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ダフネ・デュ・モーリアのある短篇を読んだ。
モーリアはヒッチコックの映画「レベッカ」や「鳥」の原作者としても有名な
女流作家である。
短篇の原題は「The Old Man」
湖のほとりに住む6人家族の生活を、近くに住む男の眼から
語るという形で話は進む。
家族は漁をしたり、散歩したり、
子どもが親元を離れたり、親元に帰ってきたり、などなどある。
そしてある日、家族は湖から飛び立ってゆく。
その家族は白鳥だったというオチである。
モーリアは、ちょっとした騙しを読者に施したのだ。
しかし、僕は読み始めてすぐにだいたいのオチは予想できた。
それは、僕が行間を読む能力に優れているとか、
とびきり感性が鋭いからではない。
短篇「The Old Man」の日本語題が「番」(つがい)だからである。
この訳者はとんでもないことをする。
アガサ・クリスティのある小説の日本語題を「語り手が犯人の物語」と、
するようなものである。
残りの短篇を読む気が無くなっている。
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