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2022.10.15
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翳りから
ひぐらしが鳴き出して

やさしく
やさしく
じゆうな時間の
おしまいを告げていた

ほんとうはまだ
遊んでいたかったけれど
縁側にばら撒いた
おはじきをたぐり寄せる

指先にふれる
ひやりとしたざらつきが

記憶の果てで
懐かしかったのは

おはじきのなかに
海の欠片が
閉じ込められていたから

朝日に光る黄色いさざなみ
晴れわたる午後の青いさざなみ
夕日を映す赤いさざなみが

寄せては返す 
ひぐらしの声と重なって

両手から 
溢れそうなおはじきを

からっぽのジャム瓶のなかへ
ぽとり ぽとりと
雫のように
こぼしていく

たのしい

くやしい

さみしい

おはじきの色の数だけ
生まれていた感情

カチカチと
ぶつかりあえば
波立って 混じりあって
またちがう色

いつか
大きな両手で
たやすく隠せるようになっても

いつか
見たこともない色の
かなしみを覚えても

失くさずにいられるだろうか

ジャム瓶のなかに
大切にしまった
このおはじきを






◆ネット詩誌MY DEARにて頂いた評◆
秋さん、こんにちは。もう晩秋のイギリスよりお届けしております。
すっごく素敵な作品ですね。タイトルも良いと思います。
読みながら、とても感動しました。私の中のおはじきの思い出が弾けるようでした。
そしてこれは是非是非もう少し推敲してください。
秋さんの代表作の一つになりそうだもの。
というわけで、厳しく佳作一歩手前です。
特に後半です。おはじきに波が閉じ込められている、ことが本当に素敵ですね。
細かいことをちょっと書いてみます。
例えば、空っぽのジャム瓶に、こぼしていく、を一つ一つ落としていく感じの
言葉(すみません、浮かんでこないの)に置き換えてみる、とか。
例えば、感情、という言葉。どちらかを例えば気持ちに置き換えてみる、とか。
最終連、失くさずにいられるだろうかを前に出して、倒置法にしてみる、とか。
少しづつ見直してみてください。このままでもとっても素敵だけど、
まだ素敵になると確信しております。







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最終更新日  2022.10.15 08:14:27
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