2004年05月03日
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今年もやってきました。高槻ジャズストリート!


14時からの"蓑輪裕之トリオ・フィーチャリング岸ミツアキ"に少し遅れて会場に到着。
既に満席で立ち見。
去年の川嶋哲郎の時に比べると人出はそれでも少ない。
無料とあって子供からお年寄りまで客層は様々。

1曲目の演奏が始まっている。
とてもスインギーな曲で久々に生音に触れた自分には心地よい。
2曲目はぐっとムーディな曲。

弾きにくくないのだろうか?
自分は楽器にはまったく疎いのでその辺の所はよくわからない。

ここでMC。
「最初なので緊張している」と言いつつも軽妙な語りで客席を沸かせる。
流石は関西人だ。

3曲目はNHKラジオ第1の番組(『ときめきJAZZ喫茶』毎週月曜日21:30~)のテーマ「マジカル・ジャズ・カフェ」という岸のオリジナル曲。
普段「オリジナルはやらない」と公言しているそうだが、NHKに頼まれて3秒で承諾したとか。
アップテンポで小気味のよいブルースだ。

4曲目は名曲「ディア・オールド・ストックホルム」で途中から「山のロザリア」と言うロシア民謡に変わる。
ロシアで公演したときに大拍手がわき起こったという。
日本でも有名な曲らしいが年輩の人でないとわからないようだ。


ここではドラムが明日演奏予定のグラディ・テイトに替わる。
黒いキャップにジーンズ、赤のジャンパーといったラフないでたち。
御歳72歳だが、至って元気なドラミングだ。
あすはおそらくヴォーカルが中心になりそうなのでドラムが聴けてよかった。

6曲目は先ほどのラジオ番組のエンディング・テーマ。

ぜひラジオのほうも聴いていただきたいです。

7曲目はブルース。
「ブルース・フォー・ステファニー」と言っていたような気がするがよくわからない。
とってもファンキーでブルースらしいこの曲で幕。

岸ミツアキ(p)/蓑輪裕之(b)/大曽学(dr)




続いては"古谷光広セプテット・フィーチャリング古谷充"だ。
去年と違って今年はギターが加わっている。

初っぱなは泣く子も黙る「マイルストーンズ」。
3管のアンサンブルが胸をときめかせる。
tp→p→as→g→ts→b→dsの順でソロをまわして3管のアンサンブルに戻る、この予定調和が何とも心地いいではないか。
メンバーのうち半数は会社員というのが信じられない。

次の曲は一転して、ボサのリズム。
古谷充がフィーチャーされた綺麗な曲だ。

3曲目はメセニーのなにやら難しい曲。(「トゥルース・オールウェイズ・ビー」?)
ピアノの代わりにシンセを使っていた。
シンセのリフから始まり、ドラムがマーチングバンドのルーディメントのようなリズムを刻む。
2管から古谷充のアルトがフィーチャーされ後半はかなりの盛り上がりを見せるものの、やはり難曲とのイメージが拭えない。

ラストは「ワン・オブ・アナザー・カインド」で去年と同じだ。
ベースの山本久生のソロが大きくフィーチャーされ3管のビームが客席を襲う。
何度聞いてもこの曲はいいなあ。
as→g→tpとソロを回す。tp峰崎のハイノートが炸裂する。
テナーの古谷光広のところでシンセが加わりフリーキーなトーンで異様な盛り上がり。
最後にドラムの永見潤がソロ。
バスドラの感じが東原力哉に似てるな、と思ったら彼のお弟子さんなんだそうだ。
そういや、ドラムセットもよく似ている。

アンコールはコンテンポラリーな曲で、古谷光広がソプラノに持ち替えてプレイ。
これでこのセットは終了だが、ここで先ほどの蓑輪裕之トリオとセッション。

曲は「オレオ」。
冒頭、蓑輪と山本のベースバトルから始まる。
この二人は師弟だそうで、山本は蓑輪に師事して5年になるという。
さて、師弟対決の結果は?
個人的には弟子の方が好感が持てたが、所詮は趣味の問題か。

その後as→tp→g→p(岸)→syn(兼子)→b(山本)からリズム隊を休ませて3管のみのアンサンブルから充、光広の親子バトル。
最後に大曽のドラムソロで大団円を迎えた。

これで昼の部終了。予定より40分ほど押している。

古谷光弘(ts)/古谷充(as)/峰崎芳樹(tp)/兼子潤(p,syn)/大黒克敏(g)/山本久生(b)/永見潤(dr)



19時から川嶋哲郎のソロを見に行く。
会場のホールは結構狭い。
普通のジャズクラブ程度か。
前のバンドが演奏中に入ったが既に立ち見だ。

客層は年輩の方の姿が目立った。
明らかに自分の両親より年上の人も。
川嶋のファン層の広さが伺えた。

時間少し前に川嶋登場。
MCなしに演奏を始める。

この日の川嶋は野獣であった。
テナーからフリーキーな咆哮を放つ。
艶やかな高音から地鳴りのような低音まで。

「身も心も」「オール・ザ・シングス・ユー・アー」といったスタンダードを休むことなしに45分間ブローし続けた。

ひょっとすると60年代のロリンズはこんな感じだったのでは?
と、ふと思った。

ソプラノももってステージに現れたが結局使わず終い。
一言も喋らず、にこやかに去っていったのだった。

川嶋哲郎(ts)



この後は同じ会場で安カ川大樹トリオだ。
2割ほどの観客が入れ替わったが、川嶋ファンはここで帰ってはいけない。
このトリオはピアノの百々を除き、川嶋クインテットのリズム隊なのだから。

スキンヘッドの安カ川が現れる。弦高はかなり高いようだ。
近年脚光を浴びている百々は初見。
見た目は音大生のような顔立ち。
後でプロフィールを見ると「バークリーのジャズ作曲科に留学」とあるので当たらずとも遠からずか。
流麗で比較的音数の少ないプレイスタイルのようだ。

最初の曲はあまり聴かない曲だが、ひょっとするとホレス・シルヴァーの曲かも。
「ビリーズ・バウンス」「イン・ア・センチメンタル・ムード」「ソーラー」とトリオでの演奏が続いたところで、「ここで特別に・・・」と安カ川がアナウンスする。
来た!
ここで川嶋の登場に違いない!

「彼がいなければ音楽を続けていなかったかもしれない。」と安カ川の言ったあとに川嶋が登場。
会場からは割れんばかりの拍手だ。

曲は川嶋お得意の「チェロキー」。
去年は会場には入れず、この曲を外で立ち聞きしたっけ。

ソロもいいが、リズム隊が加わると尚いい。
力武のドラムソロにも力が入る。

時間が無くなったにもかかわらずアンコールにも応えてくれた。
曲は「マック・ザ・ナイフ」。
いや、「モリタート」といった方がよいだろう。
だってこの日の川嶋にはロリンズが乗り移っていたのだから。

安カ川大樹(b)/百々徹(p)/力武誠(ds)







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最終更新日  2004年05月04日 00時21分27秒
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