豊かで清らかな水に恵まれた富山県の自然風土の中で、それぞれの地域の歴史に根付き、暮らしに合った和紙が作られてきました。県内で国の伝統的工芸品に指定されているのは、八尾(やつお)和紙、五箇山和紙、蛭谷(びるだん)和紙の3つの産地。その総称が越中和紙です。
八尾の山間部では富山県から全国へ届けられた「売薬」の薬の包み紙などの加工用に、丈夫な和紙が作られていました。人間国宝の故芹沢銈介 ( せりざわけいすけ ) 氏との交流から、鮮やかな型染めの和紙が生み出され、多彩な和紙小物が人気を集めています。
世界遺産に登録された合掌造り集落がある五箇山地方では、江戸時代は加賀藩の御料紙として和紙が作られていました。標高が高い五箇山では朝昼の寒暖差が大きく、コウゾはゆっくり育ちます。そのため繊維は緻密で、枝も細く長いものに。それを漉き込むことで、より丈夫な和紙ができるのです。自然素材だけで作る和紙は 1000 年持つとされ、文化財の修復用紙としても使われています。
そして、昭和初期には多くの紙漉き場があった朝日町の蛭谷地区。和紙文化の復活に向けて、蛭谷和紙伝承協議会が発足するなど、新たな活動が始まっています。

(左)かつて農家で冬に漉いた 2,000
枚の傘紙の束を再現したもの (右)クッションやスリッパ、名刺入れなどを、カラフルで丈夫な和紙でデザイン
とやまの伝統工芸品
https://www.pref.toyama.jp/1300/miryokukankou/bunka/geijutsu/kj00018425.html
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