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2006.09.24
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カテゴリ: カテゴリ未分類


軽くストレッチをして、ランニングに出かける準備を整える。

ポラールのハートレイトモニター、オムロンの万歩計をつけ、シューズを履いて、MP3プレイヤーでお気に入りの音楽を聴きながら走り出す。まずは1キロ6分のジョグペースでゆったりと。BGMはマライヤ・キャリーの「ヒーロー」だ。

午前5時半を過ぎる頃になるとようやく空が明るくなり始める。近所のおじさんやおばさんが散歩し始めるのもこの時間帯だ。2匹の愛犬(ビーグル犬)を連れてしょっちゅう出会うおじさんに挨拶をする。

「今日もいい天気だね」

「ワンちゃんはいつも元気そうですね」

何の他愛もない会話だが、こんな出会いからもエネルギーをもらえそうな気がする。

お決まりのコースは平坦な田んぼの周回コースと、峠を二つ越える山周りコースとを組み合わせたもの。朝寒かったのでウォームアップスーツを着込んできて正解だった。

6時を過ぎて日の光が差し始めた。

ラスト20分は峠を越えて下り坂の勢いに任せてスピードを上げていく。音楽はパット・メセニーの「ファースト・サークル」16ビートのリズムに合わせて、腕も足も高速スピードに対応するように、ピッチとストライドも徐々にレベルアップする。後半どれだけ気持ちよく走れるかがその日一日の気分を左右する。

ウォームアップスーツの下のTシャツが既に汗まみれだ。ハートレイトモニターは170を優に越えている。10キロのロードレースのラスト1キロを想定した走りだ。

フィニッシュ!

見えないゴールテープを切って、歩きながら呼吸を整え、体の各パーツをチェックする。

「問題なし」

******

シャワーを浴びて、朝食を準備しながら、ラフマニノフのピアノコンチェルトをBGMに流す。

青空、白い雲、乾いた空気とそよ吹く風…秋の始まり、窓を開ければさわやかな空気が僕の肌になじみ始める。

かぐわしい匂いはベーコンエッグがいい具合に焼けているしるし。オレンジジュースをグラスに注ぎ、僕はテーブルに着く。

時間をかけてゆっくりと朝食をとる、これほどのぜいたくはない。

誰にも平等に与えられた時間を自分ひとりだけで楽しむ。それもまた快感。

久々に作ったフレンチトースト。見事なまでに芸術的に焼けた。コンデンスミルクをかけた上にシナモンシュガーを振りかけて食べる。

エスプレッソメーカーが噴き出した蒸気で何か歌を歌っている。

ちょっとしたカフェでくつろぐよりもリッチな時間。

窓の外に近くで飼っている三毛猫がやってきた。せっかくだから少しおすそ分けしてあげよう。
指でちぎったフレンチトーストを投げてやると、ぺろりと食べてしまった。

「もうないよ。また今度」

三毛猫はことばが分かったのか、そのままどこかへ消えてしまった。

******

キャンプ場で過ごす旅の朝はいつもこんな風にゆったりとした時間が流れていたような気がする。

何ものにも束縛されず、誰にも追い立てられることなく、自分が思うままに使える自由な時間がたっぷりとあった。

ちょうどストップウォッチのストップボタンを押すみたいに、好きな時に時間を止めることもできた。

何かに退屈したり、疲れてきたら、リセットボタンを押していつでもスタートの0(ゼロ)に戻ることも可能だった。


時間よ止まれ。

ほんのしばらく時間を止めて、リフレッシュしてみよう。

今の自分でしか楽しめない、この永遠という一瞬を…。

(Photo:かぼちゃのある風景1 アメリカ、ペンシルヴァニア州1991年)

******


エッセイ「やさしさに包まれたなら」





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Last updated  2006.09.24 09:01:17 コメント(2) | コメントを書く


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