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「進撃の巨人」の二次創作小説です。 作者様・出版者様とは関係ありません。 二次創作・BLが嫌いな方は閲覧なさらないでください。 リヴァイが両性具有設定です。苦手な方は閲覧なさらないでください。 「梓、そろそろ起きないと、幼稚園に遅刻・・」 リヴァイがそう言いながら隣で寝ている筈の梓を起こそうとした時、彼女が今、ミカサの家に預けられている事を思い出した。 いつも朝は、幼稚園へと送り出す為に、梓の弁当を作り、朝食を済ませ、梓を着替えさせる慌しい時間帯だったが、梓が居ない今、ゆっくりと流れる時間の中でリヴァイは今まで溜まっていた洗濯物を片づけ、汚れたキッチンのガスコンロの掃除などをして一段落ついた後、時計を見たらもう昼の12時を過ぎている事に気づいた。 (こんなに家事に精を出したのは久しぶりだな。) いつも、梓の事で精一杯で、家事は二の次だった。 誰も親戚・知人・友人が一人も居ない中での育児は、孤独とストレスの塊に押し潰されそうな、終わりのない日々だった。 ストレスの所為で、リヴァイは何度か梓を殺そうとした事があったが、その都度思い留まったのは、学生時代からの友人であったハンジが、黙ってリヴァイの育児の愚痴を聞いてくれたからだった。 愚痴を聞いてくれるだけでも、リヴァイの中に溜まっていた負の感情が減ってゆくのを感じた。 “あんたさ、少し肩の力を抜いた方がいいよ。” “そうか?” “完璧を目指していたら、苦しくなるよ。だから、話しだけでもしてよ、聞いてあげるから。” リヴァイは紅茶を飲みながら、無意識にハンジの番号を呼び出していた。 「珍しいね、あんたがわたしにご飯を奢ってくれるなんてさ。」 「って言っても、牛丼屋だけどな。」 「別に良い、今研究論文書いていて、もう三日も食べてなかったから助かるよ~!」 「三種のチーズとアラビアータ牛丼大盛、お待ち~!」 「リヴァイ、ビール頼んでいい?一杯だけだから、いいよねぇ~?」 「好きにしろ。」 隣でハンジがこの牛丼屋の期間限定メニューを掻き込むのを半ば呆れ顔で見ながら、リヴァイはチーズカレーを食べた。 「かぁ~、三徹後に飲むビールは美味ぇ~!」 「良く昼間から飲めるな。」 「今日は久しぶりの休みだからね。ねぇリヴァイ、あんたがこうしてわたしにご飯を奢ってくれる時って、いつも深刻な話をする時だよね?」 「あぁ。」 牛丼屋から出たリヴァイは、自宅アパートの部屋にハンジを連れて行った。 「ここなら、人目につかねぇし、ゆっくりと話が出来る。」 「そうだね。それで、話って何?」 「ケニーが釈放された後、奴は俺にある“仕事”を紹介をしに来た。それが・・」 「あのビデオの仕事?」 「あぁ。一回の撮影でかなりの金が入る。契約は一か月間。撮影が終わったら、手術費用が・・」 「そんな仕事、辞めなって!あんたの身体が持たないよ!」 「まともな仕事に就いて稼いでいたら、手術する前に俺が死ぬ。」 「そんな・・」 気まずい沈黙が二人の間に流れた時、玄関のチャイムが鳴った。 「誰だろうね、こんな時間に?」 「さぁな。」 リヴァイがインターフォンの画面を覗き込むと、そこにはエルヴィンの姿が映っていた。 『リヴァイ、ここを開けてくれないか?』 「エルヴィン、何のつもりだ?」 『話がある。』 「・・わかった。」 リヴァイが渋々エルヴィンを部屋の中へと入れると、彼はいきなりリヴァイを抱き締めた。 「てめぇ、何を・・」 「リヴァイ、君の手術費用を全額君の口座に振り込んだ。だからあんなバイトはすぐにやめてくれ。」 「勝手な事をすんな!」 「リヴァイ、余り興奮したら、心臓に負担がかかるよ。」 「俺は、てめぇの助けなんて要らねぇ!」 そう叫んだリヴァイは、突然胸を押さえて苦しみ始めた。 「リヴァイ、しっかりして!」 「息が、出来ねぇ・・」 「今すぐ彼を病院へ連れて行こう!」 リヴァイを病院へと連れて行ったハンジは、彼の心臓が破裂寸前である事を知り、絶句した。 「ハンジさん、兄さんは・・」 「今すぐ手術しないとだめだ。」 「お願いします、兄さんを救ってください!」 手術によってリヴァイは一命を取り留めたが、彼の意識が戻らない状態が暫く続いた。 「ねぇ、クシェルさんはどうしているの?」 「母さんはこの旅館で仲居をしている。月に一回、手紙が来る。」 「そう。ねぇ、どうしてあなた達母子は離れて暮らすようになったの?」 「伯父さんが逮捕された後、わたし達は何処に行っても犯罪者の家族として迫害を受けた。その所為でわたし達は何度も引っ越しをした・・」 ミカサは、今まで話さなかった、“あの日”の事を静かに話し始めた。 それは、ミカサ達が何度目かの引っ越しを終え、漸く安定した生活を送れた頃の事だった。 その日、リヴァイ達がいつものようにトランプをしながらクシェルが仕事から帰って来るのを待っていると、玄関のドアが突然荒々しく誰かに開けられた。 「母さん・・」 「リヴァイ、ミカサ、あんた達は早く寝なさい!」 「でも・・」 「いいから、寝なさい!」 そう言ったクシェルのワンピースは、血と泥で汚れていた。 「お母さんに、一体何があったの?」 「それは、今でもわからない。今は兄さんに早く元気になって欲しい、それだけ・・」 ミカサがそう言ってハンジの方を向いた時、彼女は奈々が自分達の方へとやって来る事に気づいた。 「お久しぶりね。」 奈々はそう言うと、ミカサに向かって微笑んだ。 にほんブログ村
2020年02月28日
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今朝の朝刊の読者投稿欄に、独身で自分の趣味を楽しんでいるから結婚をしない、わたしは「可哀想な若者」なのか?という投稿に、賛否両論がありました。「結婚して、家庭を持つのが一人前」という価値観が、徐々に崩れつつあります。わたしは「可哀想な若者」の一人かもしれませんね。恋愛経験ゼロで結婚願望も余りない、ただ薄給の身で仕事を地道にして趣味に時間を費やす。まぁ、わたしは子どもが苦手というか・・乳幼児特有の甲高い声が苦手です。・・横道にそれてしまいましたが、少子化の原因は何だろうと最近思うようになりましたが、答えはひとつ。「環境整備が整っていない中で、女性だけが負担を強いられている社会」です。結婚・妊娠出産・育児というライフステージで、会社を辞めざるおえなかったり、働いて育児をしようにも預ける場所がなかったり、出産しても頼れる人が居なかったり・・女性ばかりが負担を強いられている。イクメンとかいう言葉が一時期もてはやされていましたが、もてはやされている意味がわからない。「家事育児をする男性偉い!」とかおかしい。「男が外で働き、女が家を守る」という、化石級の古めかしい価値観がまかり通っている日本の少子化は今後も進むことでしょうね。まぁ、独身で育児の何たるかを知らないわたしが偉そうに言える立場ではありませんが。
2020年02月26日
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人気モデル転落死の真相とは。ストーリーは面白いのですが、若干読み辛かったな。
2020年02月25日
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※BGMと共にお楽しみください。「進撃の巨人」の二次創作小説です。作者様・出版者様とは関係ありません。二次創作・BLが嫌いな方は閲覧なさらないでください。リヴァイが両性具有設定です。苦手な方は閲覧なさらないでください。「どうぞ、おかけになって。」「は、はい・・」 エルヴィンの妻・奈々がリヴァイを連れて行ったのは、二十四時間営業のファミリー・レストランだった。 平日の午前中だという事もあり、店内にはリヴァイと奈々の二人だけだった。「お話とは、一体何でしょうか?」「あなた、エルヴィンに対して未練はないのね?」「はい。彼とはもう赤の他人同士ですから・・」「そう。あなた、エルヴィンの子を産んでみたくない?」「は?」 リヴァイは最初、奈々の言っている事がわからなかった。「わたしは子どもが産めない身体なの。」 奈々はリヴァイに、不妊専門クリニックを受診し、自分が不妊症である事、不妊治療が上手くいかず、自分と夫の両親から責められている事などを話した。「この書類にサインして。」「“代理母出産”?」「お金ならいくらでも出すわ。だから・・」「お断りします。」 リヴァイは自分の紅茶代だけを払って店から出て行った。「金持ちは、これだから嫌いだ・・」 彼がそう呟きながらアパートのエレベーターに乗り込むと、そこへ一人の男が乗り込んで来た。「よぉリヴァイ、背は相変わらずだな。」「ケニー・・」「何だそのシケたツラは?」そう言ったケニーは、屈託のない笑みを浮かべた。「それで、久しぶりに俺に会いに来た理由は何だ、ケニー?」「ちょっと、お前ぇに頼みてぇ事があって来たんだよ。」「金ならねぇぞ。」「お前ぇ、エルヴィンの女房にさっき会って来ただろう?」「あぁ。」「実はな、お前ぇに仕事の紹介をしに来たんだよ。」「は?」 その日の夜、エルヴィンは仕事仲間と久しぶりに飲みに行った。「二次会行く人~!」「は~い!」 上司に連れられ、エルヴィン達は夜の繁華街へと繰り出した。「あの店にしよう!」 エルヴィン達が入ったのは、グランドピアノの生演奏が聴ける、少し高級なスナックだった。「いらっしゃいませ。」 店に入り、ボックス席に着いたエルヴィンは、フロアの向こうから青いドレスを着た一人のホステスが自分達の所へとやって来る事に気づいた。 そのホステスは、リヴァイだった。「リヴァイ・・」「エルヴィン・・」 リヴァイは思わぬ形で元夫と再会して少し動揺したが、すぐに営業用スマイルを浮かべた。「リヴァイ、あのお客さんと知り合いなの?」「・・あぁ。前に話したろ、別れた旦那だ。」「へぇ、結構いい男じゃない。何で別れたの?」「・・色々あってな。」 店のバックルームで、リヴァイはそう言うと煙草を咥えてそれに火をつけた。「まぁ、あたしもこの商売やっているから、色々とワケアリの人間を見て来たから何も言わないけどね。」「ありがとう、ママ。」「それよりさ、あんた身体の方は大丈夫なの?」「何とか大丈夫だ。今朝、別れた旦那と再婚した嫁が俺に会いに来て、金やるから代理母出産しろだと、ふざけた事を言ってきやがった。」「断ったんだよね?」「あぁ。金持ちはこれだから嫌いだ。」「言えてる。」「ナナバ、これから時間あるか?少し話したい事がある。」「わかった。」 店を閉めた後、ナナバはバーカウンターでリヴァイと酒を飲みながら今後の事を話し合った。「そうか・・あんたの伯父さんがねぇ・・」「これから、この店のバイトと、伯父貴の“仕事”の掛け持ちをする事になった。」「大丈夫なの?」「あぁ。」そう言ったリヴァイは、どこか疲れているように見えた。「大丈夫、誰にも言わないから。」「ありがとう。」 翌朝、エルヴィンはコーヒーを飲みながら朝刊を読んでいた。「じゃぁ、行って来るわね。」 女友達と五泊六日のハワイ旅行へと出かける妻を送り出した後、エルヴィンは自分のノートパソコンを起動させた。 仕事関係のメールをひと通りチェックしていると、ハンジから一通のメールが添付ファイルつきで届いた。“これ、リヴァイじゃない?” エルヴィンが恐る恐る添付ファイルを開くと、一本の動画が再生された。 それは、二人組の男達が一人の小柄な女を凌辱しているものだった。 観終わった後、エルヴィンは吐き気に襲われ、暫くトイレに籠もって胃の中の物を全て吐き出した。『エルヴィン、折角の休みなのにごめんね。』「ハンジ、あの動画はいつ見つけたんだ?」『三日前かな。モブリットが見せてくれてさ、あの動画を。あれ、かなりマニア向けのサイトのメインコンテンツになっているんだよね。』『その動画のサイトのURLを教えてくれ。』『・・わかった。』 エルヴィンがハンジに教えて貰ったサイトを見ると、そこには人気のコンテンツがサイトのトップ画面に表示されていた。(リヴァイ、どうして・・) その日一日中、エルヴィンは何も手につかなかった。にほんブログ村
2020年02月24日
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「進撃の巨人」の二次創作小説です。作者様・出版者様とは関係ありません。二次創作・BLが嫌いな方は閲覧なさらないでください。リヴァイが両性具有設定です。苦手な方は閲覧なさらないでください。 彼らが行う“正義”によって、リヴァイ達は何度も引っ越しを余儀なくされた。クシェルは心労が祟り、“あの日”を境にリヴァイ達と離れて暮らす事になった。(これは、罰だ。前世で多くの者を殺めた俺への・・) いつしか、リヴァイは笑う事も泣く事も忘れてしまった。無表情でいれば、周りが自分に何もしないとわかったからだ。 だから、リヴァイは学校や近所で嫌がらせを受けても、無表情を貫いた。その結果、リヴァイを構おうとする者は居なくなった。 ただ一人を除いては。「君、何でいつも一人なの?」 中学二年の頃、三学期を迎えた頃にやって来たその転校生は、何かと一方的にリヴァイに話しかけて来た。 転校生でリヴァイが抱える事情を全く知らない事もあったのだろうが、彼は毎日リヴァイに話しかけて来た。 はじめは鬱陶しがっていたリヴァイだったが、その転校生に少しずつ心を開くようになっていった。 そんな中、転機が訪れたのは社会のグループ発表の時だった。 リヴァイは次々とクラスメイト達がグループを作っていくのを遠巻きに眺めながら、一人で発表課題に取り組もうとしていた。「ねぇ、まだグループに入っていないんだったら、うちのグループに入れば?」「いい。一人でやった方がいいから。」「でも・・」「アッカーマンにはあんまり構わない方がいいぜ。」「そうそう、あいつ色々とヤバいから。」 それから、転校生はクラスメイト達に何を吹き込まれたのかはわからないが、リヴァイに話しかける事はおろか、目を合わす事もしなくなった。 中学を卒業してからは高校に行かず、悪い連中とつるんで無味乾燥な日々を送っていた。 ヤンキーの世界は、誰にも気兼ねすることなく本音で話し合える関係だったので、リヴァイは生まれて初めて自分の居場所というものを見つけたような気がした。 そんな中、リヴァイが出会ったのが、暴力団の若頭だった。彼は教養があり、リヴァイの事を一目で気に入って自分の愛人にならないかと誘って来た。 リヴァイは、その誘いに乗った。 ヤンキーの世界とは違い、極道の世界は厳格な上下関係で構成されていた。 組のナンバー2である若頭の愛人という地位は、リヴァイに束の間の安寧をもたらした。 彼はただ何も考えず、背中に色鮮やかな刺青も彫り、若頭が与えてくれた屋敷でのんびりとテレビを見て過ごす日々を送っていた。 抗争が起き、組が潰れたその日までは。 学歴も何もないリヴァイにとって、手っ取り早く金を稼げるのは水商売の世界だった。 その世界で、リヴァイは己の身を商売道具として金を稼いだ。 彼は生まれつき、男と女の機能を両方併せ持っていた。 リヴァイは、昼夜逆転の生活を送りながら、夜の世界に馴染んでいった。 そんな中、彼は客同士の喧嘩を仲裁した際ナイフで腹を刺され、病院に搬送された。 そこでリヴァイは、エルヴィンと出会った。 当時駆け出しの研修医だったエルヴィンは、救急救命室(ER)に配属されたばかりだった。 エルヴィンは、まだ少年らしさが残るあどけない顔立ちをしていたが、長身で白衣の上からでもわかる見事な肉体美の持ち主だった。 そんな彼がじっと青い瞳で自分を見つめて来るので、リヴァイは思い切って彼に尋ねてみた。「お前、俺の顔に何かついているか?」「ねぇ、もしかしたら・・リヴァイ君、だよね?」「は?何でお前俺の事知ってんだ?」「覚えてない?中二の時に・・」 エルヴィンの言葉を聞き、リヴァイの脳裏にやたらと自分に話しかけて来た転校生の顔が甦った。「エルヴィン・・エルヴィンなのか?」「思い出してくれたんだね、リヴァイ!」エルヴィンはそう叫ぶと、リヴァイを抱き締めた。「中学以来だね。今はどうしているの?」」「色々とやってる。それにしてもエルヴィン・・あの頃よりもデカくなったな。」「うん・・リヴァイ、これ・・」 エルヴィンが頬を赤く染めながら、リヴァイに携帯の番号が書かれたメモを手渡した。「じゃぁ、またね。」「あぁ・・」 中学生の頃から止まっていた時計の針が、再び動き出した瞬間だった。 エルヴィンと過ごしている間、リヴァイは何故か彼の傍に居る時だけ居心地の良さを感じていた。「ねぇ、僕達付き合わない?」「あぁ・・」 まるでこうなるのが必然であるかのように、エルヴィンとリヴァイは恋人同士となった。「リヴァイ、そろそろ結婚したいな。」「結婚・・」「ねぇ、リヴァイのご両親は何をしている方なの?」「・・親は、二人共交通事故で死んだ。」リヴァイはとっさに苦し紛れの嘘を吐いた。 その嘘がバレたのは、リヴァイがエルヴィンと結婚して三年目を迎えようとした春の事だった。「リヴァイさん、エルヴィンと別れて下さらないかしら?」 突然連絡もなくやって来た姑からそう切り出されたリヴァイは、エルヴィンに妊娠を告げずに彼と離婚した。 誰も知り合いが一人も居ない中でリヴァイが育児に悪戦苦闘している間、エルヴィンが再婚した事を風の噂で聞いた。 離婚してから、リヴァイはエルヴィンと会おうとしなかった。 彼の新しい家庭を壊すような事を、したくはなかったのだ。 だが―「あなたが、リヴァイさん?」リヴァイがゴミ捨てに行って部屋に戻ろうとした時、彼は一人の女性に声をかけられた。「はじめまして、エルヴィンの妻の、奈々です。ちょっとお話しできないかしら?」「・・わかりました。」リヴァイがそう言って女性の車を見ると、それはこの前自分を執拗に追い掛けて来た車と同じものである事に気づいた。にほんブログ村
2020年02月21日
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※BGMと共にお楽しみください。「進撃の巨人」の二次創作小説です。作者様・出版者様とは関係ありません。二次創作・BLが嫌いな方は閲覧なさらないでください。リヴァイが両性具有設定です。苦手な方は閲覧なさらないでください。「待ったか?」「ううん、今来たとこ。」 大型商業施設の中にあるフードコートは、土日の混雑さがまるで嘘のように、静寂に満ちていた。「悪いな、せっかくの休みなのに呼び出して・・」「別に。それよりも兄さん、顔色が悪いけれど大丈夫なの?」「スーパーのパートは、さっきクビになった。」そう言いながら少し冷めた紅茶を一口飲んだリヴァイは、ここへ来る数時間前の事を思い出した。「アッカーマンさんは良く働いてくれているけれど・・昨夜こんなメールが人事部に届いてね。」新井がそう言ってリヴァイに見せたものは、ケニーが起こした事件を報じた週刊誌の記事のコピーが添付されたメールだった。「クビ、ですか?」「僕も上に何度か掛け合ってみたんだけれど・・駄目だった。」新井は申し訳なさそうにそう言った後、俯いた。彼に責任はない。「お世話になりました。」 リヴァイはロッカーの中の私物を全て取り出してリュックに入れ、昨日まで約四年間働ていた制服をクリーニングに出した。「そう・・また、なのね。」「あぁ。ミカサ、お前は職場で何も言われなかったか?」「大丈夫。戸籍をイェーガー家にうつしたから。」 ミカサの職業は刑事だ。 身内に犯罪者が居ると警察官に採用されないのだが、その時既にイェーガー家の養女となっていたミカサは警察官として採用され、約半年間の訓練を経て交番勤務から捜査一課の刑事となった。「兄さんの事が、わたしは心配・・それに、梓ちゃんの事も。」「梓は、何も言わねぇ。まだ三つだってのに、一丁前に俺に気を遣っていやがる。」「暫くうちに来ればいい。マスコミが兄さんの住んでいるアパートを嗅ぎつけるのは時間の問題。」「・・ありがとうな。」「兄妹同士、助け合うのは当然でしょ。母さんもきっとそれを望んでいる筈。」「あぁ、そうだな・・」 ミカサと別れ、リヴァイは一旦自宅に戻り、クローゼットの中からスーツケースを取り出して中にあった数少ない自分と娘の衣服や私物を詰めた。 一段落してリヴァイが紅茶を淹れようとした時、玄関のチャイムが鳴った。『やっほ~、リヴァイ!近くに来たから遊びに来たよ!』インターフォン越しにそう叫んでケーキが入った箱を片手で掲げたのは、リヴァイの長年の友人であるハンジだった。「うわぁ、綺麗に片付いてんじゃん!」「ハンジ、何しに来た?」「何って、あんたとケーキ食べて駄弁りに来たんだよ。」「・・そうか。」「梓ちゃんは元気?」「あぁ。」「昨夜、エルヴィンからRIME(ライム)が届いたよ。」ハンジはそう言うと、カーキ色のハンドバッグから革表紙カバーがついたスマートフォンを取り出した。「エルヴィンといつそんな事をしてたんだ、お前?」「わたしだけじゃないよ?ほら、こんなグループもあるよ?」 ハンジがそう言ってリヴァイに見せたのは、「チーム幕末組」という名前がつけられたグループだった。「何だ、そのダッセェチーム名・・」「いやぁ、だって“新選組”とかつけたらヤバいじゃん?」「それで、そのチームには、居るのか・・」「わたし達みたいに“記憶”がある人達が居るかって?沢山居るよ!」「そうか・・」「それよりも・・リヴァイ、あんたこれからどうするの?」 リヴァイがハンジを見ると、彼女の顔から笑顔が消えていた。「どうするって?」「あんたの心臓の中にある爆弾はいつ破裂してもおかしくない。その前に手術を・・」「手術は受けねぇ。前にもそう言った筈だ。」「リヴァイ、でも・・」「俺は昔、この手で多くの者を殺めてきた・・その罰が下ったんだろうよ。」「“昔”のあんたは、そんなに悲観的な性格じゃなかったよね?何があんたをそんな風にさせたの?」「・・ケニーが、近々仮釈放されるそうだ。」 ハンジが息を呑む音が聞こえた。「その事で俺は今朝、掛け持ちしていた昼の仕事をクビになったし、梓は幼稚園で孤立しているし、俺もボスママに目をつけられている・・こんな状況を笑い飛ばせなんて無理だろうが。」「リヴァイ・・」「あいつの所為で、俺達はいつも世間から白い目で見られ、石を投げられた事なんて数えてもキリがねぇ。まぁここが、田圃(たんぼ)と電柱しかねぇド田舎よりはマシだがな。」 リヴァイとミカサは、周囲を見渡せば田圃と畑、電柱しかない過疎地の村で生まれ育った。 そこにある娯楽といえば、他人の粗探しと悪口だけだった。 何処そかの嫁がどうの、三軒先の爺さんがボケてきたとか、そんな下らない噂話に興じる村人達を、何処かリヴァイは醒めた目で見ていた。 村人達は、自分達の“文化”を壊そうとする新参者や余所者を酷く嫌った。 彼らの餌食となった者達の多くは、田舎暮らしに憧れて都会から移住してきた人々だった。 長閑で豊かな自然に囲まれた田舎暮らしは、蓋を開けてみれば四六時中村人達から監視される息苦しいものだった。 リヴァイ達もまた、村人の監視対象だった。 リヴァイの母・クシェルは、未婚のままリヴァイを産んだ。 その所為で、村人達はクシェルの事を“娼婦”と罵り、リヴァイ達は村の子供達に石を投げられた。母に対する事実無根の中傷、いわれなき自分達への迫害―まるで生き地獄のような日々を送る自分達の前に、救世主が現れた。 その救世主は、ある宗教団体のリーダー、宇佐見だった。 都会から来た胡散臭い、自分達の生活を脅かす“敵”の存在に、村人達は一致団結し、宇佐見達を追い出そうと躍起になった。 そして、事件は起きた。 秋祭りの宴会で振る舞われた葡萄酒に、劇薬のストリキニーネが混入され、村人三十五人が死亡した。 警察は、事件の犯人である宇佐見を逮捕し、宇佐見は法廷で真実を語らぬまま獄中で自殺した。 クシェルはリヴァイ達を連れ、兄・ケニーが暮らす東京へと引っ越した。 東京での生活は、快適と自由に満ちていた。 道行く人々は誰もリヴァイ達に向かって石を投げたりしないし、通りすがりに罵声を浴びせたりしない。 そんな穏やかな日々が突然終わりを告げたのは、リヴァイが中学一年、ミカサが小学五年生の時だった。 ケニーが、人を殺したのだ。 事件はマスコミに大きく報道され、クシェルは子供達を守る為に、リヴァイ達を知人のイェーガー家に預けた。「いい、何があっても生き延びるのよ、わかったわね?」 そして、再びリヴァイ達は生き地獄のような日々を送った。 今回の加害者達は過疎地の村人達ではなく、正義の仮面を被った名も無き“善人たちだった。にほんブログ村
2020年02月17日
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あのハリーポッターシリーズの作者が別名義で書いた大人向けミステリー。正直ハリーポッターシリーズは4巻目から最終巻まで暗い展開が続きましたし、「カジュアル・ベイカンシー」とかでもシリアスな展開が続いた作品でしたが面白かったです。この作品はシリーズものだそうで、2作目なので登場人物の人物相関図がなかなか把握できず物語に感情移入できずにいたのですが、冗長過ぎる上巻を読み終え、下巻を読み終わった後、「かなり読ませる作品だな」と思いました。ローリングさんが本当に書きたかったものはこんな大人向けのシリーズなんじゃないかと勝手に思いながら本を閉じました。
2020年02月15日
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本編と外伝も急展開、終わりに向かって突き進んでいきますね。最終巻が楽しみです。
2020年02月15日
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※BGMと共にお楽しみください。「進撃の巨人」の二次創作小説です。作者様・出版者様とは関係ありません。二次創作・BLが嫌いな方は閲覧なさらないでください。リヴァイが両性具有設定です。苦手な方は閲覧なさらないでください。「どこか、二人きりで話さないか、リヴァイ?」「お前とは話すことはねぇ。さっさと新しい家族の元へ帰れ。」「リヴァイ、わたしは・・」「パパ、お腹すいた~」 リヴァイがエルヴィンと口論していると、梓が退屈そうにリヴァイのトレーナーの裾を引っ張った。「梓、大きくなったね。」エルヴィンがそう言いながら梓を抱き締めようとしたが、彼女はじっとエルヴィンの顔を見て、こう言った。「おじさん、だぁれ?」 リヴァイとエルヴィンが離婚したのは、梓が生まれる前だった。だから自分の事を梓が憶えていないのは仕方がない―そう思っていたエルヴィンだったが、リヴァイの言葉を聞いてショックを受けた。「梓、知らないおじさんと話したら駄目だ。」「リヴァイ、また来る。」 エルヴィンはリヴァイ達に背を向けると、愛車に乗り込んでエンジンをかけた。 段々遠ざかってゆく元夫の車を見送った後、リヴァイは一人娘の手をひいてエレベーターで自宅がある六階へと向かった。「梓、今ご飯作るから、テレビ観ながら待ってな。」「うん!」 梓は玄関で靴を脱ぐとテレビの前に座り、お気に入りのアニメのDVDを観始めた。今日は夜の仕事は、店が定休日なので休みだ。大好きな娘の為にハンバーグカレーをリヴァイが作っていると、玄関のチャイムが鳴った。「はい・・」『リヴァイ、あたし、ナナバ。ちょっといいかな?』 インターフォンの画面に現れたのは、夜のバイト先のスナックのママ・ナナバだった。「ごめんね、急に来ちゃって。ちょっと話したいことがあってさ・・」「何か、あったんですか?」「実はね・・」 ナナバがリヴァイに話したのは、エルヴィンと結婚した妻が昨夜店に来てリヴァイの事を嗅ぎ回っていたというものだった。 その日、梓が急に熱を出し、リヴァイはナナバに店を休むという連絡を入れたのだった。「あいつの奥さんが、どうして俺の事を嗅ぎ回っているんだ?俺とエルヴィンの縁はとうに切れて・・」「梓ちゃんの親権の事で気になっていると思うのよ、向こうの奥さん。梓ちゃんの親権をリヴァイが持っているとはいえ、子供が居ない向こうとしては、色々と邪推しちゃうんじゃないの?」「たとえば、俺とエルヴィンがよりを戻すとか?そんな事はねぇと、向こうに言っておけ。」「わかった。ねぇリヴァイ、あんたはこのままでいいと思ってんの?」「何の事だ?」「何でもない、忘れて・・」 ナナバはそう言うと、クラッチバッグを掴んで部屋から出て行った。「いただきます!」「いただきま~す!」 美味しそうにハンバーグカレーを頬張る娘の横顔を見つめながら、リヴァイはいつまでこの幸せな時間が続くのだろうかと思っていると、突然彼は胸の激痛に襲われ、慌てて主治医から処方された薬を飲んだ。「パパ、大丈夫?」「大丈夫。だから、梓はもう寝なさい。」「うん・・」 翌朝、リヴァイが梓を幼稚園へ送る為、自転車の後部座席に梓を乗せて住宅街の中を走っていると、彼は突然一台の車からクラクションを鳴らされた。 はじめ、リヴァイはその車の進路を妨げているのではないかと思い、素早く自転車を脇道へと退けたが、車はクラクションを鳴らし続けた。 自転車で幼稚園へとリヴァイが急いでいる間、車は執拗に彼を追い掛けて来た。 幼稚園の敷地内に入ったリヴァイは、車が急にスピードを上げて住宅街の中を走り去っていくのを見て安堵の溜息を吐いた。「アッカーマンさん、どうされました?」「園長先生・・」「ここでは人目がありますから、中でお話ししましょう。」 リヴァイの顔を見て何か事情を察したのか、そう言うと園長先生は彼を応接室へと連れていった。「さっき、何があったのですか?」「急に変な車から煽り運転を受けました。俺はその車の運転手の事を何も知りません。」「そうですか・・」 園長先生はリヴァイの話を聞いた後、溜息を吐いてこう言った。「実は数日前、おかしな電話が園にかかって来たんです。」「変な電話、ですか?」「はい・・アッカーマンさんの事を、根掘り葉掘り相手の方は尋ねて来られました。」「そうですか・・」「アッカーマンさん、そのお話とは別に、少し気になっている事がありまして・・」「気になる事、ですか?」「えぇ・・」 少し気まずそうな顔をした後、園長先生は梓が幼稚園の中で孤立している事をリヴァイに話した。「どうして、そんな・・」「最近、お母さん達のSNSで、アッカーマンさんの伯父さんの事が話題になっています。・」 その言葉を聞いた瞬間、リヴァイは胸の動悸が高まるのを感じた。―まただ。 リヴァイの脳裏に、忌まわしい過去の記憶が、朧気に浮かんでは消えた。「アッカーマンさん?」「失礼します・・これから仕事があるので。」 震える手で椅子の背にかけていたダウンジャケットを掴んで応接室を飛び出したリヴァイは、堰堤を横切る途中、一人の保護者に声を掛けられた。「アッカーマンさん、来週のバザーの事でお話があるのだけれど、いいかしら?」 その保護者は、園に莫大な寄付を毎年している幼稚園の実力者の、矢代麗だった。「これから仕事があるので・・」「貴方の伯父様、もうすぐ仮釈放されるのですってね?」「ケニーが?」「あら、ご存知ないの?」 麗は少し驚いたかのような、しかしどこか勝ち誇ったかのような表情を浮かべながらリヴァイを見た。「ねぇ皆さん、アッカーマンさんとお話しするのは今度に致しましょう。」「そうねぇ、アッカーマンさんはわたし達と違って暇じゃないものねぇ。」「・・失礼します。」 リヴァイはまるで自分の元へ押し寄せて来そうな漣(さざなみ)から逃げるように、幼稚園を後にした。 パート先のスーパーで制服に着替えたリヴァイがタイムカードを押していると、そこへ店長の新井がやって来た。「アッカーマンさん、ちょっといいかな?」「はい・・」にほんブログ村
2020年02月14日
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三浦しをんさんの作品は初めて読みましたが、軽快でありながらあまり重くないので好きです。
2020年02月14日
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短編集ですが、面白かったです。人の業というものが良く描かれていました。
2020年02月14日
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この作品の登場人物には全員共感できなかったし、盛り上がりに少し欠けたかなぁ。
2020年02月13日
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※BGMと共にお楽しみください。 「進撃の巨人」の二次創作小説です。 作者様・出版者様とは関係ありません。 二次創作・BLが嫌いな方は閲覧なさらないでください。 リヴァイが両性具有設定です。苦手な方は閲覧なさらないでください。 「リヴァイさん、お身体の具合はいかがですか?」 「最近胎動が激しくて眠れねぇ。産まれたくて仕方ないんだろうよ。」 「それはそうでしょうね・・」 「まぁ、双子だからな。」 リヴァイがそう言って下腹を撫でた時、激しい痛みを感じた。 「リヴァイさん?」 「もう、産まれるかもしれねぇ。」 「えぇ!」 エレンが突然の事に慌てふためいていると、ミカサが産婆を連れてやって来た。 リヴァイの二度目の出産は、稀に見る難産だった。 彼は男女の双子を産んだが、出血が酷く危険な状態だった。 「あんたを呼んでいるよ、行ってやりな。」 「はい・・」 リヴァイの部屋にエレンが入ると、彼は苦しそうに息を吐いていた。 「エレン、頼みがある・・」 「何ですか?」 「こいつらを、頼む・・」 リヴァイは、そう言った後、息を引き取った。 「リヴァイさん、しっかりして下さい!」 (エルヴィン、漸くお前に会いに逝ける・・) 1880(明治十三)年4月、京。 この日、エルヴィンとリヴァイの長女・梓は、舞妓として正式に“店だし”の日を迎えた。 「遂にこの日が来たなぁ。」 「おかあさん、今までうちを育ててくださりありがとうございました。これからも宜しゅう御頼み申します。」 「あんたの舞妓姿を、あんたの両親に見せたかったなぁ・・」 幸はそう言うと、涙ぐんだ。 「姉上!」 「まぁ、誰かと思うたら忍ちゃんやないの。こんな朝早うからどないしたん?」 「この簪(かんざし)を姉上に渡してくれって、エレンさんが。」 「おおきに。」 梓はそう言って弟・忍から母の形見の簪を受け取り、それを割れしのぶに結ったばかりの髪に挿した。 「梓ちゃん、もう時間え。」 「へぇ、今行きます。」 梓はそう言った後、男衆(おとこし)に手を引かれながら、「花のや」の外へと出た。 2012(平成二十四)年12月、東京。 四年前に起きたリーマン・ブラザーズの経営破綻の煽りを受け、リヴァイの職場であった大手チェーンの飲食店は年明けを待たずに閉店する事になり、従業員は全員解雇された。 ハローワークには連日失業者で溢れており、公園で暮らすホームレスの数も日に日に増えていった。 リヴァイは昼はビルの清掃員とスーパーの惣菜のパート、夜はスナックで働き詰めの毎日を送っていた。 「パパ~」 幼稚園に娘・梓を迎えに行ったリヴァイは、彼女の手を握りながら買い物を近くのスーパーで済ませ、夕飯を食べに近くのハンバーガーショップへと向かった。 「美味しいね、パパ!」 「あぁ、そうだな・・」 自転車の後部座席に梓を乗せ、リヴァイが自宅アパートの駐輪場に自転車を停めていると、駐車場に停めていた一台の車から、一人の長身の男が降りて来た。 「リヴァイ、やっと見つけた・・」 「エルヴィン・・」 リヴァイは、数年前に離婚した元夫・エルヴィンと思わぬ形で再会し、驚きを隠せなかった。 にほんブログ村
2020年02月13日
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※BGMと共にお楽しみください。「進撃の巨人」の二次創作小説です。作者様・出版者様とは関係ありません。二次創作・BLが嫌いな方は閲覧なさらないでください。リヴァイが両性具有設定です。苦手な方は閲覧なさらないでください。“リヴァイへ、君がこの文を読む頃、わたしはこの世には居ないだろう。お願いがある、リヴァイ。最初で最後のお願いだ。どうかわたしの後を追うような事をしないでくれ。どうか、生きてくれ・・”(エルヴィン、こんな文遺して俺より先に逝きやがって・・馬鹿野郎が!) エルヴィンの文を読んだ後、リヴァイはそれを握り締めながら嗚咽した。「リヴァイ、ちょっといいかい?」「あぁ。」「じゃぁ、お邪魔するよ。」ハンジはそう言うと、握り飯と茶を載せた盆を持ってリヴァイの船室に入って来た。「はい、まだ港には着かないから、今の内に食べちゃって。」「悪いな。」 ハンジから握り飯を受け取り、リヴァイがそれを食べようとした時、彼は突然激しい吐き気に襲われた。「ちょっと、大丈夫?」「あぁ・・」「あんた、まさか・・」 リヴァイの脳裏に、エルヴィンと最期の時を過ごした湖での出来事が浮かんだ。(エルヴィン、俺に生きろと言ってくれたのは・・俺がこうなっている事を・・俺がお前の子を身籠っている事を知っていたんだな・・狡い野郎だ。) リヴァイは亡き夫への想いを募らせながら、まだ目立たない下腹を撫でた。「産みたいの?」「あぁ。」「これから蝦夷地は厳しい冬を迎える。身体を冷やさないようにするんだよ。」「わかった。」 1869(明治二)年5月11日。 新選組元副長・土方歳三、箱館・一本木関門にて敵の銃弾を受け、戦死。 享年三十五歳。 5月18日、榎本武揚が全面降伏、新政府軍の屯所がある亀田に出頭し、これにより約一年半続いていた戊辰戦争は終結した。 それから一ヶ月後、臨月を迎えたリヴァイは江戸から東京へと名を変えた所にあるエルヴィンの実家に身を寄せていた。にほんブログ村
2020年02月12日
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※BGMと共にお楽しみください。「進撃の巨人」の二次創作小説です。作者様・出版者様とは関係ありません。二次創作・BLが嫌いな方は閲覧なさらないでください。リヴァイが両性具有設定です。苦手な方は閲覧なさらないでください。「エレンは何処に居るの、アルミン?」「僕も、エレンが何処に居るのかわからないよ。」(エレン、一体何処に・・)「おい、化け物が母成峠で戦っているぞ!」「化け物って、あのデカい猿の事か?」「いいや、黒髪の奴だ!」 藩士たちの話を聞いたアルミンは、その化け物がエレンだという確信を抱いた。「ミカサ、僕達も行こう、母成峠へ!そこにエレンが居るかもしれない!」「わかった!」 ミカサとアルミンが母成峠へと向かっているのと同じ頃、ジークは黒髪の巨人―エレンと死闘を繰り広げていた。 エレンはジークの顔や腹に何度も拳を振るった。彼が動かなくなるのを確認したエレンは、意識を失った。「エレン!」「アルミン、早くエレンを化け物の中から出さないと!」「わかってる。」 ミカサとアルミンが化け物の中からエレンを出そうとしたが、中々上手くいかなかった。「おいガキ共、そこを退け。」「リヴァイさん・・」 リヴァイは素早くエレンを化け物の中から出すと、舌打ちしてミカサとアルミンを見た。「おいガキ共、これは一体どういう状況だ?」「それは僕達にもわかりません・・」「そうか。だがこいつのお蔭で、敵の兵力が少し減った。」 リヴァイはそう言うと、気絶しているエレンをおぶった。「城へ戻るぞ。このままここに居たら危険・・」「リヴァイ、危ない!」 エルヴィンはそう叫ぶと、敵の銃弾からリヴァイを庇った。「エルヴィン!」「怪我は、ないか?」「大丈夫だ・・お前が守ってくれたから・・早く、血を止めねぇと・・」 1868(慶応四)年8月23日。 白虎隊二番士中隊、飯盛山にて自刃する。 リヴァイ達が鶴ヶ城に帰城したのは、日没前の事だった。 城内には怪我人が溢れ、血の臭いに満ちていた。「リヴァイ・・」「ハンジ、エルヴィンを助けてくれ!」 敵の銃弾と砲弾を受けたエルヴィンは、右腕を失った上に内臓を損傷しており、深刻な状態に陥っていた。「エルヴィン、俺はここに居る。だから目を覚ましてくれ、頼む・・」 エルヴィンが意識を取り戻すまで、リヴァイは一睡もせずに彼に付き添った。「リヴァイ、少しは食べないと・・」「わかった・・」リヴァイがそう言って立ち上がろうとした時、微かにエルヴィンが呻き声を上げた。「エルヴィン!」「リヴァイ、そこに、居るのか?」「あぁ、ここに居る。」 リヴァイは必死に涙を堪えながらそう言うと、エルヴィンの手を握った。「・・二人きりにさせてあげよう。」ハンジはそう言うと、エレン達を連れて部屋から出た。「リヴァイ・・お願いが、あるんだ・・」「何だ?」エルヴィンは、最期の言葉をリヴァイの耳元で伝えると、静かに息を引き取った。「リヴァイ・・」「エルヴィンは、さっき死んだ。」「そう・・モブリットも、死んだよ。日新館の火災に巻き込まれてね・・彼は、最期まで勇敢だったよ。」「そうか・・」 1868(明治元)年9月23日。 約一ヶ月もの籠城戦の果てに、会津は降伏開城する。 幕府の為に懸命に戦い、尽くしてきた旧会津藩士達は、1917(大正六)年9月8日にその名誉が回復されるまで、“賊軍”の謗りを受け、極寒の不毛の地・斗南へと強制移住させられた。リヴァイ達は会津を離れ、一路蝦夷地へと向かった。「それでは皆様、お気をつけて。」「八重殿も、どうぞご達者で。」「そういえば、エルヴィン様から文を預かっておりました。」「エルヴィンから?」 山本八重からエルヴィンの文を受け取ったリヴァイは、蝦夷地へ向かう船の中でそれを読んだ。にほんブログ村
2020年02月11日
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※BGMと共にお楽しみください。「進撃の巨人」の二次創作小説です。作者様・出版者様とは関係ありません。二次創作・BLが嫌いな方は閲覧なさらないでください。リヴァイが両性具有設定です。苦手な方は閲覧なさらないでください。「リヴァイ、みんな無事だったんだね!」 先に城内に入っていたハンジと、リヴァイ達は合流した。「状況は?」「かなり悪い。城下では足手纏いになられねぇよう、自刃した奴らの遺体が転がっていやがる。」「そうか・・日新館は怪我人で溢れていたよ。モブリットを向こうへ手伝わせていたんだが、あちらが落ちるのが先か、こちらが落ちるのが先か、時間の問題だ。」「エルヴィンはどうした?」「白虎隊二番士中隊、朱雀隊と共に母成峠の守備に当たるために戸ノ口原へと向かうつもりだ。」「俺も行こう。」「リヴァイ、危険だ!ここでエルヴィンを待っていた方が・・」「俺はあいつの無事を祈りながら安全な場所であいつの帰りを待つなんて出来ねぇよ。」 リヴァイは背後で自分を制止しようとしているハンジの声を振り切るようにして、城から出た。 若松市中を歩いていると、道端に転がっている遺体の数が増えたような気がした。「エルヴィン、何処だ!」「リヴァイ、ここだ!」 リヴァイがエルヴィンの方へと駆け寄ろうとした時、彼の背後に敵が迫っている事に気づいた。「エルヴィン!」 リヴァイは愛刀の鯉口を切ると、それを敵に向かって投げつけた。リヴァイの愛刀はエルヴィンの肩越しに敵の頭部に命中した。「助かったよ、リヴァイ。」「ここを離れるぞ、エルヴィン。」リヴァイがそう言ってエルヴィンと共に戸ノ口原へと向かおうとした時、遥か彼方から人々の怒号と悲鳴が聞こえて来た。「ば、化け物だぁ!」「逃げろ~!」 藩士達は突如現れた巨大な猿の化け物の出現に戸惑ったが、その化け物による投擲で多くの者が犠牲になった。「さぁて、このまま敵を全滅させちゃおうかなぁ~。」 猿の化け物―もといジークがそんな事を呟いていると、自分が居た左翼側の軍勢が大きく崩れた。(何だ?) ジークが辺りを見渡すと、そこには大砲や兵士達を次々と空中へと放り投げている化け物の姿があった。「リヴァイ、少し休まないか?」「何言ってんだ、エルヴィン。こんな状況で休める訳が・・」そう言って自分を睨みつけたリヴァイは、全身敵の返り血で汚れており、足元も覚束なかった。「このまま君が戦い続けると、城へ戻る体力がなくなってしまう。そうなる前に何処か休める所を探そう。」「・・わかった。」 若松市中から離れたエルヴィンとリヴァイは、戸ノ口原から少し離れている山の中腹にある湖で休息を取った。「ここなら、敵も来ねぇし静かだから休めそうだ。」「そうだな・・」エルヴィンはそう言うと、湖の中で水浴びをしているリヴァイに背後から抱きついた。「てめぇ、何しやがる。」リヴァイがそう言いながらエルヴィンを睨みつけようとした時、腰に固いものが当たる感触に気づいた。「おい・・」「済まない、君の裸を見ていたら・・」「そうか・・俺もだ。」リヴァイはそう言った後、エルヴィンの手を己の股間に宛がった。「俺もお前と同じ事を考えていた。」「本当に、ここで抱いていいのか?」「あぁ・・」 湖の中で、二人は久しぶりに愛し合った。「リヴァイ、もう駄目だ・・」「エルヴィン、愛している・・」 何度もエルヴィンと互いの身体を貪り合った後、リヴァイは彼と抱き合いながら乱れた呼吸を整えた。「このままここに居たら、風邪をひくな・・」「そうだな。」「城に入る前・ある屋敷で死に掛けた女に止めを刺した・・そいつは、血の海の中で死んだ我が子を抱き締めていた。」「リヴァイ・・」「俺がそいつを介錯しようとした時・・そいつは最後に俺に向かって、“かたじけない”と言ったんだ。」「リヴァイ、もういい・・」エルヴィンはそう言うと、自分の胸に顔を埋めて嗚咽するリヴァイの頭を優しく撫でた。にほんブログ村
2020年02月10日
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素材はNEO HIMEISM 様からお借りしております。「火宵の月」二次小説です。作者様・出版者様とは関係ありません。二次創作・BLが嫌いな方は閲覧なさらないでください。「火月、短い間によくこれまでに見事な品を仕上げてくれたな、礼を言うぞ。」「有り難きお言葉、光栄にございます、大妃(テビ)様。」 宴の痕、火月は大妃の部屋に呼び出され、彼女から褒美の品を受け取った。「火月よ、お前の望みは何でも叶えてやりたい。そなたとわたしが会った事は、天からの宿命だとは思えぬ。」「恐れ多きお言葉にございます、大妃様。」 火月がそう言って俯いていた顔をゆくりと上げると、テファ大妃は妖しい笑みを口元に湛(たた)えていた。「大妃様?」「そなたは、王様の事をどう思っておる?」 思いがけぬ質問に、火月は動揺して何も答える事が出来なかった。「大妃様、そのような質問をしては火月が困ってしまうではありませんか。」 部屋の入口から凛とした声が聞こえたかと思うと、サラサラと衣擦れの音を立てながらスンア翁主(オンジュ)がやって来た。「スンア、何の用だ?」「大妃様、先程わたくしの部屋に、このような文が投げ込まれました。」そう言ってスンナ翁主が大妃に手渡した文には、大妃とスンア翁主を批判する内容が書かれていた。「その文は、一体誰が・・」「これと同じような文が、市場にも貼られています。」「何だと、それはまことか!?」「はい。」「一刻も早く、この文を書いた者を探し出せ!」大妃はそう叫ぶと、胸を押さえて蹲(うずくま)った。「大妃様!?」「誰か、薬師を呼べ!」大妃が突然倒れ、王宮内は騒然となった。「大妃様がお倒れになったなんて、これからどうなるのかしら?」「王妃様のご親族が黙っておられないわよ、絶対に。」「そうね・・」尚衣院の女官達がそんな事を話していると、提調尚宮(チェゴサングン)が彼女達の前に現れた。「そなた達、口ではなく手を動かしなさい!」「申し訳ありません!」 火月が黙々と大妃の靴に刺繍を刺していると、そこへ突然クオク王妃がやって来た。「王妃様、突然こちらにいらっしゃるなど、一体どうなさったのですか?」 突然の来訪に慌てふためく提調尚宮を尻目に、クオク王妃は真っ直ぐ火月の元へと向かった。「そなたに、話しがあって来たのだ。」「は、はい・・」 クオク王妃の部屋へと彼女と共に入った火月は、クオク王妃が自分に向ける厳しい視線に気づいた。「火月、そなた王様の側室にならないか?」「王妃様?」「今すぐ、ここで決めろ。」にほんブログ村f
2020年02月08日
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といっても、仕事が休みの日だけですが。最近また寒くなってきて、外出するのがおっくう+生来の出不精ゆえに、休みの日は一日中家の中でゴロゴロしながらも創作活動や読書とかしています。ダラダラ食いはしないようにします・・太るので(苦笑)まぁ、最近別ブログに進撃の巨人の二次小説(腐向け)をUPいたしました。ヴィクトリア朝パラレルですが、良かったら見て下さいませ。
2020年02月07日
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※BGMと共にお楽しみください。「進撃の巨人」の二次創作小説です。作者様・出版者様とは関係ありません。二次創作・BLが嫌いな方は閲覧なさらないでください。リヴァイが両性具有設定です。苦手な方は閲覧なさらないでください。「どうした、もう終わりか?」「まだまだ!」 リヴァイと竹子が薙刀で戦ってから、もうすぐ一時間が経とうとしていた。 薙刀の名手である竹子は、リヴァイ相手に苦戦していた。彼女は息を荒げ額に汗を滲ませていたが、リヴァイは汗ひとつ掻いていない。「あの竹子様を何度も打ち負かすなんて、信じられねぇ。」「八重様もお強いが、あの人もお強い・・」 いつしか道場内では、リヴァイと竹子の戦いを見守る者が増えていった。 戦いは、リヴァイの勝利で終わった。「参りました。」竹子とリヴァイは互いに一礼した。「俺は女だからと容赦はしねぇ。戦場では性別なんてねぇ、ただ殺すか、殺られるか、それだけの事だ。」「先程は失礼な事を申し上げた事を、お詫び致します。」「謝る相手は俺じゃねぇ、八重殿にだ。」「わたしは気にしてなどいない。」八重はそう言った後、屈託のない笑みを浮かべた。「もう済んだ事だし、お互い水に流そう。」「そうだな。」「お前が薙刀を嗜んでいたなんて全く知らなかったぞ。」「お前が聞いて来なかったから、話さなかったまでだ。」 道場からの帰り道、エレン達と別れたエルヴィンとリヴァイが宿への道を歩いていると、突然リヴァイが何かを見て立ち止まった。「どうした、リヴァイ?」 リヴァイの視線の先には、賑やかに声を上げながら遊んでいる子供達の姿があった。それを見たエルヴィンは、彼が今何を考えているのかがわかった。「梓は元気にしているだろうか?」「大丈夫だ、あいつは俺達の娘だ、そう簡単にくたばらねぇよ。」「そうだな・・」 1868(慶応四)年7月29日。 長岡城陥落の報せと同時に、二本松城も落城したという報せが届き、会津藩内で一気に緊張が高まった。 戦火は徐々に、そして確実に会津に迫りつつあった。「会津が戦場になるのは時間の問題だべ。」「大丈夫だ、そうなったら殿様をお守りするだけだぁ。」 若松市中をエレン達が歩いていると、そんな会話が藩士達の間で交わされているのを聞き、エレンは鳥羽・伏見の戦いを思い出した。「エレンてめぇ今、“力”をここで使おうと思っているんじゃねぇのか?」「リヴァイさん、俺は・・」「俺はお前の下した決断を信じる。その先にどんな結果が待っていようとな・・」 リヴァイはそう言うと、エレンに背を向けて歩き出した。 1868(慶応四)年8月23日。 新政府軍、会津城下へ侵入する。 若松市中は鶴ヶ城に入ろうとする者らで混乱状態に陥った。「リヴァイさん!」「エレン、アルミン、ミカサ、てめぇら無事か!?」「はい!でも早く城に入らないと、危険です!」「そうだな、急ぐぞ!」「はい!」 鶴ヶ城下では多くの婦女子が足手纏いにならぬよう、自刃して果てた。リヴァイ達が城へと向かっていると、何処からか女の呻き声が聞こえて来た。「お前らは外で待て、俺が中の様子を見て来る。」「はい!」 呻き声が聞こえた屋敷の中へとリヴァイが入ると、そこには白装束姿で自刃して果てた老夫婦と幼子の姿があった。 呻き声は、幼子を抱いている母親が発していた。 彼女は老親と我が子の後を追おうとしたが、どうやら失敗してしまったらしく、白い喉元を血で赤く染めながら、苦しそうにヒューヒューと息を吐いていた。「今、楽にしてやる。」リヴァイは愛刀の鯉口を切ると、白刃を閃かせた。「リヴァイさん・・」「立ち止まっている暇はねぇ、行くぞ!」「は、はい!」 リヴァイ達が城へ入った直後、ジークが部下達を率いて若松市中に現れた。にほんブログ村
2020年02月07日
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「進撃の巨人」の二次創作小説です。作者様・出版者様とは関係ありません。二次創作・BLが嫌いな方は閲覧なさらないでください。リヴァイが両性具有設定です。苦手な方は閲覧なさらないでください。「エルヴィン、どうしてここに?」「文を寄越さずに済まなかった、リヴァイ。」エルヴィンはそう言うと、リヴァイを抱き締めた。「おい、こんな所でそんなことするんじゃねぇ!ガキどもが見ているだろうが!」「じゃぁ、二人きりだといいのか?」 エルヴィンに耳元でそう囁かれ、リヴァイはその場にへたり込みそうになった。「相変わらずお熱いねぇ・・」「うるせぇ、ハンジ。」 リヴァイが赤くなった顔を誰にも見せたくなくて俯きながら歩いていると、彼は一人の長身の女とぶつかった。「さすけねぇか(大丈夫か)?」そう言って自分に向かって手を差し伸べた女は、エルヴィンと並んでも遜色ない程背が高かった。 彼女は髪を結わず、頭頂部でひとくくりにしていた。「リヴァイ、大丈夫か?」「あぁ・・」「 “リヴァイ”・・京の伝説の人斬りか。それにしても随分と・・」「八重殿、それ以上言うて下さりませぬな。」「そうだな。あぁ、自己紹介が遅れたな、わたしは山本八重、以後よろしくお願い致す。」「山本八重・・確か京で、山本覚馬殿とお会いした事があるな。」「山本覚馬は、わたしの兄だ。こんな所でお会いしたのは何かのご縁、今から我が家へ案内致します。」「かたじけない。」 こうしてリヴァイ達は、“幕末のジャンヌ=ダルク”こと、山本八重と出会った。「これが、エゲレスのスペンサー銃だ。官軍が使っているミニエー銃よりも連弾が可能だ。」 山本家に着くなり、八重はそうリヴァイ達に銃の構造を説明すると、おもむろにスペンサー銃を手に取り、的の中心を狙って撃った。 耳を劈(つんざ)くかのような破裂音がした後、リヴァイがうっすらと目を開けると、的の中心は穴が空いていた。「ほぉ、これが銃か・・」「鉄砲は飛び道具で卑怯という考えは古い。これさえあれば、味方を失わずに多くの敵を倒せる。」「やみくもに敵陣に突っ込んで部下や仲間を死なせる前に、こいつで敵の額を撃ち抜きゃいいって事か・・悪くねぇな。」そう言ったリヴァイの瞳は、好奇心旺盛な子供のようにキラキラと輝いていた。「八重殿、いらっしゃいますか?」 山本家の庭の方から声が聞こえて来たかと思うと、一人の女性がリヴァイ達の前に現れた。 艶やかな黒髪を結い上げ、若草色の小袖姿のその女性は、切れ長の瞳でリヴァイと八重を見た。「八重殿、こちらの方は?」「こちらは新選組のリヴァイ=アッカーマン殿。リヴァイ殿、こちらは中野竹子殿だ。」「初めまして、リヴァイ殿。京での貴方のご活躍ぶりはお聞きしております。」「それは光栄だな。」「竹子殿、わざわざこちらにお越しになられるとはお珍しい。何かわたくしに御用ですか?」「はい。わたくしは八重殿にひとつ、ご忠告申し上げたくこちらに参った次第にございます。」「忠告?」「戦場で飛び道具は不要。そう申し上げたく参りました。」 竹子の言葉を彼女の傍で聞いていたリヴァイは、思わず吹き出してしまった。「何がおかしいのですか?」「あんた、どれだけ偉いのか知らねぇが、戦場を見た事がない奴がよく言うぜ。」 リヴァイの言葉に、竹子は怒りで顔を赤くした。「あれ、止めなくていいんですか?」「まぁ、見てなって。」そう言ったハンジは、何処かこの様子を面白がっているようだった。「戦場で互いに名乗りを上げて刀や槍で戦うのがあんたらのやり方で結構だが、その“武士の誇り”とやらを大事にした所為で、鳥羽・伏見で何人死んだと思う?鉄砲と刀さえありゃ、鬼に金棒だと思うが?」「そこまでおっしゃるのなら、貴方の剣の腕は確かなようですね。ここはひとつ、わたくしと勝負して頂けませんか?」「・・望むところだ。」 山本家を出たリヴァイ達は、竹子と共に道場へと向かった。 そこには、道着姿の女性達が薙刀の稽古に精を出していた。「さぁ、貴方の実力を確めましょうか?」竹子はそう言うと、壁に掛かっていた稽古に使う薙刀をリヴァイに手渡した後、素早く襷(たすき)掛けした。「大丈夫かなぁ?」「エレン、リヴァイの事は心配しなくても大丈夫だよ。」「ハンジさん?」「まぁエレン君、見ていなさい。」エルヴィンはそう言うと、エレンの肩を叩いた。にほんブログ村
2020年02月06日
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※BGMと共にお楽しみください。「進撃の巨人」の二次創作小説です。作者様・出版者様とは関係ありません。二次創作・BLが嫌いな方は閲覧なさらないでください。リヴァイが両性具有設定です。苦手な方は閲覧なさらないでください。 1868(慶応四)年3月、甲州勝沼。 甲陽鎮部隊と名を改めた新選組は、新政府軍の圧倒的な兵力を前に、敗戦した。―おい、あいつらだろ・・―今日で名を馳せた人斬り集団・・―狂犬の集まり・・「あいつら、言わせておけば!」「やめておけ。言いたい奴には勝手に言わせておけばいい。こんな所で貴重な戦力を使うんじゃねぇ。」「はい・・」 リヴァイにそう諫められたエレンは、江戸で土方達と話し合った事を思い出していた。「成程、それで、エレンの“力”で戦がこちら側に有利になると?」「あぁ、こいつさえ居れば大量の武器も弾薬も要らねぇ。ただ、その“力”の代償はこいつの命だという事が厄介だが。」「考えておこう。」 甲州勝沼を発った新選組は、流山へと向かった。「副長、大変です!」「どうした、島田?」「新政府軍がこの周辺を包囲しています。敵兵は三百・・」「クソ、このままだと埒が明かねぇ・・」「俺が行こう、トシ。」「馬鹿言うんじゃねぇよ、近藤さん!」「そうですよ局長、今行ったら殺されに行くようなものです!」「大丈夫だ。」そう言った近藤の顔は、何処か優しく、晴れやかなものだった。「エレン君、これからも頑張って戦ってくれ。」「今までお世話になりました。」 それが、近藤とエレンが交わした最後の会話となった。 1868(慶応四)年4月25日。 板橋の刑場で新選組局長・近藤勇は斬首刑に処された。 享年三十五歳。 近藤という大黒柱を失った新選組は、宇都宮へと向かった。 1868(慶応四)年4月19日。 土方達率いる新選組と旧幕府軍は、敵が籠城している宇都宮城への攻撃を開始した。 だが、籠城を続ける敵との戦闘は長引き、膠着状態に陥った。「このままじゃ埒が明かねぇ。今から俺が合図をするから、端に居る塀から敵陣に突っ込め!」 土方の言葉を聞いた兵の一人が怖気づき逃げ出そうとしたが、彼は容赦なくその兵を斬り捨てた。「ひぃ、鬼だぁ!」「俺は死にたくねぇ!」 兵達が恐怖で震えていると、彼らの前に白刃が閃いた。「ピーピー喚くなクズ野郎。戦をしに来たんだろう?だったら命懸けで戦え!」 旧幕府軍は宇都宮城を奪取したが、4月23日、新政府軍によって奪還された。 戦いの最中、土方は足を負傷し、4月27日に会津城下に入り、療養生活に入った。「今度の戦でも、沢山の人が死にましたね・・」「あぁ。」「あの時、俺が“力”を使っていれば、近藤さんを助けられたのに・・」「エレン、あの時局長はおまえにそれをさせない為に自ら投降した。」「でも・・」「後ろを振り返るな、前だけを進め。」「はい・・」エレンはそう言った後、鼻を啜った。「そういえば、エルヴィンさんから文は・・」「来ねぇ。まぁ、便りが来ねぇのはあいつが元気な証拠だ。」「そうですか。」 新選組が会津入りし、リヴァイ達新選組は会津藩に歓迎された。「あ、あの人が・・」「伝説の人斬り・・」「うわぁ、ちっせぇ・・」 沿道をリヴァイ達が歩いていると、見物に来ていた少年達の歓声が聞こえた。「チビは余計だ、クソガキ・・」「まぁまぁ、落ち着いて・・」 ハンジがそう言ってリヴァイを宥めた時、彼女は突然大声を上げて向こうからやって来る人物を指した。 その人物は、エルヴィンだった。にほんブログ村
2020年02月05日
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※BGMと共にお楽しみください。「進撃の巨人」の二次創作小説です。作者様・出版者様とは関係ありません。二次創作・BLが嫌いな方は閲覧なさらないでください。リヴァイが両性具有設定です。苦手な方は閲覧なさらないでください。 1868(慶応四)年、鳥羽・伏見。 前年の大政奉還により、政権は徳川将軍家から、倒幕派であった長州・薩摩が握った。「まさか、今まで会津と手を組んで戦いっていた薩摩が長州と手を組むなんて考えてもいなかったぜ。」「あぁ、とんだ正月になったな・・」 新たに屯所となった伏見奉行所で、隊士達がそんな話をしていると、一人の隊士が何やら慌てた表情を浮かべながら大広間に入って来た。「副長から伝令だ、全員戦闘準備!」 新選組は会津藩・旧幕府伝習隊と共に薩摩藩と対峙していたが、一発の砲声により約一年半にわたる「戊辰戦争」の幕が開けた。 鳥羽方面の砲声、旧幕府軍の敗走により、伏見方面でも薩摩藩と新選組の戦闘が開始された。「畜生、奴らからこっちは完全に丸見えだ!」「このままだと全滅する!」 薩摩藩の攻撃に晒された土方は、何とかこの不利な状況を打開しようと、永倉とリヴァイを呼んだ。「奇襲作戦だと?それは本気か、土方さん?」「あぁ。最新式の武器を持っているあいつらに勝てる確信はないが、奴らに揺さぶりをかける事が出来るだろう。」「わかった。」 永倉とリヴァイは、それぞれ部下を率いて、敵陣へと突っ込んだ。 この奇襲作戦により戦況は一時好転したが、伏見奉行所は薩摩藩の砲撃を受け全焼した。1868(慶応四)年1月4日。「おい、あれ・・」「錦の御旗だ!」 淀堤の千両松に布陣した新選組は、戦場に錦の御旗が新政府軍によって掲げられた事を知った。「じゃぁ何か?今まで幕府の為に必死こいて働いてきた俺達が、その旗如きの所為で賊軍扱いってか?」 その知らせを受けたリヴァイは冷静沈着な口調でそう言ったが、彼の瞳の奥には怒りの炎が宿っていた。大坂城へと到着した新選組を待ち受けていたものは、徳川慶喜が敵前逃亡したという知らせだった。「クソが、総大将が敵前逃亡するなんて聞いた事がねぇぞ!」 大阪城で将軍不在の知らせを聞いたリヴァイは、そう叫ぶと怒りを紛らわす為に畳を拳で殴った。「リヴァイ、落ち着け。今は冷静になるんだ。」 背後からそんな声が聞こえたのでリヴァイが振り返ると、そこには洋装姿のエルヴィンが居た。 髷を結っていた彼の金髪は短く切り揃えられ、その所為で彼の端正な美貌が一際目立っていた。「髪を、切ったんだな・・」 リヴァイの、うなじまで短く刈り上げられた黒髪を見たエルヴィンは、そう言った後残念そうに溜息を吐いた。「あぁ、戦場で長い髪は邪魔でしかねぇ。それに前から鬱陶しかったから丁度良かった。」「そうか・・」「エルヴィン、そんなしけたツラするなよ、たかが髪の長さだろうが。」 リヴァイがそう言った後、エルヴィンが所在なさげに一本の簪を握り締めている事に気づいた。「お前、その簪・・」「今日、俺達の結婚記念日だろう。だからお前の黒髪に似合うかと思って・・」「それは知らなかったな・・まぁ、戦が終わったらつけてやるよ。」「・・そうか。」「エルヴィン、お前に会えて良かった。」「俺もだ、リヴァイ。」 新選組をはじめとする旧幕府軍は、船で江戸へと向かった。「エレン、ここに居たんだね。」「ハンジさん・・」そう言ってハンジの方へと振り向いたエレンの両目には涙が溜まっていた。彼は今しがた、山崎の死を看取ったばかりだった。新選組に入隊して幾度となく仲間の死を看取ってきたハンジだったが、“それ”に慣れる事はない。「別れは何度経験しても慣れる事はない。それが普通なんだ。慣れてしまったら、人は人ではなくなる。」「ハンジさん、俺の“力”で、敵を倒す事が出来ますか?」そう言ったエレンの金色の瞳には、揺るぎない決意の光が宿っていた。にほんブログ村
2020年02月04日
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※BGMと共にお楽しみください。「進撃の巨人」の二次創作小説です。作者様・出版者様とは関係ありません。二次創作・BLが嫌いな方は閲覧なさらないでください。リヴァイが両性具有設定です。苦手な方は閲覧なさらないでください。「エルヴィン、落ち着いて!」「そうですよ、そんなに揺さぶったらリヴァイさん死んじゃいます!」エレンがそう言いながらエルヴィンとリヴァイの間に割って入ると、リヴァイは苦しそうに喘いだ。「エルヴィン、俺は一体・・」「リヴァイ、今からわたしの話を落ち着いて聞いてくれ・・」 ハンジはリヴァイに、貧血が酷いのは血液が上手く働いていない所為で、それは梓の出産の時の後遺症だという事を話した。「ハンジ、リヴァイが梓を産んだのは三年前だぞ?それなのに今更どうして・・」「普通の妊娠・出産でも、女性の身体にかかる負担は大きい。リヴァイの場合、半陰陽での妊娠・出産は普通の女性のものよりも負担が倍以上かかる。だから・・」「これ以上の出産は望めないと?」「端的に言えばそうなるね。」「それは、治らないのか?」「あぁ。」「済まないが、リヴァイと二人きりにして貰えないか?」「わかった。」 エレンとハンジが席を外した後、リヴァイとエルヴィンは向き合うような形で座り、互いに一言も交わさなかった。 最初に口火を切ったのは、リヴァイだった。「エルヴィン、今まで黙っていて済まなかった・・」「なぁリヴァイ、今後の事だが・・「言っただろ、俺は何も望まないって。」「リヴァイ、わたしが馬鹿だった・・済まない。」「謝るな。」 リヴァイは、子供のように泣きじゃくるエルヴィンにそう言いながら、彼の大きな背を優しく撫でた。「なぁ、少しは落ち着いたか?」「あぁ。リヴァイ、暫くここで休んでくれ。」「わかった。」 リヴァイは屯所に宛がわれた自室で数日休んだ後、いつものように道場で朝稽古に参加した。「リヴァイさん、もう体調は大丈夫なんですか?」「あぁ。寝てばかりだと身体が鈍るからな。」 数日臥せっていたとは思えない程、リヴァイの平隊士による朝稽古の指導は厳しく、その剣の腕は少しも衰えていなかった。 1867(慶応三)年10月14日、徳川慶喜は大政奉還を宣言し、約二百五十年余り続いた徳川幕府は事実上崩壊した。 それはまさに、新選組にとって青天の霹靂(へきれき)であった。「新選組はなくなるのか?」「これからどうなるんだ?」 隊士達の間では、大政奉還によって様々な憶測が飛び交っていた。 そんな中、斎藤一が御陵衛士の元から新選組屯所へと戻って来た。 彼は伊東らの動きを探る為、間者として潜入していたのだった。「伊東は、局長を亡き者にしようと企んでいます。」 斎藤の報告を聞いた近藤は、伊東達御陵衛士らを暗殺する事を決めた。 1867(慶応三)年11月18日。 近藤の妾宅を訪れた伊東は、酔って帰宅したところを新選組に襲われ絶命した。新選組は伊東の遺体を路上に放置し、御陵衛士らを誘き出した。 その中には、試衛館以来の同志である藤堂平助が居た。「土方さん、平助だけは助けてくれ。」「・・わかった。」 だが、その願いは聞き届けられなかった。 藤堂らを含む四人の御陵衛士らは新選組との戦闘により絶命した。「リヴァイさん、どうしてこんな惨いことを・・」「見せしめだ。」「せめて藤堂先生のご遺体だけでも・・」 路上に放置された藤堂達の遺体を前にして、エレンはそう叫ぶと涙を流した。「エレン、行くぞ。」 1867(慶応三)年12月9日、王政復古の大号令が発令され、それと同時に京都守護職、京都所司代が廃止された。「もう、京都で暮らして五年も経ったのか、色々な事があったな、トシ。」「あぁ。」 1867(慶応三)年12月18日。御陵衛士の残党によって、馬上の近藤勇は帰宅途中に狙撃された。近藤は右肩の骨が砕け、大坂へと結核が悪化した沖田総司と共に下った。 新選組は、否応なく戦の嵐へと巻き込まれていった・・にほんブログ村
2020年02月03日
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この前自室を整理していたら、昔飼っていたハムちゃんの写真を見つけました。今から17年前、約二年間楽しい時間を共に過ごしたハムちゃんの名前はマリリン。彼女がなくなった後、軽いペットロスにはなり、それ以来ハムちゃんを飼わないと決めました。どんなに小さく寿命が短くても、一日たりともその存在を今でも忘れたことがない、大切な家族です。
2020年02月02日
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最近中国で猛威を振るっている新型肺炎の影響で、マスクがどのスーパーやドラッグストアでも完売のようです。ダイソーでも大人用マスクは完売し、残っているのは子供用のみ。SNSではダイソーのマスクが1万越えでフリマアプリで高額転売されているとか。このパニックが早く収まって欲しいものです。
2020年02月01日
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元警官だった父の死は自殺なのか、それともー過去と現在が交錯する展開 と、怒濤のラストにただ読了して息を呑みました。
2020年02月01日
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和風ファンタジーですが、主人公が中学生なので青春要素も入っています。 序章なので、これからの展開が気になりますね。
2020年02月01日
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