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さて、次は鈍重肝臓の断食について少し述べておくことにいたします。 この鈍重肝臓のことはすでに拙著『あなたの少食が世界を救う』(甲田光雄・春秋社)の中でくわしく説明しておきましたから、興味のある方はぜひご一読ください。 たいへん珍しい病名ですが、これは筆者(甲田光雄)が名づけたもので、現代医学にはまだ正式な病名をつけられておりません。 しかし、病名は珍しいものでも、この患者さんは非常に多いのです。 おそらく日本の社会でも、何百万、いや何千万という大多数の人々がこの病気にかかっておられると見て間違いないでしょう。 ただ、その病気の程度が軽いために、深刻に考えられていないだけです。 しかし程度は軽くても、その人の生涯にわたっていろいろと悪い影響を及ぼし、時には運命をも狂わせてしまこともありますから、けっして甘く見てはなりません。 この鈍重肝臓は、筆者が断食療法を研究している中で次第にはっきりとわかってきたものです。 甲田医院へ断食療法を希望して来られる患者さんの中には、いわゆる心身症という病名をつけられた方も少なくありません。 そのような患者さんの訴えられる症状は心身症といわれるだけあって、実に多彩です。 精神的にも肉体的にも病んでおられるわけです。 このような、心身症という病名をつけられている人の中に、鈍重肝臓が秘められているのです。 症状としては、とにかく疲れやすい、身体がだるく足が重い、肩がよくこる、頭が重く仕事に根気が続かない、手足がよく冷えて寒がりである、しかしまた夏の暑いのにも弱い。 つまり暑がり一番、寒がり一番です。 また腹が張って便が思うように出ない。 そして、記憶力が落ちてきて、人の名前や電話番号などを思い出せない。 何事にもよく取り越し苦労をして、ときどき家族の者達に癇癪玉を爆発させて当たり散らす、等々です。 このような多くの症状が、一時的ならともかく、半年も一年も、いや人によっては十数年も続くのですから、本人達にとっては大問題です。 そこで何とかしてこの苦しみから早く解放されたいという思いで、病院や診療所などを転々として治療を受けるのですが、いっこうによくならない。 その結果、心身症という病名でどこの医師からも軽く扱われてしまい、根本的な解決策を見出すことができない。 いったい自分はほんとうはどこが悪いのか? いろいろと精密検査を受けたが、別にこれといった重大な欠点はない。 しかし、この体調の悪さは尋常ではない。 だから、どこかが悪いのに違いない。 世間には、このような悩みをかかえておられる人が非常に多いのです。 そこでどうしたらこの苦しい症状から解放されるのかと考えて、いろいろな治療法を試みることになるわけです。 東洋医学の鍼や灸、それに漢方、いろいろな民間療法も採り入れてやってみる。 しかし、決定的な根治法は見つからない。 そのような迷いの中で、ふとした縁で断食療法がよいと聞く。 「ひょっとしたら、断食が効くかもしれない」 このような一縷の望みをいだいて、甲田医院へやってこられる患者さんも少なくありません。 これらの患者さんの中に鈍重肝臓があるわけです。 入院された直後の血液検査では、別に肝臓が悪くなっているという成績は何も認められない。 なるほど、これまでどこの病院でも「あなたの肝臓は別に悪くなっておりませんよ」と言われていたとおりです。 ところが、一週間の断食をやって、その直後に検査をしてみると、明らかな異常値が出ているではありませんか(図6参照のこと)。 図6・鈍重肝臓の断食療法 GOT GPT 115↑ ・ 40 ・ | ・ ・ | ・ | ・ | ・ 断食7日間 | 0 日数→ 「やっぱりあなたは肝臓が悪かったんですよ。どうです」 「よくわかりました。いままでの疑問がやっと解けました。肝臓だったのですね」 こうして患者さんは安心して、この療法を続けることができるようになります。 その結果、これまで長いあいだ続いていたいろいろな症状が一つ、また一つと軽快してゆき、やがてほんとうに日本晴れのような爽快な毎日を送れるようになったと喜ばれる。 患者さんのそのはればれとした顔はどうでしょう。 しかし世間には、いまもその鈍重肝臓の重苦しい症状に悩まされている人がたくさんおられるのです。 その数幾百万も! しかも大人達だけではありません。 昨今はこの病気が子供さん達のあいだに増えているのです。 キレる子供、不登校、いじめ、家庭内暴力、そして自殺、ひきこもり等々で悩んでおられる家庭がどれだけ増えてきたか。 それらの家庭で、この鈍重肝臓のあることを知っておられる方がどれだけあるか? このような哀れな人達を救ってあげないと、日本民族の将来は絶望的です。 民族の将来を背負って立つ子供さん達ですから、このやっかいな鈍重肝臓を完全に克服することがいかに重大な課題であるか。 是非識者にこれを訴えたいと思います。 鈍重肝臓を発見(?)した筆者は、この問題が一日も早く解決されることを心から願っているのです。 最近現代医学の中でも「非アルコール性脂肪性肝炎」(NASH)と呼ばれる病気が注目されるようになってきましたが、このNASHこそ鈍重肝臓の別名であるのです。
2010年04月23日
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しかし、断食後一か月から二か月ごろになって体力も回復し、元気になってこられた患者さんに血液検査を行ってみると、断食前の数値よりよくなっている!(図5参照) 図5・慢性肝炎の断食療法2(一例) | | | | | | |GOT| | | | | | |GPT | | | | | | |↑ | | | | | | | | / 320 | | | | | 230 | / | \ | | | | | | | \ | / |210 | | | | | 180 |/ | \ | | | |断食| | | \ | / |150 | |7日 | |断食 | 130|/ | \ | | | |7日 | |断食 | \|80 | | | | |7日 | |\ | | | | | | | | | | | | | | |ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 0 日数→ 「あれ! よくなっている。これはおもしろいぞ。よし、もういっぺん断食をやってみよう」 こうしてまた一~二か月たって断食を行うと、やはり検査成績が上昇してくる。 しかし、その後一か月、二か月たつにつれ、以前の値より下がってくる。 そこでまた断食を行う。 すると、やはり同じような経過をたどる。 こうして断食をくり返し行っているうちに、肝機能の成績はびっくりするほどよくなってくる。 なるほど、慢性肝炎も断食をくり返し行うことで結局よくなるのだ。 それにしても、なぜ断食を行うと一時的に検査成績が悪くなるのか、そこのところがさっぱりわからない。 しかし、このような成績を現代医学の医師達に見せたら、「それ見たことか。断食なんかさせるからだ。昔から肝炎や肝硬変には、断食をさせてはならないといわれているとおりだろ」と、さも勝ち誇ったかのごとく言われてしまうでしょう。 このような断食による検査成績の一時的増悪というものがなぜ起こるのか、これを何としてでも解明しなければならない。 以上のごとき宿題をかかえて、筆者は長いあいだ考え続けてきたわけです。 その疑問が幸いにして最近の医学的研究によってやっと解けたのです。 筆者にとってこんなに嬉しいことはありません。 私達の体内へ細菌とかウイルスなどが侵入してくると、それらの病原体を体外へ排除するための反応が起こってきます。 血液中に最近やウイルスがいるときは、抗体を作って捕捉し、処理することができます。 しかし、肝炎ウイルスのように、肝臓の細胞の中へもぐり込み増殖している場合は、抗体で捕捉することができません。 そこで肝臓の中にあるクッパー細胞(これはマクロファージの一種)から、NO(一酸化窒素)のような活性酸素を放出して肝細胞を攻撃し、肝細胞を壊して、中にもぐり込んでいるウイルスをやっつけようとします。 その結果、肝細胞も壊れて、中からGOT、GPTのような酵素が出てきて、それが血液中に入ります。 そのような血液を採取して検査をすれば、数値が上昇しており、成績が悪くなってくるのは当然です。 それでは断食中にGOT、GPTが上昇してくるのはなぜかというと、断食をすることによって体内での免疫応答が活発になり、クッパー細胞から放出される活性酸素も増えてくる結果であるとわかってきたわけです。 それなら、この断食中に起こるGOT、GPTの上昇は、悪いどころか、免疫力が活発になり、肝炎ウイルスを積極的にやっつける力が強くなった結果なのだ。 それではやはり、慢性肝炎にも断食療法が有効であるといえるではないか。 以上のことから、肝炎の断食療法の場合もやはり、「症状即療法」といえるのではないでしょうか。 問題は、肝炎も重症になり、肝硬変とか、肝臓ガンを併発しているような状態では、断食療法だけではそう簡単に治ってこないケースも少なくないことを知っておかねばなりません。 病気にもいろいろな程度のものがあり、すべての症例がうまく自分の思いどおりにはならぬものです。 たとえば肝炎でも、A/Gが1.0を下まわるようになったり、また血小板が五万以下になってしまったようなケースでは、断食療法は少し無理だと考えられます。 甲田医院では、このような患者さん達のために表5のような生菜食療法をおすすめしております。 表5・甲田医院で指導している慢性肝炎の生菜食療法(一例) 1.朝食を抜くこと2.生水と柿茶を合計1日1.5~2リットル飲むこと3.スイマグ(緩下剤)毎朝20ccを180ccの水で飲むこと4.食事 昼----生野菜 葉 数種類混合250g ミキサーで泥状にして食べる 根 大根オロシ 100g ニンジンオロシ120g ヤマノイモ 30g 生玄米粉 100g 豆腐 200g 食塩 5g 夕----昼食と同じ 5.西式健康法の実行 (1)六大法則(平床、硬枕、金魚運動など) (2)裸療法1日3~5回 (3)温冷浴1日1回(水一湯一水一湯一水一湯一水一湯一水)、 1分ずつ行う 注:表5では1日の総摂取熱量約1500キロカロリー、蛋白質約48gです。 これがまたたいへん好評を得ており、たくさんの人々が実行中であります。 たとえばこの生菜食療法で、血中の肝炎ウイルスの量が激減してきたとか、アルブミンの量が増え、血小板も一〇万以上に増えてきたという症例も少なくありません。 肝臓病を治すのに、このようなすばらしい方法があったのかと、多くの患者さん達から喜ばれているのです。
2010年04月22日
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次は慢性肝炎の断食療法に移りますが、これは筆者(甲田光雄)自身が慢性肝炎で、それを治すために断食を行い、元気になってきたという経験がありますので、この病気についての断食に最も強い意欲と期待をかけていたのはいうまでもありません。 いろいろな慢性肝炎の患者さんをまず優先的に選んで、入院していただくようにとの配慮をしていたものです。 筆者一人だけの体験ではなく、もっとたくさんの症例に断食療法を行ったらどのような結果が出るのか、それを早くやってみたかったわけです。 しかし、慢性肝炎と一口にいっても、実際には病状の程度も患者さんによってみな違います。また年齢とか体力なども考慮に入れた断食でなければなりません。 いきなり重症の患者さんに断食療法を行うのは無謀であります。 そこでまず軽症で、かつ年齢も若く、体力も充分にある患者さんを選んでやってみることにしました。 やってみると、やはり筆者が経験したと同じように、患者さん達の多くが元気になってこられるのです。 「なるほど、慢性肝炎も断食療法でよくなるというパターンができ上がるな」 ほんとうにワクワクするような喜びが胸いっぱいにこみ上げてきました。 「よし、この調子でどんどん慢性肝炎の患者さんに断食療法を行い、慢性肝炎は断食療法でほんとうによくなってくるという確信を持てるところまでやることだ」 そのようなわけで、何百人もの慢性肝炎の患者さんに断食をしていただくことになったのです。 おそらく世界でも筆者ほどたくさん慢性肝炎の断食例を経験した指導者はあまりおられないのではないかと思っているくらいです。 ところが、この話題を現代医学の領域で活躍している同窓生などに語っても、みんな「慢性肝炎が断食で治る? そんな馬鹿なことがあるか」と一笑に付してしまうのです。 まともに相手になってくれません。 そして二言目には、「それでは一度データを見せてくれ、データを」です。 これではいくら言ったってだめだ。 やっぱり専門家には、「断食療法を行った結果、このような検査成績が出ている」というデータを作って、それを見せる以外に説得することはできないと痛感した次第です。 慢性肝炎だけではありません。 関節リウマチとか、糖尿病、あるいは膠原病などの患者さんが断食療法を行う際にも、やはりしっかりした検査を充分実施しておくべきであるということになったわけです。 つまり、現在甲田医院で行っている断食療法の基礎が、そのころにできたのです。 ところで、慢性肝炎で断食療法を行った患者さん達の検査成績を見ると、どうもおかしい。 脂肪肝や急性肝炎の場合と違うのです。 脂肪肝や急性肝炎の場合は、断食すると検査成績も順調に好転し、正常値に近づいてくるのです。 ところが慢性肝炎の場合は、そのようにならない! 検査成績が断食前より悪くなっている(図4参照のこと)。 図4・慢性肝炎の断食療法1(一例) 320 | ─ ─GOT | / | \GPT | ─ | \↑ |/ | \ |230 | \ | | | | | 断食 | | 7日間 | | | | | |ーーーーーーーーーーーーーーーーー 0 終了時 これはいったいどうなっているのか? 慢性肝炎も断食療法で治るはずじゃなかったのか。 さっぱりわからん。 しかし、自覚症状のほうは、患者さん達のほとんどが断食を行ってよくなってきたと喜んでおられるのです。 入院する前は、とにかくよく疲れ、何をするのにも身体がだるくて、仕事にも根気が入らない、また腹が張って便が思うように出てくれない、等々の症状が続いていたのに、断食後はそれらの症状が目に見えてよくなっている。 それなら、肝機能検査の成績もよくなっているはずである。 それなのに逆に悪くなっている。 これまでは血液検査もろくにやらず、ただ患者さん達の自覚症状だけを頼りにして断食をやってきたから、それがわからなかったのだ。 それじゃ、断食で慢性肝炎がよくなるというのは、筆者の糠喜びだったのか?
2010年04月22日
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次は急性肝炎の断食ですが、これも脂肪肝と同様、案外順調に断食によって好転してくることがわかりました。 ただし、最初から一週間や十日間といった長い断食をやらないほうがよろしい。 やはり安全な断食療法というのが、最も重要な科学的断食の課題であるからです。 だいたい二日か三日間くらいの短期断食を、十日間くらいの間隔を置いてくり返してゆくわけです(図3参照のこと)。 図3・急性肝炎の断食療法 断食1 断食2 断食3 三日間 三日間 三日間GOT|1050| | | | |GPT|\ | | | | | ↑ | \ | | | | | | \| | | | | | |\─ | | | | | | \ | | | | | | | \ | | | | | | \ | | | | | | \ | | | | | | |\─ | | | | | | \─ | | | | | | |\ | | | | | | \ | | | | | | \ |─ 3.5 |─────────────────────────── 日数→急性肝炎で、血中のビリルビンが五とか七mg/dlもあり、眼が黄色く染まって、顔や胸の皮膚に黄疸がはっきり認められるような患者さんでも、断食をくり返すごとにきれいな肌になってこられます。 血中ビリルビンが0.4~0.6mg/dlといった正常値に復帰してくるのを見てもわかるでしょう。 もっとも、急性肝炎の患者さんに断食療法を行った経験のない指導者にとっては、黄疸が出て黄色くなった患者さんを断食させるのは少しためらいがちになるてしょうが、まず軽症の患者さんを選んで実施されたらよいと思います。 そして、できればいま「日本絶食療法学会」などで行われている東北大学方式のように、栄養剤の点滴を行いながらの断食であれば、さらに安全な経過をたざることになると思います。
2010年04月22日
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//肝臓病の断食療法//甲田光雄//脂肪肝や急性肝炎は著効を得る// 肝臓病の断食療法について、述べてみたいと思います。 筆者(甲田光雄)が断食療法を行うことになった理由は、先にも述べたように、筆者自身の慢性肝炎や胆嚢胆道炎などを治すためでありました。 それが断食により、よくなってきたことから、断食療法に興味が高まり、何回も断食をくり返し行った結果、そのたびに元気になって健康を回復することができたわけです。 したがって、断食療法をやれば肝臓病でも治ってくると一条の光だけは見えてきたのです。 しかし、すべての肝臓病がみな断食で治るのか? そこのところは、まださっぱりわからない。 でもやってみるだけの価値があると思っておりました。 現代医学ではしかし、肝臓病には、バランスのとれた栄養のあるものを充分食べるべきだというのが常識になっており、現在までそれが受けつがれております。 だから肝臓病で断食をするということには、もちろん反対であります。 筆者が断食に行くと言ったとき、周囲の人達がみな反対したのでもよくわかります。 肝臓病を治すため断食に行くと言えば、死んでしまうぞと言われたものです。 昨年亡くなった筆者の親友T君(内科医)もその一人でした。 「甲田君、ほんとうに断食をする気か。それはやめておけ。馬鹿なことをするな」「いや、どうしてもいっぺんやってみる。イチかバチかやな」「そこまで思い込んでいるなら、仕方ないな。行ってこいよ。俺は寺の息子やから、お経だけはあげてやる」 このような反対を押し切ってやったのですが、みんなの予想ははずれ、元気な姿で家に帰ることができたのです。 このときから筆者は、断食療法の中にはまだ現代医学で解明されておらない深い真理が秘められていることを悟ったわけです。 「この真理を医学的に解明し、現代医学の治療を受けても治らない肝臓病の患者さん達を救ってあげるのだ」 これが、その当時からずっと燃やし続けてきた筆者の情熱であり夢であります。 いまもなお、この夢をいだき続けているわけです。 さて、肝臓病と一口にいっても、いろいろな種類があります。 しかし、あまり重症の病人にはまだ自信がありませんから、最初のころは、できるだけ軽症の脂肪肝とか、慢性肝炎などの患者さんを選んでみることにしました。 すると、脂肪肝の場合は断食療法がたいへん効果的であることがよくわかってきました。 あとになって脂肪肝に対する検査がくわしくできるようになり、断食療法の効果も客観的なデータで示すことができるので、それだけに説得力も出てきたわけです。 たとえば図2のような成績を一例として挙げておきます。 図2・脂肪肝の断食療法(一例) GOT | 断食7日目 ↑ | | | |150 |\ | | \ | | \ | | \ | | \ | 40 | ーーーー│ーーーーーーーーーーー | \────────── | | 0 |────────────────────日数→ GOTはだいたい四〇単位以下が正常値ですが、脂肪肝の人は、たいていそれが一〇〇とか一五〇くらいまで上昇している場合が多いのです。 自覚症状としては、最近疲れやすくなったとか、仕事に根気がなくなった。 頭がボーッとして何となく重い、肩がこる、朝の寝起きがどうもだるい、等々の訴えが多くあります。 このような人が断食に入ると、図2のようにGOTが順調に下がってきて、一週間で正常値にもどってしまうことも珍しくありません。 もし一週間断食でまだ六〇とか七〇台にとどまっている場合、第一回目の断食が終わってから十日間くらいのちに、もう一度断食を行うとよろしい。 その結果、GOTは完全に正常値内に下がってしまうでしょう。 一方、自覚症状のほうも、 それまであった疲れやすさとか、頭重、朝の寝起きのだるさ、肩こりなどがすっかり取れ、 これで健康になってきたなと自分でもよくわかるほど爽快な気分を味わうことができるようになるものです。 このようにして脂肪肝は断食療法でみごとに治ります。 最近は脂肪肝の患者さんがますます増えつつある日本の社会ですが、脂肪肝で悩んでおられる人々には、ぜひ一度断食療法を試みられるようおすすめしておきます。 「やってよかったなあ。こんなに元気になってきた」と、きっとお喜びになると思います。
2010年04月21日
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普通一般には、肝臓病はしっかり食べて治すといわれます。 現代医学では「肝臓病は断食やったらダメだ」といわれてきました。 しかし私自身、若いときに慢性肝炎をやったのですが、医者の制止を振り切って断食をし、実際に肝臓がよくなりました。 そのあと患者さんにも断食をやってもらったところ、みんな元気になるのです。 ただ、断食すると血中のGOTやGPTの数値は上がります。 これを現代医学の医者に見せたら、「そら見ろ、断食で肝臓が悪くなっている」というわけです。 私は、患者さんが元気になって喜んで退院されるのに、検査成績がなぜこうなるのか疑問でした。 それが1人や2人じゃありません。 もう何十人やってもこうなります。 ところが、最近になってわかったのは、免疫です。 断食によって免疫が活発になってくるからということです。 リンパ球がウイルスの入った肝細胞を盛んに攻撃するわけですな。 そうすると、ウイルスの入った肝細胞が壊れますね。 壊れたら、肝細胞の中に入っているGOTやGPTが出てくるのは先に話したとおりです。 ですから、数値が上がるのは当然なのです。 断食のあと1カ月くらいは数値が上がります。 そのあと2、3ヵ月たつと数値が元より下がります。 そこで断食をするとまたあがりますが、終わるとまたさらに下がる。 これを繰り返していたら、断食をやっても上がらなくなります。 できたら、1年間に3回か4回くらい断食を繰り返して、それを3年から5年くらいやったら、もう数値はいつも正常になります。 断食が苦手な人は、少食だけでも有効ですか。 断食が苦手な人は生菜食療法がいい。 生菜食Aは、生野菜をドロドロにしたものをそのまま食べるというもの。 これでは腹が張ったり、胃がもたれるという人は、汁だけ搾って飲む生菜食Bがいい。 1、2ヵ月やりましたら体の調子がよくなって、頭もすっきりして、少々動いても疲れにくくなりますよ。 それから肌がきれいになって、みんなから「きれいになった」といわれます。 そうしたらデータよりも、それがうれしくて、治ってきた実感が出てきますよ。 肝炎がひどくなって腹水がたまり肝硬変になった場合は、味噌湿布がお勧めです。 腹水をとるのに、これが非常に効きます。 こんにゃくを温めて、それをしばらく当てておくだけでもかまいません。 こんにゃくでだいたい30分くらい。 味噌湿布は4時間くらい当てます。 この場合は、湿布が冷めないように上からカイロを当てたらいいです。
2010年04月21日
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///////////免疫力を強化し慢性肝炎を抑える///////////// 甲田光雄 慢性肝炎の原因は、ほとんどがウイルスの感染です。 ウイルスの種類によってB型肝炎、C型肝炎などと分類するわけですな。 ただここで気をつけないといけないのは、ウイルスに感染したからといって、みんなが発病するわけじゃないということです。 これはどんな感染症にもいえることですが、菌やウイルスを体内に抱えていても、発病せず元気に生活している人が必ずいるわけです。 これは結局、免疫力の違いです。 免疫がしっかりしている人は、ウイルスに感染しても発病を抑え込める。 ですから、肝炎を防ぐには免疫を強くしてやろう、というのが西式健康法の基本です。 現代医学の感染症対策は、モグラ叩きみたいになっている面がありまして、一つのウイルスや菌を狙い撃ちしても、また別の問題が出てきます。 そんなことを延々とやるより、感染に負けない体をつくればいいのにと思います。 まずは、現代医学でわかってきた肝炎のメカニズムから話しますが、肝細胞の中にC型肝炎のウイルスが入ると、そのウイルスを攻撃するために、肝臓の中の免疫細胞(クッパー細胞)が酸化窒素(NO)という活性酸素を放出するわけです。 それでウイルスの入った細胞を壊す。 肝細胞が壊れると、細胞の中からGOTやGPTという酵素が血液中にドッと出てきます。 ですから健康な人はこれらの血中濃度が40(mg/dl)以下ですが、慢性肝炎になると200、300と上がってきます。 これを指標にして、肝臓の状態を判断するわけです。 一方で、活性酸素が増えると、肝臓の細胞の遺伝子(DNA)が傷つく。 そうすると、80H-dGという物質がおしっこに出てきます。 これは活性酸素で傷ついたDNAの断片です。 この量を測れば、どれほど遺伝子が傷ついているかがわかるわけですね。 産業医大でこれを調べたところ、慢性肝炎の患者さんは、健康な人よりも80H-dGが2倍も多いことがわかりました。 遺伝子が傷つくと、突然変異が起こりやすくなります。 するとガンができやすい。 実際、肝炎じゃない人が肝臓ガンになるリスクを1とすると、B型肝炎の人は80倍、C型肝炎は900倍もガンになる可能性が高いです。 肝臓ガンで死ぬ人は年間4万5000人です。 これをどう減らすかが問題なわけです。 現代医学で慢性肝炎の特効薬といえばインターフェロンですな。 ただ、治る人と治らない人があります。 世界で29種類のC型肝炎ウイルスのタイプが発見されています。 そのうち日本で問題になるのが、1b、2a、2bというタイプです。 日本で患者さんを調べると、1bが70%。 残りの20%が2aで、10%が2bです。 ここで問題は、一番多い1bにはインターフェロンが効きにくいということ。 もう一つの問題が、ウイルスの量です。 ウイルスの量が血液1ml中に100万個以上あったら、インターフェロンを打ってもなかなか効かない。 だからC型肝炎全体で見ると、インターフェロンは30%くらいの患者さんにしか効かないのです。 最近は別の問題も出てきています。 ある患者さんがインターフェロンで治療して、ウイルスが激減したとしましょうか。 医学的にいったら、これで著効です。 ところが、2、3年たって調子が悪くなって検査を受けたら、またウイルスが増えている。 そんなケースが出てきています。 薬として使うインターフェロンは、大腸菌につくらせたものが多い。 ところが、このインターフェロンは、人間のものとアミノ酸の配列が1カ所違います。 それが体内に入ると、われわれのリンパ球はそれを異物と見なす可能性がある。 つまり、抗体ができやすい。 すると、打ってもすぐに壊される。 抗体ができると効果が出なくなるわけです。 しかし、それはまだいいです。 問題は、抗体ができると、われわれの体がもともとつくっているインターフェロンもやられかねないということです。 こうなったらたいへんなことですよ。 インターフェロンを使うことで、むしろ肝炎を発症しやすくしてるのかもしれないわけです。 現代医学のアプローチは、インターフェロンが効かなかった人には、もう一回使うとか、量を多くするとか、期間を長くして1年にしようとか、そんな研究をしています。 これでは、インターフェロンの抗体ができる率が増えてしまうのではないかと思います。 甲田医院では、インターフェロンが効かない人たちが西式健康法をやっています。 インターフェロンで治ってきた人は、「インターフェロンはいい」と思ってますでしょ。 まあ、それはよろしい。 ですけど、効かなかった場合は西式健康法をやっていけばいいのです。 B型もC型も、かつては輸血が大きな感染源でしたな。 でも、血液検査の技術が進歩しましたから、新たに感染するケースはどんどん減っています。 しかし、まだE型とかF型とかがありますよ。 これからまた出てくるでしょうな。 つまりは、新しいウイルスはいくらでも出てくるということ。 ウイルスは1種類ずつ叩いても、らちが明かないのです。 C型肝炎にしてもB型肝炎にしても、本当に免疫力が強い人は、感染しても発病しません。 逆にいうと、発病する人は抵抗力が弱っていると考えられる。 だから、われわれは毎日、西式健康法の毛管運動やって、温冷浴やって、裸療法をやって、免疫を鍛えなければなりません。 ウイルスを見つけて一つずつ殺すよりも、入ってきても繁殖できない体をつくる。 これが西式健康法です。 これはまた次の機会に詳しく話しますが、西式ではお産のときから、生まれた子の免疫を高める方法をとります。 赤ちゃんは生まれてすぐ1時間40分、素っ裸でそのまま放置します。 生まれたばかりの赤ん坊は、心臓の左右の部屋(左心室と右心房)が完全に隔たっていない。 卵円孔という穴が開いています。 この状態では、動脈血と静脈血が混ざってしまいます。 放っておいても大抵は自然に閉じるわけですが、免疫を強くするためには、これを一刻も早くふさぎたい。 それには、裸のままで放置しておくのがいいのです。 また、生まれた直後は、ミルクの代わりにスイマグ(水酸化マグネシウム)を飲ませて、2日間断食させる。 こうすると腸の中のカニババ(胎便)が出ます。 それから裸療法と温冷浴を毎日させる。 離乳食になってきたら青汁を飲ます。 これらは全部、赤ん坊の免疫を正常に発育させる方法です。 これらをやっておけばウイルスは怖くありません。 うちの子どもは3人とも、こうやって生まれています。 どの赤ちゃんも、生まれてから2日目か3日目に、体が黄色くなる新生児黄疸が出ますが、裸で放置して卵円孔をきちんとふさいでしまうと、これが出ないか、ごく軽くてすみます。 本当に健康な人というのは、ちょっと手の色を見ればわかります。 私も今から40年前くらいまでは、手が異様に黄色かった。 ところが今は真っ赤ですね。 血がきれいか、そうでないか、手を見たらすぐにわかりますな。 きれいな血にするには、やっぱり裸療法や温冷浴、毛管運動をやったほうがいい。 そりゃもう全然違います。 それから、背骨の狂いを治すということも人事ですな。 特に、胸椎の4番から8番は脊髄神経が肝臓まで来てますから、このへんが狂うと肝臓が働かない。 だから、肝臓を丈夫にするには、肝臓にきている脊髄神経が100%働けるようにしてやる必要があります。 金魚運動とか背腹運動をやって、その背骨の狂いを治す。 そうしたら、そこから出ている脊髄神経が肝臓へ行って、十分に機能を発揮するのです。 そうすると、肝臓の働きが完全になります。 しかし最後の切り札は、何といっても生菜食療法と断食療法ですな。
2010年04月20日
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インターフェロン療法も所詮対処療法でしかない。 インターフェロン療法は肝炎の根本原因を解決する療法ではない。 いずれ将来インターフェロン問題がでてくる。 いや既に良心的なお医者さんが疑問を呈しつつある。 臭いものに蓋をする式の対処療法が駄目なことはステロイド禍で経験済み。 悩みながらインターフェロン療法を施す医者なのか。 それとも、夢の療法だと、脳天気に構えてインターフェロン療法を施す医者なのか。 インターフェロン療法の恐ろしさを次の(2)でみてみよう。
2010年04月20日
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北里大学皮膚科講師、片山一郎先生の研究ですが、マウスにモノクローナル抗DNP(ジニトロクロロベンゼン)IgE抗体を静脈注射し、その後三〇~六〇分の間にジニトロフルオロベンゼン(DNFB)を耳介に塗布し、マウスの耳介の腫脹するのを経時的に測定しました。 その結果図4のごとく一時間後にピークが認められたほか二四時間後にもピークが現われたのであります。 図4・アトピーとI型及びIV型アレルギー反応 | A B | || ーーー耳介の| / \ ーーーー/ | \膨張 / | \ ーー/ | \ | | \/ | \ | | | |ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 1時間 24時間 AのピークはI型、すなわち即時型アレルギー反応ですが、BのピークはIV型(遅延型)であります。 したがって、アトピーの発症にはIV型も関与していることがわかります。 これについてまた、長崎大学皮膚科吉田彦太郎教授も次のような研究を行っておられます。 すなわち、アトピー患者について、ダニ抗原に特異的なIgE、IgG、IgG4の値を測定してみました。 その結果、臨床的重症度とIgE、IgG、IgG4の抗体価と正の相関が認められたのであります。 つまり、IgEだけでなくIgG4もアトピーに関係があるとわかったわけです。 したがってアトピーはI型のアレルギー反応だけでなくIV型のアレルギー反応も関係しているということになります。 とくにIgG4がIgE-Rast陰性でも高い抗体価を示す症例もあることがわかってきました。 そのため、IgE抗体を測定して、たとえ陰性であっても決して安心できないということになります。 アトピー性皮膚炎の患者さんについて血液検査を行うとだいたい七〇%くらいはIgE抗体が異常に高い値を示すという調査報告があります。 したがって三〇%の患者さん達はIgE抗体が正常値であるのに、アトピー性皮膚炎の症状が出ているということになります。 第IV型アレルギー反応の臨床例としては洗剤カブレがありますが、東大医学部小児科の十字文子先生はアトピー性皮膚炎の患者三一名(男一〇名、女二一名、年齢九~二六歳)についてパッチテストを行い、その結果を調べてみました。 表4はその成績です。 表4 洗剤とアトピーの関係 シャンプー 60.0%衣類用洗剤 56.2%せっけん 44.0%食器用洗剤 40.8%リンス 33.0% 引例中、三〇例が陽性となっております。 とくにシャンプーや洗剤は陽性率が高く出ております。 このようにアトピーには第IV型アレルギー反応も関与していることがわかってきました。 したがって、アトピーは研究が進むほど、やっかいな病気であることが、しだいに明らかになってきたわけです。 アトピー性皮膚炎はI型(即時型)のアレルギー反応であるのか、それともIV型(遅延型)のアレルギー反応であるのかという問題について、これまで学界でもいろいろと論議されてきましたが、一九八六年オランダのブルンジール・コーメン氏が皮膚の表皮の中にある白血球の一種ランゲルハンス細胞の表面にIgE抗体が乗っかっているということを発見して、これまでの疑問が一挙に解けました。 ランゲルハンス細胞で起こるアレルギー反応はIV型(遅延型)であります。 一方IgE抗体が関与するアレルギー反応はI型(即時型)であります。 したがってランゲルハンス細胞上にIgE抗体が乗っかって、アレルギー反応つまりアトピー性皮膚炎が起こるのは、I型とIV型が関与していることになるわけです。 以上のごとき研究結果から最近ではアトピー性皮膚炎はI型とIV型のアレルギー反応がドッキングしたものであると解釈されております。
2010年04月20日
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私達の身体は、単に細菌だけではなく、花粉とかダニの蛋白、カビなどの異物が体内に侵入してくると、この異物(抗原)を捕捉して処理し、体外へ排泄しようとする働きが活発になってきます。 そして抗原を捕捉処理するため、抗体というものが産生されるのであります。(図1参照) (図1)抗体のつくられる経過↓抗原の侵入↓大食細胞↓T細胞(胸腺由来のリンパ球)↓B細胞(骨髄由来のリンパ球)↓形質細胞↓抗体 抗体には表1のようなものがあってそれぞれの機能をはたしておりますが、抗原と抗体の結びつきのちがいによって、症状の出方も変わってきます。 (表1)IgG 1500mg/血液100cc中IgA 200mg/血液100cc中 IgM 150mg/血液100cc中 IgD 10mg/血液100cc中 IgE 0.1mg/血液100cc中 したがってアレルギー反応を現在は四つの型に分類しております。(表2参照) 表2.アレルギー反応の分類 型 I 型 H 型 IH 型 IV 型名称 即時型 細胞障害型 免疫複合型 遅延型抗体 レアギン Cytophilic 沈降抗体 感作リンパ球 (lgE) 抗体 (Killer T Cell)反応の場 肥満細胞 標的細胞の表面 血管壁又は組織 血管内又は組織内 好塩基細胞疾患例 気管支ゼンソク 溶血性貧血 血清病 アレルギー性 ジンマシン 胎児赤芽球 ジフテリア 接触皮膚炎 アレルギー性鼻炎 蛇 毒 ウルシカブレ アレルギー性結膜炎 全身性 洗剤カブレ ペニシリンショック エリテマトーデス アトピー性皮膚炎皮内反応 即時型 3~8時間 遅延型 15~30分 発赤 24~48時間 発赤 なお、抗原となるものはだいたい表3のごときものであります。 表3.抗原となりうるもの1.花粉、カビ、犬猫の毛、ダニなど2.食物(牛乳、卵、大豆、ソバ、カニ、エビ等)3.注射薬・内服薬(ペニシリンなど)4.物理的刺激(日光・寒冷など)5.汗(コリン性)6.心因性(精神的なもの、暗示など) さて、ここでアレルギー反応のI型について、たとえばアレルギー性鼻炎やジンマシン、あるいは気管支喘息というような症状がどのようなメカニズムで出現するのかということを少し説明してみます。 いまたとえば卵白蛋白にアレルギーのある人が卵の入った食品を食べたとします。 卵の蛋白が胃腸で完全に消化分解されて、アミノ酸とかジペプチッドのような小さな分子の型で腸壁から体内へ吸収された場合は、これは栄養素となり、問題は起こりません。 ところが、卵の蛋白の消化が不完全で、蛋白質とかポリペプチッドのような大きな分子のまま、腸壁から吸収された場合は、卵白蛋白は抗原(異物)となって、組織の中の肥満細胞の表面で抗体(IgE)と結合します。(図2参照) 図2・脱顆粒現象 抗原(卵蛋白) 抗体(IgE) → ヒスタミン |ーーーーーーーーーーー → セロトニン | → ロイコトリエン | 核 | | | | | | 肥満細胞 | |ーーーーーーーーーーー| そうすると、肥満細胞の表面で細胞膜が破れ、中からヒスタミンとかセロトニン、ロイコトリエンなどのケミカルメディエーターが飛び出してきます。この現象を脱顆粒現象というのです。 この細胞外へ飛び出したヒスタミンやセロトニンなどが人体の皮膚や粘膜などに作用すると、ここにいろいろなアレルギー症状が起こってくるのです。 たとえばジンマシンは図3のごとくに皮膚の表面で赤い斑点をつくって、痒みを発生させます。 図3・ジンマシンの出現する原因皮膚・表皮---------------------------------------------皮膚・真皮~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ | / 蛋白質の漏出(赤い斑点が隆起) | /←ヒスタミン→ ↑ | / (痒み発生) ↑毛細血管↓ |/ ↑毛細血管 毛細血管↓ | ↑毛細血管 毛細血管↓ | ↑細小動脈 細小静脈↓ | ↑血液 血液↓ 疼痛神経 すなわちヒスタミンが皮膚の表面にある疼痛神経の末端に作用すると痒みが起こってきます。 またヒスタミンが血管壁に作用すると、血管壁の透過性が高まり、普通の状態なら、血管外へ漏出できない蛋白質も、血管外へ漏出して、皮膚表面に赤い斑点が隆起してくるのです。 これがいわゆるジンマシンというものです。 もしこのヒスタミンが皮膚と異なった場所、たとえば気管支粘膜に作用したらどうなるか? 気管支の周囲をとりまく平滑筋が収縮し気管支の内腔が狭くなります。 しかも、気管支の粘膜からは粘液の分泌が亢進してきますから、気道はいよいよ狭くなり、呼吸困難をきたすことになります。 これがすなわち気管支喘息の症状であります。 さらにまた、ヒスタミンが鼻の粘膜に作用したらどうなるか? 鼻の粘膜は血管から漏出してきた浸出液で厚くなり、そのため鼻腔は狭くなってきます。 しかも、粘膜からは粘液(鼻汁)がドンドン分泌されますから、鼻づまりとなり、鼻汁がたえ間なく流れ落ちるという困ったことになるのです。 またヒスタミンによって鼻粘膜内の神経が刺激されるとクシャミの連発ということにもなるのです。 ヒスタミンの他のセロトニンやロイコトリエンなどもだいたい似たような症状をひきおこすということがわかっております。 以上の説明で理解されたように、アレルギー性鼻炎も気管支喘息も、またジンマシンも、起こってくる場所や症状がちがうけれども、その発症メカニズムは同じなのであります。 したがって乳幼児期にアトピー性皮膚炎で悩んだ子どもが小学校へ通うころになって、アトピーが治ったが、そのかわりに気管支喘息が出てくるようになり、さらに成人期に達したころから、花粉症(アレルギー性鼻炎)が交替して発病するといった具合に、同じ人間でアレルギー病が姿を変えて出てくる場合もあるのです。 これをアレルギーマーチというのであります。 要するに抗原と抗体が結合したときに起こる脱顆粒現象なるものがこれらの病気の根本問題となってくるのです。 最近の研究では、アトピー性皮膚炎はアレルギー反応のI型だけではなくIV型つまり感作リンパ球が関与して起こる遅延型アレルギーも関係していることがわかってきました。(表2参照)
2010年04月19日
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さて、それではアレルギー病とは一体どんなものであるかを少し説明しておくことにします。 アレルギーというのは、もともと免疫学の一分野における特殊な現象に対してつけられた名称であります。 免疫というのは疫病から免れるということですから、本来は人体にとってつごうのよいものであったわけです。 たとえば、腸チフスの場合を考えてみましょう。 腸チフスというのは、チフス菌が人体内に侵入し、どんどん増殖する結果、菌体から出される毒素のため、腸粘膜が傷害され、炎症や潰傷ができ、出血することもしばしば起こるという病気です。 その他に発熱、下痢、頭痛などの症状も出てきます。 しかし、体内ではこのチフス菌に対抗して、リンパ球などが活発に働きだし、抗体をつくったりして、チフス菌を捕捉し、体外へ排除しようという機能が高まってきます。 その結果チフス菌の勢いはすっかり衰え、ついに完全に消退して、病気は根治するわけです。 こうしていったん腸チフスにかかった人は、たとえ、その翌年、再びチフス菌が体内に侵入してきても前回の発病時に産生された抗体がまだ残っているため、ただちにチフス菌を捕捉し、処理してしまうため、二度と同じ病気が現われないで済むのです。 このような状態を腸チフスに免疫があるというのであります。 以上のごとく、免疫があるということは人体にとってつごうのよい状態であるわけです。 これを人為的に応用したのが種痘であります。 すなわち、天然痘のウイルスが人体内に侵入してくると天然痘という恐ろしい病気になるのですが、天然痘のウイルスとよく似た牛痘のウイルスをあらかじめ人体に接種しておき、それに対する抗体をつくっておいたものは、天然痘のウイルスがその後に侵入してきても、天然痘にはかからないで済むということが、あの有名なジェンナーによって研究され、明らかになったのであります。 このように元来は人体にとってつごうのよいはずの免疫現象も、少し行きすぎて、迷惑と思われるような症状の出現する場合があるのです。 これがアレルギー症状というものです。
2010年04月19日
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日本人の平均寿命が世界一となり、長寿が約束される時代になったといわれる中で、私たちの周囲には何と病人が多いことでしょう。 現代医学が長足の進歩を遂げ、各種の疾患に対する治療法も研究開発されているはずでしょうから、それだけ病人も減ってくるのが道理です。 それなのに、糖尿病や肝臓病、それに高血圧や関節リューマチなどで何年も医師の治療を受けているが、いっこうによくならないで悩んでいるという者が少なくありません。 アレルギー性疾患もその中の一つです。 アトピー性皮膚炎やアレルギー性鼻炎、それに気管支喘息などの病気で困っている人たちが最近ますます増えてきております。 一九八五年、東京都内の豊島区で保健婦さんたちが2950人の園児について調査されたところ、その中の四〇%に何らかのアレルギー性疾患が認められたという結果が出てきました。 これは二人に一人の園児がアレルギー病にかかっているということになります。 本当に驚くべき状態ですが、しかし、これからが本番で、今後アレルギー病はますます増えるにちがいないと筆者は予想しているのです。 おそらく二十一世紀の初頭には、子どもたちの五〇%から六〇%までがアレルギー病で苦しむという時代になるのではないかと考えております。 それはなぜか? との問いに対して、筆者は次のように回答することにしています。 すなわち、アレルギー病は文明病のIつといわれていますが、日本人の生活内容を観察していますと、その大半はアレルギー病がまん延するのにふさわしい"文化生活"を営んでいるからであります。 すなわち、社会的な環境から個人的生活内容にいたるまでアレルギー病の増える条件がそろってきてしまったと断片してもよい状態になっているのです。 大気は汚染し、水質は汚濁し、太古から親しんできた緑の山野が破壊された経済大国日本の国民が、密集する文化住宅の中で冷暖房のゆきとどいた文化生活を営み、農薬や食品添加物の入った不自然な食品を飽食し続けるといった"自然から逸脱した生活"の中に、アレルギー病の増える原因があることを知らねばならないのであります。 してみると、現在のような"文化社会"が続くかぎり、アレルギー病はますます増えてくるのは当然のなりゆきと見なければなりません。
2010年04月16日
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それにもかかわらず、現代医学者の大半は"症状即疾病"観に基づいた研究を精力的に進めておられるのです。 しかも、その研究内容はますます専門分化し、大局的な観点に立った研究が少ないのはまことに遺憾であります。 たとえば最近、新聞の記事にも載りましたように、卵白によるアレルギー性鼻炎の発症を抑制する抗体IgG4の作用が明らかとなり、将来これを卵白アレルギーの患者に応用すれば、すばらしい効果が期待されるといった研究などがそれであります。 すなわち、IgG4といった特殊の抗体を薬として使用し、アレルギー病に悩む患者さんたちのごく一部の人々に、しかも単に一時的な対症療法として効くだけにすぎないものを、学者も企業も必死になって精力的に作り出そうとしているのです。 しかし、理論的には、いかにも根本療法であるかのごときイメージを与えているところが、皮肉で巧妙ではありませんか。 要するに、根本的なことには気がつかず目先のことしか考えていないのです。 一方、患者さんたちも、一時的に苦しい症状を取り去ってくれるものなら、何でもそれに飛びつくといった態度で、それらの"皮相的研究成果"を喜んで受け入れているのです。 まことに近視眼的な愚かな症状観ではありませんか。 般若心経のなかで、 「いっさいの顛倒夢想(てんとうむそう)を遠離(えんり)して涅槃(ねはん)を究境(きゅうきょう)す」 と説かれてありますが、私達は今こそ、この教えを深く考えてみる必要があると思うのです。 「こうすれば本当に幸せになるだろうと思って一生懸命努力してきたが、よく反省してみたら、全く逆さまのことをやっていた、ということに気がつくだろう。 そこでいままでの考えをすっかりひっくり返して、真実の知恵(般若の知恵)に基づいた生き方をしてこそ、本当に安らぎのある人生を全うすることが、できるであろう」 と教えておられるのです。 これはアレルギー病を初めとする各種の疾患に対しても、あてはまる大切な教えではないでしょうか。 アトピー性皮膚炎に対する自家ワクチン療法も、最近注目されている研究分野ですが、これも、結局これまでの研究と大同小異で、かなりの費用と労力を必要としながらも、患者さんたちに真の救いをもたらすものにはなり得ないだろうと考えられます。 具体的な説明は紙面のつごうで省略しますが、要するに、もっとより根本的な研究内容のものが出てきてほしいのであります。
2010年04月16日
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さてしかし、症状即療法といっても、これはあくまで原則的であり、すべての症状を含めてしまうというわけではありません。 たとえばここに、発熱という症状を考えてみることにします。熱という症状も風邪を引いて37.5℃くらいの発熱程度の場合は症状即療法の見地に立って対処してよろしい。 発熱が療法として作用していると考えられるからです。 すなわち、第一に発熱によって体内に侵入してきた細菌の増殖が抑制されるでしょう。 私たちが煮沸(発熱)という手段を用いて殺菌消毒を行っていることからもわかりますように、熱の上昇は細菌類が増殖するにはつごうが悪い条件となるのです。 第二番には、体温が上昇すると、それに伴って脈拍が速くなります。 その結果血液循環がよくなり、末梢の血管内に停滞している老廃物や病巣部にある毒素などがすみやかに心臓へ帰り、それから肝臓や腎臓などへ送られ、ここで解毒、排泄という具合にうまく処理されることを考えると、発熱が確かに療法として作用していることを理解できるでしょう。 第三番目に、発熱によって、酸性に傾いていた末梢の血液がアルカリ性に戻るということも療法の一つとして考えられます。 血管の末梢で鬱滞している血液には炭酸ガスが多く、そのため炭酸の過剰で血液は酸性に傾いてきます。 そこで発熱によって、脈拍が速くなり、血液循環がよくなると、これらの炭酸過剰の血液はすべてすみやかに心臓へ戻り、肺に送られ、ここでガス交換を行って、炭酸ガスを放出して酸素を受け取ると、酸性に傾いていた血液もアルカリ性に戻ることができるのであります。 第四番目に、発熱によって、リンパ球や各種抗体の免疫機能が高まることをあげなければなりません。 そのため、風邪を引いて熱が出たからといって、すぐ解熱剤を服用して熱を下げてしまうのは一考を要する処置ではないかと思います。 溶連菌感染症で熱が出たときも、すぐ抗生物質を使って熱を下げるのもよろしいが、これではその溶連菌に対する免疫が完全にできないのです。 したがって再び同じ溶連菌の侵襲を受けて、発熱するということを繰り返さねばならないでしょう。 第五番目にインターフェロンなどの抗ウイルス物質の体内産生が発熱によって高まってきます。 流感ウイルスとか肝炎ウイルスが体内で増殖するのを阻止する作用がインターフェロンにあることがわかっておりますが、このインターフェロンの産生は人体が発熱という状態におかれている間に高まるのです。 以上、発熱という症状の際に現われる人体内の反応のいくつかをあげてみましたが、これらの反応は生体を健康へ回復させるための療法として働いていると考えられるのであります。 したがって"症状即療法"という見地に立った発熱の対処法があっても決してふしぎではないはずです。 東洋医学で、昔から脚湯法とか脚絆療法などがあるのは、この理論に基づいた発熱療法なのであります。 すなわち熱の出るときは熱がその生体にとって必要なのだと考え、むしろ積極的に、熱を誘発させる方法を講ずるというわけです。 これが脚湯法であり、脚絆療法であります。 なお、脚湯法や脚絆療法の実際については『西医学健康原理実践事典』(西会本部発行)を参照してください。 ところで"症状即療法"といっても、すべての症状が療法であるというわけではありません。 これはあくまでも原則であって、例外もあるのです。 すなわち、"症状即疾患"とみなさなければならない場合もあるのです。 たとえば日本脳炎などで41℃以上もの高熱が続くような場合がそうです。 このような場合は熱が量から質への転換で療法として働かず、むしろ生体に悪い影響を及ぼし、それによって脳の実質が傷害されるというおそれも生じてきます。 そのため、この場合は"症状即疾患"の見地に立って、解熱剤を服用して熱を下げるという処置を講ずることが必要となってくるわけです。 これを発熱の弁証法的認識というのであります。 これはアレルギー症状についてもあてはまるものと筆者は考えております。 すなわち、原則的にはアレルギー症状なるものは療法としてみなすべきものであるということです。 抗原という異物が体内へ侵入してきた場合、抗体をはじめとする免疫機能が生体内で高まり、抗原を捕捉して処理する過程で現われる一時的トラブルがアレルギー性疾患の症状であります。 すなわち、侵入してきた泥棒(犯人)を捕まえるため警官たちが動員され、犯人と警官達との取っ組み合いの波紋が一時的に起こってくるわけです。 このような取っ組み合いは、誰の体内でも起こっているのですが、量的に少ないため、それが大きく症状となって現われないだけのことです。 アレルギー症状はしたがって、脱顆粒現象が量的に多く起こり、量から質への転換した状態であるわけです。 このような見地に立てばアレルギー症状なるものは確かに療法であり、むしろその症状が現われるのを喜んで、感謝で迎えなければならないでしょう。 アレルギーは味方か敵かという問題に対して、アレルギーは味方だといわざるを得ないではありませんか, 私たちの身体の中には、自然治癒力というものが備わっています。 この自然治癒力なるものは生命が地球上にて発生して以来、実に三十数億年という気も遠くなるような長い年月の間に大自然の知恵として、生体が獲得してきたものであります。 いろいろな環境の激変にあいながらも、それに適応すべく生体には大自然の知恵が秘められ、現在にまでそれが受け継がれてきたわけであります。 アレルギー病の発症原因と考えられている脱顆粒現象なるものも、その大自然の知恵として生体に秘められた生命現象の一つであり、私達はこれを深い英知でもってその真意を洞察する必要があると思います。 気管支喘息の発作で呼吸困難になるのも、痒い湿疹ができるのも、やっかいな脱顆粒現象が起こるためだと、軽率に考え、ただこの現象を抑制することに躍起となって各種の薬剤や手段を研究開発するのは、はたして本当に、理にかなった賢明なあり方でしょうか。 そうはいっても、出てくるアレルギー症状をすべて療法と考え、手放しで喜べと唱えているのではありません。 症状の弁証法的認識ということも大切で、場合によったら救命処置として一時的に症状を消し去ってやらねばならないのは当然です。 たとえば重症の気管支喘息の発作などがそれです。 先述の副腎皮質ホルモン剤もこのような症例には本当に劇的な効果を発揮することになるでしょう。 しかし、このような場合はむしろ例外で、一般に原則として、アレルギー症状なるものを、療法として考え、それに対処するのが正しい私達のあり方ではないかと筆者は考えているのであります。 たとえば「肥満細胞が脱顆粒現象を起こすから、アレルギー反応が起こるのだ。 肥満細胞がなければ脱顆粒現象は起こらず、したがってアレルギー反応も起こらず、症状が出ないですむのではないか」と考えている人もあるでしょう。 これでは肥満細胞は悪者扱いで、何の役にも立っていないように思われるのですが、決してそうではないのです。 最近の研究で、肥満細胞もアレルギー病に対して、有益な働きをしていることがわかってきております。 大阪大学医学部の北村教授の研究ですが、肥満細胞が実はダニの排除に有益な働きをしていることがわかりました。 遺伝的に生来肥満細胞が欠損しているWマウスの背中にダニを感染させる実験ですが、A、B、Cの三個所にダニを感染させます。 しかし、Bの所にだけ肥満細胞を注射しておきますと、A、Cの二個所ではダニはよく育ちますが、Bの所ではダニはうまく血を吸うことができず、育たないのです。 このことから、やはり肥満細胞もアレルギー病に対して人体を守る働きをしていることがわかってきたのであります。 また好酸球はアレルギー性体質の人には増えており、アレルギーー反応の起こっている組織や粘膜には集中的に多く見られるものですが、この好酸球も実は肥満細胞が脱顆粒を起こし、ヒスタミンやロイコトリエンなどのケミカルメディエーターを放出した後始末をするため、アレルギー反応が起こっている組織へ集中的に寄ってくるのであります。 すなわち、ヒスタミナーゼやアリルスルファターゼなどを好酸球が放出し、ヒスタミンなどのケミカルメディエーターを不活性化するのです。 これによってその局所のアレルギー反応を終結させるわけです。 このように見てくると、やはりアレルギー反応も症状即療法として考える必要があると思います。
2010年04月15日
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副腎皮質ホルモン剤はもちろんのことですが、いままで例をあげて説明して参りました抗ヒスタミン剤や喘息の治療剤などすべては、抗原が体内へ侵入してしまってから、その対策をいかにすべきかという問題に終始して、開発されたものであります。 犯人が家の中へ侵入してしまってから、それをどうするかとわいわい騒いでいるのと同じであります。これではすでに後手にまわっているのです。 それよりも、犯人を体内へ侵入させないようにするにはどうすればよいかという問題をどうして真剣に考えないのでしょうか。 さらに問題なのは、いったん犯人が体内へ侵入してきたら、それを捕捉すべく警官たち(抗体やリンパ球など)が活躍する結果、その間のトラブルで起こってくる波紋(アレルギー症状)をやっかいな事故(病気)とみなして、警官たちが犯人を捕まえるのを止めさせる(脱類粒現象を起こさせない)ような薬を使ったり、いっそのこと警官を撤退させてしまうような政策(免疫抑制策としての副腎皮質ホルモン剤)を採用したりすることです。 ここで問題になるのは、アレルギーは敵か味方かということです。 すなわち症状即療法の見地に基づいてアレルギーなる現象に対処するのがよいのか、あるいは症状即疾病の見地に立脚して、その対策を講ずるのがよいのかという問題であります。 このことは現代医学の根本的課題であり、それによって治療方針が大変革されることにもなってきます。 現代医学はアレルギー症状を病気とみなして、できるだけすみやかにこれを消退させようと必死になって研究し、各種の療法を開発しているのであります。 しかし、もしこの考え方が誤りであり、症状即療法として対処しなければならないとしたら、どうでしょうか。現在使われている各種の治療薬が患者さんたちのためにはなっていないということになるでしょう。 いや、それどころか、薬を使ったために、健康になるどころかかえってますます悪くなるという、悲しむべき状態におちいってしまうことになるでしょう。 一体、犯人が家の中へ侵入してきているのに、それを捕まえる警官たちの行動を抑制したり、あるいはもっと徹底して、警官たちを撤退させてしまうようなことをしていて、本当に正しい対策を講じていると思われますか。 現代医学がいつまでもこのようなことをしていては、アレルギー病はますますまん延して、まさに"文明病"として全国民が苦しむことになるだろうと筆者は憂えているのです。 "煩悩即菩提"という有名な佛典の教えが厳然として現代にいたるまで伝えられてきたのを見てもわかるとおり、"症状即療法"の見地に立脚した医学的対策があるべきだと考えても、当然ではありませんか。 "煩悩即地獄"ならば、"症状即疾病"でもよろしいが"煩悩即菩提"であるならば、あくまでも"症状即療法"でなければなりません。 このような問題を深く考察するとき、これまで現代医学者たちのやってきた道は、どうやら近い将来ゆきづまりを迎えるのではないかと思われるのであります。 最近の医学研究ではアトピー性皮膚炎で増えてくるIgE抗体をどうすれば減らすことができるかという問題に大きな関心が寄せられております。 アレルゲン(犯人)が体内(家)に侵入してきてもそれを捕捉する抗体(警官)を減らすにはどうすればよいかという滑稽な研究であります。 よく調べてみると、IgE抗体をつくらせる遺伝子がどうやら第六番、第一一番目の染色体上にあるということがわかってきました。 そこで、この染色体上の遺伝子に手を加えてやればIgEをつくらせないようにできるという考えで、いま専門家が精力的に研究しておられます。 はたして、これでアトピー性皮膚炎の根治法が究明されるのでしょうか。 もし、IgE抗体をつくらせている遺伝子が染色体上のどこにあるか、正しく突き止められ、それに手を加えて、IgE抗体を増やさないようにしたら、体内へ侵入してきたアレルゲン(犯人)をどうして処理するのでしょうか。 これを処理するため、今度は腎臓など他の器官が犠牲になるものと考えられます。 そのため、ムクミ易い身体になり、脱毛が起こったり、白内障のような恐ろしい病気が併発して苦しむことになるのではないでしょうか。 昔の人は「皮膚の湿疹は体内の毒がそこから排泄されているのだ。もし、この毒素を腎臓を通して排泄すると、腎臓が大きな傷害を受けることになる。 だから、皮膚に現われた湿疹も喜んで迎えるべきだ」と考えていたことを私達はいま改めて考え直す必要があると思います。 アトピー性皮膚炎の患者さんでムクミ易い人が多いのも心配な徴候の一つではありませんか。
2010年04月14日
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さて、アトピー性皮膚炎に対する治療法ですが、現代医学では、まず脱顆粒現象をできるだけ起こらないようにしようと、いろいろな研究が続けられているのです。 そして、各種の薬剤が開発されてきたのであります。 これはすなわち、アレルギーなる症状は病気であるとの見地に立って、この症状が起こらないように、もしまた起こってもできるだけ軽くてすむようにしようと努力していることになります。 たとえば、抗ヒスタミン剤などがそれです。 ジンマシンが出たらただちに抗ヒスタミン剤の注射を打って、痒い発疹を抑えにかかるというのがそれです。 また気管支喘息の場合もそうです。 エフェドリンやネオフィリン、あるいはインタールなどの薬は皆、脱顆粒現象が起こらないようにする働きがあるのです。 肥満細胞の細胞膜が破れて中からヒスタミンやセロトニンなどが飛びだすのは、肥満細胞の中にあるサイクリックAMPという科学伝達物質が減ってくるためであることがわかっております。 そこでこのサイクリックAMPを減らさないようにすれば脱顆粒現象は起こらないですむのです。 そのために開発されたのが、以上のエフェドリンやネオフィリンあるいはインタールなどの薬であります。 したがって、これらの薬はあくまでも症状を一時的に抑える作用しかありません。 すなわち対症療法的な薬剤だというわけです。 次は減感作療法ですが、これは理論的には根本療法であるように見受けられます。 抗原物質、たとえばスギ花粉を最初十万倍くらいに希釈したものを0.05cc皮下に注射し、一週間に二回くらいの間隔で注射を続けながら、しだいに濃度を増してゆくという方法でこの療法がすすめられてゆくのです。 これによって、人体が抗原物質に対する抵抗力を獲得できるので、何らかの機会に、もしその抗原物質が体内へ侵入してきても、アレルギー症状が起こらないで済むというわけです。 このように減感作療法は理論的にはすばらしい効果が期待できるのですが、実際には完璧な好成績があがっておりません。 その理由としては、抗原となり得る物質をすべて探しだすことが不可能であるからです。 この社会において犯人となるものが、浜の真砂のごとく無故に出てくるのと同様に、抗原となり得る物質もいくらでも出てくるのであります。 その中でもとくに盲点となっているのは腸管内に停滞している宿便の異常発酵や腐敗によって産生される抗原物質ではないかと筆者は考えています。 現代医学者は外部環境の汚染によって生ずる抗原物質には注目して、その研究に余念がありません。 それはまことにけっこうなことですが、腸管内の宿便によって生ずるところの内部環境の汚染がアレルギー病発生の温床になっていることにあまり注目しておらないのは片手落ちではないかと思うのであります。 それはとにかく、この腸管内の宿便からいろいろな抗原物質が産生されることを知り、それらをすべて探索しつくすということはそう簡単にはゆきません。 したがって、減感作療法がいかに理論的に優れたものであっても、すべての抗原物質を確実に探し出すことができない以上、私たちは完全にアレルギー病から解放されることができないということになるでしょう。 その上、この療法にはアナフィラキシーという恐ろしい突発事故が起こる危険性もあり、手放しで喜んで受けるというわけには参らないのです。 次は、免疫抑制療法としての副腎皮質ホルモン剤の使用です。 この薬はアレルギー性疾患の患者さん達にしばしば使われております。 とくにアトピー性皮膚炎には外用薬としてほとんどの患者さんに使用されているようです。 なるほど、この薬を使うと、たしかに症状が軽快してきます。 最初この薬を用いた人はその効果のすばらしさに驚くほどです。 そのため、この薬の効用に魅了されてしまうわけですが、これが実は恐ろしいのであります。 すなわち麻薬中毒のようなものになってくるからであります。 この薬によって、本当に病気が根治するのであればよろしいが、そうではなく、単に一時的に症状を抑えているにすぎないのです。 そのため、薬を中止したら、また爆発的に症状がひどくなってくるのです。 だから、いつまで経っても、この薬を止めるわけには参りません。 しかも、使っているうちにしだいに薬の効果が落ちてくるという傾向がありますので、薬の使用量を増やさないと同じような効果が期待できないという場合も少なくないのです。 こうして、本当に麻薬同様にずるずるとこの薬を長期に使わねばならないといった人もあるのです。 しかし、この薬には恐ろしい副作用があり、長期に大量を使用していると、敗血症とか胃潰瘍、糖尿病、高血圧等々、が出てくるという危険があります。 筆者のもとへ来られる患者さんの中にも、この薬で全身の骨がもろくなって、すぐ骨折するという情けない身体になってしまった人や、胃潰瘍になって手術を受けた人などがあり、この薬の恐ろしさを目の前にして背筋の寒くなる思いをしたことがあります。 その上、この薬を使った患者さんは、筆者の指導する断食療法や玄米少食療法などを行っても、効果が顕者に現われない場合が少なくないのです。 この薬を使っているうちに副腎皮質が萎縮して機能が低下してくるため、生命力が衰えてしまうためであろうと筆者らは考えているのですが、とにかく、この種の副作用をこうむった患者さんたちは悲劇です。 筆者のところへ入院して同じように断食療法を行ったアトピー性皮膚炎の患者さんでも、副腎皮質ホルモン剤を長期にわたって使っていたものは、この薬を全然使わなかったものより、治りが遅くて困ったということを過去においてしばしば経験してきました。 気管支喘息でも同様です。 だから断食療法を行うにしても、一応この薬を止め、しばらく経って副腎皮質の機能が元通りに回復してからでないと顕著な効果は期待できないということになるのです。 このように考えてみると、現代医学はなぜ、このような罪深い薬を安易に乱用しているのかと義憤を禁じ得ないではありませんか。 また、この薬を長期に大量使ってきた患者さんの中にはいよいよ麻薬中毒同様になってしまい、その恐ろしさに気づいて、この薬を中止したところ、症状が爆発的に再発して、アトピー性皮膚炎で全身がズルズルになってしまい、しかもそれが何ヵ月も続いて、本当に地獄の中に落ちたような苦しみを受けたというものも少なくないのです。 このような症例を目の前に見ていると、現代医学は一体何をやっているのかと強い怒りを覚えてなりません。 このような危険な薬を使わなくても、筆者が指導しているこの健康法で、安全にしかも確実に治せる方法があるではないかと声を大にして叫びたくなるではありませんか。 アトピー性皮膚炎や気管支喘息などで現在この種の薬を使っている人は、病気の根が深くならない間に、一刻も早く止めて、ただちに正しい健康法を実践なさるようおすすめしたいのであります。 しかし急にこの薬(外用薬)を中止すると症状が爆発的に悪化するという場合が多いので困るわけです。 そこで筆者が指導するこの健康法と薬を併用するという方法を三~四ヵ月続け、それから薬を少しずつ減らして、全廃するのがよろしい。 このようにすれば症状が悪化することなく順調に軽快してゆきます。
2010年04月13日
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半日断食が単なるダイエット法ではないことは、この章の冒頭で述べました。 断食は、単にやせるだけでなく、体にとって本来望むべき方向に体質を改善させてくれるのです。 断食によって改善効果がある症状・病気は実にさまざまです。 肩こり、腰痛、冷え症といった平凡な症状から、アトピー性皮膚炎や気管支ぜんそくなどのアレルギーや、高血圧や高脂血症、動脈硬化や、それらを基盤に発症する脳卒中や虚血性心疾患(狭心症、心筋梗塞)、糖尿病、ガンなどの生活習慣病から、肝炎、腎炎、さらには全身性エリテマトーデスなどの難病にも威力を発揮します。 以下に、個々の病気に対する半日断食の効果について説明しましょう。 アレルギーの病気 アトピー性皮膚炎、花粉症、気管支ぜんそくなどのアレルギーも、半日断食が効果的です。 アレルギーのうち、特にアトピー性皮膚炎はこの二〇年あまりの間で目に見えて増加してきました。 中にはたいへん難治性のものもあって、社会問題化しています。 アレルギーの発生にも、宿便が関係しています。 その理由は、腸内に渋滞した宿便が異常発酵(腐敗)する過程で、有毒物質が発生し、それとともに悪玉菌やカビなどもふえていきます。 そして、それらが腸の粘膜を傷つけ、炎症を引き起こします。 こういう状態のとき、食物とともに外部からとり込まれたアレルゲン(アレルギーを引き起こす物質)が腸まで達すると、傷ついた腸の粘膜からそれがどんどん体内へ侵入してしまいます。 この結果、アトピー性皮膚炎や花粉症、気管支ぜんそくなどのアレルギーが引き起こされます。 半日断食をすると、宿便が排せつされ、腸壁の傷やただれが治り、アレルギーを引き起こす物質が体内にいくら入ってきても、血中に入ることなくブロックされます。 アレルゲンが侵入しても、びくともしない腸になるのです。 それによって、アレルギーの症状が改善したり、出にくくなったりするのです。 これが、アレルギーの戸締まり治療論です。 外界には、アレルゲンとなる犯人が、浜の真砂のごとく、おびただしい数に上ることでしょう。 それをみな、調べ尽くすことは困難ですし、たとえ見つけたとしても、体内に侵入するのを防ぐのは困難です。 入ってきてもびくともしない体をつくることこそ、根治治療への道なのです。 実際、朝食を抜いただけでアトピー性皮膚炎や花粉症の症状がずいぶん軽くなったという人は、たくさんおられます。 また、アトピー性皮膚炎だったことがわからないくらい、きれいな肌に戻る人が非常に多いのです。 動物性脂肪や動物性たんぱく質は、特に腸内の異常発酵のもとですから、アレルギー疾患がある人は極力控えなければなりません。 半日断食を実行し、動物性食品を控えるようにするのが、改善・予防のコツです。 また、青汁と温冷浴が非常に有効です。 ●アトピー性皮膚炎 アトピー性皮膚炎には、半日断食と青汁(生野菜ジュース)の併用が特に効果的です。 さらに、温冷浴(詳しくは第五章を参照)を併用するともっと効果的です。 浜松医科大学の瀧川雅浩教授が青汁の有効性をアトピー性皮膚炎の学会で発表するなど、現代医学の現場でも青汁の効果が認められてきています。 ちなみに、瀧川教授の発表内容は、アトピー性皮膚炎の患者23人に一日合計二合(三六〇ml)の青汁を飲ませたところ、著効・有効を含め19名の症状が改善したというものです。 ところで、乳幼児のアトピー性皮膚炎は、胎便を排せつしていないことが大きな原因の一つです。 胎便は、生後二~三日後に出る、暗緑色や黒褐色の粘っこい便で、母体にいるときに飲み込んだ羊水や腸の粘膜から作られたものです。 いわば、胎児のときにたまった宿便といえます。 産後に、この胎便を完全に排せつしているかいないかで、子どものその後の成長過程に大きな差が出ます。 ●花粉症 花粉症やアレルギー性鼻炎の人は、半日断食といかないまでも、食事の量をへらすだけで、容易に解消します。 半日断食をきちんと実行すれば、効果は確実で、翌年からは花粉の飛ぶシーズンになっても症状に悩まされることはありません。 ●気管支ぜんそく 私はこれまで数多くの気管支ぜんそくの患者さんを指導、治療してきましたが、患者さんに共通しているのは、大食家であるということです。 過食が気管支ぜんそくの発症の引き金になることは、比較的よく知られています。 ですから、発作が起きそうなときは、食事をへらすか、あるいは重湯のようなものだけを二~三日食べるようにします。 そうすると、発作が起こらなかったり、起きても症状が軽かったりするでしょう。 気管支ぜんそくは、断食療法が最も得意とする病気の一つです。 根治させるためには、半日断食を実行して少食にし、生菜食を併用します。 虚弱な体質が土台から改善されることによって、ぜんそくが治癒します。 また、温冷浴や裸療法(できれば全裸になって全身を外気にさらし、皮膚呼吸を盛んにする療法)も免疫を強化するので役立ちます。
2010年04月12日
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『断食博士の「西式健康法」入門』甲田光雄監修・三五館・2007年11月29日初版--------------------------------------------------------------【断食すると、血液の不到達点がなくなって、その結果いろんな病気が治るのですね。】ガンでもそうですな。 血液循環がよくなるとガンがよくなるということは、酸素の供給がうまくいくからです。 血液循環がよくなることによって、酸素が組織に豊富に供給されるのです。酸素が組織に豊富に供給されたらガンは起こらない。 ガンは酸素の欠乏が大きな原因の一つです。 その組織の新陳代謝が、酸素の不足でうまくいかない。 それがガンの大きな原因です。その組織に酸素を豊富に送り込んでやればいい。 その組織に酸素を豊富に送り込む秘訣は断食です。 飢えたらいい。 このように飢えることが、いかに健康法として大事かがわかるでしょう。 ところが、今の医学は飢えることをさせない。 朝からしっかり食べろという。 血液循環をよくさせるためには飢えないといけないのに、飢えることの意義を知らないのですな。それで病気の予防も治療もできない。 大きな問題ですよ。 こんな大きな問題はありません。 断食を本当に正しく意義づけるためには、血液循環論が逆さまにならないといけません。 これが現代医学の大きな盲点ですな。 この盲点がいつになったら埋められるか、そう簡単には埋められないでしょうね。 血液循環が心臓のポンプの力で行なわれているというのと、そうではなくて、細胞が引っ張るのだというのはまったく逆さまです。 このことに、いつになったら気がつくのか、これがいちばん根本的なところです。 西医学・西式健康法のどこが一番の取り得かといえば、これです。 この血液循環論が現代医学と真っ向から対決する。 これが認められると、西先生が本当に浮かばれる。 大きな大きな医学の柱になられるのです。 この血液循環論が正しく理解されるときがきた暁こそ、西先生がいわゆる医聖になられるときですな。
2010年04月12日
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『断食博士の「西式健康法」入門』甲田光雄監修・三五館・2007年11月29日初版--------------------------------------------------------------【この理論に、現代医学者は納得していないのですか。】 力学的に証明しないと現代医学は納得しません。 いくらいっても、現代医学は科学的に証明しないと納得しません。 しかし、スコットランドのお医者さんですが、ジェームス・キールという人が、1711年に、心臓の実際の出力ですね、これは16オンス(1ポンド)に過ぎないといっています。 だいたい毛細血管は平均して全身に51億本あると、マルチン・フォーゲルという人はいっています。 心臓から出た血液が5~10ミクロンの細い毛細血管の中を、水の3~4倍もネバネバしているのに、わずか11秒間で流れる。 それだけの圧力を計算したらどれだけになるか。 それを計算した人が、イタリアの物理学者のジォバンニ・アルフォンス・ボレリ(1608~1679)です。 計算したら18万ポンド(約80トン)の圧力がかかる。 そんな圧力が握りこぶしより小さい左心室にあるのか、とうてい考えられないでしょ。 だから、200Hgの低い圧力で血液が循環するということは、細胞が引っ張っているからこそ、そんな低い血圧でもって循環できるのだということに気がつけばいいのです。 悪い血液が循環してきたら、末梢組織の細胞は、自主的にその血液を拒否するということがわかると、ペニシリンショックなどもよく理解できます。 ペニシリンショックはどうして起こるのかというと、これはペニシリン(毒)の入ったような血液が流れてくると、細胞は、これはかなわんと拒否する。 拒否したらグローミューがパッと開いて、そこを通って心臓に帰って来れたらいいが、細胞が「そんな不浄の血液はいらん」と拒否したときに、このグローミューがなかったら、血液は逆戻りして、そのためにショックを起こすのです。 それでは、お医者さんから注射されるときに、「ひょっとしたらこれによってショックを起こすかもしれない」といわれたとしたら、どうすればいいか。 「先生、ちょっと待ってくださいよ」といって、毛管運動を3分くらいやるといいです。 そうして、このグローミューをつくっておいて「ハイ、お願いします」とやればいい(笑)。そうしたら、毒の入った血液はグローミューを通って心臓に帰るから、ショックをまぬがれるのですな。 これは、ショックを予防する秘訣ですよ。 よく覚えておかないといけません。 これから夏になってプールに飛び込むと、ショックを起こしやすい人がいますね。 水は冷たいから、皮膚表面の血管が急に縮みます。 そのときグローミューが開いてくれれば事無きを得ますが、前の晩にケーキ食べたり、あんころ餅食べてグローミューを溶かしてしまった状態で飛び込んだら、毛細血管が縮んだけれども、血液の行き場がないので、血液は逆流する。 これで心臓マヒで死ぬこともあるのです。 子どもがプールでショック死するのは、グローミューがダメになっているのだということです。 しかし、このことはまだ一般の人々はあまり気がついてないのですな。 これでグローミューがいかに大事かということがわかりましたね。 正しい血液循環論がわかってないから、まだ予防も治療もできないのです。 断食したらなぜ血圧が下がるのか、血液循環がよくなるのかということは、実は細胞が飢えるからです。飢えるから血液を引っ張る。 引っ張る力がどんどん出てくると、血液が体の隅々まで行き渡るようになります。
2010年04月11日
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『断食博士の「西式健康法」入門』甲田光雄監修・三五館・2007年11月29日初版--------------------------------------------------------------【一般には、お風呂に入ったり運動をしたら血液循環がよくなるといわれていますが。】 確かに、風呂に入ったら血液循環がよくなるとか、駆け足をすればいいとか、いろいろいわれてますが、本当に循環をよくするのには飢えたらいい。細胞が飢えたら血を引っ張る。われわれが、腹がへったら米屋に電話して米を持って来てもらうように、細胞が飢えて血液を引っ張る。これが循環をよくする決め手です。 断食すると胃や腸が治ることは、みんなよく理解できるのですな。10日でも2週間でも腹を空っぽにしておいたら、胃や腸の傷も治ってくるし、働きの弱った胃腸が元に戻るだろうと考えがつく。けれども、断食したら、どうして蓄膿症や中耳炎が治るのかというメカニズムは、まだ完全に解明されていません。 私自身としては、慢性の病気を持っているところは、血液循環が不完全なのだと考えています。手指などは、ケガをしても何もせず放っておいても、10日や2週間たったら治ってしまう。ということは、手指の血液循環が完全だからです。ところが、蓄膿症や中耳炎が2年も3年もなんで治らないのかというと、そこは血液の循環が不完全だから。慢性の病気のあるところは血液循環が不完全なのですね。これを、不到達点(アンタッチャブル・ポイント)といいます。 これをなくせばその慢性の病気も治る。そのためにどうするのかというと、そこの細胞を飢えさせたらいい。飢えさせたら血液を引っ張る。引っ張るから、今まで流れにくかった箇所にも血液が十分に流れるようになる。そしたら病気は治る。すなわち「流水は腐らず」ですな。アンタッチャブル・ポイントをなくすのは、万病をなくすのにもっとも大事なことです。 そのために毛管運動をしたらいいというが、毛管運動でなぜ血液循環がよくなるのか、また血圧が下がるのか、タバコを吸ったらなぜ手足が冷たくなるのか、この辺のところをよく考えていかないといけませんな。 心臓の左心室を出た血液が、動脈を通って毛細血管にいく。そして静脈に入って右心房に帰ってくる。この毛細血管のところで、心臓から送られてきた血液と組織との間で酸素と炭酸ガスの交換が行なわれます。 毛細血管のところを少し詳しく説明すると、毛細血管の手前にバイパスがある。グローミューです。また、毛細血管の壁にルージェという細胞がある。毛管運動をやりますと、このルージェの細胞が興奮します。興奮すると毛細血管が縮む。縮んでしまうと血液は行き場がないわけです。そのとき、血液はバイパス(グローミュー)を通って心臓に帰ってくるのです。 普通、毛細血管のところでは、組織の細胞に酸素を与えて炭酸ガスを受けとり、ガス交換をして静脈の血管へ抜けて心臓へ帰ってくる。したがって、毛管運動をしているときは、これらの細胞は断食していることになる。飢えているわけですな。3分~5分も毛管運動やっている間は、細胞は飢えて"腹を空かしている"ということです。 ですから、今度この手足を下におろして血液が流れ出すと、血液をよこせと細胞が引っ張ります。飢えた細胞は、おびえたように血液を引っ張る。引っ張るから血液の流れは非常によくなる。流れがよくなるということは、血圧を上げなくても血液が流れるということです。そういうわけで、毛管運動をやった後は血圧が下がるのです。 このように、血液循環論は細胞が血液を引っ張っているのだ、そういうふうに考えないと解釈できない。心臓のポンプカで血液が循環しているという考え方では、さっぱり解釈できません。ところが、こんなことをいうと、ヘソまがりといわれるのですな。 現代医学の考え方では、心臓ポンプカが血液循環の原動力となっているからです。すなわち、心臓から出た血液の血圧は、腕のところで120、手の先では20くらい、毛細血管を通って静脈ではマイナスになる。心臓に近いところでは200くらいだから、200、120、20、マイナスとだんだん下がってくるから、心臓のポンプカでもって循環しているという考え方になるのは当然です。 ところがですね、みんなが当たり前だと思っていることが、実は間違っている。ポンプカで流れているんじやなしに、細胞が引っ張るから血液が流れていると、まったく逆さまの考え方にならないといけません。 これはしかしね、現代医学にとって、ものすごく大きな問題ですな。だから、西医学と現代医学を折衷しようたってダメです。根本的に変わらないと、21世紀からの医学は正しい軌道に乗らないと思いますよ。現代医学者が断食療法のいいところだけをつまみ食いしようとしたって、ダメだというわけです。 今の現代医学は、漢方がよかったら漢方を取り入れ、断食療法がよかったらそれを取り入れる、つまみ食いやっているわけです。そんなことで本当の断食療法がわかるか!と思いますね。 さて、血液循環の問題でもう少し話を続けましょう。たとえば、ジフテリアや腸チフスで死んだ人を解剖すると、心臓の左心室に血液がいっぱいたまってます。一方、交通事故で死んだ人を解剖しますと、血液は空っぽです。一体なぜか、これを発見したのがドイツの病理学者のアショフです。1934年の論文です。それは先ほどのタバコを吸ったら、なぜ手足が冷たくなるのかと同じ理屈です。 よろしいですか。タバコを吸うとニコチンが血液に入ってくる。ニコチンは細胞にとっては毒ですね。毒の入ったものがやってきたら細胞は危険です。米の中にクギや石がいっぱい入ったものが配達されてきたら、食べますか?「こんなもの食えるか」と拒否しますね。それと同じように、ニコチンの入った血液がやってくると、全身の細胞は「そんなものはいらん」と拒否します。そのとき、血液はどこへ行くか。これは、毛細血管が縮んで、そんな不浄なものはいらんぞ、と断食する。そこで血液はバイパスを通って心臓へ帰ってくるのです。 このようにして、手足に血液が回らないから、そのとき温度は下がる。タバコを吸ったら手足が冷たくなるのは、全身の細胞がストライキを起こしているわけです。同じように、腸チフスやジフテリアなどで死ぬ場合は、血液が細菌の毒で汚れていますから、そのような不浄の血液は、全身の細胞は拒否して受け取りません。だから、左心室に血液がいっぱい残留しているのです。 一方、交通事故などで死んだ場合は、血液は有毒物を含んでいないから、そのような清浄の血液は、心臓が止まった後でも、末梢の組織細胞が求めて血液を引っ張ります。そのため解剖してみると、左心室には血液が少しも見当たらず、空っぽになっています。 このように、血液は心臓の一存で回るのではない。全身の細胞の総意にもとづいて行なわれている。心臓は血液循環を調節する単なる象徴にすぎない。これを生体民主主義というわけです。たとえば、日本の憲法がそれでしょう。これが民主憲法の一例ですな。--------------------------------------------------------------------上記の甲田先生の論に対して、受験生医者達が罵詈雑言を浴びせかけています。この罵詈雑言のコメントを読ませてもらいました。どうやらNATROMさんを中心とした固定したグループであることがわかってきました。一種のオカルト集団です。甲田先生はポンプ説(心臓だけ)、タンク説(細胞だけ)の極端ではなく、両方で血液循環論を考えておられます。ポンプ説だけ、タンク説だけは間違い。中庸が大事と考えておられます。このブログの先頭に書いております。毛管運動はこの中庸の考えから出てきた運動療法です。 ---------------------------------------------------------------------【オカルト集団=受験生医者達による甲田先生に対する罵詈雑言を紹介します。】felis_azuri これはいたい, トンデモ, 電波浴注意 『、血液は心臓の一存で回るのではない。全身の細胞の総意にもとづいて行なわれ ている。心臓は血液循環を調節する単なる象徴にすぎない。これを生体民主主義』『日本の憲法がそれでしょう。これが民主憲法の一例』 norton3rd トンデモ, にゃるほど 『このように、血液は心臓の一存で回るのではない。全身の細胞の総意にもとづいて行なわれている。心臓は血液循環を調節する単なる象徴にすぎない。これを生体民主主義というわけです。』 2009/06/18 utalab 医療 Nean と 《これが民主憲法の一例ですな》、いっしょにすんなよなぁ。 2009/06/17 T-3don トンデモ, ニセ科学対策 もちろん、風車は風を呼ぶんですよ。 2009/06/17 kou0207 ニセ科学 petronius7 医療, これは駄目だ。 もしかして心臓って必要なくね?盲腸みたいなもんじゃね?実は、生体心臓移植とかできんじゃね? 2009/06/16 biaslook 擬似科学 dice-geist id:NARTOM氏のブコメが皮肉なのか科学的知見なのかが読解できなかった。浸透圧で細胞膜を透過するという実態はあると習ったのだけども/だからといってどんな症状にも絶食が治療的に働くとはいえないだろう Itisango あやし doramao トンデモ, ニセ科学, ぽんぽこたぬきさん 全身ガン細胞で出来ているんじゃないの?この人。 mobanama トンデモ やー、久しぶりに楽しい電波浴。 putorius トンデモ で、蓄膿症や中耳炎を治すには、どうやってそこの細胞を飢えさせるの? ryankigz トンデモ わー blackshadow 800トンデモ コレハスゴイ k-takahashi ニセ科学, ネタ 『心臓は血液循環を調節する単なる象徴にすぎない。これを生体民主主義というわけです。たとえば、日本の憲法がそれでしょう。これが民主憲法の一例ですな』 調節しているなら象徴ではすまないよなあ。(^_^) Cuz-orz トンデモ, ニセ医療, ニセ科学 『本当に循環をよくするのには飢えたらいい。』三行でいきなり強烈なパンチをかまされた REV なんか、修辞の長い単語って、不思議。封建主義的血液循環論とか、唯物論的弁証法とか。 steel_eel ニコチンと違って毛細血管を拡張する毒物は普通にあると思うが、それに対してどう反論するんだろうw NOV1975 医療 もっともらしい説明を状況証拠や観測結果なしですればいいんだったら僕でもなんとか療法が開発できそうだな。 complex_cat woo マクロ的な血流にミクロ的な血流が影響を与えミクロ的な血流については細胞自体が取り入れる・拒否するできまるということ?必要な物質を細胞が受け入れようとすると血液を引っ張るのか?わー!! NATROM トンデモ 血液の循環するのは心臓のポンプの力であるとする「封建主義的血液循環論」は間違い。本当に正しい血液循環論では「細胞が血液を引っ張っている」と考える。なかなかの逸品。 2009/06/16 -----------------------------------------------------------------------「白砂糖の害」についても同じような罵詈雑言が浴びせられています。白砂糖の怖さを知らない彼ら(受験生医者達)の将来を心配します。罵詈雑言は私自身の「甘いもの誘惑」への戒めとなります。オカルトさんに笑われないためにも、ケーキには手を出さないようにしたい。オカルトさんの存在は貴重です。
2010年04月09日
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『断食博士の「西式健康法」入門』甲田光雄監修・三五館・2007年11月29日初版--------------------------------------------------------------【心臓のポンプカではないのですか。】 昨今の医学の本には、血液の循環するのは心臓のポンプの力であると書かれてます。 これが現代医学の血液循環論です。 どの本を読んでも、「細胞が血液を引っ張るので血液が回っている」とは書いていません。 一冊もありません。 みんなポンプ説です。 この血液循環論を唱えたのが、ウィリアム・ハーヴェー(1578~1657)です。1628年、ウィリアム・ハーヴェーは、世界的な論文「動物の心臓と血管の運動に関する解剖学研究」を発表したのですが、これによって血液循環論を確立したわけです。 それまでは、ローマ時代のガレヌスが唱えた霊気説でした。 血液は肝臓でつくられ、心臓へ行って、心臓から脳へ行って、脳から全身に行くというものです。 これをひっくり返したのがウィリアム・ハーヴェー。 この血液循環論が、いわゆる心臓ポンプ説です。 この論文に手紙を添えて、ハーヴェーは時の皇帝チャールズ一世に差し出しましたが、その手紙の内容が面白いですね。「陛下、血液は循環します。 全身の細胞に心臓のポンプカによって血液を供給していますが、 それはちょうど、 皇帝陛下の恩恵によって、全人民に恵みを与えておられるのと同じようなものです」と。これは封建説ですな。 君主政治を裏付けるような考え方です。 このような封建的な考え方の論文が、 350年間も無批判のまま信じ込まれ、現代のような民主主義の世の中でも、 医学者たちがこのハーヴェーの封建的な学説をそのまんま何も疑いもなしに信じ込んでいるということは、非常に滑稽なことです。 この封建主義的血液循環論が、本当に正しい血液循環論に戻らない限り、現代医学は正しい軌道を外すことになります。 なぜ毛管運動をやったら血圧が下がるのか、断食をやったらなぜ病気が治るのか、 その辺のところは、血液循環論が改まらないかぎり正しく解釈できないでしょう。
2010年04月09日
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『断食博士の「西式健康法」入門』甲田光雄監修・三五館・2007年11月29日初版--------------------------------------------------------------【腹がへったら細胞が血液を引っ張るとは、どういうことですか。】これには、血液を循環させている原動力がどこにあるのか、血液は何の力で回っているのかということを考える必要があります。 これを米の流通にたとえて考えてみると、血液は細胞にとってみたら米です。 人間が米を食べるように、細胞は血を食べて生きている。 米は何の力で流通が行なわれているかといえば、人間の腹がへるからです。 腹がへってご飯を食べて米がなくなってきたら、米屋に電話して配達してもらうわけですね。 米屋は在庫がなくなったら問屋から取り寄せます。 このようにして米が流通するのも、根本は人間の腹がへるからです。 それと同じように、血液の循環も細胞が飢えるから血液が流れる。 細胞が血液を引っ張るのですな。
2010年04月09日
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『断食博士の「西式健康法」入門』甲田光雄監修・三五館・2007年11月29日初版--------------------------------------------------------------【飽食の時代に少食とは、難しいですね。】そうですな。しかし、もうあと5、6年もしたら、世界的な食料不足ですよ。中国がそのうち米の輸入大国になります。人口が13億人ですからね、あと15年ほどで年間1億7500万トンの米を輸入しなければいけないようになる。しかし、輸入するといっても、どこの国にそんな余裕があるのかということです。アメリカはもうダメです。だから、腹いっぱい食べられる時代なんて、もうそう長くは続きません。 そんな個人栄養学よりも、これからは公衆栄養学ということを考えていかないといけません。それには、少ない食べ物から栄養を吸収してやっていける体にする必要があります。 少食で失敗する一番の原因は、「食べてはいけない」と禁止することです。われわれは禁止したら窮屈になりますから、それがストレスになって、長いあいだ続けられないのです。いつか必ず爆発します。「今日からあれを食べたらダメ」とか、「今日から甘いものを食べたらダメ」とか。そんなことやったら必ず失敗します。 それよりも、「動物・槙物の命を殺生しない『少食』という愛と慈悲を実行できる人間になりたい」という考え方ですな。その想いが少食の極意です。人生の目標を高く立てる。自分の幸せのためだけではなく、自分を含めたみんなの幸せのために、自分にできる最大限の努力をする。そんな生き方ができる人だけが、少食も実行できます。 少食は、自分の健康を目指すだけでは成しえません。みんなの幸せのために生きることができてこそ成しえるものです。そんな少食実践者が世界中でいっぱいになれば、世界は幸せな社会になります。私はそれを心から願って、この健康法を普及しているのです。 ぜひみなさん、一緒にやろうではありませんか。この世に生まれてきた役割を果たすために。
2010年04月09日
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『断食博士の「西式健康法」入門』甲田光雄監修・三五館・2007年11月29日初版--------------------------------------------------------------【不摂生(ふせっせい)をしていても長生きの人がいる一方、健康に気をつけていても短命の人もいます。生まれたときに、将来何歳まで生きられるというのは、ある程度決まっているのでしょうか。甲田先生は、寿命ということについてどうお考えですか。】何歳まで生きられるかというのは、 生まれたときに半分くらいは決まっていると私は考えています。 骨格とか菌やウイルスに対する抵抗力、内臓の強さなどは、 ほとんどが持って生まれたもので、そう簡単には変わりません。 しかし、あとの半分はその人の努力次第です。 一生懸命健康法を実行して養生したら、その分長生きするし、 生来頑健な体を持っていても、過信して不摂生したら長生きしません。一病息災 (いちびょうそくさい・一つの病気をきっかけに摂生し、それがすべての疾病からの災害を消滅させてくれる。息はとどめるの意) といいますが、ちょっと弱い体のほうが長く生きるというのは、よくあることです。 寿命は、食事の量によって変わることがわかってきました。 生まれてからずっと腹いっぱい食べさせたマウスと、 腹六分目に制限したマウスの寿命を比較した研究がありますが、 そうしたら面白いことがわかりました。生まれてからずっと腹いっぱい食べさせたマウスの寿命が27.2ヵ月だったのに対して、 生後すぐに腹六分目にしたマウスは30.1ヵ月、 5ヵ月後から少食に変えたのは32.8ヵ月、 10ヵ月後からのは30.7ヵ月だったのです。マウスの5ヵ月というと、だいたい人間の20歳、10ヵ月は50歳くらいです。 それくらいからでも、少食によって寿命を変えられるということですな。カリフォルニア大学のスティーブン・スピンドラー敦授による最近の研究では、 少食によって遺伝子が若返ることもわかっております。 マウスの肝臓の遺伝子1万1000個を調べたところ、 そのうち1%に当たる約100個で、年とともに働き方が変化していたのです。 若いときは機能していたのに、年をとると働きが弱くなるものに、 薬物代謝に関係する遺伝子や アルツハイマーを防ぐ遺伝子、紫外線で受けたダメージを修復する遺伝子などがあります。反対に、若いときは機能していなかったけれど、年をとってから動き出すものに、 炎症を起こす遺伝子や、アポトーシス(細胞死)を抑える遺伝子なんかがあります。 年をとって、炎症を起こす遺伝子のスイッチが入ると、 リウマチなどの病気にかかりやすくなるし、 細胞死が抑制されれば悪い細胞が増殖してガンになりやすくなる。こう考えると、加齢によっていろいろな病気になりやすくなるのは、 "遺伝子の老化"だということがわかりますな。 ところが、人間では90歳に当たる年齢のマウスを徐々に少食にしていったら、 5週間で1割ほどの遺伝子の働き方が若返ったのです。つまり、老化とともに働き出す遺伝子が機能しにくくなったわけです。 私の周りでも、 断食をやりましたら白髪が黒くなったとか、シミが消えたという人がたくさんいます。 これなんか、遺伝子が若返ったから起こったことだと思います。
2010年04月08日
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『断食博士の「西式健康法」入門』甲田光雄監修・三五館・2007年11月29日初版--------------------------------------------------------------【少食はなぜ体にいいのですか。】 少食が体にいいということは、今まで何度も話してきましたな。 胃腸の処理能力を超えた量を食べていると、腸の中に処理しきれないものが渋滞して腐敗する。 これが宿便です。ここから出る毒素が体内を巡って、それはもういろんな悪さをするわけです。 動物実験でも、少食にしたネズミのほうが、寿命が長いし毛並みの色つやもいい、 活動性も高いといったことがわかってきています。免疫力とか抗酸化力も、少食のほうがずっと強くなるのです。 もちろん生活習慣病を防ぐにも、やっぱり少食です。
2010年04月08日
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『断食博士の「西式健康法」入門』甲田光雄監修・三五館・2007年11月29日初版--------------------------------------------------------------【最近、乳ガンや大腸ガンが急増していますが、ガンを防ぐにはどうしたらいいですか。】ガンを防ぐには、 断食して宿便をとること、 肉食を減らすこと、 裸療法をやること、 あとビタミンCやビタミンEなんかの抗酸化作用を持つものをとることです。柿の葉茶などを飲んでいればいいと思います。だいたい、ガンになるというのは、悪い食習慣が20年も30年も続いている結果です。 ポリープにしても食べ過ぎるからできるのです。 ポリープはイボみたいなものですな。 イボやポリープは、断食したらポロッととれます。 それを食べ過ぎるから、本来ガンになるはずのないポリープがガン化するのです。 まず朝食抜きにして、食べる量を今までの3分の2に減らすことから始めたらいいでしょう。
2010年04月08日
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『断食博士の「西式健康法」入門』甲田光雄監修・三五館・2007年11月29日初版--------------------------------------------------------------【胃ガンや大腸ガンなどのガン検診や健康診断は、やはり受けたほうがいいのでしょうか。】まあ、自分の判断に従って、受けたいと思ったら受けるのがいいと思います。 ただ、結果を過信しないほうがいいですな。それよりも自分の直感を信じることが大事です。 断食をしたら、自分の体の悪い所をちゃんと知らせてくれます。【これが自灯明です!】 たとえば、断食中に関節が痛む人がいますが、そういう人はリウマチのような病気があったということです。むかつく人は胃が悪いのです。ところが断食を続けていくと、それらの症状がだんだんと消えていきます。 断食は病気を知らせてくれると同時に、治療法でもあるからです。いっぱい食べて症状をごまかすということを長年続けているから、ガンみたいな病気になってしまうのです。
2010年04月07日
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『断食博士の「西式健康法」入門』甲田光雄監修・三五館・2007年11月29日初版--------------------------------------------------------------【慢性胃炎と膵炎で、胃を3分の2切除していますが、時折胃が痛みます。 胃酸を中和する乾パンを食べると痛みは治まりますが、空腹時や食事中に痛むこともあります。 よい対策はありますか】慢性胃炎の人は、煮た野菜をたくさん食べたらいけません。 特に、大根・ニンジン・里芋・タケノコ・フキ・ゴボウなどを食べ過ぎると、 いっぺんに胃を荒らします。 あと、干し柿やプルーン、干し芋なんかの繊維質が多いものもいけません。 なぜ煮た野菜がいけないかといいますと、野菜を煮るとアルカリ性が強くなるからです。 本来、胃の中はpH1.5~1.7の酸性です。それが、アルカリ性のものを食べると胃液が中和されて、 消化する力が弱くなってしまいます。 胃液がアルカリ側に傾いてしまうと、 胃潰瘍や胃ガンの原因になるといわれているピロリ菌も増えます。 では、こういう胃炎の人は何を食べたらいいかというと、玄米クリームです。 玄米クリームをつくるには、玄米をまずミキサーにかけて粉にし、それに水を加えて火にかけます。 玄米粉70gに対し、だいたい水2合くらいの割合です。 沸騰したら火を弱めて、さらに5分くらい煮て、トロトロのクリーム状になったらできあがりです。 この玄米クリームは、「胃の特効薬」といっていいくらい胃にやさしいですよ。白米や玄米で胸焼けする人でも、玄米クリームでしたら大丈夫です。
2010年04月07日
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『断食博士の「西式健康法」入門』甲田光雄監修・三五館・2007年11月29日初版--------------------------------------------------------------【胃腸が弱く、しょっちゅう下痢をしますが、おなかの具合が悪いときは、ヘソの周りだけではなく、太ももの内側も冷たくなります。 体の表面の温度差は、体の異常を知らせるサインだと聞いたことがあるのですが、本当ですか。】 皮膚の感じ方は一律ではなく、過敏な所とそうでない所があります。 過敏な部分を「ヘッドの過敏帯」といいますが、どこが過敏かは人によって違います。 たとえば、鉛筆の芯で皮膚をつつきますと、圧を感じる所と、ほとんど感じない所があります。 実は、その敏感な部分が内臓と関係しているのです。 なぜかといいますと、脊髄に神経の束が通っていますな。 そこから枝分かれして体に張り巡らされているわけですが、1本の神経が内臓にも行っているし、皮膚表面ともつながっているのです。ですから、皮膚の過敏な所は、そこへ伸びる神経が過敏なわけで、 つながっている内臓にもなんらかの異常があるかもしれないということです。 たとえば、胸の下あたりの皮膚感覚を司る神経は、肝臓にも行ってます。 ですから、そのあたりが過敏になっているということは、肝臓に異常があるかもしれないわけです。太ももの内側の神経は大腸や膀胱とつながっています。 内股が冷えるときは、おなかの調子が悪いのも当然のことです。 本来なら、体を触れば、温度差などの違いによって、どこが悪いかある程度わかります。 必ずしも病気というわけではありません。 病気以前の状態、いわゆる未病ですな。でも、その段階で対策を立てるのが大病を防ぐ秘訣です。 もっとも、現代人は体の感性が鈍っていますから、 こういった不調を感じとる感覚も鈍くなっていますけどね。 内臓をよくするには、まず、皮膚表面の感覚神経を改善することです。 仰向けに寝て手脚を床に垂直に伸ばし、手脚を細かく振動させる毛管運動や、裸療法がいいです。また、脊髄の神経の働きを改善するには、背腹運動や金魚運動がいいでしょう。 冷たいと感じる部分に温冷湿布をする方法もあります。 冷たいと、たいていの人はカイロなんかで温めますな。 でも、温める、冷やす、を交互にやったほうが神経が整えられるのです。 これには、西式の「七掛け温冷湿布」というのがお勧めです。 まず、洗面器に45℃程度のお湯と10℃程度の水を用意して、 それぞれにタオルを浸しておきます。 それを、肌に交互に当てるわけですな。 この方法は、腰痛や打ち身、捻挫なんかで痛みがあるときも非常に効果があります。
2010年04月07日
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『断食博士の「西式健康法」入門』甲田光雄監修・三五館・2007年11月29日初版--------------------------------------------------------------【胃腸が弱くて、食事を減らすとどんどん痩せてしまうのですが。】 少食でやっていく上で欠かせないのが、 胃腸の消化吸収力を高める西式健康法の運動です。特に背腹運動を朝晩しっかりやる。 そうすると、胃腸の血液循環がたいへんよくなりますから、 宿便も出てくるし、食べた物を隅々まで消化・吸収できるような胃腸になります。 それで初めて少食でやっていける体になるわけです。少ない食べ物でも、栄養を全部吸収するから問題ないのです。 そして、生水がよく飲めるようになる。 生水を飲めない人は消化吸収の効率が悪いのです。ですから、たくさん食べないとやっていけないのですな。 でも、消化しきれないからいつも宿便がたまっています。 すると、吸収の効率がさらに悪くなる。 悪循環ですな。 また、胃の消化吸収を高めるためには塩分を多めにとることです。 いま塩分は少ないほうがいいからと、減塩醤油とか減塩梅干しが出回っていますが、 私はああいうものも考え直す必要があると思います。確かに、塩化ナトリウムだけをたくさんとるのはよくない。 不自然です。ですが、ナトリウムだけじゃなしに、 マグネシウムとかカリウム、カルシウム、ヨードなんかが一緒に入った自然塩だったら、 むしろある程度とるのが胃腸にはいいでしょう。 摂取の目安は、夏で汗をかくときならだいたい1日15g。 それ以下にすると胃が弱る。みなさんじわっと汗をかいただけで400mlの汗をかいてるわけです。 すると、塩分が2g抜け、ビタミンCが40mg壊れます。 びっしょり汗かいたら1リットルの水が失われ、 塩分は5g抜け、 ビタミンCが100mg失われます。 体から食塩が5g抜けたら、肝臓でブドウ糖をつくる力が3分の2になります。 そうすると血糖値が下がってバテます。朝ご飯を抜いたら血糖値が下がって元気が出ないっていわれてますが、 塩分を補給し、生水を飲んでいたら血糖値は下がりません。 「塩分過剰では血圧が上がるから減塩しろ」と、今はみんないってますがね、 問題はね、発汗対策を考えていない。 汗をかいても塩の補給をやらない。 すると血糖値が上がらなくなる。だから甘いものに手が出る。 あるいはアルコールに手が出る。 これで血糖値や中性脂肪が高くなって寿命を縮める。 こうなっているのです。 現代医学では、食塩摂取量の調査はしても、 甘いものはどうかという調査ができていない。生水を飲んでるかどうかということも調査ができていない。 これらを全部やって初めて正しい調査といえるのですが、 ただ単に食塩しか調べていませんから、非常に抜けた調査ですね。 しかも実際には、食塩を減らして高血圧が治る人は非常に少ない。塩分過多は高血圧の原因のごく一部です。われわれが勧めているのは、むしろカリウムをたくさんとること。 野菜ジュースでもサプリメントでもいいから、カリウムをとれば、 その拮抗作用で余分なナトリウムを排泄してくれる。 減塩よりもカリウムをしっかりとったほうが、効果が高いということです。 青森とか北陸の方でたくさん塩分をとっているというけれども、 リンゴを毎日1個食べている人はね、害がない。そのへんのところを栄養学も反省しないといけませんね。 偏った食塩だけを槍玉にあげるということは、よくないことです。
2010年04月06日
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『断食博士の「西式健康法」入門』甲田光雄監修・三五館・2007年11月29日初版--------------------------------------------------------------【胃の中に住むピロリ菌は、胃潰瘍だけでなく胃ガンにも関係していると聞きます。 胃ガンは怖いので除菌することを考えていますが、 甲田先生は、ピロリ除菌治療をどう思われますか。】現代医学では、抗生剤を投与してピロリ菌を除菌します。 確かにそれで菌は除かれますが、半年ほどしたら元に戻ってしまうことも多いのです。 また、抗生物質をたびたび使うことによって、 抗生物質が効かない菌(耐性菌)が出てくるという問題もあります。 抗生物質を使った除菌は、万能ではないということです。 それより、断食や少食でピロリ菌が住めない胃にしたらいい。 ピロリ菌を培養するときには、pHが7.4の弱アルカリ性の培地を使います。 これぐらいが一番育ちやすい。胃の中は胃酸が出るから酸性と思われていますが、 のべつまくなしに食べている人の胃の中は、 このアルカリ性の培養液に限りなく近いpHなります。でも、断食したら、pH1.5~1.7の理想的な酸性度に戻ります。 つまり、ピロリ菌が住み難い環境になるわけです。 あと、塩をとることも大事ですよ。 塩酸である胃液をつくるには、塩が必要です。 ところが、減塩すると胃液が薄められてアルカリ度が高くなり、 ピロリ菌が住みやすくなります。高血圧の人も、減塩ばかりを注意せずに、少食にすれば血圧も下がります。
2010年04月06日
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『断食博士の「西式健康法」入門』甲田光雄監修・三五館・2007年11月29日初版--------------------------------------------------------------【人からよく、後ろから見ると右肩が上がっているといわれます。 写真を見ると、顔も左右でかなり違うような気がします。 骨格にゆがみがあるのでしょうか。 多少、胃が弱いくらいで、今のところこれといって悪い所はありませんが、 このままにしておいてもいいでしょうか。】 右肩が上がっているのは、右脚が短いからです。 原因は骨盤のゆがみです。 骨盤にゆがみがあると、大腿骨の骨頂がちゃんと骨盤にはまらず、微妙にずれます。 それが脚の長さの違いにつながるわけです。 これは、レントゲンを撮ってもわからない微妙なズレです。では、どうして短いほうの脚の肩が上がるかといいますと、 無意識のうちに体のズレを直そうと、姿勢を傾けているからです。 短い側をカバーしようとして、反対に上がってしまう。それを調整しているのが背骨。 つまり、背骨がいつも曲がっているわけですな。 これが問題です。 背骨の中には、脳と全身をつなぐ神経が通っています。 途中から枝分かれして、内臓や筋肉につながりますが、 背骨が曲がると、その部分で脊髄神経が圧迫されます。すると、その神経がコントロールしている内臓の働きが悪くなります。 また、背骨がゆがむと、どちらかの肩が上がって首もゆがみます。 そうなると、顔も左右対称ではなくなります。 片方だけが一重まぶたになっている人や、 鼻から目にかけてのシワが一方だけ深い人は、背骨がゆがんでいる証拠です。 こういう場合、一重まぶたになっている反対側の脳が麻痺しやすい。 脚も、短い側が麻痺しやすいのです。 試しに、足の指を広げてみてください。 あまり広がらないほうの神経が鈍っています。 その鈍っている側の足で車のブレーキを踏んだらどうなりますか。 危ないと思ったとき、コンマ何秒かブレーキを踏むのが遅れます。 これが事故につながる可能性があります。ですから、今はどこも悪くないといっても、 骨盤のゆがみをそのままにしておいてはいけません。 まずは西式健康法の合掌合蹠運動(がっしょうがっせきうんどう)をやって、 大腿骨を股関節にきちんと収めることです。 合掌合蹠運動とは、仰向けに寝て手を胸の前で合掌、両足の裏もぴったり合わせ、 そこから手足を上下に伸縮させます。 1回につき100往復程度、1日3回やるといいです。 背骨のゆがみには背腹運動です。 座って背筋を伸ばし、上体をメトロノームのように左右に振ります。 1分間に50往復程度のペースで10~20分、朝晩2回やるといいでしょう。 本当に健康な人は、体が左右対称です。 一度、目をつぶって両手を広げ、 その手を、腕を伸ばしたまま胸の前で合わせてみてください。 ズレずにぴったり合った人は、ゆがみがない人です。お相撲さんが土俵入りするとき、手を打ちますな。 そのときピタッと合う人は、均整がとれた体を待つ人、つまり強い力士ということです。
2010年04月05日
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『断食博士の「西式健康法」入門』甲田光雄監修・三五館・2007年11月29日初版--------------------------------------------------------------【朝起きると首が痛く、体を動かすのもつらいほどです。 時々、頭痛やめまい、手足の痺れもあります。 枕が悪いのでしょうか。】 めまいや痺れがあるというのは、 頚椎のゆがみによって首の神経が圧迫されているのでしょう。すると神経の働きが鈍くなりますから、 首の痛みのほかに、蓄膿症や中耳炎を引き起こすこともあります。 頚椎のゆがみを治すには、柔らかい枕ではいけません。 西式に木枕という半円形の固い枕がありますが、それをして寝るといいです。丸くカーブした部分に首の後ろを当ててそのまま寝ます。 そして、朝起きたら枕をしたまま、首を右に20回、次に左に20回、ゆっくりとひねります。 それが終わったら、寝たまま2分間金魚運動をすると、なおいいですな。それと、寝るときは柔らかい布団ではなくて、堅い板の上に仰向けに寝るのがいい。 そうすると、自然に背骨のゆがみが矯正されます。いきなり板の上に寝るのが難しかったら、だんだん敷き布団を薄くしていくといい。 それと同時に掛け布団も薄くし、冬でもできるだけ薄着で寝る癖をつけてください。 なぜかといいますと、薄着で寝ることによって、皮膚の毛細血管がギュッと収縮します。 すると今度は、それを広げようとして反対に血液循環がよくなり、 体にたまった疲労物質が取り除かれるのです。よって、首の筋肉の凝りも和らぎます。 特に、顔に青筋があるような人は血行が悪い証拠ですから、この方法を試してください。 あとは、寝る前に背腹運動を20分。 それから、夜の食事は半分に減らして、青汁を300cc飲む。これだけやりましたら、徐々に肩の凝りや痛みも治ってきます。くれぐれも食べ過ぎはいけませんよ。 筋肉の中に乳酸や尿酸なんかの疲労物質がたまりやすくなり、 ますます筋肉が硬くなりますからな。
2010年04月05日
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『断食博士の「西式健康法」入門』甲田光雄監修・三五館・2007年11月29日初版--------------------------------------------------------------【中学生のときに椎間板ヘルニアになり、社会人となった今でも完治していません。 手術しないで治すことは可能でしょうか。】椎間板ヘルニアを治すためには、まず食べ過ぎを改めることです。 なぜかといいますと、食べ過ぎると足首がむくんでアキレス腱が固くなる。 こうなると、腰椎の5番がずれやすくなる。これが椎間板ヘルニアです。 腰ではなく、足首の問題です。 だから、手術をしたくなかったら、朝食を抜いて腹七分目を心がける。 あと、西式の六大法則を毎日やる。 それに、膝立て金魚運動を加えたらよろしい。 そうすれば、徐々に腰の筋肉が柔らかくなって、痛みも楽になってきます。
2010年04月01日
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『断食博士の「西式健康法」入門』甲田光雄監修・三五館・2007年11月29日初版--------------------------------------------------------------【数年前に自動車事故で首を痛めました。 頚椎に損傷があったようです。 それから体温調節がうまくできなくなり、気温が上がっても汗が出ず、 そのため体温が上がってしまいます。 頻繁に頭痛や肩凝りもあります。】 事故で脊髄をやられた場合、現代医学ではまず治療法はありません。根本的に治すには断食しかないですな。断食を行なうと、腸に停滞した宿便がとれます。 それが脳神経の再生にいい影響を与えるといわれています。 宿便がたまると、たまった側の脳の血管が膨張します。 ところが、脳は頭蓋骨に囲まれていますから、外に広がることができず、 反対に中に押し込められるようになって脳を圧迫します。その結果、脳神経の働きが鈍くなる。 ふだんの食事は、火を通さない生の野菜を中心に食べる生菜食療法を行なうとよろしい。多くの人は、食材には火を加えたほうがいいと思っているようですが、 本来は加熱すること自体、人体にとっては不自然なことです。火を加えるとタンパク質が変性し、ビタミンや酵素も壊れます。 そもそも昔の人は食材を生のまま食べていたわけですから、 そういうふうに体ができているわけです。 断食と生菜食療法を行なえば、 脊椎カリエスや慢性関節リウマチなんかの難病も改善します。この間も慢性関節リウマチで、 医者に人工関節を入れるしか方法はないといわれていた患者さんが、 断食によって自力で立てるまでに快復しました。私は、断食で膝関節の骨がやせて動くようになったからではないかと考えています。 最近、遺伝子治療が注目されておりますが、 断食によって遺伝子の働き方が変わるともいわれています。 飢餓状態になることで、眠っていた遺伝分のスイッチが入ると考えてもいいでしょうな。 人間の体をギリギリの状態に持っていくと、生きようとする力が出てくる。 本来、人間が持つ生命力を生かした療法が、断食なのです。
2010年04月01日
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『断食博士の「西式健康法」入門』甲田光雄監修・三五館・2007年11月29日初版--------------------------------------------------------------【頭痛持ちです。 ひどいときは2日以上頭痛と吐き気が止まりません。 市販の頭痛薬を飲んでも効きません。】頭痛がどうして起こるかいいますと、原因は宿便です。 宿便をためておいて、鎮痛剤ばかり飲んでいたら、胃が悪くなるのは当たり前です。下手したら胃潰瘍になりますよ。たいていの頭痛は、断食やりましたら、いっぺんにスカーッと治ります。
2010年03月31日
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『断食博士の「西式健康法」入門』甲田光雄監修・三五館・2007年11月29日初版--------------------------------------------------------------【外反母趾(がいはんぼし)になり、親指の付け根が痛みます。 外反母趾は一度なると治りにくいと整形外科の先生にいわれましたが、 西式で治す方法はありますか。】 外反母趾は、足の親指が小指のほうに曲がってくる病気で、 放っておくとどんどんひどくなって、 骨や靫帯が曲がったまま固まってしまうこともあります。なるべく早いうちに手を打つのが大事です。 一番いいのは、親指と第二趾の間に柔らかい綿の布を挟んで指を開かせ、 上から包帯で固定して砂の土を裸足で歩きます。 近くに砂浜や砂場があったら、そこを歩くのが一番手っとり早いのですが、 ない場合は大きめの箱に砂を入れて、その中で足踏みをするとよろしい。 1日10分を目安にやってみてください。 どうして砂の上を歩くのがいいかといいますと、 砂の上を歩くと、歩くたびに足がめり込みますな。 そうすると、平地を歩いているときには使わない筋肉が鍛えられるからです。 そもそも、どうして外反母趾になるかというと、 足の筋力の衰えが大きな原因です。 外反母趾は圧倒的に女性に多いのですが、 それは、女性のほうが男性より筋肉が弱いことが関係しています。だからといって、靴を履いたまま舗装された道を、いくら長いあいだ歩いても、 動く筋肉は限られており、足指の周りの筋肉は鍛えられません。ところが、柔らかい砂の上を裸足で歩くと、足の指にぐっと力が入りますな。 この運動によって、親指関節の両側にある筋肉が鍛えられて、 親指が変形しにくくなるのです。 また、健康な足は裏側がアーチになっています。 筋肉が支えているからですが、砂地を歩くことによってそれらの筋肉も鍛えられます。アーチが崩れたものが偏平足ですから、 筋肉が鍛えられると偏平足も治って、 長時間歩いても疲れにくい足になります。 あとは、毛管運動をやるといい。 外反母趾は親指の靫帯や関節がこわばった状態ですから、 微振動によって足のこわばりをとるのですな。 もちろん、これらのことをいくら一生懸命やっていても、ハイヒールや先の細い靴ばかり履いていたんではよくなりません。鼻緒で親指と第二の指の間を広げられる草履を履くのが理想的ですが、 まあ今の時代、いつも草履というわけにはいきませんな。ですから、できるだけ裸足で歩くのを心がけてください。
2010年03月31日
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『断食博士の「西式健康法」入門』甲田光雄監修・三五館・2007年11月29日初版--------------------------------------------------------------【子どものころから乗り物酔いをする体質です。 大人になると治るかと思っていましたが、 体調が悪いときは、それほど揺れない飛行機の中でも吐いてしまうほど。 もちろん車に乗るのも苦手です。 仕事柄、出張が多いのでなんとか治したいのですが。】乗り物に酔うのは、自律神経のバランスが崩れているからです。自律神経失調症の一種ですな。こういう人は、ほかにも立ちくらみがあったり、疲れやすかったりと、 調子の悪いところがたくさんあるはずです。 そんな症状も、断食をして宿便がとれると、ケロッと治りますよ。腸がきれいになると自律神経が整うからです。 断食は、まず朝食を抜く半日断食から始めて、 体が慣れてきたら、週末だけ何も食べない一日断食がいいでしょう。 それにも慣れてきたら、2日とか3日の断食をやってみる。 徐々に慣らしていけば平気です。 私の診療所にも、いろんな病気の人が来られますが、 断食療法をやった人は、みんな乗り物酔いが治って帰ります。「先生、以前は車に乗るとすぐに気持ち悪くなったのに、 断食の帰りにタクシーに乗っても全然平気でした」 という人をたくさん見ております。乗り物酔いには断食。 治すのは簡単です。 まあ、偏されたと思って一度試してみてください。
2010年03月30日
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『断食博士の「西式健康法」入門』甲田光雄監修・三五館・2007年11月29日初版--------------------------------------------------------------【仕事でパソコンを見る時間が長く、 慢性的に目が疲れています。 いい解消法はないでしょうか。】目が疲れるというのは腎臓が悪いからです。 腎臓が悪くなると、血液が浄化できなくなって、目にくる。それを治すには、黒いものを食べること。黒豆・コンブ・ゴマ、これらを食べていましたら、自然に目も疲れないようになる。あとは背腹(はいふく)運動です。 最近、ブルーベリーが目にいいといわれていますが、あの効き目は一時的です。
2010年03月30日
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『断食博士の「西式健康法」入門』甲田光雄監修・三五館・2007年11月29日初版--------------------------------------------------------------【20歳の息子の髪が薄くなってきました。 本人もとても気にしています。 何かよい対策はありませんか。】 髪の毛が薄くなるというのは、腎臓が関係しています。腎臓の働きが悪くなって、むくむ。体がむくむと、頭皮も水分が多くなってブヨブヨになる。そうなると、毛根に栄養が行き届かなくなって、髪の毛が抜けます。 では、腎臓の働きをよくするにはどうしたらいいかというと、半日断食です。 朝食抜きを続けると、余分な水分が排出されて、頭皮が引き締まってきます。 あと、腎臓と関連している胸椎(きょうつい)の10番を治すこと。それには、板の上に寝て金魚運動をする。そうしたら胸椎(きょうつい)の狂いも整えられます。
2010年03月30日
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『断食博士の「西式健康法」入門』甲田光雄監修・三五館・2007年11月29日初版--------------------------------------------------------------【生理前になると、決まって頭痛やイライラなどが起こります。 月経前症候群を治す方法はありますか。】月経前症候群というのは、一種の自律神経失調症です。 ホルモンバランスが崩れているわけです。 これを治すには、断食をして宿便をとること。考えてみてください。 犬や猿に月経前症候群やつわりがありますか。 自然の動物は食べ過ぎをしないから、宿便もない。 よって、これらもないのです。 あと、彼らには背骨の狂いがない。 背骨の狂いがなければ、自律神経の失調もないのです。もし、断食がつらいようなら、背腹運動だけでも効果はあります。 背腹運動で自律神経が整いますから、症状はパーッとなくなります。
2010年03月29日
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『断食博士の「西式健康法」入門』甲田光雄監修・三五館・2007年11月29日初版--------------------------------------------------------------【全身から力が抜けるようなだるさが続くので、病院に行ったところ、 「慢性疲労症候群」といわれました。 ビタミン剤などの投与により、何割かの人はよくなるそうですが、 私の場合、よくなっているようにも思えません。 ほかにいい方法はあるのでしょうか。】慢性疲労症候群の原因は、いまだはっきりわかっていません。 ストレス説、免疫異常説などもいわれていますな。 でも、私にいわせると、これは腎臓が弱ってるのです。 「鈍重腎臓(どんじゅうじんぞう)」というやつですな。微熱が出る、だるい、関節やのどか痛いなどの症状が続きます。 でも、尿検査をしても数値には出ません。原因は足首の故障です。 食べ過ぎで足首の関節に炎症が起きているのです。 まずは、朝食を抜くこと。 朝食をとると、腎臓が働きませんからな。甘いものもいけませんよ。疲れたら塩をとること。 塩分が足りなくなると、肝臓でブドウ糖をつくる力が低下して、甘いものが欲しくなります。うつ伏せに寝て腎臓を働かせるのも大事です。 そのとき、腰に手を当てて腎臓を微振動させるといいでしょう。そして、西式健康法の毛管運動を3分間、1日10回行う。これらを1年くらい守ればよくなります。
2010年03月29日
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『断食博士の「西式健康法」入門』甲田光雄監修・三五館・2007年11月29日初版--------------------------------------------------------------【子ども(9歳)がアレルギー性鼻炎から蓄膿症になりかけ、 マクロライド系の抗生物質を飲み続けていますが、 長期間の服用による副作用が心配です。 このまま飲ませ続けて大丈夫でしようか。】 抗生物質なんかを、長いあいだ飲ませたらいけません。 耐性菌の問題があります。 薬に対して抵抗力を持つ菌が出てきて、 いざというときに抗生物質が効かないようになります。 それから、腸内細菌叢のバランスも崩れます。 腸の中には細菌が100兆個くらいいるのですが、 抗生物質によって腸の中にいる大腸菌がやられます。 すると、腸内の酸素を消費する菌がいないようになる。大腸菌は、酸素を好んで食べる「好気性菌」です。 ですから、大腸菌がやられると、 腸内の酸素が増えて、酸素がない環境を好む「嫌気性菌」が減ってしまいます。この「嫌気性菌」が99%、「好気性菌」が1%というのがもっともいいバランスです。 腸内は、地球と違って、酸素がない状態がいいのです。 菌のバランスが崩れると、今度はカンジタのようなカビが腸内にはびこってきますな。 その結果、腸内の粘膜が傷つけられて、アレルゲンがどんどん入ってきます。つまり、アレルギーを治すための薬で、余計にアレルギーをつくっているようなものです。 薬なんかに頼らないで、正しい玄米菜食をすればアレルギーは治ります。 朝食を抜いて青汁を飲む。 主食は玄米で、おかずは豆腐のみ。 間食、夜食はやめる。 これを続ければ必ずよくなります。
2010年03月27日
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『断食博士の「西式健康法」入門』甲田光雄監修・三五館・2007年11月29日初版--------------------------------------------------------------【ストレスから、「潰瘍性大腸炎」になってしまいました。 今のところ、症状は治まっていますが、 主治医からは、よくなったり悪くなったりを繰り返す病気で、 完治することはないといわれました。 本当に治らないのでしょうか。】 潰瘍性大腸炎は、現代医学ではストレスが原因かのようにいわれていますが、 西式健康法の考え方では、食べ過ぎが原因です。特に、牛乳・肉・卵のとり過ぎがいけません。つまり、食事の欧米化が、この病気を増やしているといえます。 実際、潰瘍性大腸炎にかかる人は年々増えており、 1986年には5万3200人だったのに、今では10万人以上おります。ここ20年ほどで倍に増えているわけです。 食べ過ぎがどうしていけないかといいますと、 腸内で処理しきれなかった食べ物の残りカスが腐敗して、 悪玉菌のウェルシュ菌やバクテロイデス菌、クロストリジウム菌などが増えるのですな。 これらが腸の粘膜に悪さをして、炎症を起こすわけです。実験でも、これらの菌を取り除くと、腸の炎症が起こらないことは確認されています。それだけじゃありません。 食べ過ぎで腸内に腐敗が起こると、カンジタなどのカビが増えて、 腸の粘膜を破壊することもあるのです。 では、腸内の善玉菌を増やすにはどうしたらいいかといいますと、 完全な菜食にすることです。 朝食は抜いて青汁を飲む。 それ以外の食事は、玄米クリームと豆腐のみ。玄米クリームは、玄米をミキサーで粉にして、 水を加えてトロトロに炊いたもので、 消化のときに胃や腸を痛めないすぐれた食べ物です。こういう食事を続けていると、徐々におなかの痛みや出血が治まってきます。 食事療法とともに、 熱い湯と水風呂(冷水のシャワー)に交互に入る温冷浴をやるといいですな。 潰瘍性大腸炎というと、現代医学の医者はすぐに副腎皮質ホルモン剤を出しますが、薬を飲んでもいずれ再発します。それより、菜食にして、腸を健康な状態に戻したらいいのです。
2010年03月27日
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『断食博士の「西式健康法」入門』甲田光雄監修・三五館・2007年11月29日初版--------------------------------------------------------------【最近、物忘れがひどくなり、昨日何をしていたかもすぐに思い出せません。 若年性健忘症ではないかと思うことすらあります。 物忘れを防ぐには、どうしたらいいでしょうか。】物忘れの原因のひとつは宿便です。腸内に宿便があると、活性酸素が出ます。 その活性酸素が、赤血球の細胞膜を酸化させ、 過酸化リン脂質という悪玉物質を増やします。 赤血球は、脳に酸素を渡す役割をしているのですが、 過酸化リン脂質が増えると、 赤血球の細胞膜が硬くなって、 ヘモグロビンが脳内にうまく酸素を供給できないわけです。これが物忘れにつながるのですな。東北大学医学部の宮沢陽夫助教授の実験でも、 アルツハイマー痴呆症の人は、 過酸化リン脂質が普通の人の2~3倍もあったという結果が出ております。 過酸化リン脂質を減らすには、まず断食で宿便をとること。 それからβカロチンです。 βカロチンは強い抗酸化作用がある栄養素です。 これを十分にとることで、体内の過酸化脂質が減り、 物忘れも改善できるというわけです。 βカロチンが多いのは、ニンジンやカボチャなどの緑黄色野菜。 ですから、物忘れを防ぐには、ニンジンの汁を飲むのがいいのです。 それと青汁ですな。 それぞれ1日に180mlずつくらい飲んでいたらいいですよ。
2010年03月26日
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『断食博士の「西式健康法」入門』甲田光雄監修・三五館・2007年11月29日初版--------------------------------------------------------------【断食は、うつ病や神経症、パニック障害など心の病気にもいいのでしょうか。】 断食は万病に効きます。必ずよくなります。でも、問題は好転反応です。こういう人は、断食を始めると余計に不安になったり憂鬱になったりしやすい。また、肩凝りや頭痛が出てくる人もいます。 そういうときにやめてしまっては、病気はよくなりません。ですから、こういう病気がある人は、しっかりした良い指導者のもとでやることです。 そして、好転反応を、 病気が治ろうとしている証拠ととらえ、 喜んで受け入れることが大事です。
2010年03月26日
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『断食博士の「西式健康法」入門』甲田光雄監修・三五館・2007年11月29日初版--------------------------------------------------------------【私はうつ傾向が強く、ちょっとしたことでもすぐ落ち込みがちです。 うつ気味の場合の対策は、どうすればいいですか。】うつ病というのは、肝臓(かんぞう)が弱っている人がなります。 鈍重肝臓(どんじゅうかんぞう)というやつですな。 生きるに値すると感じられるかどうかは、 肝臓にかかっているといってもいい。 肝臓が丈夫な人は、 たとえどんなにどん底に落ちても、はい上がってくる気力があります。 肝臓が悪いのに抗うつ薬を飲んだら、 余計に肝臓(かんぞう)やられますよ。 少食と断食で宿便をとってから、 裸療法・温冷浴・背腹運動をやり、 まずは肝臓を治さないといけません。
2010年03月25日
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『断食博士の「西式健康法」入門』甲田光雄監修・三五館・2007年11月29日初版--------------------------------------------------------------【顔や背中に吹き出物がよく出ます。 しかも、ときどき膿んで大きくなり、皮膚科で切開してもらったことも、二、三度あります。 こういう吹き出物体質は、どうしたら変えられますか。 やはり「酸性体質」なのでしょうか。】 吹き出物を治すのは簡単です。 宿便をとったらいっぺんにきれいになります。 宿便というのは、胃腸の処理能力を超えて食べ過ぎたために、 消化管に停滞してしまう排泄物のことです。 宿便が腸の中で停滞すると、そこで腐敗して活性酸素を出します。 活性酸素は体の毒ですから、その毒を体の外に出そうとして吹き出物が出るのですな。 毒は活性酸素だけじゃない。 食品添加物も怖いです。 今の加工食品には、酸化防止剤やら乳化剤、膨張剤など、たくさん含まれています。 試しに、コンビニで買ったお菓子の裏の表示を見てください。 こんなにいっぱい食品添加物が含まれているのかと、びっくりしますよ。 あんなものを食べていたら、毒がたまって当たり前です。 まず、そういう悪いものを断食によって排除し、あとは完全菜食にすることです。 野菜と玄米中心の食事を、試しに3ヵ月ほど続けてみてください。 それはもう驚くほど肌がきれいになります。肉や卵などの動物性の食品や、甘いものなどをとったらいけません。 動物性の食品は体の中で腐敗しやすく、それが吹き出物を引き起こすのです。 また、甘いものを食べると血糖値が上がりますな。 そうすると、皮膚にばい菌が繁殖しやすくなって、膿みやすくなります。 顔の真ん中にできて、膿んで痛む「めんちょ」なんかは、 あきらかに甘いもののとり過ぎが原因です。カミソリ負けも同じです。 甘党の人に多いですな。 断食といっても、いきなり何も食べないのは無理という人も多いと思います。 そこで私が新しく考え出したのが、果物を食べながら行なう断食です。青汁1合とリンゴ1個にミカン1個を、1日に2回食べる。 ミカンは、夏ミカンやグレープフルーツでもいいです。 これで、1日約500キロカロリーです。 ほかに、一日に食塩を5g、スイマグを朝に20ml、 水や柿の葉茶を1.5~2リットル飲んでください。 この断食は、水しか飲まない本断食や、 これまで私の医院でやっていた1日200キロカロリーのすまし汁断食なんかと比べて、 空腹感が少ないので楽に続けられます。ただし、胃潰瘍や十二指腸潰瘍の人はやらないこと。 途中でムカムカしたり、吐き気がする場合はすぐに中止して、お粥をすすることです。 確かに、酸性体質の人は吹き出物が出やすい傾向にありますが、 体質はずっと続くものではありません。 動物性の食品や甘いもの、アルコールなどのとり過ぎによって、 そういう体質になるのです。 ですから、それらの食品を控えて、腸内の宿便をとったら、 体質は徐々に変わっていきます。
2010年03月25日
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『断食博士の「西式健康法」入門』甲田光雄監修・三五館・2007年11月29日初版--------------------------------------------------------------【低血圧で困っています。 高血圧に関する情報は多いですが、低血圧に関しては少ないようです。 どんな生活をすると改善されますか。】 低血圧の人は、筋肉が弱いです。 ですから、血管を支える力が弱くなって血圧が下がる。 血圧を上げるには、まず手足の筋肉を鍛えるといい。 手足の筋肉を鍛えると、静脈血を心臓に向かって押し戻す力も強くなるのです。 それには毛管運動。 仰向けに寝て不足を垂直に持ち上げ、細かく震わせます。 1日3回やるといいです。 腕立て伏せもいい。 1日に、できたら100回くらいやるといいです。 足を鍛えるには、駆け足を1日30分。 なにも外でやる必要はありません。 家の中でやってもいいです。 あとは、冷水と温水に交互に入る温冷浴で、血管を、拡大・縮小させる。 そして、朝食抜きの半日断食で宿便を出す。 低血圧の人は立ちくらみをすることが多いですが、 これは腸内のガスが原因です。 宿便をとって、腸のガスがなくなったら、立ちくらみもなくなります。筋肉をつくるためにはタンパク質も必要です。 玄米、豆腐、魚からとるのがいいでしょう。魚をとると血液の量も増えます。 低血圧の人は、血液を増やすことも重要です。 塩を多めにとるのも大事です。 血液中のナトリウムが増えると、 浸透圧が高くなり、これを薄めようと細胞から水が浸透する。 すると血液量が増えて、血液を送り出す圧力が増えるのです。 高血圧の人は塩分をとり過ぎたらいけないといわれますが、その逆です。 普通は1日15gくらいまでが限度ですが、低血圧の人は20gくらいとってもよろしい。
2010年03月24日
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『断食博士の「西式健康法」入門』甲田光雄監修・三五館・2007年11月29日初版--------------------------------------------------------------【私の平熱は35.1~35.3℃ぐらいです。 今年になってもう3回も風邪をひいてしまいました。 昨日も顔が真っ赤で頭痛がひどいのに、熱は36.5℃。 低体温は健康上の問題があるのでしょうか。 すぐに風邪をひくのは低体温だからでしょうか。】私の平熱は35.1~35.3℃ぐらいです。 今年になってもう3回も風邪をひいてしまいました。 昨日も顔が真っ赤で頭痛がひどいのに、熱は36.5℃。 低体温は健康上の問題があるのでしょうか。 すぐに風邪をひくのは低体温だからでしょうか。 これは肝臓が弱っているのでしょうな。 肝臓は、小腸から送られてきた栄養素を分解して熱をつくる臓器。 ここが弱ると体温調整がうまくいかないのです。 それには、食べ過ぎ、特に甘いものやアルコールの過剰摂取が関係しています。 たとえば、まんじゅうを5個くらい一度に食べたとすると、 体の中に熱源となるブドウ糖が入ってきて体温が上昇します。すると、肝臓はもう体温を上げる必要がないと判断して、熱をつくるのをさぼり出します。 でも、甘いものが切れると体温は下がるわけですから、また甘いものが欲しくなる。 そうしているうちに、肝臓の機能は弱ってしまいます。 また、頻繁に風邪をひくのも、肝臓の機能が落ちて免疫力が下がっている証拠です。 肝臓は、栄養素の分解と合成する以外に、毒素を解毒する作用もあります。 この働きが十分でないと、風邪などの感染症にもかかりやすくなるのですな。 低体温は冷え性とも関連しております。 冷え性は毛細血管のバイパスであるグローミューがうまく働いていない状態です。人間の表皮は通常約33℃に保たれており、 外気温が下がれば、表皮直下の毛細血管がギュッと縮んで、 体の熱を外に逃がさないように調整します。このとき、普通ならバイパスが開いて血が通うので、 体温が保たれ冷えることはありませんが、 冷え性の人はバイパスが働かないから血が通わない。 だから、冷えるし、体温も下がるわけです。 東京大学医学部第一内科の教授だった吉利先生が実験しておられますが、 氷水に手をつけると、最初は手の表面温度は下がりますが、 しばらくすると徐々に上がってきます。 つまりバイパスが開いて血液がそっちに流れ、温度が保たれるということですな。 バイパスの故障も、甘いものやアルコールのとり過ぎが原因です。改善するには、まず少食。そしてお湯と水風呂に交互に入る温冷浴です。室内で窓を開けて、 裸になる時間と服を着て温まる時間を交互に繰り返す裸療法もいいですな。 もっとも、本来、われわれの体は体温が少し低いくらいがいいのです。 朝は35.8度、夕方36.3度もあれば十分。肝臓さえ丈夫なら、少々体温が低くても冷えを感じないようになります。 筋肉をつけて基礎代謝を上げれば体温は上がりますが、 肝臓が悪いままで筋肉だけ鍛えても、根本的な解決にはなりません。 体温をむやみに上げるのは、それだけ脈を増やすということ。 人間が一生の間にどれだけ脈を打つかは決まっているという考えもあります。運動をたくさんして無理に体温をあげるのは、死に急ぐようなものです。 ----------------------------------------------------------------------【脈の話は『ゾウの時間ネズミの時間』岩波新書】
2010年03月24日
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