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痛みといっても激痛ではない。
よく関節がポキッという前に感じるような痛さだ。
それに伴って手の甲のまんなか当たりがはれてきた。
私は医者嫌いだ。
よほどの事がなければ行かない。
先日も歯医者で「よく我慢しましたね」と言われた。
あまり長く続く痛みとはれに、さすがに少し心配になってきた。
そこで母が通院している、名医と評判の整形外科で診てもらうことにした。
先生は昨年入院して、その医院も長い間休業していたが、さすが名医、再開すると同時に満員。順番を取っても2時間、3時間待ちはざらという盛況ぶりだ。
レントゲンを撮り、診察。
先生は穏やかな物腰で、手の骨格図を使って丁寧に説明してくださる。
「ガングリオン」と言い、関節から粘液が溢れてはれる良性の腫瘤だそうで、完治は困難とおっしゃる。
粘液を抜いてみましょうかとおっしゃるが、怖がりで痛がりの私は尻込み。
しかし、「じっとしていられるかどうか…」とゴニョゴニョ言いながら逃れようとする私に「つかまえてますよ」とおっしゃり、あっと言う間にベッドに寝かされた。
にこやかな女性看護士が2人登場し(2人とも背がすらりと高く髪をまとめてメガネをかけている。ドッペルゲンガーかと思った)押さえられ、先生はいとも簡単に私の手に注射針を突き刺した。
やはり痛いものは痛かった。
手から抜いた粘液というものを容器にたらして見せてくださった。
それは少し黄色味をおびた透明な液体で液体洗剤に似ていた。
自分の手にあんなものがあるなんて!
女性がかかりやすく、液を抜いてもすぐに再発するとか。
しかし生活に支障が出ない限り、放っておいてもいいそうだ。
妹が生まれた直後、母がこの手術をしているのだ。
50年近く経ってもあまり進歩しない医療分野もあるものだ。
まあ、命に別状ないからいいのかもしれないけれど。