さて、中国本土のA株の平均PER(株価収益率)は現在過去12ヶ月の実績EPS(一株当たり利益)に基づいて約45倍、向こう12ヶ月のEPSでは34倍程度で取引されています。一方、H株のPERは過去12ヶ月の実績ベースでは約22倍、向こう12ヶ月では17倍程度で取引されています。A株の水準が高いのはあくまでも「他にお金をもってゆくところがない」という事情から生まれた、きわめて人為的な好需給に助けられた部分が大きかったです。従って今後A株のPERは国内投資家の資金が香港市場へと抜けてゆくことを考えると徐々に緊縮(マルチプル・コントラクション)を起こすと考えた方が自然です。従ってH株のバリュエーションとA株のバリュエーションが鞘寄せするとして、その折り合い地点は両者の中間点ないしはより現在のH株のバリュエーションに近い方だととりあえず考えておいた方が良さそうです。これはH株のEPS成長率を考えても大体確認できることです。即ちH株のEPS成長率は2008年が約25%、2009年が約17%成長と見られています。香港のH株は今後本土からの継続的な資金流入などの株価下支え要因がありますからEPS成長率よりもプレミアム、つまりPEGレシオ(PE to Growth Ratio)にして1倍以上で買われることは十分考えられます。