PR

Profile

ジャージレッド

ジャージレッド

Favorite Blog

かみぽこぽこ。 かみぽこちゃんさん
バサラ・アルファの… バサラ・アルファさん

Comments

ジャージレッド @ ウラコさんへ あとで携帯にメールします。 ではよろし…
ウラコ@ お久しぶり。。。  ジャージRさん、元気ですか?携帯に…
hero@ はじめまして こんにちわ、妖精的日常生活楽しませても…
BBS@ 最高~! 早く次が読みたいです!
tukiyori @ Re:03 魔法少女♪奈里佳・番外編(12/12) ここまで読ませていただきました♪ これか…

Archives

Dec , 2024
Nov , 2024
Oct , 2024
Sep , 2024
Aug , 2024
Jan 4, 2005
XML
カテゴリ: カテゴリ未分類
「ちょっ、ちょっと看護婦さん! そこは女子用ですよ!! 良いんですか?」
 美根子が何のためらいもなく2人を女子用トイレに誘うのを見て、修司が慌てて声をあげた。しかしなぜかその声は嬉しそうだ。
「え? 何かまずいことでもあるの?」
 修司が何を問題としているのか良く理解出来ていない美根子であった。
「いや、別に……。ただ僕のアソコは女の子になっていますけど、外見は男のまんまの僕たちが女子トイレに素直に入って行っても良いんですか? まあ、看護婦さんが良いと言うのなら文句は無いんですけどね」
 自分が着ている詰め襟の黒い学生服をしめしながら、遠子に説明する修司。顔がにやけているのがなにかおかしい。
「ええ、高谷先生からは、『アソコが女性化している男子生徒には職員用の女子トイレの使用許可を出しているから』って聞いていますし、何も問題があるとは思えませんが?」
 女子トイレの入り口に立ったまま、美根子はわずかに首をかしげる。
「堀田君、もしかして昨日も今日も職員用の女子トイレを使って無かったの」

「いや、俺もここの女子トイレを使いたかったんだけど、入ろうとしたら何だか周りの女の先生達に白い目で見られてさ、それでも入ろうとしたら、『真美先生から聞いているけど、あなたの場合は男子用に行ってちょうだい』って言われたから、結局職員用でも男子用のトイレを使ってたんだよ」
 そう不満を漏らすと、修司は制服のポケットから小さなデジタルカメラを取り出した。
「せっかくだから女子トイレの様子をしっかりとこのカメラに収めたかっただけなのにさ」
 そして修司はカメラを構えてそのレンズを克哉に向け、パシャリとシャッターを切ったのだった。
(ホント、バカだわ。こいつ。でも、これぐらい自分の想いを素直に実行する行動力があるなら、この子が結晶化するなんてことはありえなさそうね)
 奈里佳は、あきれつつ感心した。
「もしかしてカメラを手に持ったまま、女子トイレに入ろうとしたの?」
 克哉は、聞かなくても分かる答えを聞く為に質問した。お疲れさまなことである。
「もちろん! 未知な場所に行く時にカメラは手放せないでしょう?」
 当然のように答える修司。
「そんなの持ってちゃ、いくら職員用でも女子トイレには入れてくれないと思うよ」

 克哉が修司にそう言うと同時に、奈里佳もそれに同意する。まったくその通りである。
「真実を撮影しているだけなのに理不尽だ」
 何がいけないのか分かっていない修司であった。
「あの~、そろそろ検尿……」
 女子トイレの入り口に立ったままの美根子が、困ったような声を出す。

 美根子に呼ばれて、克哉はあわてて職員用の女子トイレに駆け込んだ。それを追いかけるようにして、修司も女子トイレの中に入っていく。
「おおッ! これが女子トイレかッ!!」
 ピンク色のタイルがふんだんに使われた男子禁制の部屋に立った修司は、感激の声を上げて回りを見渡すと、遠慮なくデジカメで当たりを写し始めた。
「やめなよ。誰も入ってないけど、女子トイレで写真はまずいよ」
 克哉は修司の学生服の袖を引っ張る。
「そんなこと言ってもだな、めずらしいんだからしょうがないだろ? それとも矢島は珍しくないのか?」
 カメラを覗きこんだまま、克哉に反論する修司。さすがと言えばさすがであるが、……誰も入っていない女子トイレって、そんなにも珍しいか?
「珍しくは……、ないよ。だって昨日からここに入ってるし」
 ちょっと恥ずかしそうに答える克哉。
「えッ!? 追い出されなかったのか?」
 ようやくカメラから目を離し、克哉に向かって振り向いた修司の顔は、本当に驚いていた。
「追い出されたよ……。男子トイレから。やっぱり職員用とは言っても女子トイレに入るのは恥ずかしいから、昨日は職員用の男子トイレで用を足したら、外にいた男の先生に、『音がちょっとまずいから、君は女子トイレでしなさい』って、言われたんだもん」
 克哉はほほを軽く朱に染めて修司に事情を説明した。
(あはははは、大きかったものね。克哉ちゃんの音♪)
 すかさず茶々を入れる奈里佳。やはり大きな音とは、あの音のことなんだろうか?
「ずるいなあ、音がするのは俺も同じなのに。やっぱり矢島は元々女の子みたいに可愛いからだろうな」
 修司の言葉に、更にほほを赤くする克哉だった。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  Jan 5, 2005 12:15:10 AM
コメント(0) | コメントを書く


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: