山への情熱 音楽への愛

山への情熱 音楽への愛

2023年09月14日
XML
カテゴリ: 登山
9月12日火曜日。朝3時起床、チーズリゾットの温かい食事を頂き、身支度を整えていざ、出発。今日が本番だ。ヘッドランプに照らされて北鎌沢のゴーロに取り付く。大きな岩がゴロゴロとランダムに積み重なり、段差の激しい道なき道で私が最も不得意な地形である。身長138㎝で当然ながら手も足も短い。短い足で段差のある岩を登り続けていると大腿四頭筋が疲弊して最後は太ももが攣るというのがこれまでのパターンだった。所がこの難所で強力なサポートを得た。ガイドの田口さんが段差の激しい岩があるとヒョイと引き上げてくれるのだ。これは大腿四頭筋の負担を軽減し、ものすごく助かった。お蔭でものすごくしんどかったものの標高差600mの急坂を頑張って登りきることができた。こんなサポートをしてくれたガイドは今までいなかった。北鎌沢は途中で右股と左股に分かれ、右股を登った。昨夜、ガイドが水汲みに行ったのは左股、今日登った右股には通常水が流れていることになっているようだが、今回は相当上部まで登ってやっとチョロチョロとわずかの水が流れているに過ぎなかった。噂通り、水は涸れていた。そうこうしてやっと北鎌のコルに着き、遂に稜線に出た。谷底から這い上がったのだ。嬉しくて笑顔になった。

   北鎌沢入口          夜が明けて美しい稜線      やったね!!北鎌のコル到着
コルで一休みし、次は独標を目指して登る。コルからしばらくは狭く急な地面の道が長く続いた。谷側はすっぱりと切れ落ち、山側はハイマツが茂っている。ハイマツに掴まりながら登っていくと独標が見えてきた。本物の独標の手前にニセ独標が似たような山容で並んでいる。ここから実に遠かった。登って登ってやっとニセ独標に到着。ここまで来るともう樹木はなく巨大な岩稜が立ちはだかるように聳えている。

          ハイマツ帯をひたすら登る      独標とニセ独標
独標は目の前近くに見えているのだが、めちゃくちゃ遠かった。地図上に道がない完全なバリエーションルートなので、1本の指導標もなく目印のピンクリボンもなく岩に〇印も×印もない。無垢の大自然の中を行かねばならない。おまけに「北鎌ホイホイ」と呼ばれる怪しく紛らわしい踏み跡はある。いかにルートファインディングしていくかが北鎌尾根の最大のポイントだと言われている。私の場合はガイドがルートファインディングしてくれるのでホイホイにひっかることはなかったが、とにかく岩稜のてっぺんからザラザラの谷底まで下って、また登り返しての連続だった。一歩間違って怪しいルートに踏み入ってしまうと遭難は免れないような所ばかりだった。でも徐々に岩場がメインになってきたので比較的楽ではあった。ガイドの後をスタッカットや同時に登ることが多く、簡単なクライミングマルチピッチみたいで楽しかった。

    岩場の連続               赤く特徴的な硫黄尾根をバックに  独標直下
こうして頑張って登り続け、遂に独標に到達できた。槍ヶ岳が背後にドーンと圧倒的巨大さで姿を見せている。
時間は13時10分。さあ、ここでこの先どうするか。大槍の穂先まで登ると6時間はかかる。ここから先でビバークできる地点は数か所しかない。最低3時間登った地点に一個あるという。あれこれ考えたが結論として、天気も良いし、この標高2880mの独標は360度ぐるりと展望が効く絶景ポイントなのでここで稜線ビバークすることに決定した。疲れながら焦って先を急ぐ気象状況でもない。独標の山頂岩壁の陰にテントを設営した。岩が風を防いでくれる最高の地だ。まだ時間は早いし、景色は最高だし、私は次第にワクワクしてとてつもなく楽しく愉快な気分になってはしゃいでいた。
 雲上のホテル独標
参考タイム 出合4:50⇒水場6:02 6:10⇒北鎌のコル8:23 8:40⇒ニセ独標10:20 10:40
      ⇒独標13:10





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2023年09月16日 20時48分14秒
コメント(2) | コメントを書く
[登山] カテゴリの最新記事


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: