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4号の冊子づくりもようやく今夜11時30分をもちまして峠を越えました。あとはそれぞれの項目の校了まで数日を余すのみとなりました。MOOKきのこの最大の喜びはこれまでのアウトドア中心の活動からはどうしても見えてこなかった潜在的なきのこ愛好家が陸続と名乗りをあげてきたことです。伝えることに力点を置くきのこの文化では表現こそがもっとも重要になってきます。自分の一番得意とする領域での表現を磨くことが今切実に求められているのです。そしてきのこの表現世界においては優劣・巧拙はほとんど意味をもちません。私がきのこに魅せられた最大の理由はきのこの前では誰もが平等だということでした。当初きのこの戸籍調べからスタートしたJ-FASがアマチュアの微生物研究や採集中心の活動から不即不離ではあっても、常に一定の距離をとり続けてきたのはアマチュアの世界ではそれはただちにお山の大将を中心とする小さなボス社会をつくりがちだからです。わたしたちアマチュアは、微生物研究に直接関与するよりもその最先端の研究者たちの学問的成果をやさしく解説するジャーナリストとしての表現世界を選ぶほうがベターだと考えています。わたしたちのさまざまな活動に中で「ああでもない、こうでもない」と模索を繰り返してきた結果、MOOKきのこ創刊にいたったことは正解であったと今、思いかえしています。MOOKのお蔭でようやくアマチュアのきのこ趣味世界も見えざる壁を突破して展望がひらけてきた感さえあります。毎日購読希望の電話やきのこをちりばめた装いで直接訪問を受けたりしていますが、「きのこはあまり詳しくないのですが」という従来の挨拶に必ずつきまとってきたつまらない謙遜の言葉は聞かれなくなりました。これは大きな変化です。あとはどれだけ愛読者諸氏の広汎な支持が得られるかどうかにかかっています。「良いものは売れる」ではなく「良いものは残る」という1点に賭けて着実に購読者、すなわち新しいきのこ趣味人のハートをつかみながら歩みつづけましょう。
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