2004年08月30日
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2004/8/26 愛するラボッ子・・ひとり立ちへの旅から生還
2004年の北米交流、オレゴンキャンプ、オーストラリア交流・・全ての参加者が、無事全員帰国した。毎年国際交流に出しているけれど、今年は特に全員が無事に帰国できた事が感慨深く感じた。1年留学はもちろん、一ヶ月間のホームステイやキャンプを終えて無事な姿でご両親の元にお返しするまで、本当に気を抜く事ができず、心底安心して眠る事ができないというのは、今までもずっと思ってきたことである。しかし今年ほど強く思ったことはなかった。
ホームステイや留学では、あってはならないことが不可抗力で起き得ることがある・・このことは、以前からわかっていたつもりだったが、今回それはあくまでわかったつもりであり、全くわかっていなかったのだという事を認識した。
Y君のホームステイ先での転落事故・・最初に知らせを受けたとき、必死で冷静であろうとしつつも、身体が震えるのを抑える事ができなかった。
結果的には、Host Dad が偶然にも救急隊員であったことで、彼は最善の救急医療処置を事故後寸時に受ける事ができるという奇跡的な幸運に恵まれ、救急ヘリコプターで運ばれるほどの急を要する状態だったにもかかわらず、医者も驚くほどの奇跡的な回復力を発揮し、その結果、通常の予定通りに帰国できた。しかも、飛行機から降りてきた彼は、さわやかな笑顔でユタに戻りたいといった・・・こうやって無事に帰って来る事ができた陰には、素晴しいご家族の姿勢があった。Y君の家族は、事故にあった我が子のことを心配して涙しながらも、あくまでも冷静に状況の変化を捉え、献身的に看護してくれたホストファミリーや、つぶさにユタから連絡をいれて適切な対処をしてくれたラボのスタッフ、ユタ州でY君に関わってくれた全ての人々に対して、感謝の気持を持ち続けてくださった。本当に頭の下がる思いである・・しかも落ち込んでいる私の事までを気にかけてくださった・・・表面では笑顔で良い人の振りをしていても、何かことがあるとその途端に心の奥にすごんでいる本性をむき出しにして、怒りをあらわにする人が多い昨今、ホストファミリーとこのご家族の素晴しさにひたすら手を合わせて感謝したい気持ちであった。一生涯このことは私にとって忘れる事はできないだろう。
また、このことを通して、ラボという組織がいかに誠意をもって危機的状況に対して最善の対処してくれるかということを改めて知ることができた。ホームステイは旅行とは異なる。あくまでも交流を目的にした活動である限り、家の中で閉じこもっているのとは訳が違う。ホストファミリーに車にも乗せてもらうだろうし、いろいろなところにも連れて行ってもらうだろう。日本にいても、外を歩く限りは、何が起きるかわからないものである。事故と言うのはそういうものである。ただ何かが起きたとき最善の対処がなされるのとなされないのとでは、生死を分けるほどの違いが出てくる。
Y君の事故は、私の人生にとって、ラボをする上で大きな転機になりそうである。Y君を見守り、祈ってくださった全ての人に感謝します。そしてY君のご家族と彼自身の人間的な素晴しさこそが、彼の命を救おうとするパワーの源だと思う。なんだか神様の存在や仏様のありがたさを信じる事ができると実感した2004年の夏だった。





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最終更新日  2004年08月31日 01時56分32秒
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