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管理会社や施工会社が大規模修繕を提案するときに、「今やらなくても良い工事」を提案することがあります。
プロだから変なことを言わないという性善説で考えると、管理組合は専門家が言っているこ提案を額面通りに受け止めて、このタイミングでこの工事をした方が良いと信じます。
特に組合の総財産を知っている管理会社は、この手の提案を多くします。
管理会社は管理組合の味方!?とんでもない。以下に売り上げや利益を上げるか追及する営利企業なのです!
「足場を架けているときにこの工事はやったほうがいい」
「部分補修は、やってないところとやっているところが目立つので見てくれが悪い 」
「スケールメリットが働くので、大規模修繕をするならば、この工事も一緒にした方がよい」
終いには、「他のマンションでもこういう工事は当たり前。 実績がある私たちの提案を信用してください」
こんなことを言い出します。
本当にそうでしょうか?
大規模修繕前に行う劣化診断により工事の優先順位が決まりますが、自分たちで診断を行っておきながら、診断ではまだ大丈夫の判定をしても、いろいろな理由をつけて工事をやらせようとします。
管理組合としては「工事をやらせよう」とは思いません。前述の通り、10数年に一度しかない大規模修繕を上手に発注できるノウハウがないので、どうしても専門家依存となり、言うがままで工事内容を決めてしまいます。
状態が良い部分、足場が不要な部分ならば、大規模修繕に併せて工事をする必要はありません。
廊下や階段の長尺シートを毎回の大規模修繕で張り替えしたり、状態が良い防水をやりなおしたり、お金だけではなく資源の無駄使いになります。
何かあっても、提案通り施工しなければ責任を持てません。と組合の不安を煽る管理会社や施工会社もあります。
何のために劣化診断をしたの?と言う施工範囲を発注しているマンションは数多くあります。
イダケンが知る限り、修繕積立金が潤沢なマンションはごく一握り。
多くのマンションは、ぎりぎりの資金計画で修繕計画に基づく大規模修繕を実施しています。
今行わなくても良い工事を修繕積立金の残高があるから実施するくらいならば、修繕積立金を下げた方が区分所有者の多くは喜ぶはずです。
相見積等工事業者選定に力を入れるマンションは多いのですが、工事メニュー(仕様)の取り捨てに時間をかける管理組合は少数派です(管理会社、施工会社、設計事務所の言いなり)。
いくら競争原理を働かせて、適正な金額で工事会社に大規模修繕を発注しても、工事メニューが多ければ、組合が負担する費用は大きくなります。
不適切なタイミングで工事を行うことは「ロス」でしかありません。
本来行わなくても良い工事範囲を施工して、大損しているかもしれませんよ!
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