The Sky

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2010/02/11
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カテゴリ: Pen


 復活した、著名な万年筆である。

 イギリスの De La Rue社 が製造したモデルで、オノト式と言われるプランジャー
 フィリング方式のものだ。

 ちなみに、1958年に De La Rue社 が万年筆製造を中止したのは、労働争議
 によるものとのことである。勿体ない話だ。

 このモデルも、尻軸をクルクル回し、引っ張ることで負圧をつくり、再び押し込む
 ことでインクを吸引する。

 ペン先にはしっかりとペンポイントが残っており、果たしてこの世代の万年筆に

 いられずに、ペリカンのロイヤルブルーを吸入してみた。

 書いてみると、柔らかさよりも、しっかりした芯を感じる書き心地で、現代の万年筆
 に全く遜色ない書き心地である。

 数週間使用しているが、全くトラブルはない。

 細身のボディは、まるで”筆”のように思えてくる。

 1920年代。まさに、夏目漱石が「余と万年筆」の中で、

 「現に此原稿は魯庵(ろあん)君が使って見ろといってわざわざ贈って呉(く)れた
  オノトで書いたのであるが、大変心持よくすらすら書けて愉快であった。
  ペリカンを追い出した余は其姉妹に当るオノトを新らしく迎え入れて~」

 と書いているが、これは内田魯庵が、オノトの輸入代理店を務めていた、丸善の
 ”宣伝部長”的な動きをしていたことが背景にあり、ちょっと眉唾ものに感じる。


 ビンテージ万年筆の世界に浸る今日この頃である。


ONOTO_1920_01

ONOTO_1920_01 posted by (C)kirk1701


ONOTO_1920_02

ONOTO_1920_02 posted by (C)kirk1701






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Last updated  2010/02/14 09:54:01 PM コメント(2) | コメントを書く


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Comments

aki@ Re:ブラス万年筆 F字 / トラベラーズカンパニー(03/12) この様な書込大変失礼致します。日本も当…
kirk1701 @ Re[1]:パイロット万年筆 カスタム72 HM(01/23) akiさん、返信遅くなり申し訳ありません。…
aki@ Re:パイロット万年筆 カスタム72 HM(01/23) この様な書込大変失礼致します。日本も当…

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