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日前神宮(ひのくまじんぐう)
國懸神宮(くにかかすじんぐう)
紀伊国一ノ宮
境内への入口からの参道は突当り、左右に分かれる。
向かって左に行くと日前神宮、右へ行くと國懸神宮がある。
両社はそれぞれ本殿を持つ別々の神社ですが、
その御祭神、御由緒から同じ境内に鎮座する一対の神社となっています。
神社御由緒によれば日前神宮は日像鏡(ひがたのかがみ)、
國懸神宮は日矛鏡(ひぼこのかがみ)をご神体とし
それらは伊勢神宮の八咫鏡の前魂(さきみたま)と称しています。
日前神宮
■御祭神 日前大神(ひのくまのおおかみ)
相殿:思兼命(おもいかねのみこと)
石凝姥命(いしこりどめのみこと)
日本書紀の天岩戸神話の件で、「一書にいう(第一)」に次のような記述があります。
「石凝姥を工(たくみ)として、天香山の金(かね)を採って日矛をつくらせた・・・
(中略)・・・つくらせた神は紀伊国の日前神である」
思兼命は天照大御神を天岩戸から出す策略を考えた神であり、
知恵の神として信仰されています。
日前神宮・本殿
一説によれば、日像鏡・日矛鏡は天照大御神を映す鏡としてつくられたものでしたが
神々の御意に合わず、後につくられた八咫鏡が用いられたとのこと。
上記の社伝にある「八咫鏡の前魂(さきみたま)」とは、そういう意味なのでしょう。
よって社伝では、「天照大御神を奉祀しております」と称し
日前大神、國懸大神は天照大御神の別名なのだそうです。
日前神宮と國懸神宮を結ぶ参道(手前が國懸神宮)
参拝日は2月21日(2015)。
遠くの山々は雪を頂いていましたが、境内の常緑樹は生き生きとし
柔らかな木洩れ日と清々しい風が心地よかったです。
國懸神宮
■御祭神 國懸大神(くにかかすのおおかみ)
相殿:玉祖命(たまおやのみこと)
明立天御影命(あけたつあめのみかげのみこと)
鈿女命(うづめのみこと)
鈿女命は天岩戸の前で踊った神。
こちらも天岩戸神話に関わる神が祀られています。
國懸神宮・本殿
日前神宮と同じ造りの立派な社殿。
神武東征の後、天道根命(紀氏の祖)が紀伊国造に任命され
名草郡毛見郷に二つの神鏡を祀ったのが起源とされます。
その後、崇神天皇の御代に浜宮に遷座、
そして垂仁天皇の御代に現在地に遷ったと伝えられています。
一ノ宮 No.3
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