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毎日追い立てられるような生活をしているので、 小説からは遠ざかって久しいが、この間VIVO-VA BOOK STOREにMOOKの件で挨拶に行った折、目の前に立ちふさがった書物に釘づけになり買ってしまいました。著者のことは知っていましたが、わが国の史書の源郷部の高千穂生まれということは知らなかったのとパラパラめくって見て、たちどころに読めば必ず心中の虫がうごめきだす予感にとらわれて懐深く抱え込んで足早に帰りました。一読して案に違わず、高千穂というところがどんなところであったのか、そして今はどうか。軽いカルチャーショックをともない深く考えさせられるものでした。 わが国の鬼の子(きのこ)たちの源流にもかかわらず、私のような鬼に関心をよせるものからもなかなかストレートには結びつかない高千穂でしたが、数年前に高千穂の小学校の女教師から学年の年間の理科のテーマにキノコをやりたいので監修をしてほしいと依頼をうけたことがきっかけで高千穂がインプットされ、ついで千田稔の『高千穂幻想』も、高千穂というより彼の著作ということで読んできましたが、少しずつ火蛾が灯心へと舞い寄せられるように高千穂をめぐって円運動を絞り込みはじめています。鬼八伝説、神武の兄(地元ではミケヌと呼ばれている)と鬼八の戦い、木地師、高千穂の社家筋のこと。深い森。天領となるにいたった歴史的経緯など、中央の大和から遠く離れた辺塞の地にありありと痕跡を残す正史以前の正統と異端のねじれ現象が高千穂のそこここに湧く泉のごとく語りかけているのが見てとれます。
わが高千穂風土記とは言いえて妙の副題で、はじめて高千穂の人情あふれる世界に接することができました。
第五期の滑り出しは良好。 2026年07月12日
ようやく春先の気候に 2026年06月13日