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これも随分前に録画を整理しつつ
久々に見ました。
トーク・トゥ・ハー
Talk to Her/Hable con ella
(2002年スペイン)
監督、脚本:ペドロ・アルモドバル
あらすじ
病室のベッドで昏睡状態にあるアリシア( レオノール・ワトリング
)は、
看護士のベニグノ( ハヴィエル・カマラ
)により4年間世話されてきた。
バレエ・スタジオで踊るアリシアの美しさに魅せられたベニグノは、
彼女が交通事故に会って以来、自ら献身的な看護を志願したのだった。
一方、女闘牛士リディア( ロサリオ・フローレス
)も、
競技中の事故によって昏睡状態で入院していた。
彼女の恋人のマルコ( ダリオ・グランディネッティ
)は絶望に陥っていたが、
ベニグノと互いの境遇を語り合ううち、二人に厚い友情が生まれていく。
だがベニグノの盲信的な愛は、アリシアを妊娠させるという事態に発展する。
8カ月後、リディアが死んで埋葬された頃、ベニグノはアリシアを襲った罪で
投獄されていた。
マルコはベニグノに面会し、彼の頼みでアリシアの現在について調べる。
するとアリシアは、子供は死産となったものの自分は奇跡的に回復し、
ダンス教室に松葉杖をついて姿を見せていた。
しかしベニグノはそれを知らされないまま自殺。
その後偶然劇場で出会ったマルコとアリシアは互いに惹かれ合っていくのだった。
うーん、なんともいえませんね、
アルモドバル監督作品は、いろんな愛の形があってたまに難しいというか
感情移入とか理解が難しいんだけど・・・これも一つの愛の形なのか・・・と。
ふらふらと踊る舞台のシーンがあり、それを見て涙するマルコと、
偶然隣に座っていたベニグノ、という場面があるんだけど
二人の関係性も分からないし、全然話が分からなくて??でした。
ちなみに、この冒頭のステージは、少し前に亡くなり、いくつかの映画に
取り上げられた舞踏家、 ピナ・バウシュ
のものなんだそうです。
代表作カフェ・ミュラーという作品で、
いのちの叫びや切なさを突きつけられる圧倒的な舞台
といわれているそうです。
マルコは、物語中、何度か涙するんだけど・・・感受性の強い男性なのかな。
ラストも舞台を見ながら涙してるからね。
色白ぽっちゃりで、どことなくオタクっぽい、
もしくはゲイっぽいベニグノは、幼い頃から母の看病を続けてきたらしく、
看護士としては優秀みたい。だから結構なお嬢様のアリシアの看護も
推薦を受けて担当することになったのだね。
でも、アリシアが植物状態になる前から、実は自分の部屋から見える
向かいのバレエスタジオに通うアリシアの姿を見て恋心を抱いていて、、、
ちょいとストーカーっぽい。一途になったらとことん一途、というか。
その集大成が、アリシアの4年にもわたる看護・・・ちょいとアブナイ感じがしますが
アリシアの裸をキレイに洗い、着替えをさせたりマッサージする姿は
仕事熱心な看護士、というふうにしか見えません。
アリシアは結構胸もあわらにしたりして、、、キレイな裸なんですな。
でもせっせと他の看護士と協力して世話をするベニグノに
いやらしさはほとんど感じられません。
だからこそ、後半の事件が、いかにベニグノの思いつめた結果であるか、
ということなんだろうけど。
一方、マルコは取材をしようとした
女闘牛士のリディアと、ふとしたことで親しくなるんだけど、
リディアは競技中の事故でこれまた昏睡状態になって
アリシアと同じ病院に入院、そこでマルコはベニグノと再会します。
リディアの身支度の様子など、とてもスペインっぽい感じがしましたねー
闘牛士の衣装も随分きらびやかで美しいです。
女闘牛士だけあって、非常に凛々しいリディアでしたが、
昏睡状態になって、しかも結局亡くなってしまうので残念。
しかも、マルコのほうはリディアを恋人だと思っていましたが、
リディアは元恋人と結婚しようとしていた、というのをあとで知るのも、、、
うわー・・・・そうなの~って感じで・・・
どちらも、境遇こそ違うけど
愛する女性が昏睡状態になるなんて、どういう気持ちなのか・・・
ベニグノは世話をして毎日一緒だから、まだいいのだろうか。
わかりません。
それでも、いつか目を覚ますと信じて献身的に世話をするベニグノは
一生懸命アリシアに話しかけます。
天気がよければテラスに連れて行ったり。
二人の昏睡状態の女性をテラスに連れ出すシーンは、なんかシュールですが・・・
アリシアのことが好きすぎて、
結果妊娠させてしまって罪に問われ病院を追われるベニグノですが
たとえ返事が返ってこない相手でも、一生懸命話しかける姿は
なんか・・・心打たれますね。落ち込んでばかりのマルコにも、
リディアに言葉をかけるように、と諭したりして。
普段、陰部まできれいにしてあげて、献身的に世話をしていたベニグノが、
急にアリシアを妊娠させてしまう行動へとかりたてたのは何か?
元気だった頃のアリシアが趣味だったサイレント映画鑑賞、
今はベニグノがサイレント映画を観に行くようになっていて、
いつも話して聞かせているんですが
ある日の映画の内容が、発明した薬で小人になった男が、
女性器に身体ごと入っていくもので・・・その映画も、かなりシュール・・・
指ほどにちいさくなった男性が巨大な女性器に入っていくという、、、
もちろん、作り物の巨大セットなんでモザイクかかってないけど
妙にリアルな感じで、おいおい、いいのか?って感じ
とにかく、投獄されたベニグノのことを知り、マルコは会いにいきます。
奇妙な形で出会った二人だけど、同志というかね、友情はしっかり形成されてて
ちょっとホッとしました。
アリシアの状態を知りたいベニグノに、昏睡状態から覚めたことを教えたくても
関係者にクチ止めされていて、結局伝えることが出来ないまま
ベニグノは自殺してしまいました。
なんか、悲しい結末ですよねえ。
最終的に間違った形にはなってしまったものの、アリシアは昏睡状態の
自分を献身的に世話をしてくれたのがあのベニグノだった、ということは
一切知らないままなんだから。
しかも、ある劇場で出あったマルコとアリシアは
なぜか惹かれあう、、、だろう、という余韻を残して話が終わってしまいます。
なんかフクザツ・・・
切ないわ・・・
とにかく、全体的に色が明るくてきれい。
病室は黄色くて、陰気な感じがあまりしないし
音楽もアコースティックな、美しい曲が多かった。
なんとも感想を言うには難しいんですが、
好き嫌いはあるかもしれないけど
一度は見てみてもいいかなーと思います。
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