気まぐれ*旅の日記帳*

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2011年12月24日
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テオドシウスの城壁からカーリエ博物館(コーラ修道院)に着きました。
星ここまでの日記は、 こちら

Kariye M?zesi The Church of the Holy Saviour in Chora

トルコ52


建物はビザンチン帝国末期の1320年頃に修復されたものです。

オスマン帝国の脅威が城壁外に迫り、
帝国の運命明日をも知れぬ時期です。

そしてテオドシウスの城壁に近いこの教会は、
帝国陥落劇の一部始終を見届けたことでしょう。


トルコ61


もともと5世紀の初めに正教会のコーラ修道院として建てられ、


ビザンチン帝国時代のモザイク・イコンやフレスコ画は
漆喰で塗りつぶされたそうです。

それらは20世紀中頃に発見、補修され博物館として現代に蘇りました。

内部は主に聖書の各場面を描く精緻なフレスコ画やモザイク画など、
帝国最後の渾身の力を振り絞った至宝の芸術の数々で覆い尽くされています。

まず葬祭用礼拝堂(パレクレシオン)のフレスコ画が現れます。
上部は最後の審判、下部は復活(アナスタシス)のフレスコ画です。


トルコ58


パレクレシオン・ドームの聖母子と大天使たちのフレスコ

トルコ141


礼拝堂ドームのハリストス(キリスト)のモザイク

トルコ71


ドームの下のルネットに描かれたハリストスと生神女マリヤのモザイク

トルコ72


拝廊の北のドームに描かれた生神女のモザイク

トルコ59



「祝福を与えるハリストス」


トルコ56


カーリエ博物館を代表するモザイク画の一つでルネサンス様式の傑作。

ギリシャ正教のイコンやモザイクのハリストス(キリスト)像は、
西のキリスト像のように柔和だったり、悲哀に満ちた表情ではなく、
どれもきりりと引き締まった厳しい表情です。


ユダヤで生まれた「まさにハリストスその人」が描かれているからです。

なので「金髪」や「青い目」などは絶対にあり得ません。

西のキリスト教の「画家の解釈によるキリスト」が描かれた西洋絵画と違い、
イコンはまさに「信仰の対象」なのです。


博物館の白眉、聖堂中心にあたる身廊のモザイク「生神女就寝」

トルコ57


死の床に横たわる生神女マリヤを底辺に、
ハリストスとその弟子達が三角形の構図で描かれています。


中央の回廊部分

トルコ60


実際のフレスコ画やモザイクは写真よりもはるかに素晴らしいのです。
小さな教会ながら保存状態が良く充実した時間を過ごせました。

コンスタンチノープルの中央から離れた城壁近くのこの小さな教会で、
これだけ素晴らしいビザンチン芸術があったのなら、
在りし日のアヤソフィア大聖堂はどれだけ素晴らしかったのだろう、
と思わざるを得ません。

さて、カーリエ博物館からこの日の最後の訪問地、
コンスタンチノープル世界総主教座へ行きます

ここはギリシャ正教の総主教座になります、つづく。





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最終更新日  2012年01月20日 20時08分02秒
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