その後、指先にも内出血が始まり、真っ黒になって行ったと聞いていた。
口の中も酷くなり、飲み物すら飲み込めなくなったと・・・
見舞いの時に点滴袋に見た、抗がん剤(5-FU)の副作用が気になっていた。
体力が失われて行く事が心配だった。
そしてその副作用としか思えないものが、家族の目にもハッキリと出て来ている。
それが直接の問題とならないのであれば、止めて欲しいと思っていた。
その言葉を、そのまま姉から主治医に伝えて貰えたのかも知れない。
唇の内出血は、もう取れていた。
指先も、表面の皮膚が剥がれて乾いた血の塊がかさぶたになっているという。
そして、氷を口に含むだけだった状態が、カルピスを飲める位に戻って来た。
これで病気の進行が、すぐに生死にかかわる問題を引き起こすのでなければ・・
首はそのまま項垂れた姿勢のまま、動かない。
しかし、長男に言って持ち上げて貰うようになった。
苦しいからばかりではないと思う。
項垂れた顔から見える視界と、首を起こした目に入って来る視界。
少し、周囲を見るだけの余裕が出来て来たのだと思いたい。
それまではずっと、自分の内面を見ているだけだったのだと思う。
自分の身体の中の痛みの原因を探していた。
痛みを紛らわす事の出来る、心の置き場所を探すだけの毎日だった。
少しだけ余裕が戻って来たのだと思いたい。
立ち上がる回数は、相変わらず多い。
以前は、その都度トイレに向かっていたが、今はベッドを半周するだけ。
もともと腎臓から直接ドレーンで導尿しているので、トイレに行っても殆ど出るものは無い。
ただただ、ハッキリしない自分の身体が、尿意と似た感覚を訴えているだけだったのだろう。
口数も、少しだけ戻って来たようだ。
以前のように、冗談が口から出たり憤りを顕にすることは無い。
しかし、家族からの話し掛けにボソリと返すのが、言葉になって来ている。
体力が戻って来ているという程でもないのだろう。
しかし、心と体調に余裕が出来てくれば、少しずつ戻って来てくれると思いたい。
このまま、治療が出来る時まで生き続ける事が出来れば、兄の勝ちだ。
生きろ!!
Soul Aliveを聞きながら・・・ Mar 1, 2008
卒業して行ったキミへ Feb 26, 2008
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