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2007.11.13
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草野厚『日本はなぜ地球の裏側まで援助するのか』朝日新書 2007


大学教授であり、テレビコメンテーターでもある草野さんが
日本の国際協力のありかたについて論じ、
タイトル通り、
「日本自身も経済的にいろいろ大変なのに、
 なんだってよその国の支援をしなきゃなんないんだ?」という声に
答えようとします。


本書、最終的には
「日本の国益になるから」というところに着地しているのだけど、
これを言っちゃうと今度は「国際協力の熱心な賛同者」からは


というのも、
筆者も書いている通り、これまで日本で国際協力を支持したきた人は
「なぜ行うのか」といったことをあまり議論してこなかった経緯があるからね。
「やらなきゃいけないからやるんだよ!」といっちゃう人、けっこういるらしい。

(ま、だからこそ日本のODAには戦略性が欠如している、と
 批判されることにつながってきたわけではあるのだけど。)

確かに
実際、国際協力をすすめようとするときには、
「ODAをはじめとした国際協力をすすめれば、日本にいいことがあるよ」
というメッセージのほうが賛同を得やすいのだろうけど、
「日本にいいこと」の内容が

 - 資源を途上国に依存しているから、とか、
 - 中国がアフリカをはじめとした途上国に対して経済協力を通じて
  及ぼしつつある影響を考えると日本も支援すべきだ、
みたいな小さな「国益」のみに矮小化されるのは危険な気がする。

そういう「国益」を含めつつも


   世界的な「国際益」に対して国民意識の高い「国際協力先進国」として
  国際社会で名誉ある地位を占めること=「日本にいいこと」

みたいな、国際協力の「そもそも」のところをとりこんでいかないと、
国際協力というものが
利益誘導のためとか覇権確保のためといった
政治力学的な「手段」としての側面のみに
落とし込まれてしまうんじゃないかなー、などと。

ま、「国際益」だのなんだのなんてのは
メッセージとしては「きれい」すぎてわかりづらいのけど、
そういうエッセンスなにかしら必要かな、と。


しかし、
「国際協力はすすめるべき?やめるべき?そして、それはなぜ?」
って考えると、
どっちをサポートするのも難しいねえ。





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最終更新日  2007.11.16 23:17:32
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