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2019.11.24
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カテゴリ: 音楽





私はこのところ毎年暮れのNHK交響楽団の第9を聴いているのだが、私にとって第9は、やや苦手な曲。ベートーヴェンの交響曲だったら3番「英雄」や5番「運命」、7番の方が好きだ。何故だろう?演奏時間が長すぎる・・・、第4楽章の合唱形式が好きになれない・・・、「喜びの歌」のメロディーがあまりに単純・・・、シラーの「歓喜に寄す」の詩が理解できない・・・そんなこんなが積もり積もって苦手になったのだと思う。

こうしたある意味ではぶっ飛んだ作品がいかにして生まれ、愛され、そしてその後今日にいたるまで、政治的プロパガンダなどにいかに利用されてきたかを著した本を読んだ。


新しいことには批判がつきものだ。1824年のウィーンでの初演も然り。「全く新しい芸術作品」「まさに福音」といった絶賛の一方で、「荒々しい馬鹿騒ぎ」「野卑なワインの酩酊に似た印象」といった批判もあったという。このような賛否両論は、ベートーヴェンが亡くなった後もしばらく続く。

そこに現れたのがワーグナー。
彼は、聴覚を失った病人の妄言とまで批判された この作品を、新たな時代への幕開けを告げる曲と位置づけたのだ。そして1846年の慈善演奏会で第9を演奏取り上げた。300人を越える歌い手をかき集め、極度の恍惚状態で大声で歌い上げることを執拗に指導して・・・。


1905年、社会主義革命を目指す主催者によって、ドイツのビール工場でベルリンの労働者3000人を集め、団結を促すために演奏された。

1942年4月19日、ヒトラーの誕生日の前日、ナチスの枢密顧問官に任命されたフルトヴェングラーがベルリン・フィルと演奏した。

欧州議会は、委員会で歌詞抜きの「喜びの歌」を「ヨーロッパ賛歌」と定め、1972年、カラヤンが自ら編曲した吹奏楽曲としてレコード録音した。

1989年、ベルリンの壁崩壊を記念して、バーンスタインが、歌詞の「歓喜」を「自由」に変えて演奏した。

このように、この曲は、時代状況に応じて都合よく読み替えられ、時の政権や政治的プロパガンダに利用されながら200年あまりにわたって演奏されてきたのだ。

また、この本には、ロンドンでの初演ではイタリア語の朗読がなされたこと、アメリカ初演の際は、ドイツ語を英語に訳して歌われたことなど、本筋とは違うトリビアも盛り込まれていて楽しく読める。

ま、それにしても日本ほど「第9」を演奏する国はない。
「チコちゃんに𠮟られる」でもやってたけど、師走の「第9」は、戦争直後、NHK交響楽団の団員の年越し資金を稼ぐために始まったのだそうだ。出演者が多いのでそれだけ客が集められるというのだ。「第9」の歴史の中では、ややさもしい主義主張のない利用のされ方のように見える。しかし、その方がいいのかもしれない。でも、「喜びの歌」の練習に余念のない全国のアマチュア合唱団の方々も、この本を読んで「第9」の基礎知識を学んでほしいとも思う。

最後に一句。  「  行く年や  CDショップの  第9かな  」









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最終更新日  2019.11.26 07:21:49
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