2004年01月21日
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家へ帰ってから久しぶりに1枚のCDを手に取った。


冒頭の「おまけの一日」の

“あ~ 僕の一生こそ おまけのようなものだったな”

まさに俺の人生そのものではないか。



仕事の打ち合わせの帰り、大阪駅で電車を待っていた。

携帯のメールを見ながら、ふと電車の来る方向を見やると、隣の列の真ん中あたりでしゃがみ込んでいるらしい人影が目に入った。

どうやらもどしてしまったらしく、ティッシュで口の辺りを拭いていた。

まだ7時前で酔っぱらいというわけではないだろう。
若い女性のようだが、俯いているのでよくわからなかった。



わからない。

どうして良いかわからないのだ。

駆け寄って声をかけるのが良いのだろうか。
でも何と言えばよいのか。
ダメだ。

自分が彼女の立場なら、恥ずかしいのでそっとしておいて欲しいと思うのだが、それもその時の具合によるだろう。

彼女のそばにいる人たちも見て見ぬ振りであった。
その列の1番前に並んでいた女子高生も気がついたようで、いぶかしげに後ろを振り返っていた。

そうこうしているうちに電車がホームに入ってきた。
正直ほっとして車内に乗り込んだ。

気になって窓の外からホームを見ると、1番前に並んでいたはずの女子高生が、彼女を介抱しているではないか。


恥ずかしかった。

思えばいつもそうだ。
40年間も生きてきて、困っている人に手をさしのべたことがなかった。
一度たりとも人助けなどしたことがないのだ。

いつも傍観者を決め込んでいたのだ。


面倒なことはごめんだ。
自分さえ良ければいいのだ。

だからいざというときに、何もしない、何も出来ない。
おろおろするばかりで、見て見ぬ振りを決め込むしかないのだ。

まったく年ばかりとっているが、生きていないのと同じではないか。

情けない人生を、俺はこれからも送るのだろうか。



ステレオからは2曲目の「踊るダメ人間」が流れている。

“ダメー! それでも生きていかざるをえない!”

大槻ケンジの絶叫で曲は終了した。





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最終更新日  2004年01月25日 18時43分32秒
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