K氏のひとりごと

K氏のひとりごと

PR

×
2010.01.25
XML
カテゴリ: カテゴリ未分類
元巨人軍のエース投手だった小林 繁さんが


子供の頃、ずっと少年野球に打ち込んでいた
自分は彼の大ファンでした。

独特のフォームから繰り出される渾身の
投球、何よりその端正なルックスは多くの
人を惹きつけていました。


..若い方はご存じない方も多いと思いますが
30年も前に彼はあるとんでもない事件に


当時、高校野球、大学野球を通じて
「怪物」と呼ばれる投手がいました。
現在は野球評論家で活躍されている江川卓さんです。
彼からヒット一本打っただけでニュースになるほど
の常識を超えた実力を持つピッチャーでした。

とうぜん江川氏はドラフト(選手獲得の交渉の権利を
得るため、くじを引いて決める会議)の目玉となり
全球団が彼を意中の的にします。
ところが、くじ運が悪く江川氏の方が望む
「巨人入団」は2年連続で叶いませんでした。

すると、どうしても江川氏を欲しい

野球協約の盲点をついたのです。

野球選手との交渉権利の有効期間はドラフト会議から
次のドラフト会議までの1年間ですが実際には
364日間です。

交渉をぎりぎりまで行うと次回のドラフト会議開催に

していたのですが、ルール上は交渉権がどこにも存在しない
(巨人の解釈)その一日に「江川入団」を発表しました。

もちろんセリーグの会長は即座に
「そんなもん認められないよ」とばっさり。
しかし巨人はこれに抗議の意味でドラフト会議を
ボイコットする。

さらに巨人はセリーグを脱退して新リーグを作るとまで
言い、この脅しに屈服したコミッショナーは譲歩することに。

ドラフト会議で江川との交渉権を得た阪神タイガースに
いったん江川を入団させ、当時の巨人のエースだった
小林繁さんと交換(契約上は金銭)トレードをする運び
となる。

ようするに小林さんは、江川入団によって
おおきなとばっちりを受けたのだ。
彼は直前まで江川との交換を聞かされておらず
しかし記者会見では「同情はいらんです」
「野球をやれればどこへ行っても同じです」
と男らしく語りました。内情は憤懣やるかたなかった
と後に言われていましたが。

..結局そうまでして獲った江川氏でしたが
活躍したのはわずか数年だった。


でも今思えば、江川さんもまだ子供だったのかな。
人を犠牲にしてまでエゴを通すような人間では
なかったと思う。周りの大人たちの醜い思惑に
ふりまわされての結果だろう。

交換トレードから30年後に江川氏と小林氏は日本酒のCMで
再会する。二人はそれまで一言も交わしたことが無い。

なんとなく気まずさが漂う空気の中で
江川氏が「あの時はすいませんでした」と頭を下げた。
小林氏は「いやぁ、もう昔の話だから・・」
「しんどかったね」
と言葉をかけた。

運命の歯車。それを狂わされた方と
狂わせた方。
多くの歳月が水に流してくれたのかは知らない。
心から和解できたのかは当人にしか知りえない。

ただ、江川氏がこれから一生忘れないように
僕も忘れない。

一言も不平を言わず
どんな逆境にも立ち向かっていった小林繁。
あの華奢な体から振り絞るように投げ出された
魂の一球を。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2010.01.25 21:23:42


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: