を債権者たちに渡し、借金を帳消しにしてもらうか、あるいは、あなた方がご主人の弟たちに遺産をなるべく高く買い取ってもらい、その代金を債権者たちに渡し、それで借金を帳消しにすることを承知してくれるならば、問題はありません。しかし、債権者全員がこのようなことを承知するとは限らず、あなた方が単純承認をしてしまってから、債権者全員が上記のことを承知してくれないならば、あなた方は債務を免れることはできず、本来所有するあなた方の財産をもってその弁済にあたらなければならないことになります。また、仮に判明している債権者が全員承知してくれても、後に他の債権者があることが判明し、その債権者がこれを承知してくれなければ、やはり債務を免れることはできないことになります。債権者に無断で、あなた方が財産を処分するようなことはできません。このようなことをすれば、あなた方は法律上、単純承認をしたものとみなされてしまい、絶対に債務を免れることはできなくなってしまいます。要するに、この例の場合、借金を免れるには、相続を放棄するか、相続人たる地位から離脱して、遺産も受けつがず、また借金も受けつがないようにするか、または限定承認をして、相続は承認し、遺産と共に債務も受け継ぐか、債務の支払の責任は遺産の限度にとどめ、自己の本来所有する財産をもって債務の支払の責めをはたすようなことはしないようにするかのどちらかだと思います。相続財産が債務超過で、相続人が相続によって過大な債務を負うことになることから、相続人を保護するために、民法は、相続放棄と限定承認の制度を設けています。相続放棄も限定承認も共に、債務超過の場合において、相続人の債務支払の責任を免れさせて、相続人を保護ずる面においては、ほぼ同一の機能をもつといえます。両制度のうちどれを選択するのがよいか軽々に判断するのは難しく、具体的なケースにおいては、法律専門家に相談するか、または家庭裁判所で相談するのがよいと思いますが、一般的には、特に、限定承認をするだけの実益があると思われる場合のほかは相続放棄を選択するのが得策と思われます。どんなときが、限定承認をするメリットがあるでしょうか?次回に続く・・・・・・・・・
2010年09月20日
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夫が死亡し、私と子供三人が残されました。子供達のうち二人が放棄すると、遺産の住宅はどのように相続されますか。配偶者である私の相続分に変動はありますか。また、子供たちが全部放棄すると、私だけの名義することができますか。尚、夫の母はまだ元気です。子供達も自立した生活をしているので、今まで夫婦で住んでいた家を引き続き妻が住み、名義も妻にしておきたい、あるいは、妻とその同居している子一人の共有名義にしたいと言う相談です。それを「放棄」と言う形で行った方が良いだろうか、と言う趣旨であろう。もっとも、相談者が、「放棄」と言うことを正確に使ったかは定かではないが、もとより、「放棄」自体は可能なのだが、果たして、希望している状況になるだろうか? 1)まず、配偶者は、相続分は別として、常に相続人となる。2)これを踏まえて、前段の、「子供のうち二人が相続を放棄する」について考えてみよう。子供のうち、二人が相続を放棄すると、その放棄した子供二人は、相続に関してはじめから相続人にならなかったものとみなされ(民法939条)、結局、相続人は、配偶者であるあなたと放棄をしない一人の子供となる。この場合、遺産の住宅は配偶者が2分の1、放棄をしない一人の子供が2分の1の割合で共同相続することになります(民法900条第1号)。3)仮に、子供達全員が放棄しなかった場合、その相続分は、子供達の相続分は、各自6分の1(合計6分の1、すなわち2分の1)となるが、あなたの相続分は、この人数および子の放棄の如何にかかわらず、2分の1であり、変動することはありません。4)次に、「子供たちが全部放棄すると、私だけの名義することができますか。」について考えて見ましょう。この例の場合、「夫の母はまだ元気です」がポイントです。結論は、子供三人全員が放棄しても、遺産の土地をあなただけの名義にすることはできません。子供三人全員が放棄すると、前述の通り、子供三人全員は、相続に関して、はじめから相続人にならなかったものとみなされますが、夫の母が存命中であることから、結局、相続人は、配偶者であるあなたと被相続人の直系尊属である、存命中の夫の母となります。そして、遺産の住宅は、配偶者であるあなたが3分の2、夫の母が3分の1の割合で共同相続することになります(民法900条第2号)。子供三人全員が放棄しても、遺産の土地をあなただけの名義にすることはできませんし、相続分も変動します。5)更に、仮に、夫の母が相続を放棄した場合、遺産の行方はどのようになるのでしょうか?これも、あなただけの名義にすることはできません。夫の母が放棄すると、相続に関して、はじめから相続人とならなかったものとみなされることは前述の通りですが、今度は、相続人は配偶者であるあなたと夫の兄弟姉妹になります。兄弟姉妹が相続前に既に死亡していれば、その子孫=直系卑属が相続人となります(民法第900条3号、民法第889条1、2)となり、遺産の住宅は、配偶者であるあなたが4分の3、夫の兄弟姉妹またはその子孫が4分の1の割合で共同相続することになるからです。どんどんさかのぼって、これら夫の兄弟姉妹またはその子孫が全員相続を放棄して、はじめて遺産の土地はあなただけの名義にすることができるのです。そこで、お勧めしたいのは、「遺産分割協議書」です。子供三人全員が遺産の住宅をあなたの名義にすることに同意していますので、子供三人全員が相続を放棄という形をとらず、むしろ、あなたとともに全員相続を承認して、あなたと子供全員の間で、遺産の住宅をあなたが取得する旨の遺産分割協議書に作成して、その住宅の登記名義をあなたにするのが得策かも知れません。一例遺 産 分 割 協 議 書平成○○年○○月○○日付 甲野太郎 氏の死亡により開始した相続につき、共同相続人である、甲野花子、甲野次郎、甲野三郎および乙野花子とは、相続財産について次のとおり分割することに同意する。 1.相続人 甲野花子 は、次の遺産を取得する。一、物件の表示 2.相続人全員は、本協議書に記載なき遺産及び後日判明した遺産は、相続人 甲野花子が取得することとし、これを被相続人の供養の費用に当てることに同意する。3.相続人全員は、前号の遺産に係わりこれの取得のために必要な手続きに協力する。上記のとおり協議が成立したので、その成立を証するため本書を作成し、各相続人署名、押印する。 平成 年 月 日相続人 住所 署名 ? 相続人 住所 署名 ?
2010年08月21日
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あっという間に7月も初旬を過ぎてしまいました。天候不順が続きます。かなり昔、昔氷河期を迎えるか、氷河期は終わるかの頃このような天変地異がおこり、地球は変化していったのだろうと変な思いをめぐらせています。ドカンと激変することもあれば、ハインリッヒの法則と言うのですか事故とは違うけれど、小さな変化は大きな変化の前触れ。ところで、以前、アゲハのことを書きましたが、今年も飼育しています。みかん、レモン、なつみかんの鉢植えを外に出していたところ蝶が寄ってきた現場は見ていないが、いつの間にか、産卵。今、4令、5令幼虫と言うのですか、さなぎになってものも含めてうごめいたり、次への変身のため寝ている?もの、30数匹それにしても、すごい食欲、前記の鉢植え、50センチ高、4本の葉をことごとく食べてしまっています。遅れた幼虫には食事があたりません。これってみかん農家などにとっては害虫か?国産品が好みなのか、みかん、夏みかんは積極的に食べていたがレモンは2番手、3番手、他にないからしょうがないから食しているようすもうすっかり葉がなくなってしまいました。多くの幼虫は、網からの脱走を図っています。目の前で、すずめのえさになるのは忍びない。指先に乗せて、他の庭木に移動。とは言え、柑橘系はなく、どうしよう。そういえば、丸瀬布の昆虫館では、葉っぱを九州から買っていると言っていたが・・来年は、もっと木を育てておこう。
2010年07月11日
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「知的障害のある息子のために成年後見制度を利用したら、選挙の投票ができなくなった。とても残念だ・・・・」選挙が近づいています。ところで、成年被後見人には選挙権・被選挙権があるのでしょうか後見開始の審判を受けたことは、判断能力を欠く常況にあるため、自分で財産を管理することができないことになります。したがって、日用品の購入など日常生活に関する行為を除き、成年被後見人が単独で有効な法律行為ができないことになります(その分、成年後見人が財産管理、身上監護の事務を行う)。その精神上の判断能力を欠く状況を保護・支援するについては、その判断能力の程度に応じて、後見・保佐・補助の3種類があると共に、被後見人、被保佐人には、以下のような様々な資格制限があります。1)取締役等の責任資格への制限成年被後見人、被保佐人になると、株式会社の取締役・監査役への就任が制限されています(会社法331条第1項第2号、335条第1項)。医療法人の理事・監事(医療法46条の2第2項1号)、社会福祉法人の理事・監事(社会福祉法36条第4項1号)への就任が制限されています。2)専門資格の喪失成年被後見人、被保佐人になると、医師(医師法第3条)、歯科医師(歯科医師法第3条)になることはできません。弁護士(弁護士法第7条4号)、弁理士(弁理士法第8条9号)行政書士法(行政書士法2条の2第2号)、司法書士法(司法書士法5条第2号)税理士(税理士法4条第2号)公認会計士(公認会計士法4条第1号)、社会福祉士・介護福祉士(社会福祉士法及び介護福祉士法3条第1号)、宅地建物取引主任者(宅地建物取引業法18条第2号)、学校における校長・教員(学校教育法9条第1項)により、成年被後見人、被保佐人になると、これらの専門資格が喪失されます。3)公務員等の就業資格の喪失成年被後見人、被保佐人になると、国家公務員(国家公務員法38条第1項、76条)、地方公務員(地方公務員法16条第1号、第28条4項)、教職員(教育職員免許法5条第1項3号)、自衛隊員(自衛隊法38条第1項第1号)など、それぞれ就業資格を喪失または失職することになっています。4)選挙権・被選挙権の喪失成年被後見人について、選挙権・被選挙権を有しないとされています(公職選挙法11条第1項)。5)印鑑登録の抹消印影が届け出てある印鑑と同一であることを証明する官庁・公署の書面である、ところの印鑑証明書について、成年被後見人は登録ができず、抹消されます。今更ながらですが、市町村の個人の印鑑証明について統一的法令はなく、条例などで規定されています。ちなみに、札幌市では、「札幌市印鑑条例」の第2条第2項第2号において、成年被後見人は印鑑登録を受けることができないと規定されています。このような制限がありますが、例えば、4)選挙権・被選挙権の喪失について、財産法上の法律行為に関する判断能力の有無の基準を、憲法で保障されている基本的人権の一つである選挙権・被選挙権の制約の判断基準にまで広げて良いのか、地方公務員の業種によっては、被保佐人を制限する必要があるかなどの疑問が呈されています。現行成年後見制度は、旧来からの禁治産の概念から異なり、自己決定の尊重、ノーマライゼーションの基本理念の推進を図っていることに留意したいところです。以上
2010年07月09日
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成年後見人は死亡届を出すことができるのか?後見人本人(成年被後見人)に身寄りが全くない場合があります。その場合、成年被後見人が亡くなった場合、死亡届を出すことができるのか?この設問自体、いったい、何が問題なのか?と言われそうで、時期を逸した設問だが、しばらく、お読みいただきたい。さて、成年後見人の任務は、委任の規定が準用され、成年被後見人の死亡によって終了する(民法653条)のが原則である。例外的に、急迫の事情があるときに必要な処分ができる、とされている(民法874条、654条)。これを前提に、人が亡くなると、死亡届を出さなければならない(戸籍法86条)。その届出義務者は、1.同居の親族、2.その他の同居者、3.家主、地主又は家屋若しくは土地の管理人とされている。成年後見人などが、挙げられていない。このことによって、後見人が、市町村長に死亡届を出そうとすると、適宜の対応をしてくれず、窓口で「すったもんだ」があったやに聞く、そして、前記の、急迫の事情として、例外的に、死亡届が受理されていたらしい。そこで、これらの不具合を踏まえて、戸籍法の一部を改正する法律(平成19年法律第35号)によって、前記の届出義務者のほかに、「死亡の届出は、同居の親族以外の親族、後見人、保佐人、補助人及び任意後見人も、これをすることができる」(戸籍法87条2項)ことになったのである。これが、いったい、何が問題なのか?と言われそうで、時期を逸した設問と述べた所以です。死亡届に関する戸籍法の取り扱いは、権利義務の主体である人の死亡について、戸籍にその旨を記載し、戸籍から死亡者を削除することによってこれを公証することにある。そのため、一定の者に対して、一定の期間内に死亡の届出をすることを義務付け、死亡届は、届出義務者が、死亡の事実を知つた日から7日以内(国外で死亡があつたときは、その事実を知つた日から3箇月以内)に、これをしなければならない(戸籍法第86条)と定めている。念のためだが、今回、後見人、保佐人、補助人及び任意後見人も、死亡届を届出することが「できる」ようになったのだが、義務者ではない。 以上
2010年05月23日
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お読みになった方もいらっしゃるかと思いますが、先日、週間ダイヤモンド(4月3日号)を読みました「無縁社会、お一人様の行く末」が特集です。地縁、血縁、社縁に分類して分析してあった地縁=過疎地域の増大、集落が消滅していく、インフォーマルな所属団体の少なさ、血縁=核家族化の増加、生涯未婚率の増加、人口減社縁=年齢別就労者の減少、非正規社員の増大これらの現象の中で、孤独死もまた増加している(こんな本も読んでみた⇒遺品整理屋は見た!・遺品整理屋は見た!!・・・扶桑社)ところで、ダイヤモンドには掲載されていないがこれに関連して札幌市について調べてみると、今更の感もあるが、札幌市の年齢別人口は、平均年齢が44歳、65歳以上は全人口比20パーセント、世帯総数(約83万世帯)のうち、65歳以上の親族がいる一般世帯は26パーセント(22万世帯)、4世帯に1世帯が高齢者のいる世帯だ。その26パーセントのうち、高齢者が単身で住んでいるのが、28.4パーセント(6万世帯)高齢者夫婦世帯は39パーセント(9万世帯)、この二つをあわせると、15万世帯が高齢者世帯ということになり、これは65歳以上の親族のいる一般世帯における約6割なのであるこのほか、偶然ともいえるが、週間東洋経済(4月10日号)では、「認知症と生きる」とする特集記事があった詳細は別の機会に譲るとして成年後見・任意後見・相続業務をメインとする小生にとって極めて興味深い記事であった。ちなみに、東洋経済は4月17日号では相続を特集した。何とか、お困りのお年寄りのお助けマンをお手伝いをしたい・・・・
2010年05月02日
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先日こんな相談を受けました。仮に、Sさんとしましょう。Sさん夫婦には子供がいません。妻は認知症が進行して、なおかつ病弱です。夫は、「仮に自分が先に死亡した場合、財産すべてを妻に残し、その後、交流のない妻の兄弟姉妹に財産を残さずに、福祉団体等に寄付したい」と考えています。どうすれば良いでしょうか。子供がいない夫婦の場合、一方が死亡した場合には、配偶者および被相続人の親(親が死亡していれば兄弟姉妹)が法定相続人となります。 次に、残された配偶者が死亡すれば、その親(親が死亡していれば兄弟姉妹)が法定相続人となります(民889)。 兄弟姉妹には遺留分がありませんから、Sさんがお考えのように、妻が存命ならば全財産が相続させる、妻が既に死亡しているのであれば福祉団体に寄付する旨の遺言を書いても問題はありません。更に、妻存命中に、妻にも自分の遺産はすべて福祉団体に寄付する旨の遺言を書いてもらえば良いと思います。問題なのは、認知症が進んでいる妻が、遺言能力を喪失しているのであれば、遺言自体が無効となる可能性があり、法定相続(親、親が死亡していれば兄弟姉妹)が発生するかも知れませんところで、これを回避するために、夫は、二段構えの遺言を書くことは可能なのでしょうか。即ち、自分が死亡したら、妻に全財産を相続させる(第一次受遺者の指定)、その次に、妻が死亡したら、その財産を福祉団体に寄付する(第二次受遺者の指定)旨の遺言を書くことはできるのか?これを「後継ぎ遺贈」と言いますが、第一次受遺者の指定については普通の遺贈であるも、第二次受遺者の指定部分については、第一次受遺者の取得する所有権が期限付きで、売却等の処分ができない制限された所有権となることから、物権法定主義に反する、そもそも民法に規定がなく無効である、という見解が通説です。そこで、これの弊害を回避するために、信託を利用すれば、後継ぎ遺贈と同様の効果(財産移転)を得ることができます。信託は、基本的に、ある者(委託者)が、信託契約や遺言の方法によって、特定の者(受託者)が一定の目的に沿って委託者の財産の管理又は処分を行うことを言います。又、先の第二次受遺者の指定についても、「受益者の死亡により他の者が新たに受益権を取得する旨の定めのある信託の特例」(信託法第91条)によって目的を達成することができますので、一度、検討する価値がありそうです。 遺言書作成相談・遺言書作成サポート・公正証書手続き代行を行っております。どうしようと思ったら、まずは、お気軽にご相談下さい。相談・見積もりは無料です。
2010年04月16日
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誰にも遺言の内容を知られたくない!と言う場合は、秘密証書遺言。前回は、自筆証書遺言について書きました。自筆証書遺言は、誰の手も煩わすことなく作成できますが、その反面、紛失したり、毀損したり、偽造変造されやすい欠点をもっています。そこで、このようなリスクがある場合のほか、内容によって、遺言者の名誉が毀損されるなど、公証人や証人であっても、遺言の内容を知られたくない場合もあります。そんなときは、秘密証書方式の遺言が良いかも知れません。その作成の方法は、1)遺言者がその証書に署名捺印する。2)それを封入して、遺言書作成時と同じ印鑑で封印する。3)公証人役場へ行く。4)公証人及び証人2人以上の前にその封書を提出する。5)自己の遺言書である旨及びその遺言者の氏名及び住所を言う。6)公証人が、その封紙上に提出した日付及び遺言者の申述を記載した後、7)遺言者及び証人2人と共にその封紙に署名押印して、8)公証人に自分の遺言書であることを証明してもらう。これが秘密証書遺言です。この遺言書は、自書である必要はなく、他人が筆記したものでも良く、印刷、印字、点字でも良く、ワープロ等を用いても構わない。この手続を経由することにより、その遺言書が間違いなく遺言者本人のものであることを明確にでき、かつ,遺言の内容を誰にも明らかにせず秘密にすることができます。欠点しかし、公証人は、その遺言書の内容を確認することはできませんので、しかし、公証人は、その遺言書の内容を確認することはできませんので、遺言書の内容に法律的な不備があったり、紛争の種になったり、無効となってしまう危険性がないとはいえません。また、秘密証書遺言は、自筆証書遺言と同じように、この遺言書を発見した者が、家庭裁判所に届け出て、検認手続を受けなければなりません。そうすると、やっぱり多少手間がかかっても、公正証書による遺言が良いのでしょうか?それと、当然といえば当然ですが、遺言を作っておく以前に、自分の財産(財産に限りませんが・・・)を整理・整頓しておくことが必要だと、遺族の悲しみの中での戸惑いを見るにつけ痛感いたします。
2010年03月25日
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な~んか面白く書けないんだけど遺言って、ともかくも、様式が厳格なんだよね 遺言は、厳格な方式が求められている。書き方に注意しよう。遺言は、民法の定める方式に従っていないものは効力を持たない(民960条)。なぜなら、当然といえば、当然だが、遺言は、人の最終意思表示であり、効力発生は遺言者の死亡後だからです。最期の意思表示です。厳粛です。普通の契約であれば内容を確かめることが可能ですが、遺言には、悲しいかな、その真意を確かめようにも無理、というものだからです。さて、ご存知とは思いますが・・・・・ポイントは、証人の要否、その員数、書く人は誰か、署名捺印の要否、検認・確認の要否などである。まず、遺言の方式には、便宜上、大別して、普通方式と、特別方式がある。普通方式は、自筆証書・公正証書・秘密証書の3種がある。特別方式には、危急時遺言(2種)と隔絶地遺言(2種)、合計4種がある。特別方式は、重病で死亡が危急に迫っている場合とか、遺言者が一般社会と隔絶した場所にいるとか言う理由のために認められている便法、といえます。通常の場合は、普通方式により遺言をすることとなります。そこで、今回は、手始めに、自筆証書遺言について触れてみました。自筆証書遺言は、7種類の方式の中で、最も簡便で(誰の手も煩わせない、と意味で)、遺言書の作成そのものを秘密にしておくことができる方式です。文字通り、遺言者自らが自分で書く遺言書であり、公証人や証人も必要としません。とは言え、その反面、紛失したり、毀損したり、偽造変造されるリスクがあります。自筆遺言証書は、自分で、遺言の内容の全文と日付および氏名を書いて、これに印を押さなければなりません(民法968)。「自書」⇒自らの意思で(15歳以上や、成年被後見人でも本心に復した状態であれば可能)、自分の手で書く(ワープロやタイプライターは無効、字が書けない人は、公正証書か秘密証書遺言による)ことが必要です。「日付」⇒遺言成立の時期を明らかにしますが、その時点での意思能力の有無の判断基準とされ、また、2通以上の遺言書が現れた場合、その前後を確定して、遺言者の真意を確保するのに必要とされます(民法1023)。「氏名」⇒戸籍上の本名でなく、「名」だけ、雅号・芸名・屋号であっても、遺言者が何人であるかを知ることができ、他人との混同が生じない場合は有効とされます。その他、これがある意味、面倒と思うのですが、「加除訂正」⇒遺言者が、1)変更した場所に印を押した上で、2)「その場所を指示し」て変更したことを付記し、3)付記した後に氏名(署名)を書かなければなりません。例えば、弐百万円を参百万円に訂正した場合(壱・弐・参・拾などの漢数字を使った方が良い)、「弐」の字のところに印を押し、上部欄外に「このところ壱字訂正」とか,[第X行の第X字以下、X字削除、X字加入]とかを記載した上で(ここまでは、通常の公文書等の訂正と同じですが)、「署名」必要があります。また、遺言書が数枚以上になる場合でも1件の遺言書として作成されているときは、日付・署名・捺印は一葉にされていることで足りる、とされていますが、いわゆる、割り印(契印)を押捺する方が良いと思います。封入をする場合、封印は必要ありませんが、封印があると、家庭裁判所での「開封」のほか検認が必要です。封印にあるなしに係わらず、遺言書を封入した封筒には、例えば、「この遺言書は家庭裁判所に提出すべし」などの文言も記載しておくのも、遺族のためには親切の一つかもしれません。次回は、秘密証書遺言について触れてみます。遺言書作成相談・遺言書作成サポート・公正証書手続き代行を行っております。どうしようと思ったら、まずは、お気軽にご相談下さい。相談・見積もりは無料です。
2010年02月11日
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もらう人のいない遺産は国のものになる???!!!部屋を貸している老人が亡くなり、私が葬式を出しました。妻子は勿論、親類もいないらしい。部屋には衣類や銀行の通帳、金庫などがあります。老人が病気になってから、私が入院させ、入院費などを立替えています。金庫から勝手にお金を出しても良いでしょうか?どなたかが亡くなって、相続が開始され、相続人がいるのかいないのかはっきりしない場合、相続人が誰もいないとき、このような状態を相続人不存在といいます。この場合、財産はどうなるのでしょうか?相続開始のときから相続財産は法人となり、家庭裁判所によって選任された相続財産管理人が相続財産を管理し、相続人を捜索し、相続財産を精算する手続きをおこなうことになります。具体的には、こういう場合、普通、1)まず、相続人を探します。故人にお金を貸している、入院費を立替払いしているなどの利害関係人または検察官が、家庭裁判所に、「相続財産管理人」の選任を申立てます。2)申立をすると、家庭裁判所は、官報を使って、相続財産管理人選任の公告をします。3)2ヶ月以内に相続人が誰も申し出てこなかった場合、4)相続財産管理人が家庭裁判所の監督の下、財産の清算手続きを始めます。5)一定の期間内(最短2ヶ月以上)に債権者、受遺者に対する請求申出をするように官報で公告すると共に、知れたる債権者、受遺者に対して各別に債権を申し出るように通知されます。6)これらの再度の公告によっても、相続人の存在が明らかでないとき、家庭裁判所は、相続財産管理人または検察官の請求により、6ヶ月以上の期間を定めて、相続人捜索の公告をし、7)6ヶ月以上経過し、誰も現れなかったら、相続人はいないとみなされ、相続人不存在が確定します。8)この後は、相続人や相続財産管理者に知れなかった相続債権者や受遺者はその権利を主張することができなくなる一方で、9)公告期間経過後、3ヶ月以内に特別縁故者からの請求があれば、家庭裁判所は、残存すべき相続財産の全部または一部をその者に分与することができます。10)そして、最後に、特別縁故者に分与されなかった相続財産は国庫に帰属することになります。結局、あなたが葬儀を出したり立替金があったとしても、勝手にお金を出すことはできない、ということなのです。 従って、あなたは、利害関係人として、家庭裁判所に、相続財産管理人の選任の請求をすることになります。理論的には、それらの手続きを待って相続財産から弁済を受けるというのが本筋ですが、どうしましょうか~~~~ところで、特別縁故者とは、被相続人と生計を同じくしていた者、被相続人の療養看護に努めた者その他被相続人と特別の縁故があった者、とされています。この特別縁故者に対する相続財産処分制度は昭和37年に設けられました。終戦後の民法相続編の全面的改正によって、相続は遺産相続のみとなり、相続の範囲も配偶者と一定の血族だけに限ることになったので、相続人不存在のため、相続財産が国庫に帰属することになる場合が多くなることが予想される一方で、被相続人の周囲には、相続権がなくても、内縁の妻や事実上の養子、最後まで献身的に被相続人の世話をした者など、相続財産を取得させても良いのではないかという場合もある訳です。このような場合、遺言をしておけば良いのですが、遺言制度があまり活用されていないわが国の現状を鑑みて、特別縁故者に相続財産を取得させる道を開いた、ともいえます。もし、あなたが、特別縁故者にも財産を取得させたい、と考えるなら、遺言に書いておきましょう。
2010年01月01日
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財産分与に税金はかかりますか?離婚に際して、妻は夫から財産分与として、夫の名義の不動産をもらいたいと思っています。妻や夫に何かの税金がかかるのでしょうか?そもそも、財産分与とは何なのか?それは次に述べるようなことです。夫婦が離婚したときに、当事者の一方が他方に対して財産的な給付をしなければならない、と言う制度です。それは、1)夫婦共同生活中の共通の財産の清算(清算的財産分与)、2)離婚原因を作った有責配偶者の、離婚そのものに起因する相手方配偶者に対する損賠賠償(慰謝料的財産分与)、3)離婚後の生活についての扶養(扶養的財産分与)の性質がある、と言われています。さて、設問に戻ると、検討しなければならないのは、譲渡所得税と贈与税です。まず、譲渡所得税。慰謝料、養育費、財産分与などが金銭給付で行われた場合については、当事者双方共に原則として税金はかかりません。しかし、財産分与が土地や建物などで行われたときは、分与した人に譲渡所得課税があり、所得が生じれば課税されます。もっとも最近のように不動産価額が下落している現在、課税対象とならない場合が多いのではないかと思いますが、詳細な計算が必要です。一方、分与を受けた人には、その時点で譲渡所得税なるものはかかりません。次に、贈与税ですが、離婚により相手方から財産をもらった場合、通常、贈与税がかかることはありません。これは、相手方から贈与を受けたものではなく、慰謝料などの財産分与請求権に基づき給付を受けたものであるからです。ただし、二つの例外があります。 (1) 分与された財産の額が婚姻中の夫婦の協力によって得た財産の価額やその他すべての事情を考慮してもなお多過ぎる場合、この多過ぎる部分に贈与税がかかることになります。(2) 離婚が贈与税や相続税を免れるために行われたと認められる場合、離婚によってもらった財産すべてに贈与税がかかります。尚、不動産取得税、所有権移転登記にかかわる登録免許税は別途かかりますから、離婚協議の際に、これらの税金の負担について決めておくことが肝要です。ほんの概略ですので、別途詳細な検討が必要です。・・・・・ではまた
2009年12月27日
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少し認知症が始まった父が、遺言を作りたいと言っています。認知症にかかっていても遺言は作成できるのでしょうか? 遺言(ゆいごん 又は いごん)は、一定の方式に従ってされる相手方のない一方的かつ単独の意思表示であり、その者の死後の法律関係を定める最終の意思表示で、その者の死亡によって法律効果が発生します。遺言者に意思能力がなければなりません。しかし、通常の取引行為ではないので、普通の「行為能力」を必要とはされず、満15歳に達していれば、「遺言能力」があるとされ、遺言をすることができます。逆に、15歳以上の者のした遺言であっても、遺言能力がなければ、無効となります。遺言能力=意思能力=判断能力=事理を弁識する能力、といえます。従って、成年被後見人でも、判断能力が回復していれば、遺言をすることができることになります。遺言について、民法における、未成年者の法律行為に対して法定代理人の同意は不要、成年被後見人の法律行為に対しての成年後見人の取消権もなく、制限された被保佐人の行為能力に対しても適用がなく、被補助人に対する補助人の同意も必要ないのです。ともかく民法4条、9条、12条および16条の規定は適用がないのです。さて、判断能力が回復していれば、成年被後見人が事理を弁識する能力を一時回復した時に、遺言をするには医師二人以上の立会いが必要とされています。遺言をしたときに判断能力がなかったと、後日、争いがないとはいえません。そんな不安や疑念を払拭するためにも医師の診断を受けることが望ましいのです。
2009年11月23日
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兄が、預・貯金を残して亡くなった。金融機関に預金の払出しを申し出たところ、兄の出生から死亡までの戸籍謄本全てをそろえるように要求された。相続の戸籍は、どこまで、そろえれば良いのか? どこまで、さかのぼるのか?相続が発生した場合、相続人は、「戸籍謄本」によって把握される。相続人は、被相続人と一定の身分関係にある者で、相続が開始した当時生存している者でなければならない。民法は、一定の身分関係にある者で相続人となりうる者とその順位を定めている。父親が亡くなった場合、相続権があるのは「妻」と「子」です。子が未婚であれば、母と共に同じ戸籍に載っている。結婚して、独立の戸籍を作っても、その経過が載っているので、調査はそれほど困難ではない。亡くなった人に子がいない場合、その相続人は直系尊属となるが、特段の事がなければ、親も亡くなっている場合が多い。そうすると、第三順位として、兄弟姉妹からの相続になる。この場合、先ず、亡くなった人の全生涯の戸籍を取り寄せ、子どもがいないことを確定させる。第二に、親がなくなった時の戸籍を取り寄せ、親も相続人にならないことを確定させる。第三に、兄弟姉妹が相続をする場合には、亡くなった人の父親と母親の「全生涯の戸籍」が必要となる。⇒兄弟姉妹は、両親の少なくとも一方が共通している間柄だから、父・母が生涯一度だけ結婚して子どもをもうけたというのであれば、格別問題もないが、離婚歴・婚姻外認知の経歴がある場合もある。例えば、婚姻によって親の戸籍から除かれ(=除籍)、配偶者との新しい戸籍が作られる。本籍地を市町村を変えて変更した場合、移した市町村で新しい戸籍が作られ(=転籍)、元の戸籍(=原戸籍)は除籍される。この他、法改正によって様式が変更される場合(=改製)なども戸籍が新しく作られる。その場合、新しい戸籍には必要な内容のみが書き移される(=移記)。姻によって作られた新・戸籍を見ても、夫婦に兄弟がいるかどうかまではわからない。改製後の戸籍には、その時点での籍がある人だけが移記されるため、改製以前に、婚姻や死亡によって除籍された人については戸籍から消えてしまっていて、新・戸籍では相続人を確定できないのです。これが、「全生涯の戸籍が必要である」という意味です。これらの記録を調べたい場合は、関係する市長村から、戸籍・除籍・改製原戸籍・平成改製原戸籍などを取り寄せることが必要となる。このように、戸籍を「さかのぼる」調査は、預貯金の払い出しだけでなく、親族関係図・登記・先祖の探索・家系図・遺産分割協議書に必要とは言え、時間もかかり、慣れないと大変な作業と言われる所以です。
2009年11月22日
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前回は、いつの間にか結婚していた!!!について書きました。今回は、反対の離婚です。これをどうやって、結婚している状態に戻すか?どうなってんの?まだ離婚してないのに・・・・離婚する、したくない、と双方の意見が違い、冷却期間の意味もあって、別居をすることとなった。そんな中、戸籍をとってみたら、離婚していた?!?!業を煮やした相手方が、協議離婚を届け出た、実力行使に出たようだ。でも、例え、別居中であっても、一方に離婚の意思がなければ、他方が無断で離婚の届出をした場合、その協議離婚は無効です。この無効に関して、民法には何らの規定はないが、婚姻無効に準じられている。即ち、1.当事者の一方あるいは双方が知らない間に、何人かが離婚届をしたとき、2.当事者が有効に離婚届を作成した後に、その受理以前に相手方または市町村役場に対して、やっぱり離婚するのをやめた~など離婚意思の撤回する旨を表示したとき、または届出の提出を依頼した者に依頼を撤回したとき、3.夫婦共同生活を解消する意思がなく、債権者の執行を免れ、または家屋を維持するなどの方便のために、夫婦通謀して離婚届をした場合、当事者間に離婚の意思の合意がない場合にあたり、その離婚は原則無効となります。さて、無効な離婚の事実を戸籍から抹消するには、婚姻の無効と同様に、戸籍訂正の手続きをとる必要があります。先ず、調停前置主義により、「協議離婚無効確認」の「調停」を申立てる。この調停手続の中で、当事者が話し合いを行い、離婚が無効であることの合意が成立すると、「合意に相当する審判」が行われ、利害関係人から異議の申立がなければ、審判が確定する。審判が確定すると、婚姻は当初から効力を有しなかったものとされ、その効力は第三者にも及ぶ。一方、話し合いがつかなかったり、異議が出たりした場合は、地方裁判所へ訴えを提起し、婚姻を無効とする確定判決を得る必要があります。審判あるいは判決を得たら、1ヶ月以内に、判決謄本などを添付して戸籍役場へ申請をし、戸籍の訂正をしてもらえます。このように、一旦、戸籍に記載されてしまうと煩雑な手続きが必要となります。そこで、離婚をしたくない、勝手な離婚届を阻止するために、事前の「離婚届不受理申出制度」の利用もひとつの手段です。この申出を行っておくと、一方が離婚届を出しても、受理されることはありません。申出の手続きは、本籍地の市町村役場に対して、所定の書類を提出して行います。申出をした日から6ヶ月間有効で、それを超えてなお継続したいと言う場合は再度申立を行うことができます。尚、この不受理制度は、離婚に限らず、婚姻・養子縁組・協議離縁等についても認められています。
2009年11月03日
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