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2008.04.07
XML
カテゴリ: アメリカ映画
THE LONG KISS GOODNIGHT
Renny Harlin
110min
(レンタルDVD)

LongKissGN_0.jpg

好き嫌いとは別に、実は自分はかなり色々なタイプの映画を楽しめるので、この映画もそこそこ楽しみました。今回この映画の感想を書くのに、何か適当な言葉がないかと少し考えていたのですが、それでやっと思いついた表現は「大人のための子供騙し映画」というものでした。このDVDを持ってきたくれた知人が「ハリウッド史上最高値4百万ドルで落札された脚本」って言ってましたが、確かに良く書けているのかも知れません。

LongKissGN_1.jpgLongKissGN_11.jpg

ちょっと個性的で明るく魅力もあるニュージャージーのごく平凡そうな主婦(妻・母)が、彼女は8年前から記憶喪失なのだけれど、かつて有能な政府の殺し屋であった記憶を思い出して、敵に命を狙われるから嫌でも抗戦するしかないけれど、彼女自身現在の平凡な生活を捨てて昔の華やか(?)なる諜報員に戻ろうとする。でもそんな彼女は8才の娘への愛は捨てられなかった。という大枠の中に、女性に銃器を扱わせてかっこ良くドンパチさせる図柄は 『ニキータ』 (あるいはリメイク 『アサシン』 )のものであり、不死身の活躍は007のものだし、そういうオイシイものを入れている。娘にスケートを教えて彼女が語る厳しい言葉、ギブスに書かれた携帯番号、窓にロウソクを灯すようにと別れ際娘に渡したマッチ、人質となった娘にあてがわれる人形・・・等々、こうした細々としたすべてを伏線にした脚本は、よく考えられています。

LongKissGN_2.jpgLongKissGN_22.jpg

この映画は9・11前のものだけれど、CIAの幹部が武器商人とグルでアラブ・ゲリラの仕業に見せかけた偽テロ事件を起こしているという話など、社会・政治に対する諷刺ともなることで物語に味付けをしている。でも観客にはそんなことはどうでも良い。ただただスリルとサスペンスのアクション映画。そんな主人公サマンサ/チャーリーを演じたジーナ・デイヴィスは好演だったし、巻き込まれ役ミッチのサミュエル・L・ジャクソンも良かったし、ケイトリンを演じた子役のイヴォンヌ・ジーマって言うんですか、彼女も可愛かった。けれど、なんだかな~、これで良いのかな~、と見終わってしばらくすると虚しい。

LongKissGN_3.jpgLongKissGN_33.jpg

ドグマ95 だけれど、その第6は 「作品は表面的かたちでアクションを含んではならない。(殺人、武器等は現れるてはならない。)」 ってありましたっけ。

LongKissGN_4.jpgLongKissGN_44.jpg

そうそう書き忘れるところでした。こういうアメリカのアクション映画で、最後には必ずと言ってよいぐらい殺される黒人の相棒なんですが、この映画ではミッチは最後に死なずにヒーローにさえなります。サミュエル・L・ジャクソンっていうのもあるだろうけれど(実は話は逆で、だからのキャスティング)、主人公が女だから可能だったのでしょう。男が主人公だと、その主人公の白人男をよりヒーローにするためには2人目の男(黒人)は殺される必要があるのでしょう。

LongKissGN_5.jpgLongKissGN_55.jpg




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Last updated  2008.04.25 22:22:39
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懐かしいです。  
はる*37  さん
TVでで放映されているのを観ただけですが
ジーナが別人のように強靭な女性を演じていて
驚きました。
ずだずだにされても折れない強さと、暴力描写もかなりキツイかったですよね。
拷問シーンは・・忘れられません。
ラストでライトをバチバチ消しながら降りてくるシーンなども。インパクト絶大でした。

>「大人のための子供騙し映画」

そうかもしれませんね。
子どもに見せられないし、中身はないし。
そう考えると強靭な女性繋がりで「ニキータ」は大好きな映画です。
記憶喪失でハリウッドものなら、最近のジェイソン・ボーンのシリーズが、すごく好きでした。
(2008.04.08 10:39:21)

これは、見ていないです。  
アメリカ映画のアクションものって・・
意外と見ているようで見ていない分野かも?
しれません。サミュエルはどんな役でもこなす・・
というか役選ばずの雰囲気もありますが、魅せてくれる
役者さんでもありますね。テレビで放送したら
見てみます~ (2008.04.08 13:04:18)

はる*37さん  
racquo  さん
>ジーナが別人のように強靭な女性を演じていて

別人でしたね。娘がよく何の抵抗もなく、
すぐ母として受け入れたかが不思議なぐらい。

ただ記憶を回復した記憶喪失者と二重(多重)人格者を混同してはいけない。
二重人格では、その時現れている人格にとって、もう一つの人格は
否定(嫌悪)であったり、憧れ(理想)であったりするけれど、
記憶を取り戻した記憶喪失者の人格はひとつです。
その辺の描き方が(いくら子供騙しでも)少な過ぎました。
これは物語にとっては最重要ポイントなのだから、
これを描くことにアクションで肉付けしていくべきです(実際は真逆)。

水車の拷問のシーンは、行われている "事" は強烈ですが、
ある意味では案外とスリルも恐怖もない。
一つには「必ずこの窮地を脱する」と観客が予想しているから。
また「苦しみに歪む女の顔がいちばん美しい」とセリフはあるものの、
もちろん品位や慎みではあるけれど、決してサディズムや
マゾヒスム的描写ではありません。
結局単なるヤラセ的難関に過ぎないと見えてしまいます。

>「ニキータ」は大好きな映画です

一昨日の日記にちょっと書いたけれど、
フランス人にとっては権力というのは個人を制限する、
悪(必要悪?)でもあり、だからフランス人の日常生活見てると、
親に対しても、上司に対しても、警官に対しても、
実に権力との闘争を日々実行しているな!、と感じます。
日本国憲法の前文の権力に対する不断の闘争ですね。
その意味で『ニキータ』は警官殺しという権力への反逆で物語は始まり、
ラストへ向けての流れは個人ニキータに対する国家権力の横暴という主旨で
一貫しています。
日本の観客はその要素をあまり見ようとはしませんが。
またその要素をほとんど骨抜きにしたのがアメリカ版リメイク、
ブリジット・フォンダの『アサシン 暗・殺・者』でした。

(2008.04.08 16:28:17)

Nobubuさん  
racquo  さん
>アメリカ映画のアクションものって・・
>意外と見ているようで見ていない分野かも?

さほどマイナーな映画でも、苔むした古い作品でもなく、なのに
Nobubuさんが見てなくて自分の見たという珍しい例ですね(笑)。

>テレビで放送したら見てみます~

そうですね、それがオススメです。
TVとかGyaOで放映されたら、気軽に見て下さい。

(2008.04.08 16:34:55)

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