晴 陶 句 読

晴 陶 句 読

2010.05.17
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テーマ: 一冊仕掛人(459)
カテゴリ: 「本」の紹介



・三宮 麻由子   ・文藝春秋


~俳句本三冊目だが、こちらは和歌をも含んで、「冬」から始まる四季エッ

セイ。 前回の正木ゆう子の句【総身に遺伝子らせんす春よ】に連動するか

のように「この本を通じて、私は読者の方とその感覚を共有し、さらなる感


覚の楽しみを開拓していきたい。それはとりもなおさず、私たちが”いまこ

こに生かされている”ということを全身で感じる方法でもあるのだから」と。



その「感覚」とは、「私がSceneless(シーンレス)だから」「視覚なしの四

感プラス第六感の合わせて五感で世界を感じる」ことなのだ・・・・



 色を温度で感じ「音を通じた心の動きは、視覚よりも直接的に」届き「静

かな冬は、音に目覚める絶好の季節」であり「草花の触り方のこつが分か

」ると、吟行を兼ねた「摘草が本当に楽しみ」となり、「イヌフグリのような丸


みのある花は特に、点字を読むように(中略)」してその状態さえ分かり「

もし花が点字になっていたら、きっと草からの手紙が書かれているに違いな

いだろう。」という、驚異的な「五感」なのだ!



 高校生時代「私はユタ州の米国人家庭にホームスティし」ハイスクール

と盲学校で「人の心の触れ合いを学んだ」著者、教育者のあるべき姿や




「私にとって、色というものは記憶と知識の混合物だ。」生け花、豊富な読

書量、落語に通じ、「傷病鳥を治療・リハビリして自然界にかえす」活動、


蕎麦打ちの話で”菊練り”なんて言葉も飛び出す具合だから、陶芸の経験


(書いてはないが)さえあるのではないだろうか、天気も読んで・・俳句も。


【花葛の匂ふ日和や入会地】

【残光を裸足で歩む浜路かな】



「ピンクが赤と白のミックスであることが、香りで実感できるのである。」

秋、天高くというけれど「空事態は月や太陽とともに冬に向けて低くなりは

じめているように思う」・・・・この感覚・・・さらに「NHK俳壇」で 「俳句を通じ

て平和を語れただけで、満足であった。」と、世界を俳句から言及する。


この多才さと「視覚とは違った”時の味わい”」を今後とも示し続けてほしい

ものだ!


吉村氏の句の中に 【寒柝の男昼間は孫の守り】  が


あったが、 麻由子さんは【寒柝の高き低きと響きけり】 と詠んでいる。


(寒柝~かんたく・拍子木の音「火のヨージン」)






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最終更新日  2010.05.17 16:47:43
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