かずやんの旅日誌

かずやんの旅日誌

2021年09月20日
XML
カテゴリ: バイク旅
8月20日

朝7時起床。
今日は10時に白老に行けばいいのでゆっくりとした出発だ。
朝ごはんをいただき、出発した。
今日は北海道最終日である。
23時30分のフェリーで北海道を離れる予定だ。

国道36号線を白老に向けて南下していく。
マザーズでシュークリームを食べたかったが、10時開店なので諦める。

程なくして到着した白老の【民族共生象徴空間 ウポポイ】





ここは以前【アイヌ民族博物館】があった場所なのだ。
2010年、ここを訪れたときは【ポロトコタンの夜】という展示をしていた。





早速入場する。
現在コロナ禍の影響で博物館は事前予約制になっており、これがなんともややこしい。
スマホやパソコンでのチケット購入ができない方はまず無理であろう。
学生の遠足とかぶらなければ比較的どの時間も空きがあるので、ネットで予約が難しい方はウポポイに直接来てから係の方に聞いて予約すればいいだろう。

私は10:00からの入場なので、そのまま博物館に入る。

建物は以前の博物館とは比べ物にならないほど綺麗な作りだ。
順路に従い進んでいくと大きなホールに出た。
すると解説員の方が
「フラッシュを焚かなければ撮影して大丈夫です」と声をかけてくれた。
順路に従い見ていく。





内容は他の資料館と大差ない。
途中に実際にアイヌ文化を体感できるコーナーがあったのだが、コロナの影響で体験中止中であった。
ここの展示で面白く思ったのが、すべての展示にアイヌ語が書いてあるのだ。
ただし、アイヌ語のルビがふっているのではなく、主語がアイヌ語なのだ。
アイヌ語に日本語と英語などでルビをふっているのだ。
これはアイヌを主役にした作りになっているからであろう。

全ての資料に目を通し、さあ次はと思いホールの右側に進んだのだが、なんと展示はここまでであった。

「えっ!?もう終わり!?」
これが私の率直な感想だった。
展示内容が薄すぎる。解説員の方の説明では2ヶ月に一度展示替えがあるそうなのだが、そのために展示している資料や品物を少なくしているのか。それとも最初からこれで十分だと思ったのか。
私的には、函館の北方民俗資料館の方が何倍もまともに感じた。

なんか肩透かしを食らった感じでがっかりしたまま常設展示ホールを後にした。


常設展示の次に入ったのが、特別展示「ゴールデンカムイ トゥラノ アㇷ゚カㇱアン ― 杉元佐一とアシㇼパが旅する世界 ―」に入る。











これが面白い。
ゴールデンカムイの舞台である明治時代の和人とアイヌ民族やニブフなどの少数民族の関わりを丁寧に紹介していた。
これはゴールデンカムイを読んだことのない人でも楽しめる内容だ。
個人的には鶴見中尉の紹介コーナーで、衣装の肩に27連隊の隊号がふってあるのがお気に入りだ。
残念ながら撮影禁止だったためここで紹介することができない。

正直常設展示より、こちらのほうが内容も濃く非常に楽しめた。
ゴールデンカムイは最終章に入ってしまったので、次展示機会が巡ってくる時には連載が終わっているだろう。
それでももう一度開催してもらいたいと思うほどいい内容であった。





博物館から出て外を散策していく。





チキサニ広場では、アイヌの伝統舞踊を実演中である。

伝統舞踊は11年前にポロトコタンの夜で全て見ているので、今回は休憩ついでに遠巻きに見ていた。

それにしても今日は暑い。
ここで座って休憩しているだけで熱中症になりそうだ。

人も多くなってきたので撤収することにする。
もうここも来ることはないだろうなぁ。





時刻はお昼前。
ここの近くでお昼ご飯となれば、虎杖浜と相場は決まっている。
ウポポイから近い虎杖浜。
そこにある海鮮工房虎杖浜に入る。
ここはたらこが有名なのだが、えびの天丼も美味しいのだ。
迷いに迷ったあげく、両方頼むことにした。





えびの天丼に降り幅を大きくしたため、たらこはほんの少しである。
でもこれ1個でご飯2杯はいけるから問題ないだろう。
あっという間に完食。
ごちそうさまでした。



「浜の名前を言い間違えて恥ずかしい思いをしたことがあります。」
そんなバイク仲間の会話を思い出していた。
虎杖浜を出発して室蘭まで来ていた。
目の前に広がる絶景はイタンキ浜と言うらしい。







姐さんはここをなんと言い間違えたのだろう。
気になるが本人の名誉のため、あえて追求はするまい。

再びバイクに跨がり走り出す。
イタンキ浜から住宅街の丘を登り詰めると急に視界が開け、眼下に室蘭の工業地帯が広がっていた。





あのパイプや鉄骨1本1本すべてに意味があり、無駄なものなど無い。
工業プラントこそ完成された美だと私は思う。
工業地帯を右目に捉えながら住宅街の狭い道を進んでいく。



程なくして地球岬に到着した。











快晴の噴火湾はどこまでも見渡せ大迫力だ。







実は地球岬を訪れるのも今回が初めてだ。
近くは通るものの、なぜか行く機会がなかったのだ。

今回は今までの北海道ツーリング定番コースを外れる代わりに、はじめて行く場所が多くて新鮮だ。

ただ今回は期間が短すぎた。
他にも寄りたいところが沢山あり、完全燃焼とまでは言えないのが現状だ。

やはり宿を取る旅は資金が問題だ。
単に北海道を楽しみ尽くしたいと思うなら、車で来て車中泊がいいだろう。
実はそれも候補として上がっていた。
ただやはり北海道をバイクで走ることに意義があり、走りながら風や匂いを感じることは、旅の記憶を残す時に大きく差が出る。
今度はキャンプ道具を持って来れる装備でチャレンジするか、車に小さなバイクを積んでくるか。
どんな旅のスタイルになっているのだろう。
おそらくそれができるのは、定年退職後だろうが。
まだ旅は終わっていないのに、次に北海道を訪れた時のプランが頭を駆け巡る。
これもまた旅の醍醐味であるのかもしれない。

地球岬を後にして、白鳥大橋から伊達方面へ走る。







さらに海沿いから内陸方面に向かって走る。





程なくして昭和新山に到着した。
この近辺は何度も訪れていたのが、なぜか昭和新山だけは来ていなかった。
これも単に呼ばれていなかったのだろう。
時刻は15時過ぎ。
駐車場で環境維持協力金を300円払うと、昭和新山周辺で使えるクーポン券をいただいた。
その額500円。
赤字じゃないか・・・。と思いつつもありがたくいただく。

ここも16時で全て閉まるので、この時間は閑散としている。

クマ牧場もカフェもすでに閉まっているので、写真を先に撮っていく。





その後、土産物屋でステッカーを先程のクーポン券で購入して出発することにした。

さて、それでは登別にお土産を買いに行こう。

来た道を戻ってもつまらないし、この時間からは渋滞に巻き込まれてしまう。

そこで洞爺湖まで一旦下り、オロフレ峠から登別を目指す。









峠道を快走して、登別温泉に到着した。

9日ぶりにしもPご夫妻と再会する。
早速貴泉堂で土産物を漁っていく。





今回しもPさんのおすすめは【山わさび】関連商品だ。

それに個人的にお気に入りの夕張メロンゼリーを大人買い。
店の在庫がなくなってしまった。

これにて爆買い完了!
お土産を配る友人が多いことと、しもPご夫妻への恩返しにもなるのでwinwinの関係性が成り立つ。

ダンボール1個分のお土産の発送をお願いして、さぎり湯に汗を流しに行く。





北海道最後の湯がさぎり湯とはなんて幸せなことだ。

濃い温泉と、しびれるほど冷たい水風呂でリフレッシュできた。
さぎり湯の方に「また来ます」と伝え、後にした。





さて、それではフェリーの準備をしよう。
セコマで食料を買い込む。

それではどこかで夕食をと思ったら、しもP妻さんから「うちで食べていきなよ」と声をかけていただいた。
ありがたい。今回も本当にお世話になっている。

ちょうど虎杖浜産のたらこがあるとのことで、昼に食べたたらこ丼より豪華なたらこ丼をいただいた。





これが本当に美味しい。北海道最後の晩餐がこんなおいしいものをいただけるなんて幸せなことだ。

美味しいご飯をいただきながら、仕事を終えたしもPさんと色々と語る。





あぁ、なんて楽しい時間なんだ。この時間をずっと過ごしていたい。北海道から離れたくない。
今までも北海道最終日になるとこの気持ちに包まれていた。

楽しい時間を過ごさせていただいていたら、あっという間に出発の時間が来てしまった

バイクにフェリーでの食料をくくりつけて、温泉で濡れたタオルを結びつける。
時刻は21時過ぎ。夜露で濡れたMTに跨がり、しもPご夫妻に挨拶する。

「お世話になりました。登別は第二の故郷です。また帰ってきます。」

ご夫妻に見送られ出発した。



さて、北海道の夜走は鹿が飛び出してくる可能性がある。

フェリー乗船直前のトラブルは避けたいので高速で一気に苫小牧を目指す。
買い出しも済ませているので問題ないだろう。

高速は夜霧が覆っており、街明かりがぼやけて見える。
思えば北海道でこの時間にバイクで走るのは初めてだな。





以前小樽から乗った時は、日が沈む前にターミナルについて、温泉でダラダラ過ごしていた。
そんなことを考えているうちに、苫小牧東フェリーターミナル到着。





バイクは数えるほどしかいない。車も同様だ。













乗船手続きを済ませ、バイクのそばで乗船までの間これまでの北海道旅に思いを巡らせる。

美しい美瑛の風景に心癒され、





懐かしい方と再会でき





函館で食べ歩きもした。





登別は故郷のようで





麓郷はなぜか懐かしく感じ





見納めのオトンルイも走った。





最果ての地を走り





知床でヒグマに怯えたり





根室でラッコを初めて見ることもできた。





阿寒湖では悲しい死別を経験し





再び富良野で北の国からに想いを寄せた。





北海道はいつ訪れても私を暖かく迎えてくれる。
それはコロナ禍の今でも変わらず、北海道の方は皆暖かくて優しい。
私もその恩に報いるような人間にならなくては。

しばらくして乗船。





北の大地から離れる。







闇夜に浮かぶ苫小牧の街並みを見据えながら、新たな門出を決意し、踵を返すのであった。




20日目に続く。



←18日目へ 20日目へ→






お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2022年12月13日 11時55分58秒
コメント(2) | コメントを書く


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x

© Rakuten Group, Inc.
Design a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: